2019年羽化報告 十和田市産コクワガタ [青森県産 コクワガタ]
アメダスの積雪深観測において、最後まで雪が残っていた酸ヶ湯が5月18日8時をもってついに0cmになりましたね。春の風物詩・桜も遅咲き以外は散ってしまい、見る見る内に季節が進んでいるのを目や肌で感じる今日この頃です。
夏が近づいている事もあって、採集道具をかき集めている人たちも今の時期気迫に満ちているのでしょうね。なんせライトトラップ用のランプが1個で¥30,000越えをするなど、傍から見ていると腰が抜けると言うか・・・(←まぁニュアンスはちょっと違いますが、察してください。はっきり言うと角が立っちゃいますよね)
さて、今日も羽化ネタです。
と言っても、書かずにいた為にすっかり古くなってしまった虫で2年前のものです。
ライトトラップで採れたコクワガタ♂がたまたま好みの形をしていたので、後日採れた♀と掛け合わせてブリードを開始した・・・と云うのが飼育のきっかけでした。
オオクワすら真面目にブリードしないクセに、コクワを飼育なんてどういう風の吹き回しだろうか・・・と今となっては思うのですが、まぁまともに累代した事が無かったので一度くらい経験してもいいですよね。
他の種類と一緒くたにしてまとめて書いたので、
自分でもどこの記事に書いてたか分からなくなっていました。
↑↑これが親♂十和田市産48mm。(展足とラベリングは恥ずかしいところですが)
サイズはまぁそれなりではある(けども目を見張るほどデカイッって言うほどではない)のですが、この直線的で細く伸び、内歯の発達が控えめな感じが南西諸島産のような異質さを醸しています。ここに魅かれたんですよね。
(↑↑別個体と並べて載せればよかった・・・)
9頭採れたと当時書いてあるのですが、♀以外の写真とデータが残っている4♂♂のみを、小さい順に載せていきます。
♂-12018年10月3日 割出し KBファーム製AG1100ccPPボトルへ 2令後期
2019年6月8日 掘出し 49mm
♂-22018年10月3日 割出し KBファーム製AG1100ccPPボトルへ 3令初期
2019年6月8日 掘出し 50mm
♂-32018年10月3日 割出し KBファーム製AG1100ccPPボトルへ 2令中期
2019年6月8日 掘出し 50mm
♂-42018年10月3日 割出し KBファーム製AG1100ccPPボトルへ 2令中期
2019年6月8日 掘出し 52mm
載せてみたものの、
割り出し時の令数と羽化サイズ以外は全部一緒!
これって意味あるのかな・・・?
割り出し時期は皆2令中期~3令初期の間。人工飼料への適応力がある本種としては遅すぎますね。割り出すまでは栄養が特に有るとも言えないホダ木と未発酵埋め込みマットを食っていたので、成長面では結構なロスがあったワケです。
そして投入した菌床ビンも、7月にセール品として買ったものを冷蔵保管してたヤツです。
この2点の要素を考えると、52mmが出たのはむしろ凄い事なのかも・・・
それとも、コクワではこれくらい当たり前の事なのか・・・
また、WF1(追い掛けしたけど)と云う事で大腮の形も個体ごとにやや違いが現れたかに思います。
大腮の特徴はよくよく見た感じだと3パターンに分かれている印象で、
①は内歯が先端寄りで、やや寸詰まり
③は根元から細く、中間地点で内側に曲がっている
②、④は根元から先端へ滑らかに湾曲し、根本から外側に張り出している
結局、あのWILD48mm♂のようなシャープで特徴的な形の個体は現れませんでしたが、強いて言うなら③の♂が僅かにその面影が垣間見えるかな?
(もしこの見かたが合っていれば、この親♀はあの48mmを含めて3頭の♂と出会っている事になるのでは・・・!?)
そこから想像していくと、累代を重ねて自分の理想の形を追い求めていくオオクワ飼育者達の努力はいかに大変で凄い事かが伺えます。
ちなみに、♀もそこそこサイズの32~33mmで羽化し、
その後せっかくだからF2も採ろうかと思った時には♂も♀もほとんどヨボヨボ。
材は齧りまくっていたものの2令幼虫がたった2頭、その幼虫も余り物の乾いた菌床カップに入れたので、記事になるような大型個体は期待できそうもないのが正直なところです。
・・・こんな具合で、オオクワよりはまともな結果が出たものの(そういやオオクワは今どうなってるんだ・・・)、そこまで真面目に取り組んできてもいなかった事を自身の手で白日の下に曝してしまったコクワ飼育でしたが、これにて一旦完結です。
青森市内でもつい先週コンビニでコクワが採れたと云う報告が飛び込んできたので、自分もそろそろ動き出さなければ!
夏が近づいている事もあって、採集道具をかき集めている人たちも今の時期気迫に満ちているのでしょうね。なんせライトトラップ用のランプが1個で¥30,000越えをするなど、傍から見ていると腰が抜けると言うか・・・(←まぁニュアンスはちょっと違いますが、察してください。はっきり言うと角が立っちゃいますよね)
さて、今日も羽化ネタです。
と言っても、書かずにいた為にすっかり古くなってしまった虫で2年前のものです。
ライトトラップで採れたコクワガタ♂がたまたま好みの形をしていたので、後日採れた♀と掛け合わせてブリードを開始した・・・と云うのが飼育のきっかけでした。
オオクワすら真面目にブリードしないクセに、コクワを飼育なんてどういう風の吹き回しだろうか・・・と今となっては思うのですが、まぁまともに累代した事が無かったので一度くらい経験してもいいですよね。
【ひっそり組んでいた産卵セット】 ⇒ 2018-8-28 『セット! セット!!! セット・・・!!!!!』 |
【ひっそり採れていた幼虫】 ⇒ 2018-10-24 『ちっ〇〇・・・』 |
他の種類と一緒くたにしてまとめて書いたので、
自分でもどこの記事に書いてたか分からなくなっていました。
↑↑これが親♂十和田市産48mm。(展足とラベリングは恥ずかしいところですが)
サイズはまぁそれなりではある(けども目を見張るほどデカイッって言うほどではない)のですが、この直線的で細く伸び、内歯の発達が控えめな感じが南西諸島産のような異質さを醸しています。ここに魅かれたんですよね。
(↑↑別個体と並べて載せればよかった・・・)
9頭採れたと当時書いてあるのですが、♀以外の写真とデータが残っている4♂♂のみを、小さい順に載せていきます。
♂-12018年10月3日 割出し KBファーム製AG1100ccPPボトルへ 2令後期
2019年6月8日 掘出し 49mm
♂-22018年10月3日 割出し KBファーム製AG1100ccPPボトルへ 3令初期
2019年6月8日 掘出し 50mm
♂-32018年10月3日 割出し KBファーム製AG1100ccPPボトルへ 2令中期
2019年6月8日 掘出し 50mm
♂-42018年10月3日 割出し KBファーム製AG1100ccPPボトルへ 2令中期
2019年6月8日 掘出し 52mm
載せてみたものの、
割り出し時の令数と羽化サイズ以外は全部一緒!
これって意味あるのかな・・・?
割り出し時期は皆2令中期~3令初期の間。人工飼料への適応力がある本種としては遅すぎますね。割り出すまでは栄養が特に有るとも言えないホダ木と未発酵埋め込みマットを食っていたので、成長面では結構なロスがあったワケです。
そして投入した菌床ビンも、7月にセール品として買ったものを冷蔵保管してたヤツです。
この2点の要素を考えると、52mmが出たのはむしろ凄い事なのかも・・・
それとも、コクワではこれくらい当たり前の事なのか・・・
また、WF1(追い掛けしたけど)と云う事で大腮の形も個体ごとにやや違いが現れたかに思います。
大腮の特徴はよくよく見た感じだと3パターンに分かれている印象で、
①は内歯が先端寄りで、やや寸詰まり
③は根元から細く、中間地点で内側に曲がっている
②、④は根元から先端へ滑らかに湾曲し、根本から外側に張り出している
結局、あのWILD48mm♂のようなシャープで特徴的な形の個体は現れませんでしたが、強いて言うなら③の♂が僅かにその面影が垣間見えるかな?
(もしこの見かたが合っていれば、この親♀はあの48mmを含めて3頭の♂と出会っている事になるのでは・・・!?)
そこから想像していくと、累代を重ねて自分の理想の形を追い求めていくオオクワ飼育者達の努力はいかに大変で凄い事かが伺えます。
ちなみに、♀もそこそこサイズの32~33mmで羽化し、
その後せっかくだからF2も採ろうかと思った時には♂も♀もほとんどヨボヨボ。
材は齧りまくっていたものの2令幼虫がたった2頭、その幼虫も余り物の乾いた菌床カップに入れたので、記事になるような大型個体は期待できそうもないのが正直なところです。
・・・こんな具合で、オオクワよりはまともな結果が出たものの(そういやオオクワは今どうなってるんだ・・・)、そこまで真面目に取り組んできてもいなかった事を自身の手で白日の下に曝してしまったコクワ飼育でしたが、これにて一旦完結です。
青森市内でもつい先週コンビニでコクワが採れたと云う報告が飛び込んできたので、自分もそろそろ動き出さなければ!
青森県産コクワガタ市町村収集 6市町村 [青森県産 コクワガタ]
去年から目標に掲げた、
『青森県内全市町村のコクワガタの採集』は
当年中はほとんどままならなかったのですがほんの僅かに進行しておりました。
年末年始に♂個体の処理を終えましたので
標本箱も少し賑わってきました。
♀個体なら各地もっと採れているんですがね…
やっぱ樹液採集かライト機材を自分で使わないと♂がなかなか集まりませんね。
因みに、♂個体の地域差についての考察は後述しますが、
♀個体もよくよく観察すると地域で少し外見的な傾向が感じられます。
今年はほとんど♂個体が採集することが出来なかったのですが、
ファーブルハウスの鈴木店長のご厚意で、
津軽半島1町・下北半島3市村の個体を頂く事が出来ました。
また、目標を掲げた当初は
「各市町村から1~2個体ずつ、シーラケース計2~3箱で完成させる」つもりだったのですが、
市町村ごとの地域差を見比べるために、
「市町村ごとに1つずつ箱を作る」計画にシフトしました。
これって本当にお金と時間を要するんですがね…やるべきではないですね(汗)
俺別にコクワフリークとかじゃないんですが、考えると楽しくなります。
…つまりやりたいんですね、本心では。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
『三戸町』
三八上北の市町村の内これが最初の採集個体です。
特に三八地域については地理的な問題で採集に赴く事自体渋ってしまいがちなので
この地域のコクワを集めるにはガソリン代と時間が他地域よりずっと掛かりそうです。
本個体は、雪融け間近の時期にボロボロの朽木からオニクワガタと共に幼虫が大量に採れた際にNo.6が当てた唯一の成虫で、見ての通り地域的な特徴も何も見てとれない小さな♂です。
『むつ市(旧川内町)』
灯火に飛んできた個体。
むつ市は今回2個体おり、そのうちの片方です。
平成の大合併前は、現在のむつ市は「むつ市」「大畑町」「川内町」「脇野沢村」の4つがあり
山深さではこの旧川内町が一番ではないでしょうか。
『むつ市』
灯火に飛んできた個体で、
あまりこの近辺のラベルが付いたものはお目にかかる事は無いかも知れません。
市内随一の知名度を誇る場所です。
35mmと云う小ささではありますがこの辺りだとサイズと云うより希少性の問題…?
『風間浦村』
県内で最も人口が少ない市町村(だったはず)の風間浦。
なかなかこのラベルを見ることも無いですね。初めてです。
印象としてはただただ細いです。
『佐井村』
ここまで採集に来ようとなると走行距離を少々長く見積もる必要があるので
なかなか攻め辛いところだとは感じます。
『今別町』
津軽半島産の♂個体もこれが初です。
やや寸詰まった印象を受けるのですが、
今あるコレクションの中で比較してみると、
前に記事にUPした『平川市』産の個体と大腮の形が全く同じです。
意外と形にバリエーションが見受けられる本種の大腮の形状に
遺伝的な要素があるのかは不明ですが、
こうも似通った形をしていると、環境か何かで本種の大腮の形を計算することが出来るのではないかと考える事が出来るのですが…
この点について、後ほど考察します。
『弘前市』
これは、自分が市内の外灯採集ポイントを細かく調べていた時に、
ある駐車場の外灯下の草むらに落ちていたもので
発見した時には既に死亡しておりました。
ノギスを当てるまでは「50mmいったかも!!!?」と期待してましたがそう楽には拾わせてもらえないものですよね……
弘前は多々回りましたが…やっぱ噂に聞く通りノコギリだらけです。
去年の時点で入手できた物はこの6個体のみです。
そして、まだ各地町村1個体ずつしか集まっていないですが
並べてみて少し気になる事がありました。
『青森県内全市町村のコクワガタの採集』は
当年中はほとんどままならなかったのですがほんの僅かに進行しておりました。
年末年始に♂個体の処理を終えましたので
標本箱も少し賑わってきました。
♀個体なら各地もっと採れているんですがね…
やっぱ樹液採集かライト機材を自分で使わないと♂がなかなか集まりませんね。
因みに、♂個体の地域差についての考察は後述しますが、
♀個体もよくよく観察すると地域で少し外見的な傾向が感じられます。
【コクワガタの収集を開始した時の話】 ⇒ 2013年6月25日 『青森県産コクワガタ市町村巡り 「青森市」』 |
今年はほとんど♂個体が採集することが出来なかったのですが、
ファーブルハウスの鈴木店長のご厚意で、
津軽半島1町・下北半島3市村の個体を頂く事が出来ました。
また、目標を掲げた当初は
「各市町村から1~2個体ずつ、シーラケース計2~3箱で完成させる」つもりだったのですが、
市町村ごとの地域差を見比べるために、
「市町村ごとに1つずつ箱を作る」計画にシフトしました。
これって本当にお金と時間を要するんですがね…やるべきではないですね(汗)
俺別にコクワフリークとかじゃないんですが、考えると楽しくなります。
…つまりやりたいんですね、本心では。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
『三戸町』
三八上北の市町村の内これが最初の採集個体です。
特に三八地域については地理的な問題で採集に赴く事自体渋ってしまいがちなので
この地域のコクワを集めるにはガソリン代と時間が他地域よりずっと掛かりそうです。
本個体は、雪融け間近の時期にボロボロの朽木からオニクワガタと共に幼虫が大量に採れた際にNo.6が当てた唯一の成虫で、見ての通り地域的な特徴も何も見てとれない小さな♂です。
『むつ市(旧川内町)』
FH鈴木氏採集
灯火に飛んできた個体。
むつ市は今回2個体おり、そのうちの片方です。
平成の大合併前は、現在のむつ市は「むつ市」「大畑町」「川内町」「脇野沢村」の4つがあり
山深さではこの旧川内町が一番ではないでしょうか。
『むつ市』
FH鈴木氏採集
灯火に飛んできた個体で、
あまりこの近辺のラベルが付いたものはお目にかかる事は無いかも知れません。
市内随一の知名度を誇る場所です。
35mmと云う小ささではありますがこの辺りだとサイズと云うより希少性の問題…?
『風間浦村』
FH鈴木氏採集
県内で最も人口が少ない市町村(だったはず)の風間浦。
なかなかこのラベルを見ることも無いですね。初めてです。
印象としてはただただ細いです。
『佐井村』
FH鈴木氏採集
ここまで採集に来ようとなると走行距離を少々長く見積もる必要があるので
なかなか攻め辛いところだとは感じます。
『今別町』
FH鈴木氏採集
津軽半島産の♂個体もこれが初です。
やや寸詰まった印象を受けるのですが、
今あるコレクションの中で比較してみると、
前に記事にUPした『平川市』産の個体と大腮の形が全く同じです。
意外と形にバリエーションが見受けられる本種の大腮の形状に
遺伝的な要素があるのかは不明ですが、
こうも似通った形をしていると、環境か何かで本種の大腮の形を計算することが出来るのではないかと考える事が出来るのですが…
この点について、後ほど考察します。
『弘前市』
これは、自分が市内の外灯採集ポイントを細かく調べていた時に、
ある駐車場の外灯下の草むらに落ちていたもので
発見した時には既に死亡しておりました。
ノギスを当てるまでは「50mmいったかも!!!?」と期待してましたがそう楽には拾わせてもらえないものですよね……
弘前は多々回りましたが…やっぱ噂に聞く通りノコギリだらけです。
去年の時点で入手できた物はこの6個体のみです。
そして、まだ各地町村1個体ずつしか集まっていないですが
並べてみて少し気になる事がありました。