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第一回 チキチキ マグソ大会 [日昆 採集記 【2011年】]

春のクワガタ採集。 それは夏が来るまで我慢できない男達に贈るドラマ

春のクワガタ採集。 それは冬の終わりを告げる山の色

春のクワガタ採集。 それは常識から非常識への片道切符

春のクワガタ採集。 それは太陽の下に立ち大地を感じる慶び……






第一回 チキチキ マグソ大会
開催!!!!!



説明しよう!
『チキチキ マグソ大会』とは、
マグソの魅力に執り付かれた男が捕虫網を無理矢理仲間に押し付け、
皆で競いながらマグソクワガタを採集し、
数とポイントにより優勝者を決め、
優勝者には豪華な賞品を進呈しちゃおうと云う
ホットでポップな日昆の日昆による日昆のための企画なのだ。



まぁ言っちゃえば、
「マグソ採りむっちゃ楽しいから皆でやろうYo!!」てなワケだ。
しかもこの企画、「やりたい」、と云うこと『だけ』は去年から計画していた事だ

マグソ採集の特徴であるが、

カブクワ採集とくれば普通、
木や仕掛けたトラップに付いてたり地面を歩く個体を手掴みで採る。
(まあ木やらに付いてる個体はアミで採る事もあるが)
それか材を割っていくとか…

それに対しマグソ採集は、
懐かしの少年時代にトンボやチョウを追ってアミを振り回していた
あの感覚に近いモノがある。
それにマグソは採れるトコでは大量に採れ、
♂は飛び方もソフトでアミを使うのが苦手な子供でも簡単に採る事ができ、
しかしながら♀はレアでなかなか採るのが大変と云う
たかがマグソと思いきや非常に深い採集なのだ。



さて、今回のメンバーは

No.2
No.5
No.6  の計4人

特に、いつもの3人(俺・2・6)だけではなく、約1年振りNo.5が今回参戦する。
彼は震災後仕事が忙しくなったらしく、会議や夜の採集には参加し辛い状況だが、
運良く彼の予定をおさえることに成功した(これは非常に感動的な事でもある)。

日程も俺の休日とNo.5の休日を最優先し、6/3(金)に大会日を決定した。
他の2人も(多分)大丈夫だろうと考えていた。






しかし、そう上手い具合に事が進んでいたワケではなかった…

まず一つが、No.6当日午前中に学校があると云う話だった。
お前、学校行ってたのか!!!(爆)

そしてもう一つが、当日の天気
去年はこの時期良い感じに、休みの日と晴れの日がマッチングする日が多かったのだが、
今年の今の時期青森市は曇り~雨の割合が多く、風が吹いたりで気温も低い傾向にある。
昼行性であり晴れの日に盛んに飛翔し活動するマグソクワガタ採集は、
雨がぱらついた時にはおじゃんになってしまうのである。





  3日(金)

朝、No.5から「今仕事が終わった」との報告を受け
今後の動きを確認しながら準備を始める。
今回はドタキャンされないで済みそうだ。

家の用事で午前中に車を使う事になってしまい、
動けるのは予定よりも遅い午前11時過ぎと云う事になってしまった。

時間が空いてしまったので、
ちょっと飼育種の作業を始めることにした。
ケースを玄関で洗っていると、向かいの家のおやじさんがカブトムシ飼育について訊ねてきた。
ちょっと驚いた事に、その息子さんも今カブトムシの幼虫を飼育していると言う。
お呼ばれしてお邪魔し見てみると、リンゴ畑の土壌から出てきたらしいカブトムシの幼虫と、
コクワガタも飼育していた。
しばし雑談し分かれた後、作業と準備を再開する。

採集に備え、
・荷物入れのバッグ(ボトル・温度計)
アミ
・3人にマグソについて説明するためのBE‐KUWA24号『国産クワガタ特集』
 (BE‐KUWA24号は事ある毎に重宝している)
財布
優勝景品
などを準備する。

『大会』と云うことで、気合をかけるためのカリスマTシャツに腕を通す(もはやギャグである)



そうこうしている内に車が帰ってきた。
時刻は午前11時20分過ぎ
さぁ、行くか!!



No.2とNo.5を迎えに行くことを知らせるため、2人にメールを送る。

本文 : 今いくよくるよ




まずはNo.2を拾い、No.5を迎えに行く。

約束の集合場所へ行くとNo.5が、 当たり前ではあるが→居た。

1年振りの再開である。
再開に3人で感動しつつ、車を採集地へと走らせる。


ちなみに、この日の天気であるが、
ウェザーニュースをケータイで逐一チェックしていたが予報では雨は無いらしい。
この時点でも雨は無いが、結構曇っており晴れとは言えない空模様。
パッとしない色。
正直、1匹も採れずにグダグダになって「来なきゃよかった」的な空気になる気がしていた。


………………………………………………………



その心配も採集ポイントに着く頃には大分薄らいでいた。

運良く、まだ曇りではあったが時折チリチリと暖かい日差しが射すようになってきた



車を降り、早速BE‐KUWAでマグソクワガタの写真を2人に見せる。
見せる瞬間は
『うっ…きっと「えぇえ~? こんなの採んのォ? ど~でもいい。」みたいな反応すんのかなぁ…?』
と心配していたが、意外と真剣に食い付いてきてくれて内心吃驚した。(オイオイ)

じゃぁ早速川原まで行くか。  と思ったその時気が付いた。


アレ? バッグどこやったっけ?

ストックしておくためのボトルや環境温度を計るための温度計を入れたバッグを
持っていない事に気づく。

車の中をもう一度見回してみて気付いた。


ゲぇぇぇぇ持ってくんの忘れたぁぁぁ[あせあせ(飛び散る汗)]


ど~すんだよぉ… と焦る俺にNo.2が、
「カップ3つ持ってきたから3人で使えば良いじゃん」
お言葉に甘え120ccカップを使う事に。





採集場所に行くためにはまず浅い川を渡る必要がある。

俺は長靴で完全防備だが、
No.2とNo.5は長靴を持っていないと云うハンデがあり、靴を脱いで素足で渡る事に。


う~~ん、どうやらこの2人は相当冷たがっているようだ。
長靴の俺には知った事ではない(←[がく~(落胆した顔)]


川を渡りポイントに到着する。


天気もパッとしないので、パッと見ではマグソが飛んでいない。

兎に角まずは、2人に
マグソの飛び方・見つけ方・ゴミムシダマシとの見分け方などをレクチャーする。

一連の説明を終え、視線を低くしルッキングを開始すると暫くして……








2011 06 03_1893.JPG
俺 : ぁお!!!!! 居る居る居る!!!!!

出ているか心配していたが1頭目・今年初のマグソがお目見えした。

やはり天気がパッとしないだけあって、
飛んでおらず石の上で休んでいる状態であった。

No.5 「ほんとに居るんだ~」

これがマグソか、と2人が初の個体を観察する。

まずは1匹、とカップに入れて居る間に今度は飛んでいる個体が出てきた。

俺 「あ!! 居る居る飛んでるそっちそっちそこそこ!!!」

No.5 「え? あぁホントだ!」

2011 06 03_1890.JPG
No.2   サッ

No.2もアミを振り初のマグソを手中に収める。
天気もなんだかんだ言って日も出てきて晴れてきた。

去年ほどではないが気温も上がってきたようで、
よく見るとチラホラと飛翔する個体が増えてきた。

No.5 「えぇ~こんなに居るもんなの?」

俺 「そ~なんだよ~だからこそ楽しいんだよぉ~」

ここから3人は川原でアミを振り回し各々の思うままにマグソを採集する運びとなった。

思いついたように俺が
「藪の中にある発生木周辺も結構いるゾ」と教えると、
No.2がそれに習う。
2011 06 03_1891.JPG


No.5も久しぶりの昆虫採集を大分楽しんでいるようだ。
石の上で休んでいる個体の方が採るのが楽だと伝えたが、
どうやら砂利の中からマグソを見通すのが難儀なようで
彼自身「アミを振る方が俺はやり易い」と言う。

俺も藪に入り静止しているマグソを次々と拾っていく…


次々とマグソを摘まみだす内に、
やけに丸っこいマグソが現れた。

こ、これは……!!!!!




       ♀だ!!!!!!!


本日初の♀採集となった。
「お~いこっち来てくれ~」と2人を呼び出し、♀を見せる。

♀は結構珍しいので、大会のルールをここで考えることにした。(ここでかよ)

結果、♂1頭=1点として、♀1頭=10点とすることにした。




俺の予想と反して次々と♂が採れる。

どちらかと云うと飛んでる個体よりも静止している個体の方がよく採れる。
これも、この微妙な天気のせいなのか…

しかも、今回が去年と違う点はまだある。
♀が結構楽に採れるのだ。

これも静止個体を見つけ慣れてきたおかげなのか天気のせいなのかは分からない。
だが、初心者のNo.5もいつの間にか2・3匹もう既にカップに入れている
気温のせいで飛翔スピード鈍っているのかもしれないが、
結構No.5もやるようだな…






しかしNo.2は藪の奥に入って行ったきり姿がほとんど見えない。
どんな調子か見に行ってみると、手つきが何やら淀みない

見てみると、
なんと彼のアミの中はもう既に大量のマグソで犇めいていた…
流石は日昆が誇る最終兵器採集兵器である。
マグソ採集先輩の俺がアッサリ抜かれた瞬間だった





最初の内は、
特に盛り上がることも無くマンネリになる心配もしていたが、
意外と皆真剣かつ楽しみながらマグソと格闘している様子に
久々に満足感を得たね[グッド(上向き矢印)]

No.5 「『採れる』ってのはやっぱ楽しいもんだね



と、あっという間に時刻は午後1時を回り、
そろそろNo.6が学校を終わる時間になってきたので連絡を入れる。



数分後。

No.6から『終わった』との連絡を受ける。

マグソもだいぶ落ち着いてきたようで数も減ってきた。
と云うことで、まず一旦採集は終了し、
No.6を迎えに行く事にした。

2011 06 03_1894.JPG


……………………………………………………


No.6を迎えに行く途中、

No.2とNo.5が「ちょっと降ろして」と言うので
No.6の家の近くのスーパーマーケットに降ろす事にした。

No.6の家に着き、電話を入れる。
アミを持ったNo.6が家から出てきた。

車に載り、降ろした2人を迎えに行く前にちょっと自宅に戻り忘れた荷物を取ってくる事にした

自宅に着き、荷物を運び出す途中No.5から電話が来た。

No.5 「虫入れるイイ容器を店で見つけたんだけど

一応ボトルを持っていくつもりだったが、もう買ってしまったとの事。

スーパーに戻りNo.2・No.5に買った容器を見せてもらうと、
マグソを入れるのに都合が良い構造のボトルであった。
4人分買ったとの事なので、自分も使う事にする。


…………………………………………………


採集地に到着。

俺だけが長靴だと云う事に不満なのか、
当てつけがましく(?)今度は3人とも裸足にならずに靴を履いたまま堂々と川を渡り始めた

川原に上陸、
さっきとは違い、日も落ちてきた上空一面灰色一色になってしまったせいか少々肌寒い

こうなってはマグソも飛んでるどころか地上にも居らず、
ドコを見て探しても全く見つからなくなってしまった

せっかくの大会。
途中参戦とは言えNo.6にもマグソの生態と採る楽しみを味わわせてやりたいところである。

血眼になって探していくが、
さっきの状況がホントにウソのようにひっくり返ってしまっている。

2011 06 03_1892.JPG

手を付けていなかったエリアにも勿論おらず、
しばしの沈黙が続いていく…



「マグソは夜になったらどこに居るんだ?」 と思案してみることにした。

となると、
単純に、盛んに飛翔していた砂利の裏や葉床の中だろうという結論が出た。

潜ったマグソを今一度拝むべく、
林の中の落ち葉を少しずつめくって探していく…




なんと運の良い事に、1匹本当に出てきた

あっさりとした結果にNo.5も驚きを隠せないようだった。

戻ってきたNo.6も交え、
落ち葉探索を続行する。

しかし、さっきの1匹が余程運が良かっただけなようで
いくら落ち葉をどけても全く見つからない…



そこへ、一旦採り終えたNo.2が戻ってきた。

やはりマグソは1匹も居なかったようだが、
彼の採集対象はもはやマグソではなかった……

中には変わった虫や綺麗な虫が収められていた。
面白い事にセンチコガネなんかもキャッチしていたのだ、さすがNo.2。



ただ、この後しばし虚しく沈黙が続き、
じゃぁそろそろ帰るか…? 的な流れになりかけていた。



しかし、あの男ここで予想外の発見で流れを変えた!!!!


採集の鬼・No.2である。


何かに気付いたか? と思った瞬間、彼が足早にとある方向へ向かい出したのだ。
すると彼はとある倒木に目を向け一層大きな声で俺らを呼んだ。「!!おい!!!」



何かまた変なモンでも見つけたか? と彼に近寄り
その視線の先に目を向けると…………












2011 06 03_1896.JPG
まさかのスジ♂!!!

まさかのメジャー種である。
完全に想定外の展開だろうこれ↑↑

この瞬間、興奮と感動の嵐に包まれる。

クワガタを採りに来たとは言え、こんなのが採れるとはいくらなんでも思わないだろ。

しばしの間感動の渦が続いていたが
ふと

「なんでこんな倒木に居たんだろ?」と素朴な疑問が湧いてきた。

ここで簡単な結論にアッサリ行き着いた。

  発生木がこの辺りに居るんだろう

周囲を見てみると、
足元に1本のグナングナンにふやけた細いカワラ材が落ちている事に気付いた。

ちょっと割ってみようと云うことで、
No.6がナイフを取り出し、スポンジと化したカワラ材に刃を入れていく…

すると、中から少数のクワガタの食痕が出てきた。

ォ!! これはホントにこの木に居るんじゃないの?? と云う期待が高まる。

暫くするとNo.6が何かを見つけた




No.6 「アレ!?






2011 06 03_1897.JPG
No.6 「マグソじゃない? コレ!!?

俺 「あぁっ!! ホントだ・・・ !! しかも♀だ!!!!

まさかのタイミングでNo.6がマグソをゲットしてしまった。
これで4人全員♀を採集した事になる。



続けて材を割っていくといつの間にか出てきていた…↓↓
2011 06 03_1898.JPG
スジ♀が居る!!

これで♂♀ペアが揃い、さらにテンションが上がる一同。

さらに今度は、No.2がなんと生木の幹に付いているスジ♀を発見、採取。

この場所は基本マグソしか採れないと思っていたので、
まさかの展開に、ただただ感動が止まりませんでした。
最後の1♀はボロかったので越冬成虫でしょうが、
最初の♂♀は発生したてなのでしょうね。

時間もおしてきたので、これにて引きあげることになりました。




…………………………………………………………





▼ 最終結果発表 ▼




天気が微妙だと云うのに、
結果的には大変多くの個体を採集出来た。
流石は東北、田舎の底力と言ったところだろう。

これでもし快晴だったのならどんな結末になっていたのだろう… …まぢヤバい…



さて結果だが、

前述した通り ♂=1点 ♀=10点
と換算し、より高い点数を獲得した者が優勝となる。



優勝賞品は、

  新品クリアボトル 10本
  採集用ストックケース

2点、総額にして約2,400円相当である。

正直言って賞品を何にするか結構迷った。
米とか菓子にでもしようかと思ったが、
やはり実用的なモノの方が良かろうかと最終的にこんな感じになってしまった。





さて話は戻って、採集したマグソのポイントをカウントする。

いや・・・ぶっちゃけ結構な量なので数えるがメッチャクチャダルイのである



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



52点
♂:22匹 ♀:3匹



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

No.5


35点
♂:15匹 ♀:2匹



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

No.2


82点
♂:62匹 ♀2匹



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


圧倒的な差でNo.2の優勝となった。

最初からもう彼↑↑のスピードは異常だったのだ、
天気のいい日ならまだ俺にもこの量は採れるが、
この天気・温度でこれはまさに常人の成せる事ではない。

何せ、コイツは地面で静止している個体を摘まんで採集し続けていたらしく、
俺達(俺とNo.5)が同じところでマグソを探すもほとんど見つけられない状況
彼は滞りなく発見し続けていたのだから敵うワケが無い






俺 「あ、そうそう(忘れてた)、No.610ポインツ(♀:1匹)な」

No.6 「ヤッタぁッ!!!!(爆)」





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コレ↑↑が最多数を記録したNo.2のマグソ。



そして、

2011 06 03_1900.JPG
採集した全てのマグソをまとめるとこうなった。 カオス、蟲毒とも言える。

全員の採集数を全て合わせると107頭と云う数値に…

こんなにパッとしない天気にもかかわらず3ケタを超えるとは…


そしておまけのスジ3頭 (♂:1頭 ♀:2頭)


意外と面白い展開で充実した採集になり、
無事に第一回 チキチキ マグソ大会は終了した。


さぁ…次にNo.5が参戦出来るのはいつになるのだろう





2011 06 03_18952.jpg


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