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ドタバタマキタ [〆ギラファノコギリ (マキタ亜種)]

前記事のルリ採集で空振りした1週間後、
放置をかましていたマキタギラファF2幼虫の割り出しを行ないまきた。

親世代WF1では、最高サイズが♂:102.6mm♀:54mmでした。
♀はなかなか大きなサイズ(ケイスケやダイスケは最大60mmに達するのでマキタも56~57mmくらいにはなると思いますが)が出てきましたが、♂は野外最大や飼育最大と比べてもまだまだ小さいと言わざるをえません。
(と言っている今現在、WF1世代成虫が全て殆ど死に絶えている状況で未だ蛹の♂が2頭居るのでWF1世代最大♂はまだ更新される可能性がありますけどね)

人工飼料に僅かにでも慣れてくる次世代F2では更なる大型個体羽化を目指すべく、親個体は先に紹介した「羽化している中で最大」の♂102.6mm×♀54mmを使用しました。

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画像は遡る事去年12月半ばのペアリング用の小ケース内部。
個人的には珍しくこの1週間後すぐに、♀を産卵セットに投入しました。
(いつもだったらペアリング開始してだらだらと2~3週間放置してようやくセットですから)


◆セット内容◆

【容器】・・・マルカン製 ワイドビュー(中サイズ)
【マット】・・・月夜野きのこ園製 くわMat (ミネラルウォーターで加水)
【エサ】・・・KBファーム製 プロゼリー16g 多数
【温度】・・・約22℃ 温室管理


最近はコバシャばかり使っていたのですが(コバエ避けのためにもこの手のケースを使っているのが一番良いんですけどね)、丁度冬場で洗ったケースが無かったので久し振りにワイドビューを使ってみました。
蓋の通気穴がスリット(網目)状なので新聞紙を挟んでセットしました。



オオクワなどの長命種を除いて自分は通常、一旦♀をケースに入れてセットした後、
「♀が産卵行動に移らない(焦)」と判断した場合を除いてはどんなに容器側面に幼虫や卵が見えていようと親♀が死亡してから割り出しを行なう、俗に言う『一発割り出し』方式でケースを暴くのですが(←と云うかただの結果論)、この方法はいくつかの短所があるのできちんとした管理が行なえている飼育者はあまりしないと思います。

《短所 その1》
♀を死ぬまでケースに入れておくため、結果として同じケース内で長期にわたり産卵させることになりセット開始直後に産まれた時期と♀死亡直前に産まれた時期に大幅な開きが生じ、その場合割り出し後に投入する幼虫の、エサの種類や容量を連続的な段階で各種揃えておかなければならなくなる。

《短所 その2》
♀に長期間同じケース内で産卵させ続ける事で、マット内を徘徊し産まれた卵や孵った幼虫が親♀と接触し負傷・死亡したり、捕食される可能性が増大する。

《短所 その3》
特に、初期に産卵された卵は親♀と同じケース内に居る時間は長く、前述の接触により死亡する可能性は非常に高い。一般的に言われている事として、産卵後期に産み落とされた卵より、初期に産み落とされた卵の方が栄養条件が良く(大きな卵である等)、結果として大型化がより有望な個体が淘汰される危険が高まる上に産卵後期の個体と混ざって割り出される為初期に産卵された個体を選別しにくくなる。

《短所 その4》
前述の点も含め、初期に産卵された個体が割り出しまで長期間放置される事で、密集した空間で成長期の前半を過ごしてしまい個別飼育の大型化が中途半端にしか望めなくなってしまう可能性がある。

そんなわけで今回はずぼらを回避すべく、
セット投入後に卵が見え、それが孵化し始め有精卵をきちんと産んでいると判断すると同時に♀を取り出しました。
12月21日にセット投入して、翌年1月12日に初孵化確認。♀を取り出しました。
期間にしておよそ3週間ですね。



けど割り出したのはこないだ4月の上旬


3ヶ月も経ってたら今までとほぼ変わんねェじゃん!!!!!!

セット中の経緯からして竜頭蛇尾なんて、俺らしいというか情けないというか・・・(呆)
『産卵セット内の方がよく育ってた』パターンに期待しますか・・・(嘲笑)



CA3I0447.JPG
やはりコバシャが保湿性に優れている事を改めて実感しますね。
新聞紙を挟んだくらいじゃ余裕でマット上層はカラッカラに乾燥してますね。
乾燥は大型化の大敵・・・。大丈夫だろうか。


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画像を見ると一目瞭然・・・大きな頭、3令です・・・。

全頭若い段階からの飼育はもう諦めて、
すぐに♀を取り出した少数精鋭なら、別に大ビンは確保してるしここから真面目に管理すりゃいい話だ・・・・・・・・・と思って、
数日前に詰めたマット大ビンやティモーレンシスギラファ割り出しで若干数余って保管していた菌床ボトルをバックに置いて、広げたマットから幼虫を次々トレーに移していったのですが・・・(汗)





・・・あれ? 多いぞ?


確か用意してる分は15頭くらいの見積もりだったんだけど・・・


ヤベェッ!!![あせあせ(飛び散る汗)]
これ確実にボーダー(許容限界)超える!!!


そして、そんな予想以上の数に狼狽している最中、

期限満了間際で急いでいた車検の打ち合わせの連絡が。
今かよォォ!!!!
・・・と床の上でウニウニ動く幼虫達を一旦その場に残し車検の話のために部屋を出て、
数分(十数分)後部屋に戻り作業を再開。

これまでのブリードではほとんど♀入れっぱなしで割り出ししてきた事もあってすぐ♀を取り出したから産卵数も大した事ないだろな~と高を括っていた割りに、
実質3週間も入れていた事を計算すれば
まともに産卵してしまっているのは、誰でも容易に想像がついた事なんですよね(汗)




    結果
        24頭


まともに数が採れてしまった~・・・

正確にはケース内にいたのは24頭だけではなくこれは後述しますが、
♀を3週間だけ入れてた今回と、2~4ヶ月くらいケース内で死ぬまで入れているいつもとではあまり取れ高が変わらないのは、
やはり産卵初期の個体は親♀に蹴散らされたりタンパク源として食われたりしてケース内の丁度いい密度に落ち着いている証拠になるんでしょうかね。

ケースの中サイズだとそれの上限は大体20~40くらいかな? 2~3令の密度だと。
産卵木有り無しでも差は出来るんだろうけど、
別の♀にも産ませておこうかと別ペアを用意してたんだけどやらない方がよくなりました。
理想としては2~3ヶ月ずらしてまた採卵して、
♂♀羽化ズレを防いで次世代ブリードの安全を図る
幼虫飼育に適したブリードの時期・周期を見極める
2つの狙いがあったんだけど・・・


出てきた幼虫は2令が13頭3令が11頭
時期的に今これから只今大きくなるところですよ・・・って時にようやく割り出したワケです。

幼虫の頭幅は、2令は全てが7~8mmちょっとというくらい。
こないだ割り出した原名亜種は、6~7.5mmUPだったのでマキタは僅かに大きいと感じます。
3令は13~17mm
♀と思われるもので最大は14mm越えなんですが、体格を除けば何か別の亜種の♂かと思えるような大きさです。ティモールの♂はこれ以下ですからね(笑)
野外品の中型♀の時と違って今回は飼育品1代目の大型♀が親なので、初っ端のキャパシティは高いと思います。





しかし困った・・・

思った以上に採れてしまった所為で入れ物が無い・・・
エサも菌床を使いたいがブロックを入れるケースが未洗浄のものを含めても足りない・・・


仕方ないと観念(?)し一念発起、

先程の車検のやり取りで預かった代車のキーを引っ掴みまして、

床の上でウニウニ動く幼虫達を、咬み合わないようにしてまた一旦その場に残し

車に乗り込みブロック用のケースを買いに走りました。



菌床ブロックを入れるケースは今現在のところ統一していて、
以前記事に書いたアスベル製ユニックスウェアブレッドケース4.7リットル。
これと類似のパンケースはいくつかメーカーがあるんですが、自分が探した結果これが一番サイズピッタリで尚且つ値段が最安(他のは1個1000円近い)。サイズ丁度じゃなければ安いのは在りますがそれは論外。大きいと幼虫はブロックから出ちゃうし、小さいのだったら最初からコバシャ小にブロック突っ込みます。



これが置いてある市内のスーパーを回り、3店舗駆け回って「もういいでしょう」と云うくらい買って家に持ち帰りました。
(このパンケース1店舗あたり1~2個しか置いてないんですよ)


部屋に戻ると、
幼虫みんなもがき疲れてぐったりじっとしてました。



すぐさま未洗浄のケースを洗って、
アルコールタオルで入念に消毒し保管中のブロックを投入。

今回も♂♀・令数全部半分に分けながら菌糸とマットに投入しました。
大容量のビンやブロックには♂を優先させましたが・・・


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 ~~  すごくどうでもいい一コマ  ~~

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菌床ビンのちゅうおうのあなから、
うまく皮膜をくりぬけました~~

きかい詰めのあなあけの棒のかたちってこんななってんだね。


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今回、割り出し中に「とある目立つ」ものがいくつか見つかりました。


  その①       クリック⇒【 画 像 】


  その②①別アングル  クリック⇒【 画 像 】


  その③       クリック⇒【 画 像 】






これらが、全部でこれだけの数出てきました(以下画像)


  その④       クリック⇒【 画 像 】


大量に・・・と云うワケではないのであまりインパクトは無いですが、
3ヶ月放置してしまったツケが回ってきた分かり易い例です。


・・・あ、※ちなみにこれらの画像はグロテスクなのでクリックする場合は注意してください。


この点においては色々と情報が錯綜している部分も一部であるらしく、
「幼虫が共食いするという話はデマ」
「間違って咬んでしまう事は偶にあるけど故意にはしないし食べてもいない」
「時間が経って多頭飼育の個体が減る場合は全部衰弱によるもの」
など主張する方もいるようです。

いい機会なのでその点に触れていきますが、これらの話は間違いです。
半分正しいものもありますけどね。(結局どっちだか)

まず共食いと云う行動自体は、本来菌により腐朽した木や腐植物を分解する事(消化器官内のバクテリア)がメインの幼虫からすると積極的にはしませんが、動物性のタンパク質も分解できないわけではなく、他個体の体内のバクテリアを摂取し自分の成長に役立てる事もできるので、無いという事はありません。
種類によっては頻繁に観察できますしね。

画像を見ると、胴体部分の内部が割りとごっそり抜かれています。
そして割り出し中確認してみましたが、食べられた個体の欠損部分はマット中からは出てきていません(頭部の脱皮殻くらいです)
つまり見つからない部分は他の幼虫の体内と云う事以外考えられないワケです。
そして割り出し中に感じた事でしたが、最近割り出した他のケースの幼虫達に比べ、威嚇が激しく積極的に咬みつきにかかろうとする攻撃的な個体が非常に多かったのも興味深いです。
密集した空間で成長期の幼虫がどうなるかと考えると、こういう結果が出てきても不思議とは言えませんね。
元々のエサが少ない環境では、エサを取られる競合者も減らせてタンパク源(併せて体内の有用菌も)にもなるための行動を取らざるを得なくなると考えるのが妥当です。
勿論、環境もしくは体質が悪く衰弱して死んでいく個体が現れることはありますけども。


放置して良い事は無いですね・・・

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