どこも大変なんだな~ [時事・話題・雑報]
今日、むし社さんからのカタログが今年も届きました。
まあそれがどした? て感じですけど
「(時が経つのは)早えェ~なァ~」と思いつつ表紙を見てみると
オヤっ!?
2010年1月から 地上デジタル放送 冬期間は定休日をとるのかぁ
何かあったのかとチョット気になるのは自分だけでしょうか…?
しかもその下に
「商品のWEB販売をスタート」
オッ まじでか!?
イイ生体を電話で在庫確認ナシで買えるのかい? イイねぇ~
まあ商品て言い回しが不安だけど…
そういや昔、電話注文がメインだった頃は
「ネット販売なんて外道だ!!!」なんて思っていたのに
今はこんな有り様に… ネットって恐いねぇ……
まあそれがどした? て感じですけど
「(時が経つのは)早えェ~なァ~」と思いつつ表紙を見てみると
オヤっ!?
2010年1月から
何かあったのかとチョット気になるのは自分だけでしょうか…?
しかもその下に
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オッ まじでか!?
イイ生体を電話で在庫確認ナシで買えるのかい? イイねぇ~
まあ商品て言い回しが不安だけど…
そういや昔、電話注文がメインだった頃は
「ネット販売なんて外道だ!!!」なんて思っていたのに
今はこんな有り様に… ネットって恐いねぇ……
タグ:店
会長のすゝめ ~各属主要カブトムシ編~ [飼育ファイル]
※2017年2月6日 再編集
オマエなんかの意見どうでもエエわと言われんばかりに自己満足の世界をお送り致します。
「会長のすゝめ」 主要クワガタ編に続き性懲りもなく第2弾です! !
さて、この記事を最初に書いたのは2009年11月28日。
あれから7年以上経ち、当時書いたカブトの飼育情報や流通事情も大きく変わっていることもあって、この度2017年度版と云う感じで全面的に記事の書き換えを行いました。
そうは言っても、ブログとはつまり日記形式のSNSですから、
「新しく書きたかったらまた新しい日付で書きゃいいじゃん!? 昔の記事を書きかえる必要なくね!?」と疑問に思う方もいるかと思います。
自分もそうしようかと思ったんですが、ネット上で検索するとこれまでのアクセス順位の関係で「新しく記事を入れ替えてしまうと検索の表示順位がリセットされる事」と、「古い情報を残しているせいで読む人が混乱するのではないかという事」を考え、あえて昔の記事に上書きする手法を選びました。
それに、似たような記事をあんまり増やしたくないですしねぇ・・・
という事で、
以前と同じくそこまでマニアックではないグループに絞って紹介していきます。
近年は色々な地域から玄人好みの小型のマニアックなカブトが輸入されるようになってきましたが、本記事ではそこまで書く経験値が無いことと、そもそもマニアックなのが好きな人はここで何言ったって馬の耳に念仏唱えてるようなもんですからねぇ、こんな記事のずっと向こう側まで飛んで行ってしまってますから書きません書けません(汗)
グループごとにその説明と代表種の簡単な説明をしていきます。
「どうせ飼うなら…」の項は、迷ったらそれを飼ってみると好いのでは?と云う種類です。
偏見ではありませんよ!!
自分が飼育するとしたら、と言う意味で挙げるので(それを偏見と言う)
アレが良いぞコレは駄目だ、と言う事じゃないですよ!
Trypoxylus属 カブトムシ
◆いわゆる国産のカブトですな。
ペット昆虫として昔から親しまれています。
飼育下手な自分でさえもこれは初心者向けと言う事で間違いないと思います。
四季に合わせて変態するので幼虫から飼育を始めてもブリードは苦労しないでしょう。
大小の個体差の他に、黒っぽい個体から栗色の個体、赤い個体もいますね。
特に赤くて大きな個体に人気が集中するようで、ブリードにより高確率で赤い個体が
羽化する血統なども出回っているようです。温度やエサも体色に関係しているでしょう。
また、私見ですが北国の個体ほど毛深く、南国の個体ほど薄毛で光沢が強い印象です。
こんな方におすすめ
・ちょっとカブトムシ飼ってみようかな~~? という人
・少年時代が懐かしくなってきた人
・カブトムシを飼ったことのない人
どうせ飼うなら…
・地元産……地元の虫なら野外に放す事に問題は無いから
代表種・・・【カブトムシ(国産:ヤマトカブト)】
国内知名度No.1ですので、情報量は飼育・流通共にカブトでは一番多いです。
成虫飼育~産卵~孵化~幼虫飼育~蛹化~羽化~・・・と勉強が十分なら
多少ズレた方法で飼育していても1サイクル簡単に飼育する事が出来ます。
唯一注意するところと言えば、
蛹の期間中に生きてるかどうか気になるせっかちサンが蛹(前蛹)や羽化中の個体を
掘り出してしまい変形させてしまう事が多いというところでしょうか。
成虫は6~7月から基本的に発生が増えまして(北国ほど遅いです)、
8月も末になるとまとまった数が見られなくなりますので
入手はきちんと時期を見計らうのが大事です。
ホームセンターで売られるブリード品のカブトムシを扱う株式会社ミタニによれば、
成虫の取り扱い時期は6月~8月末までで、シーズンの終わり頃になると
買った次の日に死んでしまう場合も少なくないので注意。
Allomyrina属 サビカブト
◆東南アジアに分布しているカブトで、
体長も3~4cmほどと小さくいわゆる「カワイイ系」です。
今は飼育個体が結構出回っていますが野外からの入荷数は実はめちゃ少ないです、
今これだけ流通しているのも飼育が簡単な証ですかね。
こんな方におすすめ
・国産カブトを飼ったことのある人
・カワイイ系のカブトをやってみたい人
・省スペースで飼育を楽しみたい人
代表種・・・【サビカブト】
ほとんど野外からの入荷はありませんが、飼育品が一定数国内で回され続けているので
アンテナを張って各専門店の入荷情報をチェックしていれば定期的に販売を見かけます。
Chalcosoma属 アトラス・キロン・モーレンカンプ・エンガノ
◆外国産カブトで最もよく見かける個体群でしょう、まとめてカルコソマと呼びます。
飼育は簡単で、産卵も簡単と言われますが自分は下手なんで失敗しまくりです(泣)
アトラスは流通・価格の面で言えば初心者向けと言えます、
ブリードに関しては偉そうなことは言えませぇん…
アトラスの中ではフィリピンの亜種が最も大きくなるのですが、特にミンダナオ島のは
野外で110mmを超え人気があります。
ペットショップでも見るスマトラ島産の亜種はブリードでも9cmを超えると特大と言えます。
ホームセンターやデパートで乱雑に扱われる子供だましな種類と思われそうな種類ですが
ブリードしてみるとその魅力を再発見できるかもしれません。
コーカサスはアトラスよりふたまわり大きい種類で、学名読みでキロンとされています。
ジャワ島産を原名亜種とし、スマトラ島産亜種、マレー半島産亜種、インドシナ半島亜種
と分かれていますが体長はスマトラ島産が最大で134mmほど(あくまで「ほど」)
ブリードはクセがあって忍耐も必要となり、飼育意欲旺盛な中級者向けの虫。
手に入りやすさと飼育のしやすさは比例しないんですね。
モーレンカンプはカリマンタン産なためか流通はそれほど多くはありません。
図鑑で見ると真上からのほっそりした体型しか見ることが無いですが、
実物は立体的で魅力を十分に感じられます。
エンガノ、生体の入荷はまだ無いと思ってましたが実はあったんですね(恥)
ごく一部のブリーダーしか飼育はしていないようで、
2017年現在では国内絶滅しているようです。
こんな方におすすめ
・外国産カブトに興味がある人
・金銭的価値だけで無闇にマニアック種ばかりをやってきた人
どうせ飼うなら…
・アトラス(フィリピン亜種)………大型化する
・コーカサス(スマトラ亜種)……・全亜種中最も大型化する(130mm以上)、特に南部産!
代表種①・・・【アトラスオオカブト】
夏場にペットショップ・ホームセンター・デパートで見るようなデータ無しのものを除くと
頻繁に見かけるというワケでもありません、意外と。
スマトラ島産はほぼ年間を通して入手できますが、環境変化に強い方ではないので
輸送時に気温の負担がかかる(原産地→国内の時と購入時)ので夏場と冬場は
弱るリスクがあり注意が必要でしょうね。
スマトラ島以外の産地ではフィリピンのミンダナオ島やルソン島から少数入荷があり、
スマトラ島産とは亜種が違い形も値段も流通経路も別物です。
「アトラスなのに¥高けぇ」とか言わないでやってください・・・
また、不定期かつ入荷量もごく僅かではありますが、
スラウェシ島産の原名亜種やタイ産の亜種もアンテナを張っていれば入荷に気付けます。
代表種②・・・【コーカサスオオカブト(キロンオオカブト)】
アトラスと同じくホームセンターやペットショップの常連ですが、こちらは専門店での扱いも
比較的優遇されていますので入荷情報も定期的な更新がされています。
ほとんどがジャワ島産の原名亜種で1年中入手可能ですが、晩冬から初夏にかけては
マレー半島産亜種とスマトラ島産亜種もほぼ専門店オンリーで入荷していますので
欲しいと思ったらこの時期各専門店の情報をよく調べておくべきでしょう。
インドシナ半島産亜種は入荷がかなり限定的かつ不定期かつ少数で、
その産地の野外品の扱いに強い専門店をこまめに覗かないと見られないでしょう。
飼育は温度管理に気をつければ難しくないようですが、スペースを取る事と
蛹の角がうまく長く伸びてくれない(長角型が羽化しにくい)と云うのが
初心者に優しくありません。幼虫期間もそれなりにかかるので飼育中級者向けでしょう。
代表種③・・・【モーレンカンプオオカブト】
カリマンタン/ボルネオの虫という事もあってまず専門店以外では見ることができません。
また、この島ならではの入荷数の少なさもあって専門店でも扱う場所は限られています。
飼育については、同じ島でもボルネオ側は1500m以上の高地の虫という事で
低温は必須でしょうが、カリマンタン側は低山地に生息しているようなので
温度の制約もボルネオのものよりは緩いと思われます。
Dynastes属① ヘラクレスオオカブト
◆飼育個体数日本一の外国産種でしょう、
様々な亜種が流通していてそれも人気の一つかも知れませんな。
成虫寿命も長く、それに比例して繁殖もスペースさえあれば比較的簡単です。
♀親個体の状態や環境次第で卵100個以上の爆産も期待できます、
幼虫飼育も簡単ですが原名亜種は累代障害によるであろう
突然死など若干クセと言うか当たり外れのようなものがあるとか・・・
近年はヘラクレスもオオクワのように血統物の人気が高くなっているようで
'00年代では160mmを超えると話題になったりしていましたが
今現在では170mmクラスに手が届いている夢のような時代になりました。
「外国産のクワガタとか飼ってる」と言うと結構な割合で「じゃあヘラクレスとか飼ってるの?」
と聞かれるので体面を守るためにヘラクレスを始めるのもアリかも?
親戚の子供が来たりみたいな時も来客用にコイツが居れば、
ウケが良いんじゃないですかねェ(テキトー)
こんな方におすすめ
・深く考えないでデカイ虫が飼ってみたい人
・場所は有るという人
・子供も虫に興味があるという親
・クラスの人気をとりたい小学生
どうせ飼うなら…
・原名亜種……ヘラクレス入門種として。できれば最初は血統物じゃないやつを!
代表亜種①・・・【原名亜種(通称:ヘラヘラ)】
手に入りやすい・ブリードしやすい・情報が得やすい・・・
と飼育初心者に非常に嬉しい要素をいくつも備えています。
だから、「あ、失敗しちゃった」と飼育でつまづいてもすぐにやり直すことができます。
大型亜種にもかかわらず幼虫期間も大陸産亜種より比較的短く済むのも楽です。
狭い容器で幼虫を飼育すると蛹になる時に♂の角が曲がる危険があるので
それなりに飼育スペースを取るのは覚悟しましょう(各亜種共通)。
そういえば最近は昔ほど「ブルー個体」に挑戦する話を聞かなくなったな・・・
代表亜種②・・・【リッキー亜種】
南米大陸の高地に広く分布していて産地ごとに魅力を感じて分けて飼育する人も
多いです。コロンビア産が最も入手しやすいですが最近では大型も多いエクアドル産や
入荷がほぼ無かったペルー産やベネズエラ産も見るようになってきました。
成虫・幼虫を問わなければ入手も容易ですが、大陸の高地に生息しているので
幼虫期間は他の亜種に比べ長引くことがあります。
代表亜種③・・・【レイディ亜種】
初入荷時は超高額生体として話題でしたが今はその角の短さのように
人気も落ち着いてしまいました。
体格はなかなか立派ですが、角は非常に短いので飼育スペースも狭くて大丈夫です。
Dynastes属② シロカブト
◆北米~中米に分布するカブトですね。
一番の特徴が体色ですよね、特にグラントは累代を重ねるなどして
斑点のない真っ白な成虫が羽化する事があります。
一般的に黒~茶色~あってもオレンジ色のカブトムシ亜科において
このインパクトのあるビジュアルは、一見する価値はあると思います。
このグループは飼育も他のお馴染みの種類に準じますので入門種とも言えましょう。
こんな方におすすめ
・黒一色のカブトから抜けたい人
どうせ飼うなら…
・グラント……グループ中随一の白さを誇ります
代表種①・・・【グラントシロカブト】
シロカブトのグループで最も白いと言われるのが本種です。
生体の入手は特に簡単で、産地ラベルにこだわらなければ外国産生体を扱う
大体の専門店でいつかしら在庫を持っていると言っても過言ではないかもしれません。
飼育が盛んなのもあって、♂最長約90mmまで飼育で羽化しています。
卵の期間が長い事も有名で、湿度管理次第で1.5ヶ月~4ヶ月以上を卵で過ごす事も
あるから驚き、さらに意外と幼虫も日本の気候に適応しかなりの耐性があるようです。
乾燥した地域に棲む虫ならではですね。
それと、学名のグラントが18代大統領のユリシーズ・グラントに因んでいると云う説を
児童書の図鑑などでよく目にしますがそれは間違いとの事。
ちなみに、間違える人が稀にいますがグラン《ド》シロカブトではありません。
代表種②・・・【ティティウスシロカブト】
アメリカ合衆国東部に分布する小型のシロカブトで、
角が短くコロコロした体型が可愛らしい種類です。
入手も難しくなく飼育も寒さを凌げれば簡単ですが、2年ほどの幼虫期間はその小さな
身体からすればちょっと長く感じるかもしれません。
代表種③・・・【ヒルスシロカブト】
メキシコに広く分布している種類で北米の前記2種類と比べても身体が大きくなります。
分類も完全ではないと思われ、一口にヒルスと言っても産地ごとに微妙に特徴が異なり
生息環境もサイクルも地域差があります。
代表種④・・・【モロンシロカブト】
21世紀になってから記載された種です。
メキシコ・ベラクルス州の小さな山塊にだけ分布していて、
ヘラクレスオオカブトがヒルスシロカブトの形をしているような面白い見た目をしています。
その見た目からかヒルス系のシロカブトの中ではブリーダー人気もある種で、
流通も珍しくなく、ブロガーが飼育記録を公開していることも多く
飼育情報を入手するのも難しくない方です。
代表種⑤・・・【ミヤシタシロカブト】
モロン同様に21世紀になってから記載された種です。
分類が切り離される前のヒルスとは特徴の違いや分布の範囲の点で、
ちょっと分類上のモヤモヤっとしたところがある種ですが、飼育には関係ありません。
飼育は他のヒルス系シロカブトに準じるでしょうが、
入手についてヒントが得難く、常にあちこちで飼育品の入荷情報をアンテナを張って
待ち続けなければ手に入りません。
Dynastes属③ ネプチューン・サタン
◆ずん胴で脚が短く写真で見るとサイズの割に大きく見えるのは自分だけでしょうか
ヘラクレスと比べて品が良いとか美麗だとか聞きます、まあ確かにそんな気もします。
♂は体高もあり立体感があります。
サタンは入荷当初にブームが起きましたねぇ…
飼育は基本低温みたいで幼虫期間も比例して長いようです。
こんな方におすすめ
・取り敢えずヘラクレスはブリードしたな という人
・低温環境が整っている人
どうせ飼うなら…
・ネプチューン……幼虫期間が長いんだったらデカクなる虫の方がいい(笑)
代表種①・・・【ネプチューンオオカブト】
ヘラクレスオオカブトの次ぐ世界最長級のカブトです、説明するまでもないですね。
互いに似たシルエットのカブト同士ですが、ヘラクレスよりもネプチューンの方が好きだ
と言う方も非常に多いです。
2016年には、ベネズエラ産の亜種ローチが生体でまとまった数入荷したことが
一部で話題になりました。見極めが難しいと感じる人は、詐欺被害防止のためにも
ネームバリューだけで安易に手を出さない方がいいでしょう。
流通情報も飼育情報も探しやすいので、飼育を考えている人は
あと温度管理に加えて2年前後の長い幼虫期間を耐えて(楽しんで)いけるかどうかを
冷静に再確認してみましょう。
代表種②・・・【サタンオオカブト】
前胸背が広く毛が覆っているインパクト大きめの稀種です。
現地での稀少価値から、今ではサイテス(ワシントン条約)に掲載され野外品の取引が
著しく厳しくなったので、今手に入るのは皆飼育品です。
ネプチューン同様、低温管理と幼虫期間、そして羽化後活動するまでの休眠中の管理、
これらに気を付けて飼育できる人向けです。
♂♀の羽化ズレや羽化後の休眠ズレが慣れないと難しいと思いますので、
初めて飼育する場合には、3令幼虫1ペア・・・などではなく、多数の幼虫を確保または
成虫からの飼育が好ましいでしょう(わりとカブト全般に言えますよね)
Megasoma属① ゾウカブト(大型種)
◆体積の容量で言えば世界一のカブト群です。
重量感がずば抜けていることから人気もあり飼育者も多いです。
大型~中型をこのグループとしてまとめると、どれも比較的入手が可能で
エレファス、オキシデンタリス、ノゲイラ、ギアス、アヌビスら全身に毛をまとうグループと
アクタエオン、マルス、ヤヌスら黒色系のグループにおおまかにビジュアルが分かれます。
まだ未入荷の種として、スヴォボダオルムがボリビアに残っているんですが、
サタンオオカブトが得られる山塊から記載個体しか発見されていない事を考えるに
入荷は期待しない方がいいでしょうね。
さて話は飼育に戻しまして、このグループは基本的な事を守れば累代は容易です、
特にアクタエオンはエサの劣化に耐性があり泥化したマットでも数ヶ月生きています。
逆に、やや弱いと言われているのは中型種のアヌビス。
本項の虫は幼虫期間が長いので
基本的に「成虫だけが好きで幼虫は興味ない」人には向かないですね、
幼虫飼育を楽しめる人向けですかね。
個人的に最も「羽化したら嬉しいカブト」です。
こんな方におすすめ
・幼虫飼育が楽しめる(気長に待てる)人
・虫をいじり過ぎない人
・デカイ虫が好きな人
・場所は有るという人
・ここ数年間達成感みたいな感動を味わった事の無い人
・本物の象飼いたいけどできない人
どうせ飼うなら…
・エレファス(コスタリカ産)……メキシコ産より大型になる
・ヤヌス各亜種……3~4年粘りに粘って羽化させた時の感動を味わってほしい
代表種①・・・【エレファスゾウカブト】
メキシコ産が流通で安価かつ容易に入手できるので後述のアクタエオンと並んで
入門種的な種です。好みのビジュアル(体毛か真っ黒か)で選ぶといいでしょう。
また、つい最近一部のファンが待望していたコスタリカ産や南米産の大型産地が国内に
辛くも上陸し、にわかに盛り上がりを見せている種でもあります。
中米の個体群を原名亜種として南米の別特徴を持った個体群をイイジマ亜種として
きたのが国内では一般的な常識として認知されていましたが、
実はエレファスの記載は南米産だったとかなんとかで亜種関係がややこしくなっていたり
します。こういう時、飼育する側として大事なのは「単に種名だけで飛びつき、それ以外の
データラベルをお粗末にする」のではなく、産地や累代・その他入手経路など情報は全て
厳密に同時管理する事だと思うのです。
飼育に関しては、このグループとしては幼虫期間・成虫寿命は短い方で、言わば
「早く羽化してくれるけどその分死ぬのも早いよ」という事です。
羽化して活動するようになったらすぐペアリングして産卵させる事が安全にブリードする
コツです。
代表種②・・・【アクタエオンゾウカブト】
簡単に説明すると、超大型・入手し易い・幼虫期間が長い・・・と云うゾウカブト。
羽化後の重量は見た目通りのメガトン級(?)で、こんな体で飛んだりもするなんて
凄いし怖いしで、「デカい=良い」的な価値観を持って飼育する方には非常におすすめ。
幼虫期間は短いものは2年半ほどから長くなると4年。
成虫寿命は半年から10ヶ月ほどと、幼虫期間に比べるとかなり短く思えますが、
エレファスはもっと短いのでそれと比べればまあ気を長く持てるとは思います。
代表種③・・・【マルスゾウカブト】
メガソマ最大種とも言われる本種は他の大型種と比べると野外入荷も少なめで
今現在はほとんど野外入荷は望めない部類に入ります。
とは言え、飼育品はそこそこ出回っているので、カブト系にも通じる専門店でアンテナを
張っていれば入手にはそこまで手間取る方ではありません。
幼虫期間はアクタエオンほど長くはなく、2年弱から3年弱で羽化します。
♂は体積のわりに角が細いので、蛹化や羽化の時には角曲がりしないよう
気を付ける必要があります。
代表種④・・・【ヤヌスゾウカブト】
アクタエオンをテカテカに磨いて角を短くしたような見た目をしています。
古くから入荷があるラミレス亜種と、比較的入荷の歴史が浅い原名亜種が出回り、
ブラジル南西部のフジタ亜種の入荷が待たれる状況です。
幼虫飼育では最も時間のかかるカブトとも言えます、3年弱~4年。
卵から育て上げた末に拝む成虫の姿は眼福の極みですが、これを自分の人生の中で
何回味わえるのかという事を考えると、赤の他人にでも飼育を勧めずにはいられません。
代表種⑤・・・【ギアスゾウカブト】
大型メガソマの中では珍しい4本角を持つことで人気も高いのが本種。
記載の問題で、当初国内に入した時の分類と、現在解釈されている分類の違いで
産地データがしっかりしたものを選ぶことが大事なのですが、
飼育情報をネット上で探すと、その見直しがされる以前の情報も出てきますので
注意が必要です。勿論、飼育の上では亜種間で大きな違いがあるとは思えませんが…
マニア向けの種類なので、比較的飼育情報も容易に見つけることができると思います。
Megasoma属② ヒメゾウカブト
◆大型ゾウカブトのカドを取って小さくしたような可愛らしい&微笑ましい雰囲気のカブトです。
キャラ的にサビカブトに近い気がしますが… 分かりませんねェ
幼虫期間も流石に大型種みたいに長かったりはありません。
個人的に気になるのは、小さ過ぎず角も立派にあるパチェコやら
わさわさした毛が可愛いヨルゲンセン(ペーニャ亜種)です。
こんな方におすすめ
・カワイイ系のカブトをやってみたい人
・省スペースで飼育したい人
・本物の象飼いたくてもできないし大型のゾウカブト飼いたいけど勇気が無い人
代表種①・・・【ヨルゲンセンヒメゾウカブト】
古くは「ミナミヒメゾウカブト」と呼ばれていた種です。
アンデス山脈の東麓に生息している原名亜種と、パラグアイ北西部のペーニャ亜種。
この2つが区別されて出回っていますが割合入手し易いのは原名亜種でしょうか。
小型のカブトなのでメガソマとは言え1年サイクルでブリードできますが、
マットは大型の他の種と比べあまり添加が強くないものを使うのが良いようです。
代表種②・・・【パチェコヒメゾウカブト】
メキシコに分布していて、本グループの中では最も体長が伸びる種です。
大型メガソマグループで言えば、ギアスのような四本角とマルスのような光沢を持ち
本グループでも特に人気がある種とも言えます。
この種の初入荷時(まとまった入荷があった年)は、
何かとブームを起こすべく初入荷で話題性のあるカブクワを挑戦的に輸入していました。
まだこの頃はヒメゾウの入荷種も少なく、その時代からの流れもあって
今では本グループの入門種的立ち位置を確立して(?)います。
Eupatorus属 ゴホンヅノカブト
◆主にタイ・ミャンマーあたりから入荷する個性的なカブトですね。
今現在でも飼育品の流通が少なく、大型カブトの中では最も季節限定感が強いでしょう。
ほとんどが秋~冬にかけて野外品が入荷する上、飼育品の流通はごく稀。
夏がメインシーズンの日本の生き虫業界では、自分から求めに行かないと
縁が無いタイプのカブトです。
飼育が難しいワケではないですが所々のステージでクセがあり、これが飼育品の流通が
安定的に乗らない要因でしょうか?
生き虫自体の価格が安いからと安易に手を出すと痛い目を見そうなカブトです。
こんな方におすすめ
・まあまあカブトかクワガタで飼育経験を積んだかなという人
・個性派好きな人
どうせ飼うなら…
・ゴホンヅノ……秋になったらゴッソリ入荷。飼ってよし〆てよし(食べてよし)
代表種①・・・【ゴホンヅノカブト】
現在4亜種ほど?に分かれていて、入荷が多いタイ北部産は原名亜種、
タイ西部からミャンマーにかけてはキミオイ亜種とエダイ亜種、
近年になってはマレー半島産が亜種記載されたようです。
夏の昆虫シーズン最盛期を過ぎ、9月から10月になったところで野外品が入荷します。
通常9月の半ばになれば一気に国内入荷するのですが、年によって発生が遅れる事も
あり、10月になってから入荷が始まる場合もあります。
いずれにしても、WILDのタイ便を扱っている専門店をいくつか知っていれば
生体を入手するのは容易です。
時期限定で一気に入荷すると云うのはつまり寿命が短く、その時期に発生を合せることで
子孫を残しやすくしているわけですが、これを踏まえて飼育で気を付ける事は寿命。
そして産卵ですが、「竹のマットを使わないと産まない」と言われていたのはもう情報として
古いです、普通のカブトマットで産みます。
幼虫は1年から1年半の期間を過ごしますが、成熟して黄色くなり
蛹化間近になるとマット上を徘徊する行動が見られることがあります。
俗にワンダリングと言う行動です。
成虫になった後に注意する点は、羽化してすぐ活動を活動しない事ですね、
休眠期間が長く、1年近く寝るのでブリードには根気が要ります。
Golofa属 タテヅノカブト
◆日本のカブトムシのイメージから180°かけ離れたグループです。
昔から知られるポルテリーやピサロ、入荷直後大変な盛り上がりを見せたクラビゲール等
かなりの種類が国内で飼育されています。
現在も分類が整理されておらず未記載の種も入荷してきていまして、
不明種としているままで流通しているものもいます。
たとえば、見かける事もあると思いますがゴロファ sp.として表記されているものです。
不明なゴロファと言っても2~3種いるために、俗にゴロファBig sp.とか呼び分けていて
何が何やら…といった状況です。今後も新たな種類が上陸してくるでしょう。
しかし、容姿が異質なだけにカブトファンにおいては好みが大きく分かれると思います。
奇抜な角を持つ種が多いので成虫飼育でもうっかり角が折れてしまうなど、
地味に気をつけたいところですが、特に気を付けるべきは幼虫のワンダリング。
飼育容器のふたの穴からうっかり逃げたり、マット上で蛹化して上手く羽化できずに
死亡させたりしないように注意して飼育したいところです。
こんな方におすすめ
・変わり種が好みの人
・レア物好きな人
代表種①・・・【ポルテリータテヅノカブト】
ゴロファでは最も大きくなる種で人気も相応に高いです。
最長で100mmを超えるのは本種くらいでしょう。
ただ、流通は多くなく、飼育している人達の僅かな手持ち累代品が高値で取引されて
いるという状況です。現地では5~6月に発生することが書籍などで書かれていますが、
現地の治安情勢の問題で輸入ルートがきちんとできておらず
安定した入荷がありません。
去年2016年にまとまった数が入荷したのは非常に久しい事だったわけです。
飼育温度はそこまで徹底的に低温を保たなければいけないワケではなく、
意外と25℃くらいでも問題なく管理できるようです。
角は折れやすいので、蛹化の頃から注意して管理しておくといいでしょう。
代表種②・・・【クラビゲールタテヅノカブト】
属中では中型の部類ですが、カブト飼育ではポルテリー以上にメジャーな種です。
流通もゴロファとしては多い方で、飼育情報もネットで結構見つけられます。
前胸背からふぬけたキノコみたいなひさし状の角が生えていて、
その奇妙な形は一見する価値はあるでしょう。
エクアドル産が大型だと云う話で密かに評判が良かったようですが、今では流通せず
専らペルー産が主流です。
Xylotrupes属 ヒメカブト
◆比較的日本のカブトに近縁なグループです。
タイのチェンマイでカブト相撲を伝統的に行っている事も有名ですな。
流通に関しては、昔は各産地のギデオンやケブカヒメ等がよく出回っていましたが
今はほとんど見かけません…
現地からの入荷もほとんどがフローレンシスで、
前述したギデオンは保護の対象だったり検疫でストップされているので、
現在輸入が認められているのはフローレンシスとパウリアニのみです。
飼育に関してはとても簡単!! (らしい)です。
こんな方におすすめ
・取り敢えず国産カブトは累代出来る人
・優勝を目指してる人 ←???
代表種①・・・【フローレンシスニセヒメカブト】
春頃になるとフローレス島からの入荷がある本種。
周辺の大きな島のギデオンと同じくらいのサイズになり、最大で優に80mmを超えます。
飼育は非常に簡単と言われ、国産カブトと同じように考えていいようです。
縦長に作る蛹室も似ていますね。
以上、メジャーなカブトのグループを紹介してみました。
この他、
・ケンタウルスオオカブト
・サイカブト
・コカブト
・メンガタカブト
・ミツノカブト
・ヘラツノカブト
・カラカネヒナカブト
・コフキヒナカブト
・サンボンヅノカブト
など、新しく入荷されたものを含め魅力のカブトムシグループは書き尽くせないほどあるのですが、その先へ行くと戻れなくなる危険があるので自己責任でお進みください(笑)
オマエなんかの意見どうでもエエわと言われんばかりに自己満足の世界をお送り致します。
「会長のすゝめ」 主要クワガタ編に続き性懲りもなく第2弾です! !
さて、この記事を最初に書いたのは2009年11月28日。
あれから7年以上経ち、当時書いたカブトの飼育情報や流通事情も大きく変わっていることもあって、この度2017年度版と云う感じで全面的に記事の書き換えを行いました。
そうは言っても、ブログとはつまり日記形式のSNSですから、
「新しく書きたかったらまた新しい日付で書きゃいいじゃん!? 昔の記事を書きかえる必要なくね!?」と疑問に思う方もいるかと思います。
自分もそうしようかと思ったんですが、ネット上で検索するとこれまでのアクセス順位の関係で「新しく記事を入れ替えてしまうと検索の表示順位がリセットされる事」と、「古い情報を残しているせいで読む人が混乱するのではないかという事」を考え、あえて昔の記事に上書きする手法を選びました。
それに、似たような記事をあんまり増やしたくないですしねぇ・・・
という事で、
以前と同じくそこまでマニアックではないグループに絞って紹介していきます。
近年は色々な地域から玄人好みの小型のマニアックなカブトが輸入されるようになってきましたが、本記事ではそこまで書く経験値が無いことと、そもそもマニアックなのが好きな人はここで何言ったって馬の耳に念仏唱えてるようなもんですからねぇ、こんな記事のずっと向こう側まで飛んで行ってしまってますから書きません書けません(汗)
グループごとにその説明と代表種の簡単な説明をしていきます。
「どうせ飼うなら…」の項は、迷ったらそれを飼ってみると好いのでは?と云う種類です。
偏見ではありませんよ!!
自分が飼育するとしたら、と言う意味で挙げるので(それを偏見と言う)
アレが良いぞコレは駄目だ、と言う事じゃないですよ!
Trypoxylus属 カブトムシ
◆いわゆる国産のカブトですな。
ペット昆虫として昔から親しまれています。
飼育下手な自分でさえもこれは初心者向けと言う事で間違いないと思います。
四季に合わせて変態するので幼虫から飼育を始めてもブリードは苦労しないでしょう。
大小の個体差の他に、黒っぽい個体から栗色の個体、赤い個体もいますね。
特に赤くて大きな個体に人気が集中するようで、ブリードにより高確率で赤い個体が
羽化する血統なども出回っているようです。温度やエサも体色に関係しているでしょう。
また、私見ですが北国の個体ほど毛深く、南国の個体ほど薄毛で光沢が強い印象です。
こんな方におすすめ
・ちょっとカブトムシ飼ってみようかな~~? という人
・少年時代が懐かしくなってきた人
・カブトムシを飼ったことのない人
どうせ飼うなら…
・地元産……地元の虫なら野外に放す事に問題は無いから
代表種・・・【カブトムシ(国産:ヤマトカブト)】
国内知名度No.1ですので、情報量は飼育・流通共にカブトでは一番多いです。
成虫飼育~産卵~孵化~幼虫飼育~蛹化~羽化~・・・と勉強が十分なら
多少ズレた方法で飼育していても1サイクル簡単に飼育する事が出来ます。
唯一注意するところと言えば、
蛹の期間中に生きてるかどうか気になるせっかちサンが蛹(前蛹)や羽化中の個体を
掘り出してしまい変形させてしまう事が多いというところでしょうか。
成虫は6~7月から基本的に発生が増えまして(北国ほど遅いです)、
8月も末になるとまとまった数が見られなくなりますので
入手はきちんと時期を見計らうのが大事です。
ホームセンターで売られるブリード品のカブトムシを扱う株式会社ミタニによれば、
成虫の取り扱い時期は6月~8月末までで、シーズンの終わり頃になると
買った次の日に死んでしまう場合も少なくないので注意。
Allomyrina属 サビカブト
◆東南アジアに分布しているカブトで、
体長も3~4cmほどと小さくいわゆる「カワイイ系」です。
今は飼育個体が結構出回っていますが野外からの入荷数は実はめちゃ少ないです、
今これだけ流通しているのも飼育が簡単な証ですかね。
こんな方におすすめ
・国産カブトを飼ったことのある人
・カワイイ系のカブトをやってみたい人
・省スペースで飼育を楽しみたい人
代表種・・・【サビカブト】
ほとんど野外からの入荷はありませんが、飼育品が一定数国内で回され続けているので
アンテナを張って各専門店の入荷情報をチェックしていれば定期的に販売を見かけます。
Chalcosoma属 アトラス・キロン・モーレンカンプ・エンガノ
◆外国産カブトで最もよく見かける個体群でしょう、まとめてカルコソマと呼びます。
飼育は簡単で、産卵も簡単と言われますが自分は下手なんで失敗しまくりです(泣)
アトラスは流通・価格の面で言えば初心者向けと言えます、
ブリードに関しては偉そうなことは言えませぇん…
アトラスの中ではフィリピンの亜種が最も大きくなるのですが、特にミンダナオ島のは
野外で110mmを超え人気があります。
ペットショップでも見るスマトラ島産の亜種はブリードでも9cmを超えると特大と言えます。
ホームセンターやデパートで乱雑に扱われる子供だましな種類と思われそうな種類ですが
ブリードしてみるとその魅力を再発見できるかもしれません。
コーカサスはアトラスよりふたまわり大きい種類で、学名読みでキロンとされています。
ジャワ島産を原名亜種とし、スマトラ島産亜種、マレー半島産亜種、インドシナ半島亜種
と分かれていますが体長はスマトラ島産が最大で134mmほど(あくまで「ほど」)
ブリードはクセがあって忍耐も必要となり、飼育意欲旺盛な中級者向けの虫。
手に入りやすさと飼育のしやすさは比例しないんですね。
モーレンカンプはカリマンタン産なためか流通はそれほど多くはありません。
図鑑で見ると真上からのほっそりした体型しか見ることが無いですが、
実物は立体的で魅力を十分に感じられます。
エンガノ、生体の入荷はまだ無いと思ってましたが実はあったんですね(恥)
ごく一部のブリーダーしか飼育はしていないようで、
2017年現在では国内絶滅しているようです。
こんな方におすすめ
・外国産カブトに興味がある人
・金銭的価値だけで無闇にマニアック種ばかりをやってきた人
どうせ飼うなら…
・アトラス(フィリピン亜種)………大型化する
・コーカサス(スマトラ亜種)……・全亜種中最も大型化する(130mm以上)、特に南部産!
代表種①・・・【アトラスオオカブト】
夏場にペットショップ・ホームセンター・デパートで見るようなデータ無しのものを除くと
頻繁に見かけるというワケでもありません、意外と。
スマトラ島産はほぼ年間を通して入手できますが、環境変化に強い方ではないので
輸送時に気温の負担がかかる(原産地→国内の時と購入時)ので夏場と冬場は
弱るリスクがあり注意が必要でしょうね。
スマトラ島以外の産地ではフィリピンのミンダナオ島やルソン島から少数入荷があり、
スマトラ島産とは亜種が違い形も値段も流通経路も別物です。
「アトラスなのに¥高けぇ」とか言わないでやってください・・・
また、不定期かつ入荷量もごく僅かではありますが、
スラウェシ島産の原名亜種やタイ産の亜種もアンテナを張っていれば入荷に気付けます。
代表種②・・・【コーカサスオオカブト(キロンオオカブト)】
アトラスと同じくホームセンターやペットショップの常連ですが、こちらは専門店での扱いも
比較的優遇されていますので入荷情報も定期的な更新がされています。
ほとんどがジャワ島産の原名亜種で1年中入手可能ですが、晩冬から初夏にかけては
マレー半島産亜種とスマトラ島産亜種もほぼ専門店オンリーで入荷していますので
欲しいと思ったらこの時期各専門店の情報をよく調べておくべきでしょう。
インドシナ半島産亜種は入荷がかなり限定的かつ不定期かつ少数で、
その産地の野外品の扱いに強い専門店をこまめに覗かないと見られないでしょう。
飼育は温度管理に気をつければ難しくないようですが、スペースを取る事と
蛹の角がうまく長く伸びてくれない(長角型が羽化しにくい)と云うのが
初心者に優しくありません。幼虫期間もそれなりにかかるので飼育中級者向けでしょう。
代表種③・・・【モーレンカンプオオカブト】
カリマンタン/ボルネオの虫という事もあってまず専門店以外では見ることができません。
また、この島ならではの入荷数の少なさもあって専門店でも扱う場所は限られています。
飼育については、同じ島でもボルネオ側は1500m以上の高地の虫という事で
低温は必須でしょうが、カリマンタン側は低山地に生息しているようなので
温度の制約もボルネオのものよりは緩いと思われます。
Dynastes属① ヘラクレスオオカブト
◆飼育個体数日本一の外国産種でしょう、
様々な亜種が流通していてそれも人気の一つかも知れませんな。
成虫寿命も長く、それに比例して繁殖もスペースさえあれば比較的簡単です。
♀親個体の状態や環境次第で卵100個以上の爆産も期待できます、
幼虫飼育も簡単ですが原名亜種は累代障害によるであろう
突然死など若干クセと言うか当たり外れのようなものがあるとか・・・
近年はヘラクレスもオオクワのように血統物の人気が高くなっているようで
'00年代では160mmを超えると話題になったりしていましたが
今現在では170mmクラスに手が届いている夢のような時代になりました。
「外国産のクワガタとか飼ってる」と言うと結構な割合で「じゃあヘラクレスとか飼ってるの?」
と聞かれるので体面を守るためにヘラクレスを始めるのもアリかも?
親戚の子供が来たりみたいな時も来客用にコイツが居れば、
ウケが良いんじゃないですかねェ(テキトー)
こんな方におすすめ
・深く考えないでデカイ虫が飼ってみたい人
・場所は有るという人
・子供も虫に興味があるという親
・クラスの人気をとりたい小学生
どうせ飼うなら…
・原名亜種……ヘラクレス入門種として。できれば最初は血統物じゃないやつを!
代表亜種①・・・【原名亜種(通称:ヘラヘラ)】
手に入りやすい・ブリードしやすい・情報が得やすい・・・
と飼育初心者に非常に嬉しい要素をいくつも備えています。
だから、「あ、失敗しちゃった」と飼育でつまづいてもすぐにやり直すことができます。
大型亜種にもかかわらず幼虫期間も大陸産亜種より比較的短く済むのも楽です。
狭い容器で幼虫を飼育すると蛹になる時に♂の角が曲がる危険があるので
それなりに飼育スペースを取るのは覚悟しましょう(各亜種共通)。
そういえば最近は昔ほど「ブルー個体」に挑戦する話を聞かなくなったな・・・
代表亜種②・・・【リッキー亜種】
南米大陸の高地に広く分布していて産地ごとに魅力を感じて分けて飼育する人も
多いです。コロンビア産が最も入手しやすいですが最近では大型も多いエクアドル産や
入荷がほぼ無かったペルー産やベネズエラ産も見るようになってきました。
成虫・幼虫を問わなければ入手も容易ですが、大陸の高地に生息しているので
幼虫期間は他の亜種に比べ長引くことがあります。
代表亜種③・・・【レイディ亜種】
初入荷時は超高額生体として話題でしたが今はその角の短さのように
人気も落ち着いてしまいました。
体格はなかなか立派ですが、角は非常に短いので飼育スペースも狭くて大丈夫です。
Dynastes属② シロカブト
◆北米~中米に分布するカブトですね。
一番の特徴が体色ですよね、特にグラントは累代を重ねるなどして
斑点のない真っ白な成虫が羽化する事があります。
一般的に黒~茶色~あってもオレンジ色のカブトムシ亜科において
このインパクトのあるビジュアルは、一見する価値はあると思います。
このグループは飼育も他のお馴染みの種類に準じますので入門種とも言えましょう。
こんな方におすすめ
・黒一色のカブトから抜けたい人
どうせ飼うなら…
・グラント……グループ中随一の白さを誇ります
代表種①・・・【グラントシロカブト】
シロカブトのグループで最も白いと言われるのが本種です。
生体の入手は特に簡単で、産地ラベルにこだわらなければ外国産生体を扱う
大体の専門店でいつかしら在庫を持っていると言っても過言ではないかもしれません。
飼育が盛んなのもあって、♂最長約90mmまで飼育で羽化しています。
卵の期間が長い事も有名で、湿度管理次第で1.5ヶ月~4ヶ月以上を卵で過ごす事も
あるから驚き、さらに意外と幼虫も日本の気候に適応しかなりの耐性があるようです。
乾燥した地域に棲む虫ならではですね。
それと、学名のグラントが18代大統領のユリシーズ・グラントに因んでいると云う説を
児童書の図鑑などでよく目にしますがそれは間違いとの事。
ちなみに、間違える人が稀にいますがグラン《ド》シロカブトではありません。
代表種②・・・【ティティウスシロカブト】
アメリカ合衆国東部に分布する小型のシロカブトで、
角が短くコロコロした体型が可愛らしい種類です。
入手も難しくなく飼育も寒さを凌げれば簡単ですが、2年ほどの幼虫期間はその小さな
身体からすればちょっと長く感じるかもしれません。
代表種③・・・【ヒルスシロカブト】
メキシコに広く分布している種類で北米の前記2種類と比べても身体が大きくなります。
分類も完全ではないと思われ、一口にヒルスと言っても産地ごとに微妙に特徴が異なり
生息環境もサイクルも地域差があります。
代表種④・・・【モロンシロカブト】
21世紀になってから記載された種です。
メキシコ・ベラクルス州の小さな山塊にだけ分布していて、
ヘラクレスオオカブトがヒルスシロカブトの形をしているような面白い見た目をしています。
その見た目からかヒルス系のシロカブトの中ではブリーダー人気もある種で、
流通も珍しくなく、ブロガーが飼育記録を公開していることも多く
飼育情報を入手するのも難しくない方です。
代表種⑤・・・【ミヤシタシロカブト】
モロン同様に21世紀になってから記載された種です。
分類が切り離される前のヒルスとは特徴の違いや分布の範囲の点で、
ちょっと分類上のモヤモヤっとしたところがある種ですが、飼育には関係ありません。
飼育は他のヒルス系シロカブトに準じるでしょうが、
入手についてヒントが得難く、常にあちこちで飼育品の入荷情報をアンテナを張って
待ち続けなければ手に入りません。
Dynastes属③ ネプチューン・サタン
◆ずん胴で脚が短く写真で見るとサイズの割に大きく見えるのは自分だけでしょうか
ヘラクレスと比べて品が良いとか美麗だとか聞きます、まあ確かにそんな気もします。
♂は体高もあり立体感があります。
サタンは入荷当初にブームが起きましたねぇ…
飼育は基本低温みたいで幼虫期間も比例して長いようです。
こんな方におすすめ
・取り敢えずヘラクレスはブリードしたな という人
・低温環境が整っている人
どうせ飼うなら…
・ネプチューン……幼虫期間が長いんだったらデカクなる虫の方がいい(笑)
代表種①・・・【ネプチューンオオカブト】
ヘラクレスオオカブトの次ぐ世界最長級のカブトです、説明するまでもないですね。
互いに似たシルエットのカブト同士ですが、ヘラクレスよりもネプチューンの方が好きだ
と言う方も非常に多いです。
2016年には、ベネズエラ産の亜種ローチが生体でまとまった数入荷したことが
一部で話題になりました。見極めが難しいと感じる人は、詐欺被害防止のためにも
ネームバリューだけで安易に手を出さない方がいいでしょう。
流通情報も飼育情報も探しやすいので、飼育を考えている人は
あと温度管理に加えて2年前後の長い幼虫期間を耐えて(楽しんで)いけるかどうかを
冷静に再確認してみましょう。
代表種②・・・【サタンオオカブト】
前胸背が広く毛が覆っているインパクト大きめの稀種です。
現地での稀少価値から、今ではサイテス(ワシントン条約)に掲載され野外品の取引が
著しく厳しくなったので、今手に入るのは皆飼育品です。
ネプチューン同様、低温管理と幼虫期間、そして羽化後活動するまでの休眠中の管理、
これらに気を付けて飼育できる人向けです。
♂♀の羽化ズレや羽化後の休眠ズレが慣れないと難しいと思いますので、
初めて飼育する場合には、3令幼虫1ペア・・・などではなく、多数の幼虫を確保または
成虫からの飼育が好ましいでしょう(わりとカブト全般に言えますよね)
Megasoma属① ゾウカブト(大型種)
◆体積の容量で言えば世界一のカブト群です。
重量感がずば抜けていることから人気もあり飼育者も多いです。
大型~中型をこのグループとしてまとめると、どれも比較的入手が可能で
エレファス、オキシデンタリス、ノゲイラ、ギアス、アヌビスら全身に毛をまとうグループと
アクタエオン、マルス、ヤヌスら黒色系のグループにおおまかにビジュアルが分かれます。
まだ未入荷の種として、スヴォボダオルムがボリビアに残っているんですが、
サタンオオカブトが得られる山塊から記載個体しか発見されていない事を考えるに
入荷は期待しない方がいいでしょうね。
さて話は飼育に戻しまして、このグループは基本的な事を守れば累代は容易です、
特にアクタエオンはエサの劣化に耐性があり泥化したマットでも数ヶ月生きています。
逆に、やや弱いと言われているのは中型種のアヌビス。
本項の虫は幼虫期間が長いので
基本的に「成虫だけが好きで幼虫は興味ない」人には向かないですね、
幼虫飼育を楽しめる人向けですかね。
個人的に最も「羽化したら嬉しいカブト」です。
こんな方におすすめ
・幼虫飼育が楽しめる(気長に待てる)人
・虫をいじり過ぎない人
・デカイ虫が好きな人
・場所は有るという人
・ここ数年間達成感みたいな感動を味わった事の無い人
・本物の象飼いたいけどできない人
どうせ飼うなら…
・エレファス(コスタリカ産)……メキシコ産より大型になる
・ヤヌス各亜種……3~4年粘りに粘って羽化させた時の感動を味わってほしい
代表種①・・・【エレファスゾウカブト】
メキシコ産が流通で安価かつ容易に入手できるので後述のアクタエオンと並んで
入門種的な種です。好みのビジュアル(体毛か真っ黒か)で選ぶといいでしょう。
また、つい最近一部のファンが待望していたコスタリカ産や南米産の大型産地が国内に
辛くも上陸し、にわかに盛り上がりを見せている種でもあります。
中米の個体群を原名亜種として南米の別特徴を持った個体群をイイジマ亜種として
きたのが国内では一般的な常識として認知されていましたが、
実はエレファスの記載は南米産だったとかなんとかで亜種関係がややこしくなっていたり
します。こういう時、飼育する側として大事なのは「単に種名だけで飛びつき、それ以外の
データラベルをお粗末にする」のではなく、産地や累代・その他入手経路など情報は全て
厳密に同時管理する事だと思うのです。
飼育に関しては、このグループとしては幼虫期間・成虫寿命は短い方で、言わば
「早く羽化してくれるけどその分死ぬのも早いよ」という事です。
羽化して活動するようになったらすぐペアリングして産卵させる事が安全にブリードする
コツです。
代表種②・・・【アクタエオンゾウカブト】
簡単に説明すると、超大型・入手し易い・幼虫期間が長い・・・と云うゾウカブト。
羽化後の重量は見た目通りのメガトン級(?)で、こんな体で飛んだりもするなんて
凄いし怖いしで、「デカい=良い」的な価値観を持って飼育する方には非常におすすめ。
幼虫期間は短いものは2年半ほどから長くなると4年。
成虫寿命は半年から10ヶ月ほどと、幼虫期間に比べるとかなり短く思えますが、
エレファスはもっと短いのでそれと比べればまあ気を長く持てるとは思います。
代表種③・・・【マルスゾウカブト】
メガソマ最大種とも言われる本種は他の大型種と比べると野外入荷も少なめで
今現在はほとんど野外入荷は望めない部類に入ります。
とは言え、飼育品はそこそこ出回っているので、カブト系にも通じる専門店でアンテナを
張っていれば入手にはそこまで手間取る方ではありません。
幼虫期間はアクタエオンほど長くはなく、2年弱から3年弱で羽化します。
♂は体積のわりに角が細いので、蛹化や羽化の時には角曲がりしないよう
気を付ける必要があります。
代表種④・・・【ヤヌスゾウカブト】
アクタエオンをテカテカに磨いて角を短くしたような見た目をしています。
古くから入荷があるラミレス亜種と、比較的入荷の歴史が浅い原名亜種が出回り、
ブラジル南西部のフジタ亜種の入荷が待たれる状況です。
幼虫飼育では最も時間のかかるカブトとも言えます、3年弱~4年。
卵から育て上げた末に拝む成虫の姿は眼福の極みですが、これを自分の人生の中で
何回味わえるのかという事を考えると、赤の他人にでも飼育を勧めずにはいられません。
代表種⑤・・・【ギアスゾウカブト】
大型メガソマの中では珍しい4本角を持つことで人気も高いのが本種。
記載の問題で、当初国内に入した時の分類と、現在解釈されている分類の違いで
産地データがしっかりしたものを選ぶことが大事なのですが、
飼育情報をネット上で探すと、その見直しがされる以前の情報も出てきますので
注意が必要です。勿論、飼育の上では亜種間で大きな違いがあるとは思えませんが…
マニア向けの種類なので、比較的飼育情報も容易に見つけることができると思います。
Megasoma属② ヒメゾウカブト
◆大型ゾウカブトのカドを取って小さくしたような可愛らしい&微笑ましい雰囲気のカブトです。
キャラ的にサビカブトに近い気がしますが… 分かりませんねェ
幼虫期間も流石に大型種みたいに長かったりはありません。
個人的に気になるのは、小さ過ぎず角も立派にあるパチェコやら
わさわさした毛が可愛いヨルゲンセン(ペーニャ亜種)です。
こんな方におすすめ
・カワイイ系のカブトをやってみたい人
・省スペースで飼育したい人
・本物の象飼いたくてもできないし大型のゾウカブト飼いたいけど勇気が無い人
代表種①・・・【ヨルゲンセンヒメゾウカブト】
古くは「ミナミヒメゾウカブト」と呼ばれていた種です。
アンデス山脈の東麓に生息している原名亜種と、パラグアイ北西部のペーニャ亜種。
この2つが区別されて出回っていますが割合入手し易いのは原名亜種でしょうか。
小型のカブトなのでメガソマとは言え1年サイクルでブリードできますが、
マットは大型の他の種と比べあまり添加が強くないものを使うのが良いようです。
代表種②・・・【パチェコヒメゾウカブト】
メキシコに分布していて、本グループの中では最も体長が伸びる種です。
大型メガソマグループで言えば、ギアスのような四本角とマルスのような光沢を持ち
本グループでも特に人気がある種とも言えます。
この種の初入荷時(まとまった入荷があった年)は、
何かとブームを起こすべく初入荷で話題性のあるカブクワを挑戦的に輸入していました。
まだこの頃はヒメゾウの入荷種も少なく、その時代からの流れもあって
今では本グループの入門種的立ち位置を確立して(?)います。
Eupatorus属 ゴホンヅノカブト
◆主にタイ・ミャンマーあたりから入荷する個性的なカブトですね。
今現在でも飼育品の流通が少なく、大型カブトの中では最も季節限定感が強いでしょう。
ほとんどが秋~冬にかけて野外品が入荷する上、飼育品の流通はごく稀。
夏がメインシーズンの日本の生き虫業界では、自分から求めに行かないと
縁が無いタイプのカブトです。
飼育が難しいワケではないですが所々のステージでクセがあり、これが飼育品の流通が
安定的に乗らない要因でしょうか?
生き虫自体の価格が安いからと安易に手を出すと痛い目を見そうなカブトです。
こんな方におすすめ
・まあまあカブトかクワガタで飼育経験を積んだかなという人
・個性派好きな人
どうせ飼うなら…
・ゴホンヅノ……秋になったらゴッソリ入荷。飼ってよし〆てよし(食べてよし)
代表種①・・・【ゴホンヅノカブト】
現在4亜種ほど?に分かれていて、入荷が多いタイ北部産は原名亜種、
タイ西部からミャンマーにかけてはキミオイ亜種とエダイ亜種、
近年になってはマレー半島産が亜種記載されたようです。
夏の昆虫シーズン最盛期を過ぎ、9月から10月になったところで野外品が入荷します。
通常9月の半ばになれば一気に国内入荷するのですが、年によって発生が遅れる事も
あり、10月になってから入荷が始まる場合もあります。
いずれにしても、WILDのタイ便を扱っている専門店をいくつか知っていれば
生体を入手するのは容易です。
時期限定で一気に入荷すると云うのはつまり寿命が短く、その時期に発生を合せることで
子孫を残しやすくしているわけですが、これを踏まえて飼育で気を付ける事は寿命。
そして産卵ですが、「竹のマットを使わないと産まない」と言われていたのはもう情報として
古いです、普通のカブトマットで産みます。
幼虫は1年から1年半の期間を過ごしますが、成熟して黄色くなり
蛹化間近になるとマット上を徘徊する行動が見られることがあります。
俗にワンダリングと言う行動です。
成虫になった後に注意する点は、羽化してすぐ活動を活動しない事ですね、
休眠期間が長く、1年近く寝るのでブリードには根気が要ります。
Golofa属 タテヅノカブト
◆日本のカブトムシのイメージから180°かけ離れたグループです。
昔から知られるポルテリーやピサロ、入荷直後大変な盛り上がりを見せたクラビゲール等
かなりの種類が国内で飼育されています。
現在も分類が整理されておらず未記載の種も入荷してきていまして、
不明種としているままで流通しているものもいます。
たとえば、見かける事もあると思いますがゴロファ sp.として表記されているものです。
不明なゴロファと言っても2~3種いるために、俗にゴロファBig sp.とか呼び分けていて
何が何やら…といった状況です。今後も新たな種類が上陸してくるでしょう。
しかし、容姿が異質なだけにカブトファンにおいては好みが大きく分かれると思います。
奇抜な角を持つ種が多いので成虫飼育でもうっかり角が折れてしまうなど、
地味に気をつけたいところですが、特に気を付けるべきは幼虫のワンダリング。
飼育容器のふたの穴からうっかり逃げたり、マット上で蛹化して上手く羽化できずに
死亡させたりしないように注意して飼育したいところです。
こんな方におすすめ
・変わり種が好みの人
・レア物好きな人
代表種①・・・【ポルテリータテヅノカブト】
ゴロファでは最も大きくなる種で人気も相応に高いです。
最長で100mmを超えるのは本種くらいでしょう。
ただ、流通は多くなく、飼育している人達の僅かな手持ち累代品が高値で取引されて
いるという状況です。現地では5~6月に発生することが書籍などで書かれていますが、
現地の治安情勢の問題で輸入ルートがきちんとできておらず
安定した入荷がありません。
去年2016年にまとまった数が入荷したのは非常に久しい事だったわけです。
飼育温度はそこまで徹底的に低温を保たなければいけないワケではなく、
意外と25℃くらいでも問題なく管理できるようです。
角は折れやすいので、蛹化の頃から注意して管理しておくといいでしょう。
代表種②・・・【クラビゲールタテヅノカブト】
属中では中型の部類ですが、カブト飼育ではポルテリー以上にメジャーな種です。
流通もゴロファとしては多い方で、飼育情報もネットで結構見つけられます。
前胸背からふぬけたキノコみたいなひさし状の角が生えていて、
その奇妙な形は一見する価値はあるでしょう。
エクアドル産が大型だと云う話で密かに評判が良かったようですが、今では流通せず
専らペルー産が主流です。
Xylotrupes属 ヒメカブト
◆比較的日本のカブトに近縁なグループです。
タイのチェンマイでカブト相撲を伝統的に行っている事も有名ですな。
流通に関しては、昔は各産地のギデオンやケブカヒメ等がよく出回っていましたが
今はほとんど見かけません…
現地からの入荷もほとんどがフローレンシスで、
前述したギデオンは保護の対象だったり検疫でストップされているので、
現在輸入が認められているのはフローレンシスとパウリアニのみです。
飼育に関してはとても簡単!! (らしい)です。
こんな方におすすめ
・取り敢えず国産カブトは累代出来る人
・優勝を目指してる人 ←???
代表種①・・・【フローレンシスニセヒメカブト】
春頃になるとフローレス島からの入荷がある本種。
周辺の大きな島のギデオンと同じくらいのサイズになり、最大で優に80mmを超えます。
飼育は非常に簡単と言われ、国産カブトと同じように考えていいようです。
縦長に作る蛹室も似ていますね。
以上、メジャーなカブトのグループを紹介してみました。
この他、
・ケンタウルスオオカブト
・サイカブト
・コカブト
・メンガタカブト
・ミツノカブト
・ヘラツノカブト
・カラカネヒナカブト
・コフキヒナカブト
・サンボンヅノカブト
など、新しく入荷されたものを含め魅力のカブトムシグループは書き尽くせないほどあるのですが、その先へ行くと戻れなくなる危険があるので自己責任でお進みください(笑)