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リベンジ ! 雪中行軍採集 [日昆 採集記 【2010年】]

初の冬山採集で糸口を掴みながらも散々な結果に終わってから半月、
今日17日リベンジに燃えながら朝、軽く寝坊しました

急いで身支度をしてリュックにMy鉈800ccボトル等を入れて玄関を出る    と…


ウッッ… ヤバい…

吹雪いている……
自宅から集合場所のローソンまでの道のりは、
起床してて間もない俺には酷でした。(小中学生は大変ですねぇ)
こないだまでは自転車で行けるようになったばかりの道が
ここ数日の間にあった晩冬の悪あがきのような吹雪のおかげで
徒歩で行かざるを得なくなったんですね~



強い向かい風で呼吸出来なくなりながらローソンに到着。

停めてある鈴木さんの車に載り、それしゅっぱつ。

しかし鈴木さんは
「かなり吹雪いてるなァ、様子見て不味かったら戻るよ?」とのコメント。

ェ、そんなにヤバいの? 俺全然イケるケド?
                  その時はそう思ってたんですね…
                          やはり俺は山を甘く見ていました……


車中からもやはり前回と比べ物にならないほど風景が白くなっている事が見てとれます。

気温も低くなっていき山に入った頃には-6℃ぐらいには表示されていました。


…………………………………



路面も白くなっていることもあり車はちょくちょくスリップ、
しながらも前回と同じポイントに到着しました。

車を降りると平地とは比べもんになんね―――くらいに寒い!!!!!
風は体を突き刺し痛みをぶつけて来るが如く吹いていました

これから探索する雪林も雪がさらに積もって下手に入ると身動きが取れなくなるという事で
鈴木さんが俺にかんじきを履くようにと渡してくれました。

初かんじき.JPG
初めて履きましたね、かんじき。

雪林は前回より雪の厚みを増し、吹雪のおかげで若干地形の判断が難しい。
さあ…行くぞ…….JPG
さあ… 行くぞ……

ちなみに、服装は前回と同じで靴はスノトレ
ファーブルハウスのホームページ を見てもらえば分かりますが、
       ↑ まあクリックしてってみ?
大人曰く「山をナメてる」恰好です。

フードをかぶっても顔が痛いです(痛痛痛痛痛痛)
手の感覚がこの時点で無くなりました、マジで
見かねた鈴木さんが手袋を渡してくれました。助かった…

林に入ると新(深)雪がフカフカです(←もちろん悪い意味で)、
かんじき装着前の鈴木さんが入ったところ、ひざまで埋まっていました

かんじきを履いてもズボズボ足が埋まります。

山では断続的に風の波がやってきます。
遠くでオオオオォォォォォォォ――――
と空に響くような風の音が聞こえてきます、山がないている  とでも、言うのだろうか…

前回見つけた木の場所に向かいますが体力の消耗が激しい…
足場の悪さと天候の悪さで死にそうになりながら前に進みます。

この時気温は-8℃程ですが強風で体感温度はー15℃以下です(凍る~)

例の木に到着すると、早々に刃を入れてみる。
しかし産卵痕の中は生体反応が無く…と言うか
クワガタ以外にも様々な甲虫が穿孔しているので惑わされます。
クワガタには到底見えない幼虫達は結構出てきますが本命は出てきません。

なんというか、木には産卵痕と共に脱出孔が開いているんです

居ない木ばかり見つけているんじゃないか俺は???

自分も近くの木を叩いてみます(刃を入れる)が何も出てきません。
しかも刃が入れにくい位置に痕があるので削り難いです。
腕も力が入り難い。朝飯食ってくりゃ良かった…

諦めて奥へ進み、手分けして痕付きの木を探していきます

場所柄か悪天候の中を進む自分達はほとんど雪中行軍です。
下手したら数日後
「40代と10代の男性2名が山に入ったまま行方が分からなくなっています、
 現在も消息は掴めていません」とかなったかも知れません…(俺に関してはね…)

枯れた木はいくつかありますが自分が見つける木はどれも産卵痕と脱出孔がセットになってます

鈴木さんはどうなってるんかなァ と様子見に行ってみると
産卵痕は見つけたようではなかったものの
大きな立枯れを叩いていました。

自分の感覚で言うと

自分が灰茶色の木肌の細く古めの立枯れ
産卵痕が付いてるのが判りやすいものを見ているのに対し

鈴木さんは白い木肌の太い立枯れ
どちらかと言うとオオクワ狙いとでも言うようなタイプのものを見ていました。

まあ言ってしまえばほぼ正反対です。


「会長君、今何時?」
「12時12分です」

時間をきにしてか諦めの雰囲気が漂ってきたのか
「戻りながら見ていくべ」と引きあげムード。

戻っていく鈴木さん、

自分は未練がましくもうちょっとだけ奥行って木を探していきます (往生際が悪いですね)
                          遭難しない程度に……


若干焦っていたんでしょうか、
基本的にすっ飛ばして行くはずの立枯れまで見てみると
これにも産卵痕があり、兎に角割らないと居るかどうか分からん ! と
叩いている事にしました。

ザッ  パキン







ん…… ~?       んンッ! !?? !?? ! ! !?




ルリ!ルリ!ルリ!!!!!.JPG
でっ、出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~! ! ! ! ! ! ! !

ルリ! るり! RURI ! ! !
どう見てもコメツキやカミキリじゃなくてクワガタですよ !

往生際悪くてよかった――! ! !

その木を見て分かったのですが、
今まで見ていた木は遠くからは見つけやすい代わりに木肌はカサカサに乾燥してひび割れ古く
枯れ肉部分は灰色で脱出した後のものばかりだった

この木は木肌は白く乾燥ひび割れが無くどちらかと言うと鈴木さんが見ていくタイプの色ではあるが
径が細いため我々どちらも見ていなかったタイプでした。

つーかこれブナじゃねーじゃん! !

しばらくまじまじと見る、
風に飛ばされる前に容器に入れようとしたトコで後悔した…
どうしてボトル持って来たんだろ~

もっと小さな容器にしときゃよかった。

今考えるとなんでそのまま入れなかったのかよく分からなかったんですが
2mmの幼虫を800ccのボトルに入れるのをためらったんですね。

風で飛ばされないと確認したところで荷物を全てそのまま置き去りにして
鈴木さんに報告しにかんじきダッシュ!!

限界だった体力が麻痺?して足跡を駆け戻る。
鈴木さんはもうかなり戻っていてその間俺はパニクってました。

ようやく鈴木さんを70~80m先に見つけた俺は
久し振りに叫びました、「鈴木さ――――ん! ! 」

よく分からないジェスチャーとともにルリが出た事+戻るように伝える。



鈴木さんに幼虫を見せ、
ボトルに入れる木屑を調達してもらい小枝を使って幼虫を中にころがす。

続いてその木を割っていく。
しばらく割るが出てこない…

数分経った頃か、ようやくもう1匹出てきた。
その後疲れたため鈴木さんに鉈を譲る。

しかし鉋職人が降臨した鈴木さんが薄く薄く木を削っていきますが食痕はどんどん無くなってきます

打ち止めを悟り、荷物をまとめて戻ることにしました。



さっきの木の状態に近い木を探しながら歩いていきます。
なぜか鈴木さんはドンドン先に行ってしまいます、
鈴木さんの真後ろにつけていたはずの自分が木を見たあと鈴木さんを探すと
とっくに100m先で本人は木を見ていますみたいな。


と、それらしき木を発見
木には産卵痕もついている。

脱出孔も無くこれはもしかすると…と叩いてみます。

すると、またまた幼虫が出現 !

ボトルに入れまた叩いてみるとまたまたまた幼虫が、
ボトルに入れまた叩くとまたまたまたまた出てきた…
しかしこの幼虫は下に落とし行方不明になってしまいました。

ああ、こりゃまだ居るな…もう鈴木さん呼ぶしかない
と判断。

鈴木さんを刃を入れてもらいますがもう出てきませんでした。

柔らかい部分を全て削りましたが他甲虫とムカデだけ…
2本目も打ち止めとなりました。

削って分かったのですが
枯れているとは言っても朽ちている層は5~7mmの厚さしかなく
その下は全て堅い芯でした。
食痕も産卵痕の直下には進まず横に進んでいるかんじでした。



さて、体力も限界になってきたので引き返し帰ることに。

吹雪のせいか今まで歩いてきた道がほとんどまっさらになり自分は分かりませんでした…
消えかけの足跡.JPG
ほとんど判りませんヨネ~


ようやく車に載り下山となりました。

2010 03 17_0961.JPG
朝とはうって変わって日差しが眩しいです。

今回は極少の幼虫のみ採集し、
数は4頭となりました。

初令幼虫に関して言えばたとえ中に居たとしても
それを無事に取り出せるかは運任せだと言うくらい困難です。

いつ探せば新成虫が出せるんだろう…



今回採集した幼虫は持ち帰り飼育してみることにします。
もしかしたらそのまま消滅するかもしれませんが挑戦してみます。

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