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残存する地元小学校産コクワガタ [青森の昆虫事情]

今日もコクワのネタです。
そろそろ7月に突入しようと云う今日この頃、世間一般のクワガタ採集の内容としてはそろそろオオクワ採集が本格化する時期ではありますがこのブログでそんなものがそうそう書けるものではありません、お引き取りください(笑)


そして、いつもなら青森県のどこかに行ってきましたと云う導入になるべきところでしたが
今回は、市内、しかも地元での採集です。

地元での採集とは言っても、過去に何度か記事に書いたホームグラウンドではなく
母校のとある小学校での採集です。



極狭い完全にローカルなネタなので採集中の描写はすっ飛ばします。



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地元の小学校は、山の近い住宅地の中に敷地を持っています。

自分の入学前から当たり前のように学校敷地内でクワガタが採れる事は知られていました。
毎年毎年どこか学年の誰かがクワガタを見つけてケースに入れて皆で観察して遊んで飼う、このパターンは一定の割合でいました。

当時その敷地内には
・サクラ
・マツ
・ポプラ
・イチョウ
・シラカバ
他いくつかの種類の木が植えられていました。
(他にはたしかネムノキとかあったような・・・)

この内、クワガタを採るためには
校庭のポプラの樹液やその周囲の樹皮めくれを見ていくことが「狙って」採るほぼ唯一の方法でした。
それ以外には、偶然変な場所に待機している個体を見かけるぐらいです。
朝から夕方頃までしか学校にいないわけなので、
活発に動き出す時間帯は探してはいませんでした。
(夜の学校に行こうと云う事は考えもしなかったかも・・・)

自分が居た当時、敷地内で採れるクワガタは
コクワガタ
スジクワガタ
の2種類だけで他の種類は全く採れませんでした。
(たまにミヤマやノコギリを教室で飼っているのを見ましたが全部違う場所の採集品でした)
こういうところで採れるスジってまず小さい♂が居ないってのがイイんですよ。
過去に自分の教室で飼われていたスジの♂は32~34mmもありました。
(もしかしたら小さな♂は採っても捨てられていたかも知れませんけど・・・)




しかし、そんな小学校のポプラがある年に全部伐られてしまいました。
うろ覚えですが自分がそこを卒業する前後の年度だった気がします。

無残に株だけ残ったポプラを見て、
「校庭が寂しくなってしまったな・・・」と激しく落胆したのを覚えています。






それから数年の月日が流れ・・・

夜の散歩でたまに学校を通る事があり、その時は「昔は小学校で採れたよなぁ・・・」
なんて懐古の情をわかしていただけでしたが、

なぜか
「今小学校で探して採れたりするんだろうか。」
と考えが巡ったのはつい先日でした。




そう云えば今まで夜の小学校でクワガタを探した事あったかなぁ・・・



思い立ったが吉日。  行ったった。


  6月某日

学校の木をきちんと見るのは何年振りのことで
校庭をはじめ校舎脇の林など、意外にも枯れた木が放置されていて
これはクワガタが産卵にこれるじゃないかと新鮮な気分になりました。

校庭の外側は下草が生えていて、もしかしたら発生場所がそこらに埋もれているかもしれませんが自分が把握した分ではクワガタが産卵に来れるような場所(剪定された枯れ枝・木が地面に放置されている場所)は学校の敷地内では2ヶ所に限定されています。

そして、自分が卒業した直後の木の数と今の木の数ではだいぶ違いが見られます。

違いの一つは、ワケあって新しく植えられた木が増えていた事。
そしてもう一つ違いが、自分が在校生だった当時苗木のような細かった木が今はだいぶ成長して大きくなっていた事。
新しく植えられていた木はクワガタとはあまり関係なさそうな木なのですが、
成長して大きくなった木は見るとあのポプラでした。
今はまだ幹回りも細く、樹液をコンスタントに出すには事足りないレベルですが、
このまま発生木も残され、後食のためのポプラも順調に成長していけば
いずれそのポプラの樹液で昼でもこの学校の児童達の目に着く所に出てきてくれる事でしょう。





さて、実際にこの日は何かクワガタが居たのかと云うと、居ました!!!




CA3I0016.JPG
コクワガタ

まさか今の時代になってふら~っと行ってこんな簡単に採れるとは
正直思いもしなかったです。

採れた場所は、
校庭の一角で殆ど朽ちているのになぜか伐り倒されず残っている小さなサクラの立枯れ。
サクラと言えば古今東西学校の植木の代名詞的な重要な樹木ではあるのですが
変な場所に1本だけポツンと・・・しかも小さいし枯れてボロボロになっているのにもかかわらず伐られず残っているのが全くもって意味が分からないのですが、少なくとも樹液も出ていないこんな木を徘徊しているのはつまり、ここから羽脱したという事しかあり得ない・・・
(近くに外灯も無いので飛んできた個体がこの木に付いたわけでもない)

小歯型ですがです。


順々に見て回ると今度は、
自分が在校生だった頃から比較的存在感があった広葉樹の大木の幹と枝に
なんと1♂1♀、2頭も張り付いていたのです。
CA3I0017.JPG
写真では♀のみですがこの後ここから少し上の方の枝で♂も発見。
この木は表面がのっぺりしていてどこからも樹液が出てるように見えなかったですし
2頭ともただ木の表面にべたっと付いていただけでどういう状況か判りません。



そして校庭を離れ、学校の敷地の周りをぐるっと回っている途中、
校舎脇の林の辺りでも1本の灌木にさり気なく付いていたを採集。
CA3I0018.JPG
これも樹種はよく分かりません。サクラではないようですが・・・



 結果

CA3I0021.JPG

     ♂2頭 ♀2頭

夜に来てこんなに採れてしまったとなると、
もしかすれば今の在校生たちも度々学校敷地内で野生のクワガタに触れ合う機会を持っているのかもしれませんね。

ただ、一晩だけの結果なので断言できない事ですが、採れた個体は全部小さくここの環境はクワガタにとって生存ギリギリのラインなのかもしれません。


そして、今回直接木の幹や枝から採集した個体ばかりで樹液採集は出来なかったこともあり、樹液で採れる確率が高かったスジクワガタは見る事が出来ませんでした。
まだこの敷地のどこかにスジクワガタは居るのでしょうか・・・?




そんな課題?を残しつつ、
学校を後にして家路に付くまでの間こんな事を考えていました。




小学校の学区各所で採れた各種クワガタを
ひとつの標本箱にまとめ、
学校へ寄付する事はできないだろうか・・・








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