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秋の終わり [日昆 採集記 【2016年】]

このブログもなんやかんやでもう記事数が600に達しているじゃないですか。
遂に10月も終わり今年も残すところあと2ヶ月となりました。

9月の不振を取り戻すべく奔走した10月のヒメオオ採集ですが、
10月最終日の節目に、今年最後のヒメオオ採集記事という事で
佐井で空ぶったその後の採集の様子をダイジェストで載せてみます。





  16日(日)

この日はホームとしている秘蔵エリアの中で、前から調査しようと思っていてなおかつ
道路地図にも書かれていなかった未調査ポイントを2ヶ所探索しました。

この日は今期にしては珍しくよく晴れたヒメオオ日和でした・・・
CA3I0202.JPG
まず1ヶ所目。
ドロドロヌタヌタした土場を抜けた先にヒメオオが期待できそうな林道があり、車を降りて徒歩で探しました。

そこで運よくヒメオオの齧り痕のあるヤナギを発見しましたが本体がおらず、
そこそこ成長したそのヤナギの樹冠近くをよく目を凝らして見ると齧り痕のようだけど不自然な箇所が。

CA3I0203.JPG
試しに網を伸ばすと、やはりそこにはヒメオオがいました。
高さはおよそ6mほどでしたかね・・・
小さな個体でしたが、このポイントでは見つけられたのは僅かにこれだけでした。
齧られている木はいくつか在ったので最盛期にまた採りに来ることを決意し次のポイントへ移動しました。

CA3I0205.JPG
↑↑ちなみに、この林道は意外と樹相が悪く、
航空写真を見た段階では、周囲はスギの植林じゃないと安心していたのですが
来てみて分かったのはマツ林だったという事でした。
グーグルでは一見するとマツ林と広葉樹林の見分けがつきません(苦)



そして移動して到着した2ヶ所目、さっきとは別の市町村の林道。
ここは先月一度来て、林道の入り口から間もない所で既に本体を採集していたのですが
採れた分は関東の知人に差し上げていて自分の手元には今無い状況だったので、
今回自分用に持ち帰る事と、さらに林道の奥まで行って生息しているか確認することが目的です。

林道に入って行きますと、
前回採れたポイントではほぼ偶然に近い場所から1♂のみ確保できました。

そして続いて林道のさらに奥へ。
車が通れなくなりましたがまだ林道は続いているので乗り捨てて奥へ・・・、

CA3I0209.JPG
カラッと乾いた尾根沿いの林道で何とか見つかりました。
♂3頭♀1頭を採る事が出来ました(持ち帰りは1♂)が、齧り痕の付く木の本数を見るとそれほど個体数が少ないポイントではないようでした。

この日採れた中で一番大きかったのは49mmと、やはりシーズン終わりギリギリなのか大型は採れませんでした。




  22日(土)

10月も終わりにさしかかった10月第4土曜日。
この日は、単純に「この時期にきてまだ活動しているのか!?」と云う好奇心と
飼育用のヒメオオ生体の確保を目的として秘蔵ポイントの中でも特に手堅い場所を回ってみることにしました。

まず1ヶ所目。
ここへは去年初めて見つけて以来になる場所ですが、流石に時期が遅かったかほぼ全く居ません。
CA3I0211.JPG
散々探して居らず、諦めて帰るときに何とかこの1♂だけ見る事が出来ました。
脚1本が丸々無かったけどねェ。


そして次はちょっと寄り道、
秘蔵エリアの中でありながらヒメオオがいかにも採れそうなのに採れたことが無いやや長い林道へ。
初めて来たのは2012年頃で、樹相もいいし当時期待に胸を膨らませて探索したにもかかわらずヒメオオが採れなかった思い出のある場所。
CA3I0213.JPG
やっぱり今回も採れませんでした。
怪しい齧り痕っぽいモノは見つけたのですが確証に欠けるものばかり・・・
唯一見つけてドキッとしたのは、林道の先でバッタリ出くわしたカモシカ(お互いビックリ)


時間に余裕が無くなってきたところで2ヶ所目のポイント。
ここは2011年にエリア内で初めて見つけたポイントですが、

 【2011年にエリア内で初めて見つけたポイント】
   ⇒ 2011-10-23 『ヒメオオビギナー自力採集』


この年はこの時期でもまだ余裕で2ケタ採れていたのに比べ、
今年は1♂しか採れませんでした。
段々とこのポイントも荒廃していってるので、以前のようにどの木でも楽に・・・は採れなくなっているかもしれません。


2ヶ所目のポイントを戻る時にはもう夕方、
他のポイントを見に行ってると日が暮れてしまうと分かっていましたが、今年もこれで最後だと思ってこの日最後の3ヶ所目のポイントへ向かいました。

3ヶ所目のポイントは2014年に見つけたエリア中最高のポイントで、
生息個体数はエリア内最多である上、発生木も間近に複数隣立しているためおおよそ外すことが無い安定のポイントという事もあって、ここでなら飼育用の個体も調達できると考えていました。

 【2014年に見つけたエリア中最高のポイント】
   ⇒ 2014-10-8 『採集から飼育へ・・・?』


案の定、11月近くなっているにもかかわらず2ケタに余裕で達する数を採集する事が出来ました。
暗くなってきて懐中電灯を片手にルッキングしていたのでそれなりに大変な採集ではありましたが・・・

161008_1431~01.jpg
ルッキングに時間がかかり、林道の奥まで辿り着く頃には完全に日が暮れてしまいました。
しかしそんな中でもヒメオオはヤナギに齧りついています。
時期的にも寒くなっていることもあって、既に冬支度をし終えた裸のヤナギには何も付いてなく、本体が付いていたのはまだ青々とした葉が付いている木ばかりでした。
やっぱり葉を落とした木と云うのはもう樹液は出ないんでしょうかね・・・

そして驚くべきことに、この時温度計で気温を確かめてみたところ、
6℃しかありませんでした。
いくら昼からの惰性で付いていたとはいえ、もうちょっとで氷点下と云うような寒さで木に付いていたのはもはや尊敬せざるを得ません。「虫」と云う概念がそろそろ崩壊しそうです。
ちなみにこの日、1日を通して近くの観測地点の気温は[日中最高13℃、日中最低8℃]でした、これは平地でのものです。

また、このポイントからは2ペアを持って帰ることにしましたが、
一般的に『シーズン終了間際は♀の数が減る』と言われる中、このポイントではどちらかと云うと♀の方が数が多かったという不思議な結果で終わりました。


・・・6℃か・・・・・・・・・。


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コメント 4

コメントの受付は締め切りました
ぶなちろ

青森は寒いのに十月終わりまでいるなんてすごいです。
それにしてもすごい生命力ですね。
雪降ってもいたりして(^◇^)
by ぶなちろ (2016-11-10 22:50) 

会長

ぶなちろさんこんばんは~

実は密かに「材割りじゃない」雪とヒメオオの2ショットが撮れたらいいなとも思ってシーズン後期まで粘りましたが流石に降雪目前で本当に終了したようです。
家に持ち帰った個体も結構寒いのに無暖房でもダラダラ動き続けてます。いい加減にしてほしいです(笑)
by 会長 (2016-11-11 00:43) 

あしか

お久しぶりです。
今秋もヒメオオ探索お疲れ様でした。今年も非常に有意義なシーズンを過ごされていたようで羨ましいです。
僕は雑甲虫に傾倒してしまったので、採ったクワガタは少ないです^^; 雑甲虫といえば、例のゴミダマ図鑑を買われたとかで、これまた羨ましいです…!!(まだ買えてない)
いつでもこちらの世界(雑甲虫界)でお待ちしております笑
by あしか (2016-12-10 00:14) 

会長

あしかさんおばんです。

今年はあまりいい成果が残せなかったのですが、自然と云うのはやはりいつも都合よく味方してくれないものですね(特に天気は)。
あしかさんはもうすっかりしっかりコアでマイナーな虫が専門みたいになっててHPもどんどん作りが凝っていってますね~!
(自分も実は元々クワガタ専門じゃなく幅広く勉強してたんですけどねェ・・・)

ゴミダマ図鑑はこれから年齢を重ねていく毎に楽しみ方が分かってくるものだと自分では思っています、先日うちのメンバーにこの図鑑見せたら
あまりにもプレートが地味すぎて「一瞬(写真が)モノクロの図鑑かと思った」と言われました。
「18,000円?お前もっと大事なことに金を使えたはずだよ!」とも言われました。
きっと彼らは正しい事を言ってるんだと思いました。

自分が首を突っ込むには勇気が必要な気しかしません(笑)

by 会長 (2016-12-10 01:08)