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黒石市のヒメオオクワガタ [日昆 採集記 【2015年】]

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8/14、黒石市某所にてヒメオオクワガタを採集。





ヒメオオクワガタは、県内ではブナなどの大木が豊富に残っている山であれば
比較的低標高でも生息している高地性クワガタムシ。
県内各地域の山岳部に広く生息しているわけだが、
クワガタムシという人気のある昆虫であるためかあまり産地の公表がされる事は無く、
県内各地で採集がされているにも拘らず公で知ることが出来る産地は十和田市近辺に偏り、
その他の産地はほぼ自力で見つけ出すほかないのが基本。
(だからこそそれが楽しくて嵌まる虫なのだが)

黒石市は八甲田山の西麗に位置する所で、
単純に県地図を広げて見ると簡単に採れそうなラベルなのだが
これが実はそうもいかないのである。
特殊な昆虫ではない(別に市内初記録でもない)ので同市で発見したから大ニュース・・・なわけじゃないが
夏場のヒメオオ採集の記録として簡単に内容を書いてみる。





  14日(金)

早朝4時頃
それまで前日から夜採集を行っていてすっかり空も明るくなってきたため、
帰宅する途中で少しだけヒメオオの新ポイント開拓をしていこうと考えた。

帰り道のルートをちょっと変えて黒石市内で探してみることに。
以前からちょいちょい市内の林道に突入してルッキングしていたのだが
未だ1頭も見つけてはいなかった。

今度もまた入ったことが無い初めての林道に入ってみることに。
ここの林道は距離が長く20km弱もある。
林道は両方の端がそれぞれ別の道に繋がっている。
どこまで車で入れるものか期待はしていなかったが、
当初の予定では入り口からちょっと入って適当なところで引き返すはずだった。



しかしどつぼに嵌まってしまった。

林道に入った直後は植林地帯だったがそこを抜けるとブナやミズナラ他各種広葉樹の大木が並んでいる「色々と有望な場所」だった。
ブナの立ち枯れなんて道路から見えただけでかなりの本数が残っている。
クワガタが集まりそうなヤナギの灌木や大木も道路際や谷底であちこち見られる。
今の時期ヤナギより他の大木に付いていることが多いということで
ショボい視力で1本1本見ていくものの、やはり高所の視認が出来ずただただ車を徐行させていくのみ。
緩やかな勾配を上下し、右へ左へとハンドルを切る。

時々崩落が修復された箇所も通るが、比較的道も険しくなく所々で転回スペースもあるためか、油断して奥へ奥へと入っていったのが愚かだった・・・

気が付けば林道も半分ほどまで来てしまい、
「じゃァもう突っ切って向こうに出た方がいいだろう」とさらに道を進むと
もう後戻りできない場所まで来てしまっていた。

前日からのドライブでガソリンを粗方使い切ってしまっていて、最寄りのガソリンスタンドまでに間に合うかも怪しくなってきた。
その所為もあって、今から引き返すという選択肢もなくなってしまった。




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最初はこんな感じのいたって普通の林道だったのだが、



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気が付くとササやイタドリが丈を伸ばして道に押し寄せてくるような圧迫感を覚えていた。

こんなのはマシな方で、林道の半分を過ぎた時点から
これ以上↑↑の非常に恐ろしい道になってきて、



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各種灌木が道を枝で塞ぐようになる区間が
延々と続くようになってしまったのには心底参った。

この画像↑↑は、途中で「ブログ用に画像を」と思って
悪路の終わり頃になんとかそれらしい所でカメラを構えて撮ったもので、
実際はもっと酷かった。両際から延びる枝が完全に交差しているくらいだ。
車はゴギゴギ音を立ててこの中を延々進み、前日からの雨で草葉や水がフロントガラスを覆い視界は最悪・車体は草まみれ。

さらに、前半は良かった路面もここまで来ると大きな石が沢山浮き出るようになり、
それに勾配が加わって非常に車にとって相性の悪い道と化している。
道が崩れて軽自動車でないと通れない幅の箇所も数ヶ所あり、
あと数年でここも廃道ではないかと思う(いや既に車じゃ無理だろ)
大きなクラックが無かった事だけは幸いだった。
危険を感じながら進んだ林道としてはここが過去最悪かもしれない。
状態と言い距離と言い、実際この間半べそかいて運転してたし(恥)




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ヒメオオを見つけたのはそんな絶望的な道の途中。

長い長い林道の内、ヒメオオが居たのは僅か数mのピンポイントの区間で、
齧られていた樹もなんだかんだ言って結局ヤナギの灌木。
(古い齧り痕なら他の樹にも見られたが、現在系で齧られているのを見たのはここのみ)

アカウシアブなどしつこい輩に包囲されながら、
灌木に車の両脇を固められた状態でどうにか網を持って降り
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枝を叩くと落ちずに降りてきた(雨で気温が低い所為か動きが鈍い)



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多分時期や天候の問題かもしれないが♂2頭のみ。
50mm51mmで片方は喧嘩傷が付けられたB品。
周囲が素晴らしい環境であることを考えるとこれでも特別大きいわけでもないだろう。

とりあえず、もう一回くらいはまた徒歩で来てもいいかもしれない。
林道脱出後、別の林道も(徒歩で)探してみたが現在付いている場所は無かった。




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