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キバナガノコギリ 七重奏 [〆ギラファノコギリ (原名亜種)]

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クワガタ屋なのに買っちった。


11月30日に発売した日本産ゴミムシダマシ大図鑑が到着しました。
正直自分はほとんど分からない分野なんですが、外で採集をしているとホントにこの手のよく分からないヤツらが出てきて「誰だオマエは!!?」という事がよくありますし、そもそもゴミダマに強い図鑑なんて知らないので実は個人的にカユい所に手が届く感じでこっそり役に立ちそうな気がします。
今年の内で一番大きな買い物でしたよ・・・

到着して一番最初の楽しみは、新刊のページを開いた時のインクの香りを嗅ぐ事[いい気分(温泉)]
そんでもって、
一緒についてきたゴミダマ図鑑のポスターを開いてみたらカレンダーで面食らった。
昔みたいにBE-KUWAの付録で付いてきてたら面白かったろうな(笑)


それにしても、
クワガタ大図鑑も買ってないのにゴミダマ図鑑を予約で購入した俺って一体どこへ行こうってんだろうか・・・







今回の記事は別に「図鑑買ったよ」報告ではありません、
ここから本題です。


家で飼育しているクワガタの中で特に比重が高いギラファノコギリ
結構記事を書いてきたと思っていたのですが、
いくつも亜種がいる事もあって中には実際久しく記事を書いていなかったのもいます。

しかし、長らく書いていなかっただけあって、最後に記事を書いて以降何が起こってどうなったかと云うのを覚えていなかったり記憶が抜けているものもあります。
そこで、
いつもなら1亜種ごとに1記事ずつ分けて書いているのですが今回は一挙に5亜種7産地をまとめて記事にしたいと思います。

客観的に見れば「だんだん記事書くのがメンドくさくなってきたのかな?」
なんて感じにも見えるのですが違うのです。
・・・「1記事にたくさんの種類が出てきて豪華だね☆」と云う風に捉えて頂きたいのです!
(全部ギラファなんだけど)



① ティモーレンシス

前回の記事・・・2016年2月29日

前回の記事から9ヶ月以上が経過しております。

通常の「真面目な」飼育者の感覚であれば、
記事を書いた後に80mmの♂と生き残ってた36mmの♀をかけて産卵セットに潜らせていて今の時期にはとっくに幼虫が採れていて3令の成熟期になっていたはずです。

さて自分の場合はと云うと、
この時の記事の個体は全て個別管理のまま生涯を終え産卵セットなど全く組まずに終了しています。

その後がありません。



前回記事でも、2♂♂1♀が生存中個体の全てだと書いたので、
この内容であればここでまたティモールギラファの飼育は終了となるところだったわけです

後日温室内の「何だったか分からないボトル」を引っ張り出してみたところ、
【ティモーレンシス】のラベルが・・・

計3頭のボトルがまだ残っていました。

というのも、
通常の飼育でとっくに羽化した個体とは別に、マットや菌床の劣化で成長が遅れていた個体が当時居まして、それらをまともなエサに替えて以後遅れて羽化した個体が3頭ほどいました。




・・・これで今年も安泰じゃ!




・・・と思いつつ早や半年。

すでに♂♀1頭ずつしか残ってない・・・


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そして♂がもうボロボロ。


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11月10日にセットを組んで♂はすぐに逝去。

現在のところケース側面に卵は見えません。
ペアリング失敗したのでしょうか?
私はいったいこの一年何をやっていたのでしょうか?

あぁ~ギラファがオオクワくらい長生きだったらな。



② マキタ

前回の記事・・・2015年12月21日

マキタもまァ、早い話ズボラに管理してたらいつの間にか羽化個体が減っていってて
ギリギリ生き残ってた成長遅れの幼虫が僅かな数羽化して
たまたま♂♀そろった・・・と云うティモーレンシスと同じパターンで今セット中です。

減る前の時点での羽化結果は、
今期は♀があまりいなく♂ばかりだったのですが目立ったサイズのものは羽化しませんでした。
単純にエサ交換するほど幼虫期間を延ばさなかった所為で早期羽化、大型個体でもどれも90mm台でした。

そして、前回の記事で書いた106mmのWF1♂×51mmのF2♀のセットは失敗です。
懸念してた通り、菌床は熟し過ぎてボロボロに崩れて材の意味を成してなかったけど、マットにすら産まなかったなぁ・・・
日ごろの行いが悪いとか・・・そういう事は何もないのになんでだろうなぁ。

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さて、累代停止ギリギリでそろった♂♀についてですが、
ティモーレンシスと違って、ペアリングケースにいた時から産卵行動を始めていたのでまだマシですが、安心できない事にまだ孵化した卵がありません。



③ ニルギレンシス

前回の記事・・・2014年7月31日

ニルギリは毎回毎回累代には苦労しますが、
2年以上前に最後の記事を書いてからもう一周だけしまして、2015年にF3が少数羽化しました。

その個体らも休眠期間が分かれていて、
そう多くないF3個体群も
・羽化して半年以内に活動開始→2~3ヶ月で☆
・羽化後一年ずっと寝たまま→3~6か月で☆
と云うような扱いづらいパターンに分かれました。

♀も少なく2頭のみが羽化したのですがその2頭の♀の顛末は、

♀その1・・・
羽化した後半年以内に活動開始するも同時期に羽化が間に合う♂が居らずにじきに☆

♀その2・・・
羽化後1年間寝っぱなし(しかし途中ちびっと起きて後食、しかし寝る)→その後起きてちょうど♂が1頭休眠から起きたのだがモタモタしてたら予想以上に寿命が早く尽きる→最後に残っていた♂が1年寝た後ようやく起きてなんとかペアリングまでこぎ着けたものの、セットに投入する直前に体力が尽きて☆

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お前・・・起きるのが遅すぎンだよ・・・
なんやかんやあって、早い話が今家にはこの遅れてきた♂1頭(102mm)しか居ません。



④ ニシヤマ

前回の記事・・・2015年10月15日

ニシヤマは、98mmを筆頭に数等羽化した♂と僅かな♀をペアリングさせてF2を採ろうとセットを組んだのですが卵が採れず轟沈。
ギラファなのに・・・ギラファなのに!

結果として今現在のところF2の個体は未だ居りません。

しかしティモーレンシスなどと同様に、
粗悪な環境で成長が止まっていた2頭の幼虫を救出したところ運よく♂♀ペアになってました。
他の個体達は寿命を迎え、今の時点で生き残っているのはその2頭だけでして、
♀は先にこの夏に羽化してしまいその時♂はまだ幼虫。羽化した♀は体が固まったあたりで低温管理に移行(スラウェシの山奥の産地なので低温には強いはず)し、♂は23℃以上の環境で成熟を早めて今年11月23日に無事羽化しました。見栄えしない中歯です。
このまま問題なくいけば来年の初春にはブリード出来そうです。
我が家のニシヤマはラベルが変に混ざっていない時期に入ってきた貴重な産地なので、なんとか途絶えないように続けたいところです。できれば産むだけ産んでほしいと思っています。



⑤ 原名亜種(タイ チェンマイ県 インタノン山)

前回の記事・・・2015年2月27日

遠く記憶の果てに忘れ去られていたチェンマイ産原名ギラファ。
自分も今回ブログ用画像をSDカードから抜き取っている最中に見つけて思い出しました。

唯一見つかった画像がコレです。↓↓

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アゴ曲がりな上、これが何mmだったのかも覚えていません。

♂だけが生き残って2~3頭羽化したハズでしたが、残念ながら90mmを超すような大きな♂を見ることは叶いませんでした。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


大した成果もなく、ずっとここまでギラファの話ばっかりで飽き飽きしているでしょうから
別の話題に替えましょうか、・・・ペーニャが途絶えました。


・・・さぁ、ギラファの話に戻りましょうか・・・




⑥ 原名亜種(カンボジア カンポット県 ボコール山)

前回の記事・・・2015年2月27日

幼虫が20頭ほど採れたWF1のカンボジア産。
基本的にマットへ投入し一部の個体をカワラ菌床に入れました。

しかしこの後ターク産の割り出しとかぶったことでエサ交換に手が回らなくなり、
カワラに入れた個体がギリギリ長歯になりかけたのを除いて
ほとんど中歯で羽化してしまいました(恥)
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サイズは♂の方は測る事は無く最大でおよそ8cm台半ば。
♀は最大50mmで原名亜種としてはなかなかでしたが、結局♂と会わせることも無くしまいには♂がほぼ全滅で累代不可、羽化から1年経ってもなお元気だったので同産地を持つNo.7に別血統として渡し累代は終了となりました。

(体力の限界!)



⑦ 原名亜種(タイ ターク県 ウムパン郡)

前回の記事・・・2015年3月15日

去年の晩冬に43頭の幼虫を得ることができまして、
4頭をオークションを利用し1人に販売、
8頭をブログ内のプレゼント企画で2人に譲渡、
残る31頭を我が家でその後飼育しました。
ちなみに、オークションで販売した4頭の幼虫は、その後♂♀2頭ずつに分かれたらしく羽化した(と思われる)内の1ペアが今年1月に東大阪の某ショップで販売されているのを発見しました。血の入れ替えができない産地と知ってか知らずか買った人は居たのか売れ残ったのか・・・
多分この産地は出所が1♀分しかないので、近い将来消えるラベルでしょう・・・


残した幼虫は他の例に漏れず、大半の個体をエサ交換時期を逸し、
♀は500㏄ビンで羽化してしまい40mm代前半をアベレージとしてカンボジア産より小型になってしまいました、
♂も菌床の劣化やビン容量の少なさが影響し中歯が多発。

そんな中でまともに大きくできた個体が実は1頭だけ居りまして、
まずはその個体のデータをここに記録しておきます。


WF1♂ 最大個体
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2015年3月1日 割出し 2令初期 頭幅7.5mm
           くわかぶプラネット Planet極H菌床800ccガラスビンへ
     4月29日 昼夜の温度変化が激しくなってくるので自家制作温室から
            冷やし虫家へ移動(20℃)
     7月26日 3令中期 31.6g Planet極H菌床3000ccPPポットへ
     11月23日 41.0g 森の昆虫社 アンテマット5000ccガラスビンへ
2016年7月2日 蛹化
     8月8日 羽化 107mm

親のWILD♀に追い掛けした♂が103mmとなかなか大きいのですが、それを超えたのはこの個体だけでした(と言うか100mm超えたのがコレしかいない)

最終ビン交換の時点でたった41グラムしかなかったので、正直100mmもギリギリいけるくらいかな~くらいにしか思ってなかったので、107mmは大出世と言えます。
成熟期に入ってから温室の底部で長々幼虫期間を引っ張ったのでそれが効いたのかも知れません。
目標となる110mmにもっていくには、自分のやり方では3令中盤までの時点で余裕を持って45グラムは超えていないといけないようです。
ちなみに2015年7月の交換時、同じタイミングで交換した他幼虫はこれより大きいもので33.3g・35.0g・37.1gというのもいました。(←「いました」)


次世代こそは!!!!




↑↑『来年こそは!次世代に期待!』とよく書いてる虫ブログほど進歩が見られない気がする。





・・・・・・とは言え、107mmもある巨大なギラファは我が家ではマキタ以来です。

ケイスケあたりを基準にしている飼育者からは「107mm? 小っさ(笑)」
などと言われてしまうであろうサイズですが
ケイスケなんぞよりずっとカッコいいのでこっちの方がエラいのです!(?)

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羽脱中の♂

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掘り出して初対面したところ

上手いギラファ飼育者は5リットルも使わないんでしょうが、
これだけ大きい♂が出てくると大容量を使った甲斐があるな・・・!

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原名亜種は地域によって歯型が違うのですが、この♂は非常に平均的な形をしています。
あくまで個人的な感覚でですが。


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さて、続いてはこの羽化したWF1のブリードですが、
もう説明の必要がないくらいこれも累代停止ギリギリ手前でセットを組みました。

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小さいです。しかし♀はもうコイツしか残ってないんだ(苦)
しかも羽化してからしばらく経っているというギリギリの状態。

そして親♂ですが、先に書いた107mmではありません。この♂は羽化も同世代内で最後だったので♀の寿命に間に合いません。
代わりに、93mmと小柄ながらなかなか優等生な個体が居るのでそれを使いました。

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2015年3月1日 割出し 2令初期 頭幅6.5mmUP
           やまのふもと スーパードルクスマット800ccクリアボトルへ
     12月20日 3令 26.1g 森の昆虫社 アンテマット800ccPPボトルへ
2016年春 羽化 93mm

800㏄(汗)

この個体を種親にした理由はつまるところが
「小さい容器できちんと大きくなってくれたから」なのです。
暴れることも無くきれいにエサを食べてそのまま羽化してくれた個体はもしかしたら子にも良い影響を与えるのではないかと言う根拠もクソも無い理由です。

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セットを組んだのが9月24日

正直産卵行動に入るかどうかも疑わしいくらいヨボついていたのですが後日きちんと木を齧りだしていました。マットへの産卵は全く見られなかったので不安になって少しだけセットを暴いてみると幼虫が材の中に居るのを確認しました。

そして昨日12月10日
まず産卵木だけを割ってみたところ辛くも4頭の1令幼虫が確保できました(ギリギリじゃぁ)
採れた幼虫は、No.7を通して今年の5月にある方からご厚意で頂いたオオヒラタケ菌床に投入しました。






と云うワケで今回は記事を各亜種一括りにしてまとめてみました。
いつにも増して文章がぐちゃぐちゃでしたね、それほど書くのが苦しかったですよ今回。

呆れ半分感心半分ですがなかなか種類(産地)も多いものですネ。

しかし、

これでもまだ書き残していないヤツがいるんですなぁ・・・

年が明ける前に書き終えておこうと思うので、
次回もまたギラファノコギリ関係の記事となります。


つづく



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