うんでくれ! [〆チュウホソアカ]
今季一度も山に足を運んでなかったので、
雪の固さを確認、又ルリ痕見たさで、ちょっと八甲田に突入してきました。
一昨年・去年のルリ採集が今頃でも出来ていたので
あわよくば採集したいなぁァ~~なんて思っていたのですが。
甘かったですねェ~~、甘過ぎて胸やけがしますネ。
「雪の回廊」とは云ったものですが、まだまだまだ壁が高い高い……
(実際のところラジオとかで現状は聞いていたんですけどね)
壁を登るだけで時間を結構食いました。
登ってしまえばあとは楽かな? などとこれまた甘い考えで臨んでいたところ、
しっかり腰まで埋まってくれました。(かんじき履いて)
見事に新雪でした。
(てか今年豪雪だから平年感覚で行ったらそりゃ雪も多いわな)
それでも無謀にも百云十メートルほど山を登ってみたのですが、
直ぐに足がパンパンになりました(疲)
行く手を阻むかのように強い吹雪が呼吸をさせてくれません。
結局雪中行軍は直ぐさまに終わり下山しました(恥)
道中もタイヤが何度もスリップし1回転してしまいました、
対向車が居たらと思うと背筋が凍りますな…
さて、本日は久しぶりにセッティングネタです。
最近さっぱりした内容が多いので、そうした現状を打開しようじゃないか と。
(そこまで考える必要ねェーよ!)
今回はチュウホソアカです、
昨年羽化したペアは実はひそかに突然死しておりまして(マジで原因不明)
新たにファーブルハウスから2ペア仕入れていました。
さて今回のケースは、
温室のスペース事情であまり大きい容積がとれずBeケース中を使いました。
まず最初に重要な産卵床となる産卵木から作っていきます。
材はドルクスグッズの砂埋め霊芝材です。
新玉のために材には既に十分な水分が保たれていたのですが、
買ったのは数ヶ月も前の事。
結構乾燥しているかと思ったら、全然重い。
しかも、
ビニール袋に入れていたまま放置していたので、
蒸れてカビが生えてしまっておりました(汗)
ただ、さすが新玉。
形成層は綺麗にペロリと剥けてくれます(写真:左下)
次に材を縦に切り分け半分にします。
材に坑道を掘って産みつける種類なので齧れる面積を増すためです。
ところが…
切った材の内、片方は肉質が柔らかくホソアカ向きなのですが、
もう片方が、どちらも同じ材なのか!? と思ってしまうくらい堅いです(汗)
樹皮を剥いだ側面から爪を立ててみますがまったく食い込みません。
この場合木肉をもう一枚剥ぐと軟らかい材質が出てくるのですが中までカチンカチンです。
仕方がないので、こちらの材は使わず
以前フォルスターフタマタに使ったブナシハイタケ材の余りを使うことにしました。
乾燥しているので非常に軽いです。
これまでが片方の♀のセット用、
そしてもう1頭の♀用にもう1本の砂埋め霊芝材を切りましたが
こちらは半分に切らずに使うことにしました。
材の加水は、通常の汲み置き水に長らく使ってなかった産卵促進剤を混ぜ
バケツに浅くひき、毛細管現象を利用してじっくり加水しました。
水が浅くなると材の天辺まで吸いあがらないので
適せん水を足していき水位を高くしていきます。
次にマットですが、
ちょっと前に買った初利用の種類のものを使います。
微粒子の発酵フレークなのですが、
一番の特徴はその材料。
樹種はブナなのですが、ヒメオオやアカアシの幼虫が食していた材を
そのまま粉砕して作ったものなので、クワガタの糞の香りがします。
つまり有用バクテリアが豊富に含まれているんですね。
幼虫を得る喜びと共に嗅いできた匂いなので、
俺はこの香りを嗅ぐとエクスタシーに達します
(↑↑コイツ…ヤバいッ!!!!!)
産卵促進剤(効果は分からんが)は材にも使いましたが、
一番の産卵促進剤はこのマットに他ならないでしょう。
まず無加水状態でケース底2~3cmに詰めます。
(と云っても袋の開封時から僅かに水分は含んでいる状態です)
画像に写る右ケースの白っぽいフレークは、材を切った時に出たものです。
次に加水(管理温度も低いし、水分調整も数年失敗ばかりなので控えめに加水してます)したマットを少し入れてから材を入れて位置取りをします。↓↓
シハイタケ材は横倒しで入らなかったので縦に入れることに。
そして同じく加水したマットで材の4分の3を埋め、
その上にほとんど無加水の状態のマットでケースの縁近くまで満たし
均す程度に軽く抑え固めます。
そしてホソアカのセッティングと云う事で
誘導坑を開けておきます。
さて主役の虫ですが、
3週間も前から「コバシャタイニー」と「500ccボトル」でペアリングさせておりました。
3週間か……
結構前にこんな光景は確認していたので長々同居させておくべきじゃなかった…
♀個体… 実は
片方は3本、
もう片方は4本、
付節が飛んじゃってんぞォォォォォォォォオオ!!!!!!!!!!!!!
時たま♂♀互いにガジガジやってるのを目撃してたんで、
多分♂に噛み切られたんでしょう(泣泣泣)
メイトガードは無いのか?
おそらく♀達は口にも出せずこう思っていたはず・・・
樹皮とプロゼリーを散らし、♀を投入。
気合いを入れてセット作りに励んだのに…
こんなところでミスるとは、詰め(爪)が甘かったですね(付節だけに…)
こうなりゃ、付節が飛んでなおいくら産めるのかの実験と云う事で(哀)
本日の 日昆の迷言
2012-03-17 23:26
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コメント(8)
前々回のオキピかっこいいのが出ましたね。
長歯でいい感じじゃないですか~。
チュウはうちでも、1♂2♀で2ケースセットしてありますが、
どうでしょうかね。産んでいる感触がないです。
キクロは、シカやノコに比べて、セットまでの時間が短いので、
感覚がつかみにくいです。
by kappamama (2012-03-18 00:24)
この香りを嗅ぐとエクスタシーに………会長さんもそろそろ手遅れですね(笑)私『良い朽ち方をした木の匂い』だと思ってました。なる程…バクテリアの匂いなのか…。
道中もタイヤが何度も……いや怖い怖い怖い(笑)危なかったですね(^_^;)ご無事で何よりf^_^;
by 京 (2012-03-18 13:17)
こんな時期に八甲田とは...本当にすごいです(笑)
車のスリップはかなり危険ですね...私は去年1回転スリップで激突し助手席が消えてしまい1台廃車にしました(汗)
本当に冬の運転はお互い気をつけましょう!!
しかし、チュウとはなかなか難しそうですね
しかもそんなに付節が飛んでしまうとかなり...
無事産んでくれるといいですね(汗)
良い結果を期待しております!!!
by Re:myon (2012-03-19 20:04)
うわ~、チュウホソアカ2セットか~・・・気合入ってんな~
まぁ、モンタネルスよりも出回ってないから仕方ないか。
そういや昔、チュウホソアカのブリードをしたことがあるけど、その頃と価格が変わってないもんな。
・・・その♀の符節切れ・・・
でも産む♀は符節に関係なく産むし。
・・・ブリードの成功をお祈りします。
by ノホイネン (2012-03-19 22:41)
kappamamaさんお早うございます~
あのオキピは250ccで出たんですが、
最近ボトルを漁っていたら800ccで羽化したやつがいましたがこちらは短歯でした。
「大腮を伸ばすのは容量じゃない」と思いますが
この場合飼育下手も要因かも…
長歯にしようとするなら無難に低温飼育ですかね…
キクロはウチの場合、
大型種の超小型個体の起き方に変なクセが出るのでやりづらい部分があります。
お互いなんとか産んでほしいところですね(苦笑)
by 会長 (2012-03-20 08:34)
京さんお早うございます~
割り出す時に沢山・もしくはよく育った幼虫が出てくる時、
必ずこの匂いになります。
まァさすがに食事中に嗅ぎたくはないのですが(笑)
まだまだ路面も白くて、何度も滑りました(汗)
助手席に一人いたのですが、やはりパニクっていました(焦)
山に行くのはしばらく保留にしときます…
by 会長 (2012-03-20 08:42)
Re:myonさんお早うございます~
Re:myonさんの廃車のエピソード、前の記事に書いてたやつですよね、
読んでいて胃が縮み上がりました(汗)
ホントに早く雪は融けてほしいです…
また最近雪も積もってきましたし、春は来るのか心配になってきます。
セットしたチュウ♀は全く動きづらそうではありましたがまだ元気でした
(そりゃそうか)
翌日には2頭とも誘導坑から内部に潜っていたので今のところ順調です。
今年初のセッティングなので、さい先よいスタートを切りたいところです。
by 会長 (2012-03-20 08:54)
ノホイネンさんお早うございます~
大事を取るならそれぞれ別々のレシピでセットを組めば良かったとは思うんですが
材料も限られていたのでそんな選択肢はありませんでした(汗)
ケースの容量も多くはないので産んでもそんなには採れないかもしれません。
チュウは入手難度的にも流通量からしても
今後何度もある気がしないので気合い入れてみました。
付節に関係なく産む…
たしかにそうなんですよね、キクロの場合それが顕著にありますよね。
ただ、あの脚でどうやって産卵しているんだろう…
よくよく産卵スタイルを考えると、ほとんど付節から先は使わないと考えられますね。
by 会長 (2012-03-20 09:06)