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初採集!! [日昆 採集記 【2012年】]

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桜が咲き、もう散ろうとしている時期だ。


先日、新聞の一面にこんな写真が載っていた。



CA3I0768.JPG
芽吹き始めたブナ

ブナが芽吹く=ルリクワガタが木から脱出してしまう
と云う事でこの記事を見たときには明らかに動揺してしまった。
まだ今年はルリクワガタの採集に行っていないからだ。

ルリクワガタは他のルリ属のクワガタと違って
成虫が新芽に飛来する場面が観察されていない、
そうなると果たして野外活動中のルリクワを採集する事は非常に困難になる

と云うわけで、
完全に今年分の成虫が材外に出ていってしまう前に、
天気も不安定な中唯一雨が降る可能性が低い
ゴールデンウィーク最終日に山に行くことにしたのである……


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  5月6日(日)

朝の9時前、予定していた出発時間を寝過ごし
慌てて採集道具を車に運び家を出発した。



今回は、採集道具として
の他に先日記事に登場した『掘りヅル』を持っていく事に。
                     (↑↑名前これでかためちゃっていいんだろうか…?)
当然ルリを狙うと材割になるので今回これには大いに役立ってもらうことになる。
そしてもう一つ、
材割道具とは別に捕虫網を積んでいくことする。
このブナが芽吹きルリクワが活動する季節、
あわよくば成虫が野外活動している場面に出くわすかもよ~?
と、某店のS店長にけしかけられその気になってしまったのだ……
採集決行をGW最終日の今日に決めたのも、
雨続きのGW中に少しでも晴れ間があると予報されている日を選んだからである。





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採集ポイントに到着。

天気は雨は降っていないが今にも泣き出しそうな曇天。
しかもよく上を見ると木の枝がなんだか……大きく…揺れてる…

何を血迷ったのか知らないがまず持ってきた網の意味は無くなった。



CA3I0769.JPG
さすがにこの時期ともなれば、雪も高い壁とはならず地面も見えてきている。
道具を入れたリュックを背負い、林の中へ入っていく。
頭の中で考えているのはただ一つ、「久しぶりにルリの姿を拝みたい!!!!」

固くしまった雪林の中を突き進む。
今年の大雪やちょっと前の嵐が原因だろう、樹木がかなり折れている、倒れている。
生木も枯木も倒壊が激しく非常に目に付く。
特に生木は折れる途中から下に向かって大きく裂けていて見た目が痛々しい。

また、折れているのとは別に最近他の採集者が入って材を割っていった跡がある。

あまり良いと思える材もなく、
産卵痕があっても古いものばかり(に、見える)

あまりよさそうなルリ材も見当たらず、
かと言ってもルリばかり探しているのも勿体ないので
未だ自身が青森県産クワガタムシ科で採集出来ていない最後の1種類
ツヤハダクワガタを有する赤枯れ材も探しながら散策していく…

赤枯れを探すと云うのがまた個人的に苦手で、
「赤枯れ」と云う語感のみで枯れ木を探していると
一見木肉が赤っぽく見えて赤枯れと見えてしまうのだが
手触りも違うし繊維質で全く関係ない朽木に惑わされてしまう……(恥)

あまり踏み入れていないエリアに入り探すも、今度は枯れ木自体が少なくなってきた。

下手に動きまわって迷っても後が大変なので
そこそこ車が通る音が聞こえる辺りまで戻っている途中、
雪に埋もれかけた倒木が目に付いた。

そこそこの径がある枯れ木自体も周辺には少なくて
ためしに叩いてみると…



倒木の一部が軟腐朽になっておりそこには産卵痕が見えなかった割りに
ばっちり太い食痕が埋まっている……!!!


↑↑……などと思う間もなく、
割った中から小さな黒い塊が………?







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ご無沙汰だったぞ~~!!!!!

久しぶりに清々しい気持ちになり「やった~~!!!!!!」と叫んでしまった(笑)
今年初、親採りでは2年振りとなるルリの♀である。

と1頭に感動していたら
「?、・・・・・・!!!?」(写真左)



CA3I0771.JPG
うをッッッ!!?

ルリクワガタ♂.jpg
続けざまにが!!!!


さらに探すと

CA3I0772.JPG
3頭目!!!(♀)
割りかたについては生温かく見守っていただくと云う事で(苦笑)


そして、割りカスを入念に探すともう1頭(♂)発見し、
計4頭の成虫の採集に成功。





当初の目的を果たしたことで、
気負いなく落ち着いて山を歩けるようになってきた。




そんな中、
今度は真っ赤なサッカーボール大の塊が転がっているのを発見。

初心者でも容易に赤枯れと判断できる朽木であった。
そばにある径が20~30cmの倒木の端の中心部が空洞化していて、
ここから転げ出てきたもののようだ。

と云う事で今度はこの木を調べてみる事にした。

外側はグレーに乾燥しているのだが
中は赤く朽ちていて水分も適当に含まれており粘りもある。

あまり色々と考え過ぎたり期待を掛けたりはしていなかったが
何度かツルを振るうと、赤い木肉の中に目立つ白いものが現れた。




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クワガタの幼虫だ!

ここで漸く脳裏に「ツヤハダ」と云う単語が現実味を帯びて浮かんできた。

ただ、いままでがツヤハダに無縁だったため、
どうもまだ疑ってしまう。
オニやスジの可能性もあると……








しかしその不安は次の瞬間完全に拭い去る事になった。






CA3I0774.JPG
!!!!!TSUYAHADA!!!!!!


成虫が出てきていよいよ確定してしまった!
遂にツヤハダクワガタ、採集に至る瞬間が来た。

♀なのでパッと見はキマワリか何か別の甲虫に見えてしまわなくもないが、
続けて特徴的な♂が見たくなり割っていく事に。


出てくる出てくる、幼虫が凄い数出てくる。
飼育屋としての性格上か、出てきた幼虫は戻すのも忍びないので
初採集だし責任を持って飼うため回収することにした。

ただ、割るたびに幼虫がかなり多くなっていき割るのも気が引けてきた。

ツヤハダは湿った部分から出てくるが、
それと同時に材表面により近く少し乾燥して色が薄い部位からはマダラの幼虫が出てくる。
上手く棲み分けが出来ているものだ。

結局、持ち帰り分がパンパンになってしまったので
この辺で叩くのはストップする事にした。
結局、ツヤハダは♂成虫を出せずじまいに終わった。






それまで、時折りポツポツと体に当たってくる事があったが
ツヤハダを割り終え車道に出ると、
今度はサーサーと本格的に雨が降り出して来たので
このあたりで一旦終了と云う事に。

正午をまわったところだった。



CA3I0778.JPG
車内から撮った画像。
降り続く雨により道を水が流れていくのが分かると思う。



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この後も引き続き採集探索に勤しんでいたのだが、
記事に書くほど実のある内容でもないため割愛。



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本日の成果、
CA3I0781.JPG
ルリ(♂×2 ♀×2)ツヤハダ(♀×3 幼虫多数)

ツヤハダ♀.JPG
成虫は全て標本箱行きとなるが、
持ち帰った幼虫達はこれより飼育開始となる。
♂の姿も見られるだろうしねェ。




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