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時間を見つけて修正しています。お見苦しい記事も少なくない点、予めご了承ください…

生体反応・・・ 無シ [〆インペリアリスツヤ (コモリ亜種)]

タイトルでもう出オチしましたが、
今年の6月にセットしてから採集にかまけて完全に放置していたインペリアリスツヤ。
7月にはもう2♀♀追加で仕入れてもう1セット(1ケースに2頭入れ)待機させたのですが、
結局当初のローテーション作戦は未遂に終わりそのまま今を迎えてしまいました。


運命の10月30日
割り出しを敢行しましたが2セットとも卵の痕跡すらありませんでした。

2セットともセットのレシピは違いましたが、
温度帯を外したのも加わり見事に轟沈しましたね。
特に、7月に仕入れた方のセットは中まで潜ってすらいなかったようで・・・。

♀はすでに3頭ともお陀仏

CA3I0235.JPG
また、きちんと「潜って は いた」方のケースでは、
産みはしないものの、繊維質のマット黒土混ぜ合わせたような箇所が多数発見できました。
こんなに↑↑土が身体にまとわりついているのは、マット内でなんとかしようともがいた証拠なのかもしれませんね。

いつもながら何も答えを見つけられず累代終了してしまったワケです。
ただ、流石にこれで終わりたくはない種類なのでまた次回を考えてみたいと思います。







あぁ・・・、

そういえば冷やし虫家に♂を放置していたっけなぁ。








CA3I0239.JPG
完璧を保って生きてやがった・・・。


よくよく考えれば、
産卵セットの温度管理が夏場ゴニョゴニョしてて
♂はずっと20℃管理していたんだ・・・

なんか、・・・あぁ・・・。


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2016年度羽化報告 トカラノコギリクワガタ [〆鹿児島県産 トカラノコギリクワガタ]

青森では毎日不安定な天候に見舞われ、雪も一瞬積もりました。
完全に冬季へ突入する前に珍ラベルのツヤハダを採りに行こうとしているんですが、休みの日と雨の日がいつも重なってしまい今のところ面白い報告ができずに悶々としています。

さて、今日の内容は
去年知人から頂いた貴重なトカラノコギリから生まれた新成虫の羽化報告です。
羽化個体も大体出揃ったので年内に書いておこうという事で今回の記事になったわけですが、飼育中の10頭の幼虫の内、♂3頭がまだで他7頭の内2頭は♀
今回は5頭の♂の報告です。

残りの3個体の♂はまた来年という事にしておきます。


改めて我が家のトカラノコの紹介ですが、
十島村にいくつかある産地の中で、これは中之島・御岳産。


十島村の条例で昆虫採集が禁じられるようになったのは2004年。
その時自分は中学1年生という事を計算すると、
それから10年以上も経た現在でも飼育する事が出来るという事にどこか心にジワっとくるものがあります。

小さい順に載せていきます。




♂-1
トカラ2016-1.JPG
2015年10月27日 割り出し 3令初期 グローバルLBマットへ
2016年2月9日 3令後期 4.6g 1400ccPPボトル発酵マットへ
     9月中旬 掘り出し 39mm

思いっきりエサが合わなかったパターン。
割り出した時には♀かと思い、今年の2月の入れ替えの時も♀だと思ってましたから・・・
1400㏄ボトルからコイツがポロッと出てきたときはそりゃ面食らいました、
現地ではこのくらいの歯型がお馴染みなんでしょうかね・・・
そう考えるとまあ、一度くらい見ておいてもイイもんでしょうよ(苦笑)





♂-2
トカラ2016-2-1.JPG
2015年10月27日 割り出し 2令 発酵マットへ
2016年3月8日 蛹化
     4月9日 成虫確認 39mm

はじめのヤツと同サイズ(哀)
詳細な経緯は分からなくなりましたが、確かこれはプリンカップに投入してそのまま交換するタイミングを逃して諦めてカップ羽化させた奴だったような気がします。でもやっぱり小さすぎます。
思いっきりエサが合わなかったパターンPart2。

サイズが1頭目のと変わらないのには何も面白くありませんが、
色が違ったのにはちょっと目新しさがありました。
トカラ2016-2-2.JPG
今回の♂羽化個体群で唯一の黒化型
色目のキレイな中之島産トカラノコで、黒化型は累代にはいらないんだけどさ・・・




続いてここからが、育てて嬉しい大歯型!!

♂-3
トカラ2016-3-1.JPG
2015年10月27日 割り出し 3令初期 7.0g 発酵マットへ
2016年2月9日 3令後期 12.2g 発酵マットへ
     3月8日 蛹確認
     4月17日 成虫確認 66mm

大歯になった個体としては、これが最初に羽化してきた個体です。
蛹化~羽化時期も前の2個体と同時期だという事を考えても、それら2頭がいかにエサに適合していなかったかが分かります。(←実は要因は分かっているんですけどモ)

そしてこの個体が、今回の羽化個体の中で一番のプロポーションと明色を持っていました。
トカラ2016-3-2.JPG
こんな大腮がスラリと伸びてて、こんな国産ノコ体型で外国産のような弩派手さを持ったクワガタが居るというのには改めてショックを受けます。

これを他のメンバーにも見せたところ、とうに飼育から撤退したNo.6でさえも
「これは確かにちょっとイイな・・・[ぴかぴか(新しい)]と漏らすほどでした。

CA3I0046.JPG
試しに青森県津軽産のノコギリクワガタ63mmと2ショットを撮ってみましたが、この青森県産の敗北感がお分かり頂けるだろうか? いやまぁ完全に好みによるんですけども。
別種ではありますが、
青森産の『黒い・小さい・太短い』、中之島産の『赤い・大きい・細長い』
対照的なビジュアルを見比べるとなぜだかハンカチを噛みたくなったりならなかったり。





♂-4
トカラ2016-4-1.JPG
2015年10月27日 割り出し 3令中期 発酵マットへ
2016年2月9日 3令後期 14.3g 1400ccクリアボトル発酵マットへ
     3月16日 蛹化
     4月中旬 羽化 70mm

割り出し時期の問題などもあって、7cmのボーダーを超えることは出来るか不安でしたが、
ここに南西諸島のノコの『違い』を見たような気がします。
本土のノコがなかなか大きくなってくれないのと比べると、なんとも簡単に70mmに到達してしまったように感じます。

こちらの地域のノコと比べると華奢な体形をしているので、見た感じの重圧感は青森産の65~66mmクラスとどっこいどっこいです。
トカラ2016-4-2.JPG
体型における頭部の比率は、66mmの個体よりは少なめなのでやや下膨れな印象ですが、
きれいに羽化してくれたのでそれで充分です。(親心なのか守りの姿勢なのか・・・)

ただ、色味に関しては個人的にいまひとつと思わざるを得ません。
欲を言えば、最も色が明るい産地らしくパァ~っと目の覚めるようなオレンジ色が見たかったですね。
このくらいなら流通品でも悪石島産などで見られるし、偶発的にでも口之島・諏訪之瀬島・臥蛇島も含む各ラベルで出現する色彩レベルです。



ちなみに今回ブログ用に写真を撮ってみて感じましたが、
どうもトカラノコの色味と云うのは写真で他の人に伝えるというのが難しいように思います。
インターネットで色々とトカラノコギリの写真を見てみましたが、カメラの質や色彩バランスがバラバラで、実際目で見ている色が表現できているのか自分で撮っていても納得がいきません。
自分が良いカメラを使っていないのは確かなんですが、ニジイロクワガタみたいな構造色やセアカフタマタやカワノシカみたいにクッキリ黄紋が出る種類と違って、トカラノコは光の種類や量の取り入れ具合によって暗く(茶色く)見えたり明るく(黄色く)見えたりする差が激しくなるので写真と実物が全く印象が変わる場合があってブログではちょっと写真が扱いづらいです。

ネットで画像を探していると、明るさが際立ってキレイな血統なのか、羽化直後で色が薄いだけなのか微妙に判断しにくい画像がたま~に見つかります。これを逆手に取って販売価格に付加価値をつける人が現れてもおかしくないのではないかと考えてしまうのは大袈裟でしょうか・・・。





そして、今回の羽化個体の最大がこの個体でした。

♂-5
トカラ2016-5-2.jpg
2015年10月27日 割り出し 3令初期
恵栽園カンタケ菌床800ccボトルへ (確か詰めてから1年モノ)
2016年2月9日 3令後期 15.1g 1700ccガラスビン発酵マットへ
     8月末 羽化 74mm

余裕の7cm超え、野外最大と同じくらいのサイズで大きさは非常に満足です。
特に、初めての飼育でこんなに大きくできる手軽さが、飼ってて楽しいですね。
(インペリアリスの傷心を癒してくれましたアハハ)
この1頭だけが前半菌床飼育だったことを考えると、改めて菌床の力を思い知ります。


 ただ、残念なことに。


トカラ2016-5-1.JPG

完品で羽化してくれませんでした。
下翅が飛び出てしまい羽化不全。
上翅がシワをよせながらも閉じてくれたのは不幸中の幸いでした。
腹部には異常が無いので出来たら大きなこの♂をブリードに使いたいところでしたが、色がだいぶ暗くて色彩的な魅力が無いのが残念です。
これも菌床飼育の影響なのか・・・?





僅かな2頭の♀も一応載せようと思ったのですが、
色も黒っぽくてあまりカメラ越しに映えるものでもなかったので割愛しました。
見た目ほとんどアマミノコでした・・・

66mmと70mmの♂を種親に、次世代ではさらにトカラノコの魅力の広がりが見られるように飼育してみたいと思います。


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酒と泪と男と女と奄美大島と徳之島 [〆鹿児島県産 アマミシカクワガタ]

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ある夜の飲み屋街。
No.7オジさんに襟首を掴まれ
どこかへ連れて行かれる場面を目撃。






 虫屋達の年末
先日、青森県某所にて虫屋同士の納会が執り行われました。

去年もあったこの納会は今回が3回目(自分は2度目の出席)
ブログを通じて知り合った者同士、採集フィールド上で知り合った者同士、昔からの知り合い同士、専門店で知り合った者同士、同じ卓を囲んで虫の飼育や採集の話・それ以外の話など、とても濃密な時間がそこで流れていました。
「知り合いの知り合い」が「知り合い」になるというのは普段ではあまり多くはありませんが、15名がこの場で虫を中心とした話をするのは田舎の土地ではホントに稀有な事です。
昔はこんなことやってただとか、今年はこんな所へ採集に行って来てたとか、
あっという間に時間が経ちました。

図鑑や生き虫や標本を持ち寄り、一次会は中華飯店でワイワイやっていましたが
ここでNo.7が早々にアルコールが回ったようでした。





個人的な事件が起こったのは二次会のスナックでした。

席順も変わり、普段あまり酒を飲まない自分はソフトドリンクでつないでいましたが、大所帯で入店し他のお客も居る事もあって落ち着いて虫話と云う雰囲気ではなく、やがてテーブルにはカラオケの電リクが回ってきました。

(うっわー・・・ヤベェなぁ・・・)
↑↑と出来るだけ歌の話題に行かないようにと思っていたところ、
やや遠目の間合いから悪意マシマシのキラーパスが飛んで来ました。



No.7 会長さ~ん、
会長さんも歌ってくださいよぉ~!



おれは何も悪いことはしていない(泣)
ただちょっと彼には自分の助手席に乗せた時に怯えさせちゃったり脆い急斜面登らせちゃったり土砂降りの日にルッキングに連れ回しちゃったり材割りでヒバ林を散々彷徨ってヒバのトラウマを植え付けたりしちゃっただけなんだ!!!
おれたちは誰よりも平和を望んでいたはずだ!!!


このままではマズイ、と崖際まで迫られてきたところに
後ろから肩をトントンと叩かれファーブルハウスの鈴木さんが耳打ちで一言。

FH鈴木 悪・魔・が・来・た・り・て・笛・を・吹・く(=逃がさん)

俄然お酒が欲しくなってきた(汗)


この後、我が痴態をマイクを通して晒したのは言うまでもありませんでした。
(注:自分はヒップホップなど歌った覚えはないんだ!!
   あれはラップじゃなくてただがむしゃらに突っ走っただけなんだ!!!)


記事の最初の画像は、
二次会が終わった午前0時過ぎに解散してホテルに戻る際のワンショット。
千鳥足でフラフラになったNo.7を鈴木さんが介抱して歩いているところでした。

その後自分はと云うと、
二次会終了間際に鈴木さんに飲まされたカルピスの原液のせいで頭が痛かったです。





 我が家の鹿 《奄美大島》
さて、今回はアマミシカの現在についてです。

前回アマミシカの記事を書いたのは2年以上も前。
あまちゃんとかもうだいぶ懐かしいな・・・(←前回の記事タイトルが「あまちゃん」)

まず、2年前のその後の展開なんですが、
WF1のセットを組んで難なくF2幼虫を採りまして、行く先の累代障害の対策として同産地のCBF1幼虫ペアも専門店から調達
しかしながらブリードで得たF2幼虫はカップ管理が長引きすぎ結果的にどれも中歯の3cm台以下の♂しか羽化せず、さらに油断を重ねてそのF2の♀が気付けば絶滅していて、唯一生きていたCBF1の1♀と早くもクロスさせる羽目になったのです。
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この時のF2の♂達がコレ↑↑
カワイイのは良い事だけど物足りなさは否めない。

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セットを組んだのは10月終わりごろです。
マスターズの熟成無添加発酵マットに小さく切ったブナ材を埋め込んだセットでそのまま翌2016年を迎えました。

気が付けばケース側面には多数の3令幼虫が犇めきあい、
割出のベストタイミングはまたしても逃してしまっていました。

そして春。
いい加減に割出した方がいいなと思って手付かずのままにしていた産卵ケースを引っ張り出してみると、もういくつもの蛹室がケース側面に見受けられるようになっていました。
こうなってしまってはもう「このままいってしまえ」と放置を決め込みました。
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すでに手が付けられない状況。
このケースをひっくり返す勇気は自分には無かったのです。



冷やし虫家の中で放置を続け、季節は
県内各地を東奔西走し時間を採集にひたすら費やしていた中、様子見にケースを見てみたところ、マットの様子に異変が。

マットの地上部に穴っぽこやら壁際にのような物ができ始め、
日を変えて見直してみるとその穴や道の位置が毎回変わっています。

ついに出てきたか・・・

昼間や夕晩に確認しても何も居る様子は見受けられず、
どうやら真夜中に活動しているようです。
時間帯を見計らってケースを確認してみることにしました。


そして8月の終わり頃のある日の真夜中、
ケースを引っ張り出してフタを開けてみると・・・


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地表には亡くなって久しいF2親♂とCBF1親♀がバラバラになって散らばっています。

そんな中、マットがモゾモゾ動きだし・・・、


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新成虫が出てきました!! 小っちゃ!!!!
2cm余りの♂です。


羽脱してきた新成虫を回収しカップへ個別に移しますが、
この日以降10月まで同じ展開が続きました。

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多い日には一晩で6頭も地上に出ていることもありました。
どれも例外なく100%♂♀全て2cmちょっとの小粒サイズ。


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羽脱が終了ムードになってきた10月23日
最終確認としてケースをひっくり返して出てきた♀2頭をもって、新成虫が全て回収完了となりました。
組んだセットが無添加発酵マット+ブナ枯木と云う栄養価に乏しい内容だったため、変に幼虫期間が延びた個体は居らず、蛹や幼虫は出てきませんでした。
全てを食らい尽くしたと言ってもいい程に、マットの中にはブナ材のかけらも残っていませんでした。


CA3I0234.JPG

    結果

          25頭 (♂:15頭 ♀:10頭)

ちょっと興味深かったのは、
8月半ば~10月下旬にかけて羽脱してきた新成虫の内、
9月の間までは出てきたのはほとんど♂個体で、それ以降から段々と♀に偏るようになってきたことでした。
ミクラミヤマやマルバネ他、島嶼のクワガタの生態では
「発生初期に♂が多く、遅れて♀の個体数が増える」とよく聞きますがまさにそんな状況に見て取れた3ヶ月間でした。





 もう一つのアマミシカ 《徳之島》
さて、一旦奄美大島産は休題して時は今から約1年前になります・・・。
去年の12月に突入すると同時にまた別血統のアマミシカの幼虫を手に入れました。



しかし今度は今までのアマミシカとは違うものです。
自身初めてアマミシカ本種の飼育に挑戦しひと夏の思い出となって散っていった、
徳之島の個体です。

 【ひと夏の思い出となって散っていった、徳之島産】
   ⇒ 2010-09-18 『緑の恐怖』


アマミシカは国産クワガタ種の中でも人気が高い方で、分布する2つの島の内で
奄美大島産はよく出回っているのですが、徳之島産においては滅多に流通に乗らないため、6年前の前回徳之島産WILDのブリードを失敗した時にはもう次のチャンスは来ないだろうと半ば諦めていたくらいです。
そんな中いつも見ている某専門店で徳之島産初令幼虫の単品売りを見かけた時にはもうお財布事情など考える間もなく電話をかけていました(笑)

幼虫を4頭注文し、届いたカップのまま管理を続け、
今年の夏には全ての幼虫が羽化しました。



しかし今回もまた絶望的な状況に直面しました。

全部、♂。
あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・

幼虫は全部♂も♀もないような小サイズだから最後の最後まで希望を捨てずに見守っていましたが、結果としてわずか12.5%しかない雌雄偏りの危機にぶち当たってしまいました。

徳之島産という事でネットで探しても同産地が見つけることも叶わず途方に暮れていました。
入手元の専門店も、流石に半年も前の在庫があるワケもなく、
ここで徳之島産の飼育はまたしてもあの時のように急ブレーキでストップしたのです。






ええ、6年前ならそうなっていました。




絶望していた8月のある日、
電話でいつものようにNo.7と虫話をしていた時に徳之島産アマミシカが累代停止になった事を話したところ、
「知り合いの中で持ってる人が居るかもしれないんで片っ端から聞いてみます」
と同産地♀探しを手伝ってくれることになりました。
なんと良い人なんだ・・・
探してもらうにあたって、去年あたりから今年にかけて散々出品されていた詐称個体についても注意するよう伝えたところ「モチロンですよ!」との事。なんて頼りになるんだ・・・
(詐称個体:主に『アマミシカは"13年に採集禁止になったのでこの出品個体(WF1だかの出品)の価値は100倍! さらに徳之島産は珍しいので価値は1000倍です!』とかって書いてたヤツ。この出品者から結構買っている人が多いのでオークションでは今もうどれが本物か判らない)


数日後、No.7から「同産地を持っている人を見つけました」とホントに連絡が来ました!

かくして無事にその方から♀を確保することができ、
ブリードの目処がたったのです。




さて、無事に♀が到着したのですが、
また新たな問題が起こりました。


・・・いや。起こったと言うか、起きないというか・・・


その新たな問題とはつまり、羽化・休眠ズレのことです。
仕入れた♀が4月羽化で既に活動を始めているのに対して、
こっちで羽化させた♂達は冷やし虫家で低温管理して羽化したのが6月~8月、しかもその後盛夏を過ぎてもずっと20℃程度で管理していたせいで完全に休眠状態になってしまっていました。
9月に入り常温管理に移すも全く蛹室から出てくる気配なし。

このままでは♂は来年にならないと動き出さないし♀はきっと寿命が間に合わない。




・・・そうだ、こんな時は!!!




CA3I0158.JPG
ツルグレン法 (※違う)


ツルグレン法は一般的な昆虫採集ではほとんど馴染みがありませんが、
昆虫採集の中の一つの手段でして、土中の昆虫の嫌光性を利用し、採取した腐植質や土壌に強い光を当てて中に潜む微細な昆虫を抽出する方法です。
(これを初めて知った幼稚園当時の自分は、まさかこれを応用してクワガタに使うなどとは考えもしなかっただろうナ・・・)


以前もこのツルグレン法モドキでシベルートオキピとかを強制的に活動開始させ無事に交尾・産卵とこぎつけたので、
今回もそれと同様に、休眠中のアマミシカ♂を覚醒させることにしました。

やることは至って簡単。
♂が入っているカップに直近から200ワットの白熱電球を照らし続け、
主に熱によって強制的に蛹室から出してやるのみ。
蛹室の間近をずっと照らし続けると、カップが溶解したり肝心の新成虫が熱死してしまうので適度に休憩をはさんだり底面と天面を交互に照らし替えたりしていきます。

CA3I0159.JPG
最初はジタバタするだけの♂でしたが、次第に蛹室を掘る動作に移行しジリジリと蛹室を脱していきました。

完全に蛹室から抜け出したところでカップ内のマットを適度に減らし、
駄目押しでさらにカップの下側→上側→下側→上側→・・・と交互に照らしてマット上を歩き回るようになるまで続けます。



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方法はひとまず成功!
照射を終了してもマット上を徘徊するようになり、後日ゼリーを入れたところきちんと後食も開始していました。





そして今月、満を持して奄美大島産と徳之島産の2産地をペアリングさせ
CA3I0253.JPG
産卵セットを組みました。
さて、奄美大島産はさておき徳之島産は無事に次世代が採れるかちょっと目が離せません。
特に♂は高熱に晒したせいで精子が死滅したりしてないか心配です(・・・)

頑張れアマミシカ(♂)!!!
バイ〇グラ!!! 起立!!! 礼!!!


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