サイコロの採集 「中泊町・中里/小泊」「五所川原市・市浦」 [日昆 採集記 【2013年】]
今年、県内各地のコクワを集めると云う事で
各地を最終候補地として考えていたのですが、
メンバー内でこんな提案が出た。
「サイコロで決めるか(笑)」
サイコロの目6つそれぞれに事前に行き先を割り振り、サイコロを振り
出た目の行き先を採集場所として決定すると云うどこかにあったような方法です。
2・3週間前に必要な道具をわざわざ作りました。
そんなことしてる暇あるならさっさと虫採りに行け!って話ですな(笑)
7月14日(日)
採集当日、
早速完成した道具を使って行き先を決める事に…。
採集にいく候補はこの6つ(…5つ)
どうでしょう? (どうでしょう、じゃねェ!!)
No.2とNo.6が逃げ道(?)として
『6』の目に「採集せず帰宅」などと云う選択肢を残しました(嘲笑)
しかしこの項目を作った事で予期せずグダグダになる事に。
俺 「…入ります!」
ポイッ……………………ゴロゴロ…ピタ。
『6』
俺 「う゛ォ゛ォォォォォォォォォォォォォォ…!!!!!!!!!!」
No.2&6 (爆笑)
事前段階で色々と準備していながらそりゃないだろうと、
まさか6分の1の確率でアタリ(?)を引くなんて思わなかったので、
いやもう一回やらせてくれと泣きの1回。
この時点でサイコロをやった意味が無くなりました。
俺 「ふぅ……次こそちゃんと」 ポイッ…
『6』
俺 「う゛ォ゛ォォォォォォォォォォォォォォ…!!!!!!!!!!」
No.6 「実はお前が一番帰りたいんだろ!!!(爆笑)」
なんやかんやで『4』の中泊町・中里に決定しました。
と同時に、『帰宅』は二度と書かない事にしようと決定しました。
************************************
中泊町は、青森県内各地で行われた『平成の大合併』の際
旧中里町と旧小泊村の2つの町村が合併して生まれた町なのですが、
この2つの旧町村は地続きになっておらず、地理的には2つに分かれてしまっています。
(この2つの旧町村の間には、五所川原市があります)
なので、
採集した虫のラベルの産地表記の仕方は人それぞれですが
一口に『中泊町』と言っても中里側なのか小泊側なのか曖昧になってしまうので
本ブログではそれぞれの地区を分けて表記する事とします。
また、津軽半島にはこうした地理的に分断され飛び地化された市町がなんと3つもあり
現在はその3つは
・五所川原市 (旧五所川原市地区+旧金木町地区 と 旧市浦村地区)
・中泊町 (旧中里町地区 と 旧小泊村地区)
・外ヶ浜町 (旧蟹田町地区+旧平舘村地区 と 旧三厩村地区)
この合併(大合併)と云うのは、ちょっと前から日本各地の自治体で行われ
随分スマートな市町村区分になりましたよね。
その反面、一つの市町村で区切るエリアが広大になり、
採った虫に付ける産地ラベル表記がだいぶ大味になってきた感があります。
細かく採集地ラベルを付けたい人達(自分もです)にとっては、
虫の個性がある意味では失せるような気がして少し寂しい気持ちになりますね。
7月14日 『中泊町・中里』
行き先が決定し、俺・No.2・No.6の3人で青森市を出発した。
時刻は午後5時を前にしてまだ明るい。
まずは現地に向かう前に途中のスーパーで食料品を買うことにした。
…………………
長旅のお供「カルパス」を中心にお菓子ばかりを選んでいった。
俺 「え…ッ!!? そんなに買うの???(汗)」
水分も重要だ、
No.2→→スポーツドリンク2リットル
No.6→→スポーツドリンク2リットル
俺→→→イチゴ牛乳1リットル
買い出しを終えて目的地へ向かう。
国道をひた走り青森市を出て五所川原市へ、
五所川原市街地より北の方にはまだ足を踏み入れたことが無かったので
(今回初めて中泊町に採集に行く事になる)
来たる夜の街灯採集に向けて町内の飛んで来そうな外灯を探すことにした。
中泊町中里、進入。
俺 「よし中泊入りました~、じゃぁここから(ポイント探しに)ブラブラするかァ…」
No.2 「え!? ラブラブするのか~(汗)」
俺 「男3人で何するってのや!!!!!」
仕事疲れでNo.6が爆睡中と云う事で、俺とNo.2で良さげな外灯をチェックしていく…
この時点で時刻は6時半を過ぎており、
やや周りは明るいものの段々と外灯に光が点るようになっていた。
道路地図を参考に、気になる場所を見に行ってみた。
とある公園の木には羽化途中のニイニイゼミが沢山観察できた。
この公園は周囲が開けている上に良さげな外灯が沢山あったので
見回る場所の一つとして考慮する事に…
下見の時間は少々少なかったものの、
一応町内を回り虫を探すべきポイントは大体絞れた。
その頃には、もう周囲は暗くなり羽蟻も外灯によって来るようになり
本日の飛来も始まっている頃だった。
No.6も目を覚まし、いよいよ3人で1つ目のポイントを探索することになった。
このポイントは有力な灯りがいくつか密集しており
既に大量の小虫が乱舞しライトを持ってうろうろする他の採集者の姿も見られる。
俺 (へェ…こっちにも採集者って来てるんだ…)
さぁいよいよ探すぞ!と云う所でNo.2と6の二人が何かに目線を向けていた。
猫だ。子連れの。
二人はほとんど、猫に触ろうと云う方に意識が傾き
あまり虫の方には長い事集中力が続かなかったようだ…(汗)
二人に白眼視を向けつつ取り敢えず自分は自分で灯りの周りを探すことにする。
今日はだいぶ条件が良いようで大量の羽アリが舞っていた。
アリも久々にこんな大量に群がっているのを見たのだが
地面にパンパンと墜落してはカサコソと動き回るガムシもなかなか量が多い。
そこかしこにいる大きな黒い塊は皆ガムシなので
クワガタを探しているこちらとしては非常に邪魔に感じる。
ガムシしか見つからないので二人の様子を見に行ってみると…
No.6が何やらこっちに近づいてきた、
手には今日初のクワガタが握られていた。
コクワガタ♀であった。
初めてきた場所と云う事で採れるかどうか半ば不安だっただけに、
ここには居るんだと少し安心できた。
No.6の方は取り敢えずこの1頭だけなので、
No.2はどうしているだろうかと彼の元に行ってみると。
No.2 「アカアシの♂。」
小さな個体だがそれでもまぁ嬉しいものであった。
その後は一通り見回ったと云う事で本格的にNo.2と6は猫と戯れに行ってしまった。
その最中、他の採集者に声を掛けられ少しの間雑談を交わした。
その人は南東北からやってきた遠征者で、クワガタ狙いでかと思いきやオサムシだった。
時刻もそろそろ午後9時に近づいていた、
同じ所にはあまり溜まっていられないので下見していたポイントを順次回っていくことにした。
…………………………………
まずは夕方気になっていた前述の公園に行ってみることにした。
ところが。
俺 (道間違えたかな……なんか外灯が点いてる風に見えないんだが…)
こっちだったはず、と公園の方に向かっているのだが
灯りが見当たらず進行方向の先はほとんど真っ暗。
だが暫くすると見覚えのある景色が車のライトに照らし出され、愕然とした。
ここ(件の)公園だ……夜は消灯するのか………
夕方には点いていた外灯が、ほぼ全て消えて公園は真っ暗な闇の中に隠れてしまっていたのだった。
なんにも…見えない…
仕方が無いので次のポイントに行くことにした。
……………
今度のポイントは某学校で、灯りはきちんと夜になっても点いていた。
ほぼ不審者の我々は、灯りの周りを丹念にチェックしていくと…
No.2 「これ(種類)なんだ?」
俺 「ノコだな」
小さなノコギリの♀である。
ただ、ここのポイントでは見つけたのはこの個体のみで、
思ったより虫の量も多くないのでまた別のポイントへ…
…………………………
今度のポイントはなかなかに広い場所。
外灯が2ヶ所に自販機もあり、着いて早々ガムシが何頭か散見できる。
早速自販機の隣に
午後9時49分、アカアシの♀が佇んでいたのを発見。
期待に胸を膨らませ広いこの場所を3人で散らばって探していると…
今度はカブトムシ♂をNo.2が発見。
隣の林の方からは
グォォォォォォォォ…!!!! グォォォォォォォォ…!!!!
と気味が悪い上に威圧感が半端じゃない声が聞こえてくる…。
俺 「……………ぁ! ぁあ、ウシガエルか…(焦)」
なぜかここでは
やたらとカブトの♂が飛来しておりこの日後にも先にも
カブトが落ちていたのはこの場所だけだった。
……………………………………
時刻はもうそろそろ午後10時になろうと云う頃、
今度はさっき来た学校とは別の学校に到着。
遠くから見てもなかなかに明るい外灯が点いていたのでこれは…と
期待して近づいて行くと…
パチン
パチッ
パチン
パチン
大量の大型甲虫の影が彼方此方に!
これは俺ら(良い場所)当たっちゃった!!!?
……………んん~? …ん……………あぁ。
全部ガムシだった。
しかも排水溝を見て戦慄した。
これぞまさしく溜まり場。
こんな溜まり場が2~3ヶ所ある上、
人が通る場所広範囲にわたり大量のガムシ(死骸も多数)
ここの学校の生徒はおそらく全員がガムシについて一定の知識を持っているだろう(笑)
とにかくガムシの音が五月蠅くて疲れる…
しかし全く居ないわけではなかった。
地面の割れ目に嵌るような状態でアカアシの♀がちょこんと落ちていた。
車に戻りかけていた心がクイっとまた灯りに引き戻されたかと思うと今度は、
No.2 「居たヤ」
ミヤマの♀、さらに近くにはアカアシの♀も居る。
そのまた近くにはミヤマの♀。
なんだ、居るじゃないか…♪♪(一向に♂が居ないんだが…………)
もうポイントを去るつもりだったので、
ラベルの肥やしも採れたので場所を変えることにした。
……………………………………………
一番最初に採ったポイントに戻るとまた少し追加が採れた。
午後10時半、また♀だ。
ポツポツ採れるのだがどうにも♂が見つからず悶々としてしまう…
なんとか♂が見つからないものかとこの町で足掻き続けたいところではあったが、
ここまで来ると近隣の市町村にも足を伸ばしたくなるもので
時間も午後の11時に迫ろうかとしているところだが
翌日が祝日(海の日)と云うのにこの時間ではまだ寝るには早いと云う事で
中里を後にし隣の市町村に向かうことにした。
…………………………
『五所川原市・市浦』
市浦に入り、午後11時を回り数分経った頃、
ここは来るのではないかと云う場所に行き着いた。
車を停めて早速探索に掛かる…
時間帯も厳しいので見つかるのか、そもそもここは飛んで来る場所なのか。
……
………
………………!!
居た居た!!!コクワ!!!
例の如く♀ではあるが…
このコクワ♀1頭以降はそれ以上探してもクワガタは見つからなかったが、
楽しげな?遊具を発見し息抜き?に興じることになった。
真っ暗な中で遊ぶような遊具じゃないのだが…
少しばかりの遊びを終えた我々は、
道なりに国道を突き進み、市浦から更に隣の町に向かった。
…………………………………………
7月15日 『中泊町・小泊』
午前0時を回り、日付も変わった。
出発時に買ったイチゴ牛乳も底をついたので、
道の途中にあるコンビニに一旦車を停めて水分の補給とすることにした。
俺→→のむヨーグルト1リットル
車に戻るかと思った矢先、
No.6が変なものに目を留めた。
『怖い話ガム』 (「変なもの」って言い方ひどいよね)
稲〇淳二の写真がプリントされたそのパッケージの中に、
怖い話が一話分書かれた紙が入っており
ついでにガムが一枚おまけのように入っているという商品だ。
遊び心でつい購入してしまった。
真夜中と云う事もあってなんか面白いかもしれないと思ったのか
取り敢えず車に戻り
No.2とNo.6で朗読を始めやがった。
「ある田舎の町には、長いトンネルがあります。…」
ふむふむ。
「雨の日に、帰りが遅くなった小学生の男の子が、一人でトンネルの前にいました。」
「いつも通っているけどおそくなると一人はいやだな~とトンネルに足を踏み入れたその時です。」
「『大丈夫?おうちまで送ってあげようか』と声をかけられました。」
ほう……
「声のするほうを見ると、帽子を深くかぶったおまわりさんでした。」
あぁ~…(そういうこと~)
「そのお巡りさんに手をひかれ、安心して一緒に歩きました。」
「少年は今日、学校であった事を、身振り手振りを交え話しました。」
「話に夢中になりおまわりさんの手をはなしていたのでトンネルの中間あたりでもう一度手をつなごうとした時、『あれ?』自分の横にあったはずの手がありません。」
うんうん
「少年は嫌な予感がして、ゆっくり横を見るとおまわりさんの姿はありません。」
まぁそうなるだろうね…
「『おまわりさん、どこ?』少年はさけびました。」
「すると『ここだよ…』」
「『ここだよ…』なぜか足元から声がします。」
足元…?
「おそるおそる下の方に目を向けると、おまわりさんが血だらけで倒れていて、」
「少年を見ながら 『僕は此処で死んだんだ…』」
おおおお~~~~~
「怖い話キャンペーン中!くわしくはパッケージを見てね ♪」
一同 ぶっ!!!!(爆笑)
No.2 「だって続きにそう書いてあるんだもの」
………………………………
町内を走ってはいるのだが、
分かりやすい「来るポイント」が存在しなさそうな様子でやや焦ってきた。
取り敢えずこの辺りはそれなりの外灯を備えているのではと云う目星を付けた
場所まで向かってみることにした。
……………………………
到着。
津軽半島の西海岸側は初めてなので勿論ここも初めてきた場所だ。
某レジャースポットである。
広い範囲にいくつも外灯が点灯しており、海近くにもかかわらずこの日は風が無い。
何かしら見られそうな期待感を煽られつつ、
車を停めて広いフィールドを手分けして探すことにした。
まず先に一番期待できそうな場所の明りに向かい周囲を探してみると…
小さなミヤマの♀がちょこんと路上に佇んでいるのを発見。
やはり来るぞ…ここは…
うろうろ……うろうろ…………うろうろうろうろ…
うろうろ…………うろうろうろ…………
…うろうろ……うろうろ……………うろうろ……
…うろうろしてるの俺達くらいだ…あ、怪しい…怪しいぞ俺ら…!!!
何かもぞもぞしていると思ったらスジの♀がひっくり返ってジタバタしていた。
大体探しまわって3人は外灯を離れ、黒い波が寄せては返す夜の海に引き寄せられていく。
遊びに行く割合が「山:海=10:0」の俺としては
海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖いうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAI
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KOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
軽く足が竦む。
砂浜なんてまず来ないからなあ…
昼間に来ていたらどんなに賑やかだったか分からないが夜は誰もいない。
海から聴こえてくる波音に引き込まれそうになってくる。
昔だったらこの波音はただの『音』に聴こえていただろうな…
…………………………………
時刻は既に午前1時半を過ぎていた。
これ以上先まで進んで行くのは時間の都合上ナンセンスだと判断し引き返すことにした。
…………………………………
引き返し始めてほどなく、
現地の住宅街の様子を見ていく事に。
停めた車から降りて深夜の住宅街を歩き回ってみる。
午前2時。
草木も眠るとはこの事かと思うくらいシーンとしている。
いくら田舎でも、青森市内だと夜中は車が走ってたり大学生がパヤパヤ(※ウロウロ)しているので周りが眠っている感じは全くないが、ここは町(集落)自体が眠っている雰囲気がして妙に落ち着く。
「この村で起きているのは俺たちだけなんだ!」と童心がくすぐられる気分である。
この年齢でこの場所で深夜徘徊は完全に通報モノだが。
とはいえ、外灯を見ていっても流石にこの時間だと何も無い。
外灯にも羽アリが来ている痕跡は無く街灯の下にも甲虫が落ちているところは無かった。
毎度毎度こうした「郡部」を訪れるとこうした小さな町村の暮らしぶりが垣間見える風景に心癒やされるので、虫がたとえ採れずともこれ(ただの散歩)はこれでまた楽しいのである。
暫く探して何も見つからないと分かったので、(町を歩いて満足したので)
車に載り帰り道をひた走った。
………
時間も時間で運転手としてずっとハンドルを握っていた俺は眠気がピークに達し
このままではいつものスリーピングドライブモードに移行してしまう状態だったので
小泊から出る前にパーキングエリアに停車、その晩の探索を終了し車中泊となった。
…………………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………………
……暑い……暑い……暑いィィ~~~ハッ!!!!!
車内の温度が上がり、息苦しくなって目覚める。
時刻はもうそろそろ午前10時と云う頃だ。
車外に出て皆で外の空気を吸い、眠気を覚ましてから
どこに向かうかを少し考える事に。
今日は空が明るい内に帰らなければいけない予定になっていたので
夜の外灯回りは出来ない。
と云う事で出来る事と言えば、山に入ってみる事くらいだ。
と、云う事でまずは帰りの道中気になる林道を見つけ次第突入する事に決めた。
…………………………………
地図も参考にしながら、とある林道に突入。
まぁまぁブナやミズナラが生えている…ただ森の奥を見てもあまり太い木が無い。
その上針葉樹が広範囲に植林されていて
山自体もハゲにされ、車を降りての散策もただのハイキングに成り下がっていた
林道も行き止まりまでやってきてしまい、あえなく後戻り。
初めての土地で空振りもやむなしとはいえ、
やはり不完全燃焼した気分になり近くの別の林道に入ってみる事に。
暫く林道内を走っているがやはり1本目の林道の近くと云う事だけあって樹層が悪い。
さっきよりも針葉樹の割合が高くてさっきより更に厳しい環境だ。
道もすぐ狭くなってきて車がギリギリ1台通れるくらいしかない、
転回場所も無いまま暫く針葉樹林の中をガタガタ走っていると…?
!!!!!???
我々がガタゴトと進む林道の奥から巨大な重機(バックホー?)が現れ
ゆっくりこちらに向かって来たではないか!!!!!!?
・・・
・・・・・
・・・・・・・・・
えッ
停まってくれねェェ
林道にいる我々をまるで無視するかのように淡々とキャタピラを転がし
我々の眼前まで速度を落とす兆しも無く迫ってくる。
このままだとペシャンコにされてしまう
慌ててバックにギアを入れ、狭い林道を後ろの座席の2人に誘導してもらって
バックで林道を逆戻り。
ある程度戻ったところでちょっと車を停めてみる………
……来てる??、…来てる?? ……もう来ない??
……もう大丈夫??大丈夫??…………いい……?…もう大丈夫……??
……………………………………
……………………………………………………
……………………………………………………………………………
………………ォォおぉオおおオオ゛オ゛来た来た来た来た来た来た来たッッッッ
更にまだまだ後退。 後退。 後退 。 後退に次ぐ後退。
暫くの間一本道を後退し続けていたら遂に転回スペースまで戻ってきた。
前を向けばこっちのモンだ!!! と
最後、林道を逃げる戻る前にもう一回だけあの重機を見て帰ろうと、
重機が来るのを3人で後ろを振り返り暫く待っていると…
………………
……………………………
………………………………………………
…………………………………………………………………………あれ?
白いジムニーが現れた。
一同 「え、なんで…???????????????」
最後の最後で理解不能な出来事が起こったが取り敢えず帰る事にした。
…………………………………………………
2日目と云う事で初日より体力が持たず、早々にコンビニ(商店)に寄り、
菓子を購入。
俺は妥協してカフェオ・レ0.5リットルを購入。
が、コンビニを出てすぐにそのカフェオ・レも底をつき、
道の途中のスーパーにわざわざ寄ってコーヒー牛乳1リットルだけを購入して再出発。
五所川原市にまで戻り、ついでに県内では桜で有名な芦野公園に立ち寄ることにした。
芦野公園は、市内の有名な観光行楽地で、
桜の名所として県内では有名な場所。
通り道だしちょっとだけ寄って行こうと思い駐車場に車を停め、
散策することにした。
一応、虫も探せたら探してみるつもりだった。
動物園があるのは知らなかった。
ウサギやサルが居るのは、普通と言えば普通かなと思ったが、
クマもいるのはいささか驚きだった。
ヒグマだったが、
山では会いたくないと改めて思わされた。死ぬよ(汗)
そして、周辺を散歩。
かの太宰治が少年時代に歩いた遊歩道を歩いてみるが
太宰に興味の欠片もない浅学な我々には何も感じるものは無かった。
ちょっとだけ公園をぶらつくつもりが、以外に公園自体が広く、
知らぬ間に1時間くらい経っていて、車に帰ってきた頃には飲みかけだったコーヒー牛乳がすっかりホットになってしまっていた。
(これが本当の…『燗コーヒー』か 酒じゃないが…)
青森市まで戻り、ようやくこの二日間の採集は終了した。
今回の総走行距離・・・(およそ)250km
#####################################
~ おまけ ~
帰る途中の青森市街地を走行中の話。
我々の車の前に2台の痛車が現れた。
俺 「こうやって痛車にする人の気持ちって俺はよく分かんないなぁ~」
No.2 「え!? でもお前のこの車も『痛車』だろ?」
俺 「は? なんで!? 別にアニメキャラの塗装とかステッカーは貼ってないじゃん」
No.2 「だって車体(をぶつけて)傷だらけで痛々しい車だろ?」
各地を最終候補地として考えていたのですが、
メンバー内でこんな提案が出た。
「サイコロで決めるか(笑)」
サイコロの目6つそれぞれに事前に行き先を割り振り、サイコロを振り
出た目の行き先を採集場所として決定すると云うどこかにあったような方法です。
2・3週間前に必要な道具をわざわざ作りました。
そんなことしてる暇あるならさっさと虫採りに行け!って話ですな(笑)
7月14日(日)
採集当日、
早速完成した道具を使って行き先を決める事に…。
採集にいく候補はこの6つ(…5つ)
どうでしょう? (どうでしょう、じゃねェ!!)
No.2とNo.6が逃げ道(?)として
『6』の目に「採集せず帰宅」などと云う選択肢を残しました(嘲笑)
しかしこの項目を作った事で予期せずグダグダになる事に。
俺 「…入ります!」
ポイッ……………………ゴロゴロ…ピタ。
『6』
俺 「う゛ォ゛ォォォォォォォォォォォォォォ…!!!!!!!!!!」
No.2&6 (爆笑)
事前段階で色々と準備していながらそりゃないだろうと、
まさか6分の1の確率でアタリ(?)を引くなんて思わなかったので、
いやもう一回やらせてくれと泣きの1回。
この時点でサイコロをやった意味が無くなりました。
俺 「ふぅ……次こそちゃんと」 ポイッ…
『6』
俺 「う゛ォ゛ォォォォォォォォォォォォォォ…!!!!!!!!!!」
No.6 「実はお前が一番帰りたいんだろ!!!(爆笑)」
なんやかんやで『4』の中泊町・中里に決定しました。
と同時に、『帰宅』は二度と書かない事にしようと決定しました。
************************************
中泊町は、青森県内各地で行われた『平成の大合併』の際
旧中里町と旧小泊村の2つの町村が合併して生まれた町なのですが、
この2つの旧町村は地続きになっておらず、地理的には2つに分かれてしまっています。
(この2つの旧町村の間には、五所川原市があります)
なので、
採集した虫のラベルの産地表記の仕方は人それぞれですが
一口に『中泊町』と言っても中里側なのか小泊側なのか曖昧になってしまうので
本ブログではそれぞれの地区を分けて表記する事とします。
また、津軽半島にはこうした地理的に分断され飛び地化された市町がなんと3つもあり
現在はその3つは
・五所川原市 (旧五所川原市地区+旧金木町地区 と 旧市浦村地区)
・中泊町 (旧中里町地区 と 旧小泊村地区)
・外ヶ浜町 (旧蟹田町地区+旧平舘村地区 と 旧三厩村地区)
この合併(大合併)と云うのは、ちょっと前から日本各地の自治体で行われ
随分スマートな市町村区分になりましたよね。
その反面、一つの市町村で区切るエリアが広大になり、
採った虫に付ける産地ラベル表記がだいぶ大味になってきた感があります。
細かく採集地ラベルを付けたい人達(自分もです)にとっては、
虫の個性がある意味では失せるような気がして少し寂しい気持ちになりますね。
7月14日 『中泊町・中里』
行き先が決定し、俺・No.2・No.6の3人で青森市を出発した。
時刻は午後5時を前にしてまだ明るい。
まずは現地に向かう前に途中のスーパーで食料品を買うことにした。
…………………
長旅のお供「カルパス」を中心にお菓子ばかりを選んでいった。
俺 「え…ッ!!? そんなに買うの???(汗)」
水分も重要だ、
No.2→→スポーツドリンク2リットル
No.6→→スポーツドリンク2リットル
俺→→→イチゴ牛乳1リットル
買い出しを終えて目的地へ向かう。
国道をひた走り青森市を出て五所川原市へ、
五所川原市街地より北の方にはまだ足を踏み入れたことが無かったので
(今回初めて中泊町に採集に行く事になる)
来たる夜の街灯採集に向けて町内の飛んで来そうな外灯を探すことにした。
中泊町中里、進入。
俺 「よし中泊入りました~、じゃぁここから(ポイント探しに)ブラブラするかァ…」
No.2 「え!? ラブラブするのか~(汗)」
俺 「男3人で何するってのや!!!!!」
仕事疲れでNo.6が爆睡中と云う事で、俺とNo.2で良さげな外灯をチェックしていく…
この時点で時刻は6時半を過ぎており、
やや周りは明るいものの段々と外灯に光が点るようになっていた。
道路地図を参考に、気になる場所を見に行ってみた。
とある公園の木には羽化途中のニイニイゼミが沢山観察できた。
この公園は周囲が開けている上に良さげな外灯が沢山あったので
見回る場所の一つとして考慮する事に…
下見の時間は少々少なかったものの、
一応町内を回り虫を探すべきポイントは大体絞れた。
その頃には、もう周囲は暗くなり羽蟻も外灯によって来るようになり
本日の飛来も始まっている頃だった。
No.6も目を覚まし、いよいよ3人で1つ目のポイントを探索することになった。
このポイントは有力な灯りがいくつか密集しており
既に大量の小虫が乱舞しライトを持ってうろうろする他の採集者の姿も見られる。
俺 (へェ…こっちにも採集者って来てるんだ…)
さぁいよいよ探すぞ!と云う所でNo.2と6の二人が何かに目線を向けていた。
猫だ。子連れの。
二人はほとんど、猫に触ろうと云う方に意識が傾き
あまり虫の方には長い事集中力が続かなかったようだ…(汗)
二人に白眼視を向けつつ取り敢えず自分は自分で灯りの周りを探すことにする。
今日はだいぶ条件が良いようで大量の羽アリが舞っていた。
アリも久々にこんな大量に群がっているのを見たのだが
地面にパンパンと墜落してはカサコソと動き回るガムシもなかなか量が多い。
そこかしこにいる大きな黒い塊は皆ガムシなので
クワガタを探しているこちらとしては非常に邪魔に感じる。
ガムシしか見つからないので二人の様子を見に行ってみると…
No.6が何やらこっちに近づいてきた、
手には今日初のクワガタが握られていた。
コクワガタ♀であった。
初めてきた場所と云う事で採れるかどうか半ば不安だっただけに、
ここには居るんだと少し安心できた。
No.6の方は取り敢えずこの1頭だけなので、
No.2はどうしているだろうかと彼の元に行ってみると。
No.2 「アカアシの♂。」
小さな個体だがそれでもまぁ嬉しいものであった。
その後は一通り見回ったと云う事で本格的にNo.2と6は猫と戯れに行ってしまった。
その最中、他の採集者に声を掛けられ少しの間雑談を交わした。
その人は南東北からやってきた遠征者で、クワガタ狙いでかと思いきやオサムシだった。
時刻もそろそろ午後9時に近づいていた、
同じ所にはあまり溜まっていられないので下見していたポイントを順次回っていくことにした。
…………………………………
まずは夕方気になっていた前述の公園に行ってみることにした。
ところが。
俺 (道間違えたかな……なんか外灯が点いてる風に見えないんだが…)
こっちだったはず、と公園の方に向かっているのだが
灯りが見当たらず進行方向の先はほとんど真っ暗。
だが暫くすると見覚えのある景色が車のライトに照らし出され、愕然とした。
ここ(件の)公園だ……夜は消灯するのか………
夕方には点いていた外灯が、ほぼ全て消えて公園は真っ暗な闇の中に隠れてしまっていたのだった。
なんにも…見えない…
仕方が無いので次のポイントに行くことにした。
……………
今度のポイントは某学校で、灯りはきちんと夜になっても点いていた。
ほぼ不審者の我々は、灯りの周りを丹念にチェックしていくと…
No.2 「これ(種類)なんだ?」
俺 「ノコだな」
小さなノコギリの♀である。
ただ、ここのポイントでは見つけたのはこの個体のみで、
思ったより虫の量も多くないのでまた別のポイントへ…
…………………………
今度のポイントはなかなかに広い場所。
外灯が2ヶ所に自販機もあり、着いて早々ガムシが何頭か散見できる。
早速自販機の隣に
午後9時49分、アカアシの♀が佇んでいたのを発見。
期待に胸を膨らませ広いこの場所を3人で散らばって探していると…
今度はカブトムシ♂をNo.2が発見。
隣の林の方からは
グォォォォォォォォ…!!!! グォォォォォォォォ…!!!!
と気味が悪い上に威圧感が半端じゃない声が聞こえてくる…。
俺 「……………ぁ! ぁあ、ウシガエルか…(焦)」
なぜかここでは
やたらとカブトの♂が飛来しておりこの日後にも先にも
カブトが落ちていたのはこの場所だけだった。
……………………………………
時刻はもうそろそろ午後10時になろうと云う頃、
今度はさっき来た学校とは別の学校に到着。
遠くから見てもなかなかに明るい外灯が点いていたのでこれは…と
期待して近づいて行くと…
パチン
パチッ
パチン
パチン
大量の大型甲虫の影が彼方此方に!
これは俺ら(良い場所)当たっちゃった!!!?
……………んん~? …ん……………あぁ。
全部ガムシだった。
しかも排水溝を見て戦慄した。
これぞまさしく溜まり場。
こんな溜まり場が2~3ヶ所ある上、
人が通る場所広範囲にわたり大量のガムシ(死骸も多数)
ここの学校の生徒はおそらく全員がガムシについて一定の知識を持っているだろう(笑)
とにかくガムシの音が五月蠅くて疲れる…
しかし全く居ないわけではなかった。
地面の割れ目に嵌るような状態でアカアシの♀がちょこんと落ちていた。
車に戻りかけていた心がクイっとまた灯りに引き戻されたかと思うと今度は、
No.2 「居たヤ」
ミヤマの♀、さらに近くにはアカアシの♀も居る。
そのまた近くにはミヤマの♀。
なんだ、居るじゃないか…♪♪(一向に♂が居ないんだが…………)
もうポイントを去るつもりだったので、
ラベルの肥やしも採れたので場所を変えることにした。
……………………………………………
一番最初に採ったポイントに戻るとまた少し追加が採れた。
午後10時半、また♀だ。
ポツポツ採れるのだがどうにも♂が見つからず悶々としてしまう…
なんとか♂が見つからないものかとこの町で足掻き続けたいところではあったが、
ここまで来ると近隣の市町村にも足を伸ばしたくなるもので
時間も午後の11時に迫ろうかとしているところだが
翌日が祝日(海の日)と云うのにこの時間ではまだ寝るには早いと云う事で
中里を後にし隣の市町村に向かうことにした。
…………………………
『五所川原市・市浦』
市浦に入り、午後11時を回り数分経った頃、
ここは来るのではないかと云う場所に行き着いた。
車を停めて早速探索に掛かる…
時間帯も厳しいので見つかるのか、そもそもここは飛んで来る場所なのか。
……
………
………………!!
居た居た!!!コクワ!!!
例の如く♀ではあるが…
このコクワ♀1頭以降はそれ以上探してもクワガタは見つからなかったが、
楽しげな?遊具を発見し息抜き?に興じることになった。
真っ暗な中で遊ぶような遊具じゃないのだが…
少しばかりの遊びを終えた我々は、
道なりに国道を突き進み、市浦から更に隣の町に向かった。
…………………………………………
7月15日 『中泊町・小泊』
午前0時を回り、日付も変わった。
出発時に買ったイチゴ牛乳も底をついたので、
道の途中にあるコンビニに一旦車を停めて水分の補給とすることにした。
俺→→のむヨーグルト1リットル
車に戻るかと思った矢先、
No.6が変なものに目を留めた。
『怖い話ガム』 (「変なもの」って言い方ひどいよね)
稲〇淳二の写真がプリントされたそのパッケージの中に、
怖い話が一話分書かれた紙が入っており
ついでにガムが一枚おまけのように入っているという商品だ。
遊び心でつい購入してしまった。
真夜中と云う事もあってなんか面白いかもしれないと思ったのか
取り敢えず車に戻り
No.2とNo.6で朗読を始めやがった。
「ある田舎の町には、長いトンネルがあります。…」
ふむふむ。
「雨の日に、帰りが遅くなった小学生の男の子が、一人でトンネルの前にいました。」
「いつも通っているけどおそくなると一人はいやだな~とトンネルに足を踏み入れたその時です。」
「『大丈夫?おうちまで送ってあげようか』と声をかけられました。」
ほう……
「声のするほうを見ると、帽子を深くかぶったおまわりさんでした。」
あぁ~…(そういうこと~)
「そのお巡りさんに手をひかれ、安心して一緒に歩きました。」
「少年は今日、学校であった事を、身振り手振りを交え話しました。」
「話に夢中になりおまわりさんの手をはなしていたのでトンネルの中間あたりでもう一度手をつなごうとした時、『あれ?』自分の横にあったはずの手がありません。」
うんうん
「少年は嫌な予感がして、ゆっくり横を見るとおまわりさんの姿はありません。」
まぁそうなるだろうね…
「『おまわりさん、どこ?』少年はさけびました。」
「すると『ここだよ…』」
「『ここだよ…』なぜか足元から声がします。」
足元…?
「おそるおそる下の方に目を向けると、おまわりさんが血だらけで倒れていて、」
「少年を見ながら 『僕は此処で死んだんだ…』」
おおおお~~~~~
「怖い話キャンペーン中!くわしくはパッケージを見てね ♪」
一同 ぶっ!!!!(爆笑)
No.2 「だって続きにそう書いてあるんだもの」
………………………………
町内を走ってはいるのだが、
分かりやすい「来るポイント」が存在しなさそうな様子でやや焦ってきた。
取り敢えずこの辺りはそれなりの外灯を備えているのではと云う目星を付けた
場所まで向かってみることにした。
……………………………
到着。
津軽半島の西海岸側は初めてなので勿論ここも初めてきた場所だ。
某レジャースポットである。
広い範囲にいくつも外灯が点灯しており、海近くにもかかわらずこの日は風が無い。
何かしら見られそうな期待感を煽られつつ、
車を停めて広いフィールドを手分けして探すことにした。
まず先に一番期待できそうな場所の明りに向かい周囲を探してみると…
小さなミヤマの♀がちょこんと路上に佇んでいるのを発見。
やはり来るぞ…ここは…
うろうろ……うろうろ…………うろうろうろうろ…
うろうろ…………うろうろうろ…………
…うろうろ……うろうろ……………うろうろ……
…うろうろしてるの俺達くらいだ…あ、怪しい…怪しいぞ俺ら…!!!
何かもぞもぞしていると思ったらスジの♀がひっくり返ってジタバタしていた。
大体探しまわって3人は外灯を離れ、黒い波が寄せては返す夜の海に引き寄せられていく。
遊びに行く割合が「山:海=10:0」の俺としては
海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖い海怖いうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいうみこわいウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイウミコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAI
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KOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIKOWAIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
軽く足が竦む。
砂浜なんてまず来ないからなあ…
昼間に来ていたらどんなに賑やかだったか分からないが夜は誰もいない。
海から聴こえてくる波音に引き込まれそうになってくる。
昔だったらこの波音はただの『音』に聴こえていただろうな…
…………………………………
時刻は既に午前1時半を過ぎていた。
これ以上先まで進んで行くのは時間の都合上ナンセンスだと判断し引き返すことにした。
…………………………………
引き返し始めてほどなく、
現地の住宅街の様子を見ていく事に。
停めた車から降りて深夜の住宅街を歩き回ってみる。
午前2時。
草木も眠るとはこの事かと思うくらいシーンとしている。
いくら田舎でも、青森市内だと夜中は車が走ってたり大学生がパヤパヤ(※ウロウロ)しているので周りが眠っている感じは全くないが、ここは町(集落)自体が眠っている雰囲気がして妙に落ち着く。
「この村で起きているのは俺たちだけなんだ!」と童心がくすぐられる気分である。
この年齢でこの場所で深夜徘徊は完全に通報モノだが。
とはいえ、外灯を見ていっても流石にこの時間だと何も無い。
外灯にも羽アリが来ている痕跡は無く街灯の下にも甲虫が落ちているところは無かった。
毎度毎度こうした「郡部」を訪れるとこうした小さな町村の暮らしぶりが垣間見える風景に心癒やされるので、虫がたとえ採れずともこれ(ただの散歩)はこれでまた楽しいのである。
暫く探して何も見つからないと分かったので、
車に載り帰り道をひた走った。
………
時間も時間で運転手としてずっとハンドルを握っていた俺は眠気がピークに達し
このままでは
小泊から出る前にパーキングエリアに停車、その晩の探索を終了し車中泊となった。
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……暑い……暑い……暑いィィ~~~ハッ!!!!!
車内の温度が上がり、息苦しくなって目覚める。
時刻はもうそろそろ午前10時と云う頃だ。
車外に出て皆で外の空気を吸い、眠気を覚ましてから
どこに向かうかを少し考える事に。
今日は空が明るい内に帰らなければいけない予定になっていたので
夜の外灯回りは出来ない。
と云う事で出来る事と言えば、山に入ってみる事くらいだ。
と、云う事でまずは帰りの道中気になる林道を見つけ次第突入する事に決めた。
…………………………………
地図も参考にしながら、とある林道に突入。
まぁまぁブナやミズナラが生えている…ただ森の奥を見てもあまり太い木が無い。
その上針葉樹が広範囲に植林されていて
山自体もハゲにされ、車を降りての散策もただのハイキングに成り下がっていた
林道も行き止まりまでやってきてしまい、あえなく後戻り。
初めての土地で空振りもやむなしとはいえ、
やはり不完全燃焼した気分になり近くの別の林道に入ってみる事に。
暫く林道内を走っているがやはり1本目の林道の近くと云う事だけあって樹層が悪い。
さっきよりも針葉樹の割合が高くてさっきより更に厳しい環境だ。
道もすぐ狭くなってきて車がギリギリ1台通れるくらいしかない、
転回場所も無いまま暫く針葉樹林の中をガタガタ走っていると…?
!!!!!???
我々がガタゴトと進む林道の奥から巨大な重機(バックホー?)が現れ
ゆっくりこちらに向かって来たではないか!!!!!!?
・・・
・・・・・
・・・・・・・・・
えッ
停まってくれねェェ
林道にいる我々をまるで無視するかのように淡々とキャタピラを転がし
我々の眼前まで速度を落とす兆しも無く迫ってくる。
このままだとペシャンコにされてしまう
慌ててバックにギアを入れ、狭い林道を後ろの座席の2人に誘導してもらって
バックで林道を逆戻り。
ある程度戻ったところでちょっと車を停めてみる………
……来てる??、…来てる?? ……もう来ない??
……もう大丈夫??大丈夫??…………いい……?…もう大丈夫……??
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………………ォォおぉオおおオオ゛オ゛来た来た来た来た来た来た来たッッッッ
更にまだまだ後退。 後退。 後退 。 後退に次ぐ後退。
暫くの間一本道を後退し続けていたら遂に転回スペースまで戻ってきた。
前を向けばこっちのモンだ!!! と
最後、林道を
重機が来るのを3人で後ろを振り返り暫く待っていると…
………………
……………………………
………………………………………………
…………………………………………………………………………あれ?
白いジムニーが現れた。
一同 「え、なんで…???????????????」
最後の最後で理解不能な出来事が起こったが取り敢えず帰る事にした。
…………………………………………………
2日目と云う事で初日より体力が持たず、早々にコンビニ(商店)に寄り、
菓子を購入。
俺は妥協してカフェオ・レ0.5リットルを購入。
が、コンビニを出てすぐにそのカフェオ・レも底をつき、
道の途中のスーパーにわざわざ寄ってコーヒー牛乳1リットルだけを購入して再出発。
五所川原市にまで戻り、ついでに県内では桜で有名な芦野公園に立ち寄ることにした。
芦野公園は、市内の有名な観光行楽地で、
桜の名所として県内では有名な場所。
通り道だしちょっとだけ寄って行こうと思い駐車場に車を停め、
散策することにした。
一応、虫も探せたら探してみるつもりだった。
動物園があるのは知らなかった。
ウサギやサルが居るのは、普通と言えば普通かなと思ったが、
クマもいるのはいささか驚きだった。
ヒグマだったが、
山では会いたくないと改めて思わされた。死ぬよ(汗)
そして、周辺を散歩。
かの太宰治が少年時代に歩いた遊歩道を歩いてみるが
太宰に興味の欠片もない浅学な我々には何も感じるものは無かった。
ちょっとだけ公園をぶらつくつもりが、以外に公園自体が広く、
知らぬ間に1時間くらい経っていて、車に帰ってきた頃には飲みかけだったコーヒー牛乳がすっかりホットになってしまっていた。
(これが本当の…『燗コーヒー』か 酒じゃないが…)
青森市まで戻り、ようやくこの二日間の採集は終了した。
今回の総走行距離・・・(およそ)250km
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~ おまけ ~
帰る途中の青森市街地を走行中の話。
我々の車の前に2台の痛車が現れた。
俺 「こうやって痛車にする人の気持ちって俺はよく分かんないなぁ~」
No.2 「え!? でもお前のこの車も『痛車』だろ?」
俺 「は? なんで!? 別にアニメキャラの塗装とかステッカーは貼ってないじゃん」
No.2 「だって車体(をぶつけて)傷だらけで痛々しい車だろ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・お粗末。
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