SSブログ
~初めてこのブログに来られた方へ~
当ブログにご訪問頂きましてまことにありがとうございます。

長年、記事編集のブラウザにInternet Explorerを使用していたことで気付きませんでしたが
Google Chromeなど一部のブラウザで画像が回転して表示されております。
時間を見つけて修正しています。お見苦しい記事も少なくない点、予めご了承ください…

挑む!ハルマヘラ島 -ネブト初攻略への道のり(前編)- [〆プラティオドンネブト (原名亜種)]

これは、ネブトクワガタ飼育初心者による
入手から産卵までの奮闘を詳細に綴った
約7ヶ月間の記録である。




こんにちは、会長です。
やることなす事中途半端なこの夏の期間、せめてブログは月イチ更新で踏ん張ろうと、雨天の合間を縫って今回の記事を書いておりました。
前回は飼育ネタで増種に関わる記事でしたが、今回も同じく飼育ネタで増種記事です。

本当は採集記事でも書ければよかったんですけどね。
そう言ってまたコクワ採集を書いてもワンパターンが過ぎるので、オオクワ採集でも書きたいなと思ってたんですが今年はほとんど採れてないんですよね(汗)
しかも、県内メッカの某市においてはまだ採集数0頭!
それ以外で数えても、たったの4頭です。
(4頭が多いのか少ないのかは、人ぞれぞれの価値観によりますけどね)

こりゃもう家の中からネタを捻り出すしかねェな…と、これに手を付けたワケです。
(もっと色々あるだろうに…と自分でツッコミを入れたいくらい、ネタ探しが下手な自分が情けない)



第1章 小さな憧憬と軽やかな玉砕

回の主役はタイトルにもある通りネブトクワガタ、
それも外国産メジャー種のプラティオドンネブトです。

前回のオウゴンオニに引き続き、このブログではなかなか取り上げないグループのクワガタです。
自身、ネブト系の飼育は今まで2種経験があるんですが↓↓

プラティオドンネブト ニューギニア島西部亜種A. p. leopoldi
クーランネブトA. currani

いずれもセットを組んだところでハイそれま~で~ョ~と云う見事なまでの轟沈っぷり。ちなみにレオポルディはブリード品、クーランはワイルドでした。

多分、分かってくれる人も多いんじゃないかと思うんですが、そもそも国産種も分布していない東北~北海道の人ってネブトに対して苦手意識あると思うんですよ。どんなマット与えたらいいかって参考にしようにも、野外で生息環境見てないですし。

でも、そんなのは言い訳にならないですよね。飼ってるほとんどの虫は外国産だし、好きな虫なら出来るとこまで情報集めて実験と失敗を繰り返してでもブリードするのが当たり前ですから。


ネブト自体はビジュアル(造形)も好みだし、完全マット飼育のグループの中ではツヤやマルバネほどの膨大なスペースを要する事もないので、飼育願望は小学生時代から心の奥底にずっと持っていました。

そして上記2種の人気大型種に玉砕してからは、更なる苦手意識が強まったと同時に、
「いつか産卵を攻略してやろう、それもブリード品じゃなくワイルド物で!」
と云う具体的な目標が出来上がっていきました。
ネブトフリークではないのでAegus属なら何でもいいと云う訳ではなく、目的のものを特定の数種のみに絞りました(その数種についてはあえてここには書きません)

他の飼育種に目を奪われながら、それらが入荷するタイミングを気長に待っていたところ、今年になってある衝撃的な虫が入荷してきたのを発見したのです。




第2章 入札戦争



「ハルマヘラ島産プラティオドンネブト」


期は2月半ば
インドネシア便を扱っていていつもヤフオクに出品している輸入業者が、10年振りにハルマヘラの生体を入荷したとの事。
10年前当時の入荷(当時はビッダーズ)も記憶にあり、その時は
・メタリフェルホソアカ(アエノミカンス亜種)
・ウォレスノコギリ
・トラグルスノコギリ
・テルナテヒラタ
の4種は入荷していたのを覚えています。
しかし、プラティオドンネブトはたしか入荷は無かったはず・・・
(当時の入荷リストがHPに載ってたので確認しましたがその通りでした)

ネット検索でも、ハルマヘラ産の生体に関わるものはヒットしなかったので、
これは実質上の初入荷と云う事になるんじゃないか!?
にわかに色めき立ってしまいました。

同じプラティオドンでも、ニューギニア西部のレオポルディ亜種はブリード品は沢山出回っていますがワイルド入荷は近年では中々少ないです。それでも、2018年~2019年上半期に多少まとまった数が輸入されたのですが、自分の食指は動きませんでした。


それが今回、「ハルマヘラ」と云う馴染みの無いワードに触発されたのか、ヤフオクの出品画面を確認した後の行動は素早いものでした。

ウォッチリストに登録後、まだ入札者ゼロのハルマヘラ産プラティオドンに初手を打ち込みました。開始金額は18,000円

18,000円と云うと、ワイルドのネブト系だという事を考えればなかなかリスキーな金額。ドルクス系やノコギリ系の♀のように、「セットを組めばまぁ産んではくれる」と云う楽観が出来ません。ネブト系のワイルド品♀でよく聞く「ハズレ♀」を引いたら卵ゼロは当たり前だし、そもそもその確率が高いと云うのが厄介。
出品ページに実物画像が載っていても、「ハズレ」の見分けなんて付きません。
そんな博打があるもんですから、いかに「新しモノ好き」「ネブト好き」がこの世界に一定数居るとは言え、おいそれと手が出せず最初は様子見をするもの。

しかし、そこへ迷うことなく入札をかけることによって、
「もしかしたらこの虫意外と不人気で、俺でもワンチャン落札できんじゃね?」
と考えている競争相手の入札意欲を殺ぎ、そのような人達を少しでもこのレースから遠ざける効果を期待したワケです。

ちなみにこの時、出品は2つあって、
①ハルマヘラ産WD ♂30mm ♀19mmペア [2月17日 20時36分 開始]
②ハルマヘラ産WD ♂43mm ♀21mmペア [2月18日 6時4分 開始]
この内自分が入札したのは②の方。
①の方は、自分が出品を確認した時にはもう既に1件の入札が入っていました。

-----------------


――して2日後の夜、遂に決戦。終了時間が近づいてきました。

〉〉 いよいよ入札再開!


nice!(1)  コメント(2) 
共通テーマ:ペット

挑む!ハルマヘラ島 -ネブト初攻略への道のり(後編)- [〆プラティオドンネブト (原名亜種)]

 ― 前回のあらすじ ―
2020年2月、インドネシア便の入荷産地として極めて少ないハルマヘラ便が入荷しました。その中からプラティオドンネブトクワガタを2ペア発見、いつかワイルドの外産ネブトで産卵を成功させたいと思っていた自分は思い切って入札へ参加。〈?*?*?***〉氏との競争の末にどうにか1ペアを落札し、多層構造のマットで産卵セットを組んだのですが――・・・





月分のインドネシア便の再出品がまだ行われていた、3月初めごろの事。

島内の詳細産地を知った例のツイッターにて、興味深い「やり取り」が行われているのが目に入りました。
それは、前記事で抱いたある疑問を解くヒント・・・考え方の一つを暗示するものであったのです。


「やり取り」――その内容は、
この輸入業者が、自分のところから生体を落札した人の投稿をリツイートしていて、その中で見ることが出来ました。

今回のハルマヘラ便で、ペア入荷がわずか4件だった【ある高額種】を1ペア落札した人に対し、
「当社で今回ペアで入荷したのは4つで、内2つは中国人と思われる人が落札した。おそらく国内でブリードされるのはあなた含めて2人だろう」
と云う内容をリプライ(返信)していたのです・・・!!

物申してきた相手に対し、自分の手落ちから来るクレームであれキチ〇イや死着詐欺師の口撃であれ即時ブロック、もしくはアカウント公表など派手な事を長年してきただけあって、落札者のプライバシーを守ろうなどと云う配慮は一切無いのでしょう。

しかし、そのおかげで判ったことがありました。
実はその【高額種】、自分も金額の動向をチェックする為に4ペアともウォッチリストに入れていたんですね。言うまでもなく、誰が落札したか確認しましたよ。



――そうです。察しが良い諸兄ならば既にお分かり頂けたかと思われます。

その2ペアを落札していたのが、
〈?*?*?***〉氏だったのです。

生き虫界隈で、風の噂でこんな話を聞いたことがあります。
「日本国内で出回っている外国産生体(日本産含む)を大量に仕入れ、台湾・中国・タイなど生き虫需要が伸びている国へ送る」
防疫の問題や航空路線の問題など、同じ事は日本でもやってはいます。ただ、日本から虫を調達する場合においては数々の利点がある事が想像できます。
その最たる理由は、日本が昆虫飼育&採集&輸入大国であることに尽きます。世界中から虫を輸入している日本ただ一国から虫を持ち出せば、わざわざインドネシアからカメルーンからペルーからと、原産国からチマチマと入手ルートを開拓する必要は無いワケです。日本の虫も人気無さそうに思えて、実はカブトムシとオオクワガタなんかは国外へ結構な量が持ち出されているらしく、この場合においても他国と違ってブリーダーもしくはキャッチャーを見つける事は大変容易。その人口が多くSNSもネット販売も共に盛況ですからね。

これを勘案すると、〈?*?*?***〉氏に対して浮かんでいた疑問――「なぜあんなに様々な種類の虫を落札していたのか?」――その動きはまさに、輸出用生体収集そのもの。
飼育用ではなく販売用だから、入札している種類も数もやたら多く、市場が成長中だから高額生体でもバンバン入札出来ると云うワケ。
勿論、推測の域を出てはいませんが個人的には納得できる理由です。

そうなると、今回のプラティオドンも我が家にいる1ペアを残してもう国内には残っていないと云う事になってしまうのですが・・・怖わっ・・・


--------------------------


そんなこんなで、
かくしてハルマヘラ便は、この4,000円台にまで落ちたアエノミカンス&最初からそんなに高くなかったテルナテヒラタを以って終了するかに見えたのですが――・・・




第4章 第2次 入札戦争
れ残り追加再出品のハルマヘラ産生体が無くなってからまだ数日しか経っていない、3月第2週の事でした。



  「今月もハルマヘラ産入荷」



前回の1便こっきりでハルマヘラの生体は終わりかと思われていた事もあり、SNS上では様々な反応が見られました。
特に、2便目が来たことで前回より価格が落ち着くことに関する話が多く、1便目で大枚はたいて買った事を後悔した人、高くて手が出なかったハルマヘラ便を今度こそ手に入れようと意気込む人、入荷が連続した事で希少性が薄れ興味が薄れてしまった人・・・

久し振りとは言え、2回目の入荷でやや食傷気味になってしまったハルマヘラ島産生体でしたが、輸入業者の説明ではどうやら今回の目玉はそこではないとの事。
なにやら、また別の珍産地が入荷したのだそうです。

バチャン島
カシルタ島

いずれもハルマヘラと同じモルッカ諸島の中にあります。
(地理的な位置関係については前記事にあります)
2つとも小さな島で、ハルマヘラ島以上に生体で虫が入荷しない産地。入荷した種類を見ると、
・テルナテヒラタ
・メタリフェルホソアカ(アエノミカンス亜種)
・ウォレスノコギリ
・トラグルスノコギリ(原名亜種)
と、先月のハルマヘラ単便のメインと同じです。
違う島とは言え、メタリやトラグルスも現在の分類上ではハルマヘラと同じ亜種。

果たしてこれらが市場でどういった目で見られるか気になるところではありますが、自分はそんなことよりももっと大事な虫に注目していました。


そう、今回もハルマヘラ島のプラティオドンネブトが入荷していたのです。

③ハルマヘラ産WD ♂31mm ♀22mmペア [3月18日 13時48分 開始]
④ハルマヘラ産WD ♂29mm ♀21mmペア [3月18日 14時5分 開始]
今回も同じく2ペアが入荷しました。少ないとは言え入荷してくれただけでも有り難い事ですね。
ペアと云う事は、多分材割ではなく樹液採集でしょうね。同じく樹皮やウロに居るテルナテヒラタを採り集めている最中に、副産物的に得られているものだと推察できます。(ハルマヘラ以外の島からはプラティオドンの入荷はありませんでした)

ただ、前回あれほどの金額が付いた事で味を占めたのか、開始価格が今回は20,000円スタートとちょっと上がってます。「どうせこのぐらいでも入札するんだろ~?」ってか!?
・・・しますよ・・・入れてやりますよ!


--------------------------


それから数日後。

2回目と云う事もあって、ハルマヘラ産の価格帯もやや抑え気味で、
・メタリフェル・・・5,000~8,000円ほど
・トラグルス・・・・11,000~13,500円
・ウォレス・・・・・18,000~20,000円
今回は前回にも増して多数のペアが入荷した事もその一因でしょう。

そして、バチャン&カシルタ両島の虫も、
・メタリフェル・・・6,000~10,000円ほど
・トラグルス・・・・9,000~12,000円ほど
・ウォレス・・・・・20,000円ほど
とハルマヘラよりはやや注目されていたものの、入札者各氏も冷静に落ち着いていてこの辺の価格帯から飛び出すことなく終了していきました。「ある虫」だけを除いて――


大本命、プラティオドン。
前回の落札額を知っているからでしょうか、今回の入札者は始めから自分とヤツの2人のみ。
そう、ヤツ――〈?*?*?***〉氏はやはり今回も参加してきました。

向こうもきっと、前回と同じ相手であることを意識しているはず。
前回55,000も出して1ペア落札してるんだから、今回はそれほど執着無いだろう・・・


終了間際の展開も前回と同じ、延長、延長・・・その末に――

〉〉 落札結果に続く・・・


nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:ペット