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青森県産コクワガタ市町村収集 6市町村  [青森県産 コクワガタ]

去年から目標に掲げた、
『青森県内全市町村のコクワガタの採集』
当年中はほとんどままならなかったのですがほんの僅かに進行しておりました。

年末年始に♂個体の処理を終えましたので
標本箱も少し賑わってきました。

♀個体なら各地もっと採れているんですがね…
やっぱ樹液採集かライト機材を自分で使わないと♂がなかなか集まりませんね。
因みに、♂個体の地域差についての考察は後述しますが、
♀個体もよくよく観察すると地域で少し外見的な傾向が感じられます。

 【コクワガタの収集を開始した時の話】
   ⇒ 2013年6月25日 『青森県産コクワガタ市町村巡り 「青森市」』


今年はほとんど♂個体が採集することが出来なかったのですが、
ファーブルハウスの鈴木店長のご厚意で、
津軽半島1町・下北半島3市村の個体を頂く事が出来ました。

また、目標を掲げた当初は
「各市町村から1~2個体ずつ、シーラケース計2~3箱で完成させる」つもりだったのですが、
市町村ごとの地域差を見比べるために、
「市町村ごとに1つずつ箱を作る」計画にシフトしました。
これって本当にお金と時間を要するんですがね…やるべきではないですね(汗)
俺別にコクワフリークとかじゃないんですが、考えると楽しくなります。
…つまりやりたいんですね、本心では。


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『三戸町』
三戸町kai.JPG

三八上北の市町村の内これが最初の採集個体です。
特に三八地域については地理的な問題で採集に赴く事自体渋ってしまいがちなので
この地域のコクワを集めるにはガソリン代と時間が他地域よりずっと掛かりそうです。

本個体は、雪融け間近の時期にボロボロの朽木からオニクワガタと共に幼虫が大量に採れた際にNo.6が当てた唯一の成虫で、見ての通り地域的な特徴も何も見てとれない小さな♂です。




『むつ市(旧川内町)』
むつ市2kai.JPG
FH鈴木氏採集

灯火に飛んできた個体。
むつ市は今回2個体おり、そのうちの片方です。
平成の大合併前は、現在のむつ市は「むつ市」「大畑町」「川内町」「脇野沢村」の4つがあり
山深さではこの旧川内町が一番ではないでしょうか。




『むつ市』
むつ市1kai.JPG
FH鈴木氏採集

灯火に飛んできた個体で、
あまりこの近辺のラベルが付いたものはお目にかかる事は無いかも知れません。
市内随一の知名度を誇る場所です。
35mmと云う小ささではありますがこの辺りだとサイズと云うより希少性の問題…?




『風間浦村』
風間浦村kai.JPG
FH鈴木氏採集

県内で最も人口が少ない市町村(だったはず)の風間浦。
なかなかこのラベルを見ることも無いですね。初めてです。
印象としてはただただ細いです。




『佐井村』
佐井村kai.JPG
FH鈴木氏採集

ここまで採集に来ようとなると走行距離を少々長く見積もる必要があるので
なかなか攻め辛いところだとは感じます。




『今別町』
今別町kai.jpg
FH鈴木氏採集

津軽半島産の♂個体もこれが初です。
やや寸詰まった印象を受けるのですが、
今あるコレクションの中で比較してみると、
前に記事にUPした『平川市』産の個体と大腮の形が全く同じです。
意外と形にバリエーションが見受けられる本種の大腮の形状に
遺伝的な要素があるのかは不明ですが、
こうも似通った形をしていると、環境か何かで本種の大腮の形を計算することが出来るのではないかと考える事が出来るのですが…
この点について、後ほど考察します。




『弘前市』
弘前市kai.JPG

これは、自分が市内の外灯採集ポイントを細かく調べていた時に、
ある駐車場の外灯下の草むらに落ちていたもので
発見した時には既に死亡しておりました。
ノギスを当てるまでは「50mmいったかも!!!?」と期待してましたがそう楽には拾わせてもらえないものですよね……
弘前は多々回りましたが…やっぱ噂に聞く通りノコギリだらけです。



去年の時点で入手できた物はこの6個体のみです。

そして、まだ各地町村1個体ずつしか集まっていないですが
並べてみて少し気になる事がありました。

aomorisityousonn.gif

今回鈴木店長のご厚意で大型~準大型の♂個体を頂いた事で、
下北半島の個体に少し特徴(外見的傾向)が見られたように感じたので
ひとまずここに記しておきます。

※特徴が見られたという表現ですが、
 これはあくまで県内の各産地の個体を比較して感じた相対的なものなので、
 「日本全国のコクワの中で青森のここの産地のものだけこういう特徴を持っている。」
 と云う意味合いでは全くないのでご理解ください。


身体の各パーツの太さ・長さ・色・光沢・形を見比べても、
ほとんどまだよく分からないのですが
ただ一つ、大腮にある違いが感じられました。

元から数個体が箱に入っている津軽地域(白神~十和田湖)の物に見慣れていたせいか
今回一気に3個体の下北産個体が入ったことで、
両地域の間に相対的な大腮の形状の差が感じられました。

と云うのも、
津軽側の個体は大腮が根元から生えてそこで直ぐ外側に張り出した後、
緩やかに湾曲しながら先端に向かって伸びていき
先端部分の湾曲も角度が緩やかなのに対して、
下北側の個体は大腮が根元から生えて同じく直ぐ外側に張り出した後、
より直線的に先端に向かって伸びていき
先端部分の湾曲はより急な角度になっている風に感じます。


画像で説明するとこんな感じです。
青森県コクワガタkai.JPG
線の付け方が雑ですが、
一応大腮先端部の角度はどこも大体同じで、
大腮のほとんどの部分を占める直線部から先端に向かう湾曲が下北がよりきついんです。

別の表現をすると、
津軽側の個体がヒメオオクワガタ似
下北側の個体がスジクワガタ似
と云う感じです。

画像より実物を見た方がよりその差が感じられるので
画像だけでは説明になりづらいです…



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