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2014年度羽化報告 マキタギラファノコギリクワガタ =2= [〆ギラファノコギリ (マキタ亜種)]

青森のヒメオオ採集も終了しました。
10月も終わりですか・・・

さて最近、久しぶりにネグロス産のダイスケギラファのWILDがごく僅かに入荷したらしいですね。
WILDが入荷したと聞くとググッと興味が湧いてしまうのですが、WF1幼虫を飼育する人には是非ともネット上で飼育結果を公開してほしいと思いますね。

今日はマキタの羽化報告第2回と云う事で、
前回が2個体紹介したのですが今回は5個体です。

大腮が安定した形状の亜種と云うイメージだったのですが、
まぁまぁそれぞれに個性が感じられます(実物を肉眼で見ると・・・なのですが)



飼育データ

 【産地】 ミンドロ島 ハルコン山
 【累代】 WF1


まずはです。

♀は既に全部が羽化しているんですが、
その中での最大個体を代表で載せておきます。

CA3I0284kai.jpg
2013年12月1日 割り出し 1令 Element菌床800PPボトル(既製品)へ
2014年3月2日 3令 10g 頭幅13mm Element菌床800PPボトル(既製品)へ
   6月27日 蛹確認
   7月22日 羽化確認
   10月   羽脱確認 54mm

一応♀はほぼ全部を最後まで800cc程度の容量までしか使いませんでした。
結果、60mm前後にまでなるケイスケ&ダイスケと違って
55mm弱と云ういかにも「3番手」らしい印象を受けるようなサイズになりました。
これが最終ビンに1400ccクラスの容量をもってきたら57~58mmくらいまでいけたのでしょうか。

次点で51mm×150mm×147mm×1・・・
一番小さいのが41mmでこれ1個体だけとんで小さい♀でした。
今回、♀は菌床組とマット組に分けて飼育したのですが、50mm以上の個体は全て菌床組。40mm台は全部マット組と云う「サイズの明暗が分かれる」結果になったのですが、
飼育記録を読み返してみると、マット組は皆最初に投入してから羽化するまで交換無しのいわゆる「1本がえし」なのに対して、菌床組は一部2本目のボトルに交換しているものがいて、その内の1頭が今回の最大♀個体と云う事なので、
単純にエサの違いによる差とも言えないモヤモヤした結果に。

しかし54mmともなると迫力が・・・ありますね・・・
WILD♀の時よりも大きな♀を親にF2に挑戦すると云う事で、
少しは今世代より羽化サイズアベレージを上げないとギネスどうこう言えないですね。



さて次は♂。


♂‐①
CA3I0274-a10adkai.jpg
2013年12月1日 割り出し 1令 Element菌床800クリアボトル(1ヶ月前手詰・添加有)
2014年8月下旬 羽化
   10月上旬 脱出確認 81mm

まず今世代中一番小さく羽化したであろう中歯♂です。
データを見れば判る通り、やっちまいました無交換1本返し!
温室の中段~下段に置いていたのですが流石に劣化スピードはそこそこ早く(と云うか800ccで9ヶ月も食わせりゃそうなるのは当たり前か)、3令中期頃にはもう中身は泥と化していてその時に交換を諦めました。
泥の中をのたうちまわって仕方なく蛹室を作ったのですが(この時すでにオガの量は全体の5分の3ほど)、他人事のようですが「よく羽化出来たなぁ」と感心しました。
CA3I0275-24ee1kai.jpg
マキタも個体によっては、このくらいのサイズから既に長歯の兆候が見られる事もあるのですが、流石に今回は♂親に85mmの中歯を使ったので81mmごときで長歯になられては困ります。




♂‐②
CA3I0272-3bbc9kai.jpg
2013年12月1日 割り出し 1令 Element菌床800クリアボトル(1か月前手詰・添加有)
2014年5月18日 3令中期 34.2g 頭幅16mm 暴れ発生
        Basic菌床ブロック(熟成品)へ
   9月19日 羽化確認(羽化間もないが蛹室外へ脱出) 100mm

これが前回少しだけ紹介した、
「出てきたから活動開始したのかと思ったらまだ軟らかかった(汗)」♂個体です(笑)
データにある通りだいぶ長い期間保管(放置)していた菌床ブロックを使ったために、羽化した時点で蛹室が脆くて羽化間もなく勢い余って蛹室壊して出てきてしまったのでしょう。
交換後もずっと温室の上段で飼育してたから温度も高めだったろうに。
最初に触った時はホントにビックリしましたよ・・・(焦)
累代が進んだ個体や、低温種なのに高温で無理矢理飼育された個体などによく見られる「外骨格が薄く脆くなる」やつかと一瞬焦りましたね。

頭部のアップは撮り忘れましたが、
この個体はやや小さな内歯(鋸歯)が少なく消失している感があります。
自然界では稀に、鋸歯が完全に消失した個体が出現するので
いつか自分も(どの亜種でもいいので)見てみたいですわ。




♂‐③
CA3I0227-547e7kai.jpg
2013年12月1日 割り出し 1令 Element菌床800PPボトル(既製品)へ
2014年3月6日 3令初期 11.7g 頭幅16mm Element菌床ブロックへ
   6月22日 蛹室確認
   6月27日 蛹化
   7月27日 羽化(♂の内で2番目に羽化した)
   10月2日 自力脱出 99mm

最初から最後まで菌床飼育ですが(割り出し前にはマット食ってたかもしれませんが)、ボトルからブロックに移したのが3令初期なのにもかかわらず、
たった3ヶ月で蛹室を作られてしまったのが非常に悔しいところです。ここからじっくり栄養を吸収していくはずだったのに・・・
(ただ、よく思い返すと・・・確かこいつ途中から暴れてた記憶があるな・・・)
個人的に、一番大きくしやすい手順が
1本目(1令~2令後期or3令脱皮直後)・・・マット
2本目(2令後期or3令脱皮直後~3令後期)・・・菌床
3本目(3令後期~)・・・マット
と云う流れなのですが、
どうもやっぱりオオヒラタケが個人的に不得意(不慣れ)なのか、
オオヒラタケ系の菌床菌床の交換が上手くいかない事が多いんですよねぇ・・・
暴れたからって即座に別の菌床を用意できるほどの財源がありませんし[バッド(下向き矢印)]

CA3I0225-35b0fkai.jpgmakita3 kai.jpg
この個体はマキタらしい綺麗な大腮をしています。




さて、今回最後の個体です。
今世代ではいくつかの個体を2000cc以上の大瓶で飼育したのですが、
この個体は今のところ最大容量の3000ccガラスビンに最終交換したもの・・・、
それなりに容積は多いので当然特大サイズの羽化に期待が掛かる・・・のですが、
一点気がかりなのは幼虫期間が短く他の個体より数日遅れた程度で蛹室を作った事。
低温管理に移行したのは蛹室を作った後・・・


こんなので特大級が羽化出来るのかや・・・??(汗)   結果は如何に・・・


♂‐④
CA3I0055.JPG
蛹化直後の状態。


CA3I0115.JPGCA3I0119.JPG
羽化の最中の状態。
蛹化してからほとんど1ヶ月しか経ってないのにもう羽化してしまいました。
ニルギリの飼育ギネスが羽化した時は2ヶ月近く蛹の状態だった事を考えるとちょっと早過ぎる気がしますが・・・
(あの時は低温でちょっと引っぱったりもしたけどね)


CA3I0251.JPG
そしていよいよ脱出!!
例の如く自力で羽脱するまで素手で触らないようにしているので、
この光景を早く見せろとどれほど待ったことか!


CA3I0278kai.jpg
2013年12月1日 割り出し 1令 くわMat800PPボトルへ(ph:アルカリ性、添加有)
2014年2月23日 3令 24.1g 頭幅17mm 掘り出し時ボトル中央で居食い
        くわMat800クリアボトルへ(ph:アルカリ性、添加有)
   4月13日 36.8g
        くわMat3000ガラスビンへ(超堅詰め、ph:弱酸性、添加有)
   6月末   蛹室確認、簡易冷温庫から冷やし虫家(20℃)へ
   7月15日 蛹化
   8月17日 羽化
   10月21日 自力脱出 102.6mm


大したことなかった・・・
おまけに蛹期間中の低温管理も中途半端だった(20℃)
実質的に羽化した時期も他の100mm前後の個体と同時期(8月上~中旬)。
地味に、マットに使用したミネラルウォーターのphもアルカリ性から弱酸性に替えちゃってサンプリングにならないし(まぁ元々検体が非常に少なかったわけだけども)

3令の成長期にずっと狭い800ccの空間で過ごしたのがサイズの伸び悩んだ一番の原因だと思うんですが、逆に考えれば
「蛹室を作る空間さえ空けておけば800ccでもマットで100mmイケる!」
・・・と云う風にも捉えられたりしないですかね。
初期段階からずっと与えてきた添加剤やミネラルウォーターの効果もあっての結果なのか、無くてもの結果だったのか・・・
(WF1だからそんなに効果的には働かなかったと思うんだけどね)

CA3I0280-93230kai.jpg
しかし、最後の大瓶マット超堅詰めが効果あったのか、
この個体には他と少し違う雰囲気が感じられるのですが・・・

画像だけで伝わるでしょうか・・・?
CA3I0281-edeeekai.jpgCA3I0282-c76b3kai.jpgCA3I0279-03bc7kai.jpg
ちょっと大腮の発達が良い・・・!!!
中途半端でも低温に晒したのも良かったのか、
大腮の太さが全体的に他個体より僅かにあって特に先半分にその様子が感じられます。
掲載画像だと若干アングルの違いでそうなっているようにも見えますが、
実物を見ても少し「違い」を感じます。
ニルギリの時も、超堅詰めの時とそうでない時に差が見られたので、
いよいよギラファにも『美形?個体』を羽化させるには堅い場所で羽化させることと云うお約束が当てはまるように感じてなりません(これもまたまだまだ検討個体が少ないんですが・・・と言うか、そもそも最後にマットで羽化させるとか堅いとこで羽化させると「良い」個体が生まれると云うのは前々から知られている話ではあるんですけどもね)

何しろ、ちょっと大腮の先までよく発達した個体なので、
なんだかちょっとダイスケの姿にかぶるんですけど(苦笑)

CA3I0283-22b80kai.jpg
何気なく見てみたら、非常~に微妙ですが
最大内歯が水平より下に落ちてるように見えます。
この特徴がもうちょっと判りやすくなるといよいよダイスケだな(笑)




さて、あとまだ羽脱していない♂は2頭!!
まだ幼虫のまま低温で過ごしている♂も2頭!!

特にこのまだ幼虫の2頭は105mmを超えてくれる可能性もはらんでいるので
ブリードには(多分)間に合いませんがじっくり時間をかけてみようと思います。


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