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日昆 採集記 【2014年】 ブログトップ
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2市町村立ち眩みヒメオオ採集 [日昆 採集記 【2014年】]

先々週の3人で行ったヒメオオ採集が惨敗(辛うじて1♀)で、
さらに先週また別の所へ行ってこれまた惨敗して土産無しで帰ってきて、
2週連続でヒメオオ狙いで山へ突入しボロ雑巾になって帰って来たのですが、

 【先々週の3人で行ったヒメオオ採集】
   ⇒ 2014-9-12 『ありく津軽採集 ~北国の秋~』


聞くところによると、今年は全国的に(東北地域?)ヒメオオクワガタが少なく採集報告も芳しくないんだとか。

「だから採れないのか~アハハ」と納得したような
(と言うか自分の実力の無さを棚に上げた)気分でいたのですが、そうは言っても採りたいもの。
2週連続でヒメオオ空振りしたこの虚脱感を打ち払ってもらおうと思い
考えていた秘密のマイポイントでのヒメオオ観察を予定し、
もしかしたら今年は良くないかも・・・と心配しながら今週の採集日程を組んでいました。
(秘密とは言うけど知ってる人は知ってるかもね)
未記録(未採集)のポイントを開拓するのも楽しいけど、
採れない日ばっかり続くと流石に採れる所に行って気晴らししたくなるものです。

 【秘密のマイポイント】
   ⇒ 2011-10-23 『ヒメオオビギナー自力採集』



ところが、No.2とNo.6は予定が合わず
今回は1人で行く事に。
いつもいつもの無謀な採集ではないので出来れば呼びたかったんだけど・・・


仕方ない、一人でもとにかく気合を入れて

   21日(日)

寝坊した。    ・・・もう昼近いよ(焦)


急いで支度をして、急いで麦茶を500mlペットボトルに汲んで急いでそれだけ持って
急いで家を出て急いで給油して急いで現地へ向かった。
(「急いで」多いな!!)

ストックケースや網は車にあるし細々とした道具もリュックに入れて積んだままだったが
途中で道路地図を持ってくるのを忘れていた事に気付くがまぁ遅い。
あとは野となれ山となれ!と云う感じでとりあえず林道突入~

時刻は正午を過ぎている。
山菜採りと思しき車を何台か横目にし、
林道の奥に着く手前で車を止めて脇に生えているヤナギを見ると・・・



CA3I0172.JPG
早速発見~ ペアで付いている。

写真撮影を終えた後、網で下から削ぐように掬うと・・・
♀はしくじって崖下に落としたものの、♂は網に入り今シーズン初のヒメ♂採集叶う。


CA3I0173.JPG
さらに今度は自分の立つ場所に生える苗レベルの若さのヤナギに
♀がしがみ付いているのを発見。こんなとこに居たら下手すりゃ車に轢かれるぞ・・・

1ペア確保し、これでとりあえず気分は楽になった。

いよいよメインのポイントに到着。
車を停め網を持ってヤナギの密生スペースに入ってみる。



・・・が、・・・あれ・・・? 居 な い・・・・・・

噛み痕はビッシリ付いているんだが、
普通だと本体が付きそうな位置に全然姿が確認できない・・・

・・・あれ~・・・

・・・んん~~?・・・

・・・何で・・・?

一通りこの一角のヤナギを見るも、
ちょっとは居るんだが本調子と云う感じではない。
やっぱ今年はキツいのか・・・? と思いを巡らせ
一旦車に戻ろうと踵を返すと、地面に白い物が・・・




ティッシュ・・・と気付くと同時にその下に堂々と横たわるウン〇にビックリした。




ぅげぇ・・・踏まなくてよかった~~

ティッシュは見た感じだと雨水を吸っていないようで、たかっているハエもわずか。
どうやらこれは今朝産み落とされたばかりのもののようだ(経ってても昨日か)
場所的にこんな位置で用を足していくところを考えると、
昆虫採集者のものではないだろう・・・ほぼ確実に山菜・きのこ採りだ。
コガネ屋の仕掛けたマイトラップの線も捨てきれないな・・・なんてね)


とりあえずその一角は見限って、次々と別の場所へ進んでヤナギを隈なく見上げると・・・






ぉ! ちゃんと付いてるじゃないか!!

CA3I0174.JPG
なかなか見栄えもする♂が採れた・・・と思ったのもつかの間、




CA3I0175.JPG
CA3I0176.JPG
CA3I0177.JPG

次から次へと
見上げる枝、幹、上にも下にも
クワガタがたくさん。

結構久しぶりにこれほどの光景を目にした。
所謂『鈴なりに付いてる』状態と形容していいくらいにだ。

ちょくちょく木から落ちて見えなくなる個体がいるが、
それでも今までこのポイントでこれだけの数が見られた事は無かっただけに
ただただ興奮するばかり。
途中からアカアシも採れ始め、
ヒメオオとアカアシの割合はおよそ半々くらいである。

個体数がこれだけいるからなのか分からないが、
以前は付いていなかった所のヤナギでも採れるようになっていた。

そこで何となく察しがついた。
さっきウン〇が転がっていた一画のヤナギにあまりクワガタが付いていなかったのは、
今年の発生数が少ないからではなく
ウン〇の主である山菜採り(仮)が今朝の段階で山菜を採るために薮に分け入り近くのヤナギに振動を加えてしまい、その衝撃で木に付いていたほとんどの個体が落ちてしまった所為で見つからなかったのではないか、と。


みずみずしい齧り痕がいたるところに付いている所為か、
スズメバチも数頭ヤナギの周りを飛び回っている。

どこから手をつけたらいいか分からないくらいに
パッと見であちこちに付いていて感覚も麻痺してきた・・・
取りこぼす数も増えてきたところで、林道の終点で全てのヤナギをチェックし終える。





もうストックケースに収まりきらないほど採れてしまった・・・!!!
このストックケースが満杯になったのはこれが初めてだ。
CA3I0178.JPG
収まりきらない分は網の中に入れておく事にして、
必要な分を残して他を逃がす前に採集成果をカメラに収める事にする。

CA3I0179.JPG
ケースに収めた分だけでこの量になった。(これと併せて網の中にも居る)ここまでくると、虫が逃げようとして出てくるので
ふたを一々開け閉めするのが面倒くさくなってくる。




CA3I0180.JPG
数は多かったもののアカアシは皆35~40mmほどの小さいものばかりだったので
一番大きい♂だけを残し他はリリースの為に省き、
ヒメオオだけをケースに残すとこうなった。

この後、土産に持ち帰る分だけを残してヒメオオも省き
あちこちのヤナギにまんべんなくリリースした。





CA3I0181.JPG
アカアシは皆小さいものばかりで、
♂は3cm台が多く♀も3cmを超えそうなものはいなかった。
この個体だけが唯一47mmというサイズではあるが、
5cmに達していない中途半端なサイズの割に妙に目を惹くビジュアルだ。
ちょっと大腮が太短いように見えるが気のせいだろうか?
アカアシの東北産は大腮があまり長くならないという特徴を持っているようだが
この個体はその特徴が顕著に見えるので持ち帰る事にした。



CA3I0182.JPG
1ペアだけ持って帰る事にしたヒメは♀が38mm、♂は50mm
ヒメもあれだけ居て最大がやっとこさ50mm・・・厳しい・・・
他には4cm台後半も数頭居たが、3cm台や4cm台前半もそれなりにいた。
付節・触角欠けの個体も4~5頭。


時刻はもうそろそろ午後3時
結構時間経ってしまった・・・(寝坊がそもそも)
実は今日の日程はこれだけではなく、
とある新ポイントのヒメオオ採集も予定していたのである。

そこは、以前一度入った事がありその時にハンミョウを採った林道で、
その林道のこれまた奥の方にまで辿り着いた時に
貧弱ではあったもののヒメオオの噛み痕が残っていたヤナギを発見しており、
この林道に来た当時は6月と云う事もあり
ヒメオオのシーズンに改めて突入しようと前々から考えていた。

 【以前一度入った事がありその時にハンミョウを採った林道】
   ⇒ 2012-7-5 『ママチャリ野郎 ~辛走デスティニー~』


時間は残り少ない、気温も下がり始めている。
善は急げとUターンして林道を下る。

すると間もなく、
来る時は山菜採りらしき車が停まっていた一画から車が消えているのに気付いた。
「気付いた」と言うのも、この駐車帯の一角にはヤナギが一応生えていてそれが目に入ったからだ。
と言っても、ここはさっきまで採集していたヒメオオのポイントから少し距離があり
以前も通りがけにチェックしていてここには何も居ないという事が分かっていた場所だ。
そう分かっていても車を停めて見てしまうのは、
いい加減体がヤナギに勝手に反応するようになってきてしまっているからなのかも・・・


懲りないなぁ~俺も・・・と思ったか思ってなかったかは別にいいとして、






CA3I0183.JPG
実際居たもんだから驚かずにはいられない!!
マジかよまだ居るのかよ!!!
ここでは10本弱のヤナギが生えていたが、
水場に面した所に生えたものを除いた全ての木に、1~3頭ずつ付いていた。

青森県ヒメオオクワガタ♂ 2014/9/21

午後3時を過ぎてようやく林道を今度こそ下りていった。



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次なるポイントは、さっきまでとは別の市町村である。
ここのラベルは、一般的にクワガタ屋があまり目を向けない場所で
勿論(市町村単位で)メジャーな産地ではない。
棲息はしているはずだろうが、果たして採れるのかが心配である・・・

まだ見ぬ新産地のヒメオオを夢見ながら、車を飛ばした。


〉〉 2市町村目へ・・・


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ありく津軽採集 ~北国の秋~ [日昆 採集記 【2014年】]

CA3I0146.JPG




   6日(土)

午後11時過ぎ、家を出てNo.6No.2と回収し
夜の青森市を後にする。
事前にガソリンは入れてきたので真っ直ぐ目的の採集場所へ向かう。


No.2 「帰して~~~」

No.6 (笑)

俺 「よし分かった、向こう着いたらその後帰ろうな(笑)」

No.2 「それじゃどの道同じじゃん!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


No.2 「帰してくれよ~~~」

俺 「よし分かった、明日のうちには帰すから(笑)」

No.2 「だから・・・!・・・あと25分で明日だぞ、あと25分で帰してくれんだナ!?」

No.6 (笑)

俺 「『明日』だよ(苦笑)」


今回向かうのは数年前からジリジリ下見に行っている津軽某所の林道で、
日中の時間を丸々使ってもっと奥まで調べに行こうという計画である。
いつも朝に弱いメンバーだが、今回朝から現地スタートすることで
次の日(月曜)の事を考えて時間に余裕をもって帰宅できるという点も大事なポイントだ。
いつもは夜に下山してそのまま帰りのドライブ中にスリープモード(運転手)になるから時間的にも体力的にも余裕は無いからだ・・・。たとえ疲れていても帰省の時間帯が早ければ焦らず休憩することも出来よう。


今回目的とするのは、
・ヒメオオの採集
・オオクワの環境調査
の2つ。

時期的にもヒメオオ採集メインになってくるので、
勿論こちらが今日の本題(アカアシも)。
そしてオオクワの環境調査という事で、梯子も搭載している。
(数年前からこの梯子を担いで山の中を散策してはいるのだが、実際にこの方法で結果を出している方々諸兄と比べるとまだまだ体力的にも距離・回数的にも遠く及ばず、当たり前だが成果は未だ無い)

ここのところ気象条件と採集日程が上手くかみ合わずモヤモヤしていたのだが、
今回は気圧配置も予報を見た限り問題ないようで期待せずにはいられない。




   7日(日)

目的地の市町村まであと少しという所まで来た。
もう既に人里から遠く離れた山の中である。

俺 「そう言えば水分とか持ってる?」

No.2 「テキトー」

No.6 「そう言えば途中(食料品の)買い出しに行かなかったけど良かったの?」

自分も用意していたしNo.6も持っているのを見たので
途中どこにも寄り道してはいなかったのだがNo.2が水分をもっていなかったことが判明。
「地元の市内に戻ってスーパーに寄るか~」などと冗談を交えつつ、
道中自販機が立ち並ぶ場所があったのでそこで一度体勢を立て直して再出発した。




険しい道を上ったり下ったりを繰り返し、ドライブの終点にようやく到着した。

目的の場所へは、手前までは車で行けるが
その先へは徒歩で行かなければならないのでここからは車を停め歩いていかなければならない。
来たる日中の採集に備え、車の中で寝る事に。

辺りが明るくなってきたらすぐ出発するゾ!
最後に皆に言い渡し、ケータイのアラームを朝の5時に設定した。

CA3I0148.JPG
座席で寝る事に慣れないNo.2に不満を漏らされながら、車内は静かになっていった。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


午前5時
ケータイ 「・・・・・・・・・♪♪~~♪♪♪~♪~

俺 「・・・・・・・・・・・・(!!)。・・・」 ポチッ。 「・・・・・・zzz・・・」

ケータイ 「・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・


ケータイ  「・・・・・・・・・♪♪~~♪♪♪~♪~

俺 「・・・・・・。」 ポチッ。 「・・・・・・zzz・・・」

ケータイ 「・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・


ケータイ  「・・・・・・・・・♪♪~~♪♪♪~♪~

俺 「・・・。」 ポチッ。 「・・・・・・zzz・・・」

ケータイ 「・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・


ケータイ  「・・・・・・・・・♪♪~~♪♪♪~♪~

俺 ポチッ。 「・・・・・・zzz・・・」

ケータイ 「・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


俺 「・・・そろそろ起きようか。」


午前7時過ぎ。辺りは明るい。

周りを見ると自分達の他にもこの先に行こうと装備をかためている人が居てちょっと吃驚した。とはいえ流石に虫採りで来ているのは自分たち以外には居なかったようだが。

パッとしない頭でゆっくり装備を準備する。
No.6は朝の一服、煙草に火を点ける。

準備を進める自分達の周りには、待ってましたとばかりに蚊の一群がどこからともなく近寄ってくる。
開けはなっていた車のドアから多数車内に入り込んでしまった、が・・・まぁいいか。

さて、ここから本戦なのだが・・・梯子どうしよう・・・
急に及び腰になってしまった(汗)
今回は他所の調査地と違って林道の延長も長く、ワケあって今回は通常より歩く距離が長い。
・・・ヒメオオ探しでもあるんだし、オオクワにも良い木(環境)があるかを普通に歩いて見ていってからでもいいじゃないか、いきなり梯子背負っていく事もないよな、・・・等と自分に言い訳した結果、
今回は梯子は持っていかない事に決めた。

梯子を車内に置いたまま、車に鍵をかけた。



既に数人に先を越されてしまったが、ようやく我々も出発。
今回No.2とNo.6にとっては初めての場所になる。

所謂【ゲート】を2つ抜けた後、
我々の目的とする林道に進入する。

CA3I0149.JPG
長く曲がりくねった林道をひたすら突き進む。
以前何度か来た経験から、「入ってすぐだと何も居ないから奥の方へ急ごう」と2人をけしかけるもいつものように道草を食う2人は歩く速度が遅い(苦笑)
どんどん距離が離れていってしまう。
時折立ち止まったりを繰り返し、周りの動植物や地形に目を配りつつ先に進む。

ウォーミングアップでもするかのように、
時折トンボをスウィーピングするNo.2。


道の両脇に生える木々を、灌木・成木問わず見上げてクワガタを探す傍ら
森の奥にはオオクワが潜めそうな良い木が無いかと探す・・・
・・・結局全部見るしかないんだ(辛)


奥に進むほど色々な顔に変わりゆく森の雰囲気にひと時も気を抜けない中、
森の中で広い空間が出来ている場所の中心に、とてつもなく大きな木が強烈な存在感を示しているのには圧倒されました。↓↓
CA3I0150.JPG
超巨大なこの木は多数の木が寄り固まったような感じで、
直径は軽く2mを超えていそうだ・・・

「こんな所に生えているこんなミズナラにならオオクワが潜んでいてもいいよな!」
なんて夢を見ながら、木のそばまで近づいていく。
こんな立派な木、別に目的がないとしても自分は登ってみたくなる性格なもので、
入り組んだ構造のおかげで梯子無しでも登る事が出来た。

高さ4mくらいまで登って、
「いや~こんな立派なミズナラがあるなんて・・・」と感動しながら上を見上げると、


・・・葉っぱが丸い





これは・・・
CA3I0164.JPG
テンションが下がる。木を下りる。なんかちょっと恥ずかしくなった[バッド(下向き矢印)]


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


それから約1時間強歩いた頃・・・

相変わらず歩くスピードが違う2人を放置し、
奥へ奥へと先に進む自分との距離をかなり開けてきた。
もういっそ、自分が先にクワガタの付いている木のポイントまで辿り着いておいて(見つけておいて)遅れてくる2人が追い付いてくるのを待つ方がいいかと思っていたためだ。

・・・しかしなかなかクワガタも齧り痕も見られない。


時刻は午前10時を過ぎたあたりで、
ようやく黒い何かがヤナギの枝につかまっているのを発見した。
双眼鏡で確認すると、それは真っ黒いというより陽にあたりわずかに灰色がかって見えることから恐らくヒメオオではないかと思われた。
(アカアシは黒く光沢が出ますがヒメは艶消しで灰色っぽく見えますね)
頭部は枝を齧っているようでアングルからして確認できない。
近くに何本か別のヤナギも生えているしここから有望かもしれないと期待を込めながら、リュックから休憩用の折りたたみイスを出そうとしていた所、
意外と早く2人とも追い付いてきた。

「大変お待たせいたしました!!!!」とヤナギの枝を指差し
3人で今日の初仕事に取り掛かる。
CA3I0151.JPG
↑↑赤い〇のあたりに付いています。
網からフレームを外し、竿の先を枝に乗っかるように付いているクワガタに引っ掛けて落とし、下で待ち構える2人に確保してもらうという手法だ。

すぐにクワガタが枝から落ちた。
拾ったNo.6からその個体を受け取ると・・・

CA3I0152.JPG
よし!!! ヒメ♀!!!! なんかデカっ!!!
去年ぶりのヒメオオに感動、なんかすごくデカく感じる。
4cm近くあるんじゃないかと思ってノギスをあてると・・・・・・それでも36.5mmしかなかった。
去年ぶりの感覚がよみがえる・・・




結局周辺から追加は無く林道をひたすら歩く。

倒木の樹皮に潜り込んだニホントカゲの子供をNo.2が捕まえる。
CA3I0153.JPG
ヘビやカナヘビ等はよく捕まえるのだが、意外とトカゲは見る事自体少ない。
鮮やかに光る尻尾に3人で見とれながら、観察を終えて逃がすとどこかへ去っていく・・・


時折ヤナギが生えているものの、
どれもこれも全く噛み痕が見られない。
他の木にもこれと言ってそれらしいものは無い。
道の先にヤナギを見つけては一喜一憂を繰り返し、
あまりの手応えの無さに「何やってんだろう・・・」という無力感というか焦燥感というか、悶々とした雰囲気がそこはかとなく漂っていた。


時刻もそろそろ11時をまわろうかというところ。
何度も繰り返しているヤナギのチェックで、
我々の目線の高さの幹を小さな黒い虫が登っているのが目に入った。
黒光りしていて1cmくらいの大きさに見える。

自分より近くにいるNo.2に、「そこにいる虫何? キマワリかなんか?」と聞くが早いか
茂みの中、無駄のない動きで虫を網でさらい俺の目の前にそれをさし向けた。

「キマワリか~・・・?」
網目越しに一瞬そう見えたものの、網を裏返してみるとそこにいたのは・・・





CA3I0154.JPG

某林道オニ♀.jpg
オニクワのピカピカの完品♀!!!!?
この時期にオニクワガタ、しかも♂ではなく♀が採れてしまったのはちょっと驚きだ。
寿命の短いオニなら、発生後交尾を終えたらすぐに産卵場所まで直行し産卵後あっという間にその場で力尽きるクワガタなので、今の時期こんなところで♀(しかも綺麗な完品個体)がトコトコ歩いているのはそうそう発見出来るものなのだろうか・・・???
十和田の方とこっちの方とは発生ピークとかがずれるのだろうか・・・?
等と考えずにはいられない(たったの1個体見ただけなんだけど)
ただ、まだオニは♀の標本を持っていなかったので採れて非常に嬉しい気分である。



しかし、その後時間は過ぎるばかりで
一向にヒメオオやアカアシの手応えある場所が見られないまま道の奥へ奥へと進んでいく。

どんなに途中居なくても林道の最後の最後まで見ないと本当の結果は分からないのは当然のことではあるのだが、何しろ朝の7時過ぎに出発してからずっと歩きっぱなしで左右上下によく曲がる山道をただ歩いていたのだ、
しかも今の時刻は11時半をとっくに過ぎている。
歩くスピードが違う時点で体力的・精神的なストレスがどのくらい掛かっているか、少なくともNo.6はだいぶ負担が嵩んでいるはず・・・
それに時間帯に余裕を持って帰宅する事を考えると、
太陽がこれから真上から段々低くなっていくのをかえりみずまだ奥へ進んで行ったら、また時間や眠気と闘いながらの危険な帰路になる事は必至。

チラチラ後ろを振り返り様子を見ながら歩いていたが、立ち止まってここで

俺 「帰るかァ

Uターンして山を下りる事にした。

虫が採れない手前、意地でも♂を採ってやろうとむきになって深みにはまるところだったが、複数名で来ていることもあって潔く諦められたあたり自分も最近は少し賢くなったのかも知れない(苦笑)
↑↑とか言って、実は俺もリュックに入れてきた水分補給用の500mlペットボトルのヘルシアがほとんど底をついていて焦っていたのも理由だったりする・・・



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


歩幅の所為か、帰り道は皆自分のペースで林道を戻る。

そんな中一人で考えていた俺は、
いつもながらの往生際の悪さに今回も負けた。

我々は林道の本筋(幹線)を進んでいたのだが、途中一本の分かれ道(支線)があったのが気に掛かり、行ってみたくなったのだ。
今回は2~3年に一度レベルの苦しい採集という事で、
自分ですらもうしばらくここには来なくていいやと思うからこそ
「じゃぁ今回だけだし後腐れないように支線もどんな感じか見るだけ見て来よう」
と思ったわけで・・・

他の2人に付き合わせるわけにもいかないし
支線の調査で帰宅時間を遅らせるのも申し訳ないので、
No.6に「俺、寄り道するから先に車戻ってていいよ」と、車の鍵を渡して
先に自分だけダッシュ(小走り)で支線の分岐点まで林道を戻った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ランニングシューズで未舗装の山道を走るのは何も清々しさがない・・・(苦)
時刻は確か午後1時になる前くらい、ヘロヘロになりながらも支線への分岐点まで戻ってきた。

後からやってくる2人に「こっち(支線)に行ってくる」と云うサインの意味を込めて
折りたたみイスを分岐点に目立つように置いてから支線へと出発した。

・・・と、ここでなんと、リュックの外ポケットに挿しておいたペットボトルが無い事に気付いて軽いショックを受けた・・・多分戻る途中に走っている衝撃で落としてしまったようだ(汗)
まだ少し中身が残っていたのに、
燃費の悪い体なのに水分補給無しで行かなければならないのか・・・と少し憂鬱になる。






しかし支線を歩いてみるもののこちらも別にクワガタ向きの林道とは言えない。
それどころかこちらの林道は針葉樹が多くてお話しにならない。

深い山の中、
獣に襲われてはいないだろうかと他の2人が気がかりになる。

湧き水をすすって喉を潤おし、
「ペットボトルがあれば汲んでいけたのに(哀)」と嘆きつつ道を進む。
時間の制限も厳しいので、全部の木を細かく眺めながら歩くようなことはせず、体力と相談しながらちょくちょく小走りで先を急ぐ。

支線は終点までやや短かったので、残り約1kmくらいで
リュックを道端に置き去りにして終点へダッシュで向かう。





終点、到着!!!!
結局何もいなかった(悲)



もうグッタリである。
何もいないんだもの。

右足のくるぶしがビリビリ痛んできて足も棒のようになってきたが
もう兎に角「帰ったら休めばいい!」と自分を騙しながらまた小走りと休憩を繰り返して道を戻り、幹線に戻ってきた。
折りたたみイスの下には、落としたペットボトルが置かれてあった。
当たり前だが、2人はもう先を戻っている。俺も追い付かなくては。


・・・そこから先の下山はもうボロボロだった。
さっきまで長い距離歩いたり走ったり、元々長距離走が苦手な自分としては苦しい以外の何物でもない・・・
休む回数が圧倒的に増えた。

走っては休み走っては休み走っては休み走っては休み走っては休み走っては休み走っては休み走っては休み休み休み走っては休み歩いては休み走っては休み走っては休み休み歩いては休み休み歩いては休み休み湧き水をがぶ飲みしペットボトルに水を汲み、水を飲みながら歩いて歩いて、
ようやくゲートの一つに辿りついた。


車を停めてあるもう一つのゲートまではもう1kmもない、
時刻も午後4時を過ぎているがまだ明るい。

あと数百mと云うところで、
いきなりパンパパパパン!!!!
と向かう先から爆竹としか思えない爆裂音が聞こえ、ほのかに火薬の匂いがしてきた。






フラフラになりながら、ようやく最後のゲートまでたどり着き荷物を下ろした。
時刻は午後4時20分を過ぎたあたり。

先に帰ってきた2人に訊くと、
彼らは道中休み休み歩いてきて到着したのは30分ほど前らしい。
初めてここに来た彼らは、帰り道2つあるゲートの内の1つ目をゴールだと勘違いし
近くに車が無い事にかなり焦ったとのことだった。
その後勘違いに気付き車まで戻ってきた後、
ずっと車内にいた蚊を駆逐していたらしい。

地面に伏せられた2本の捕虫網には、
CA3I0157.JPG
大量のアキアカネ1頭のオニヤンマが収まっていた。

No.2 「これはまだ(アキアカネの数)本気出してないぜ・・・
     1匹イトトン捕まえた。

見るとアカネの中に1頭オオアオイトトンボが混ざっていた。

帰りの道中、一番最後尾を歩いていたのはNo.2だった。
林道の支線までダッシュで戻っていった俺と、車を目指してひたすら歩いていたNo.6の遥か後ろで、No.2は(いつものように)トンボを採って(狩って)いて、気がついたら置いてけぼりにされていることに焦り、トンボ採りをやめて林道を走って戻った。

その先を歩いていたNo.6は、
後ろから変な音がすると思って振り返ったら、リュックが音を鳴るほど揺らしながら走って追いついてきたNo.2と合流して一緒に帰ってきたという。

その途中、俺が折りたたみイスを置いた林道の分岐点付近で
CA3I0158.JPG
オニヤンマを相手に頭脳戦を展開していたらしい。



しかも、俺は道中何の哺乳類とも出会わなかったし見かけもしなかったが、
No.6はクマを見かけたという。

俺が車の鍵を渡し急いで先に行ってしまってからNo.6がしばらく1人で歩いていると、
小さな谷に架かる橋を渡っている時、下の川縁で黒い背中がモゾモゾやっていたらしい。
No.6はそれを、俺が何か見つけて作業しているように見えたらしく
近づこうとしたら逃げて消えてしまったので、
「なんで会長逃げるんだ・・・?」と不思議に思いようやくクマだと気付いたという事だった。


そして、2人で車に戻ってくると
今度は目の前にサルが居たらしい。
サルは逃げていったわけだが、
これでさっきの爆竹の音の意味が理解できた。
他の人間が獣対策に持ってきた爆竹を、まだ近くにいたサルと遭遇し使ったと思われる。
ただ、俺が爆竹の音を聴いた場所は車から結構近いにもかかわらず
2人は爆竹の音は全く聞こえなかったという。
(これはホラーじゃないか・・・と言うには流石に無理があるか・・・)




兎に角無事に帰ってこれたので帰り道を急ぐ事にする。

ただでさえヘロヘロなのに、
長い帰路を運転して帰る(しかもほとんど成果なし)のはかなり辛い・・・
特に、山道を長距離移動した所為で皆足はガクガクだ。
俺に至っては足の骨を鉈で割られたような痛みに悶えながらの運転はもう・・・、眠気がさすとかそういう次元の話ではなかった。

流石に今回は皆ボロボロになってきたので、
途中某市内で夜景を楽しみながら雑談したり、晩飯に焼肉のテーブルを囲んで昔の採集話に花を咲かせたりして少し気分をリフレッシュさせてから青森市までのドライブを無事にこなした。
No.6は疲労と満腹感で寝息を立てている。
No.2から一言、「やっぱり丸一日使っちまったか~[あせあせ(飛び散る汗)]




帰宅したのは午後10時をだいぶ過ぎた時間だった。





〉〉 今日の採集を6行でまとめました。


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出撃します!!!!!! [日昆 採集記 【2014年】]

現在、時刻は午後11時

久しぶりに出撃予告です。
帰ってきたら採集記事をUPします。無言の帰宅になるかもしれませんが・・・

これから現地に向かい9月初めのクワガタ採集に気合を入れて乗り込みます!
明日朝から採集本格開始予定です。
今回向かう場所は、前々からチョロチョロと調査し期待とロマンに満ち溢れた面白そうな場所なのですが、天候など色々な理由で今年はまだ満足に行けてない場所なのです。
その為、今こうして採集予告などしておきながらボウズに終わって採集記事は書けませんでした(書く気になれませんでした)なんて事になるかもしれませんし、面白い・又は良い成果が出なければ別の記事を書くときに冒頭でチョロッと結果報告だけして終わるかもしれませんけどね(汗)

予報では気圧配置も良く風も穏やか(よければ無風)になるはず。
ここ数日ザーザー降りの雨もなく山の状態も悪くないでしょう・・・

今回は少し(いやかなり)重装備で向かうので気が重い部分もあるのですが(俺以外はもっと気が重いだろうな笑)、兎に角ボロボロになるまで頑張ろうと思います。
正直まだ体調万全じゃないけど・・・



ま、とりあえず行ってまいります・・・!!!



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3地点ライト採集 盆戦 [日昆 採集記 【2014年】]

盆も終わりの16日、共同戦線で採集に出向きました。

以前から虫仲間からの誘いで、県内の有望かつ非常に興味のそそられるあるポイントにて数名のパーティを組み挑もうと言う予定だったのですが、
そのあるポイントと云うのがとある事情で行くことが出来なくなってしまったため、こういう時を見こしてのリザーブのポイントへ目標を変更してそこで採集すると言う事になりました。

(文章の詳細には目隠しばかりだなぁ)


@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


ここ最近はメンバーを採集に誘っても

俺 「ちょこっと近所に採集にいかねぇ?」

メンバー 「近所じゃないだろ絶対」

と、読みがあっさりとバレてしまうようになりなかなか思うように採集へ拉致する事が出来なかったのだが、この日の予定は事前に知らせてあったので準備していたので久しぶりに3人で遠方採集できる・・・予定だった。
(遠方と言っても基本的に県内からは出ません)



当日・・・

No.6 「風邪ひいた 熱出た」

39℃出たらしい。馬鹿かお前はァァ!



しかたなくNo.2だけ差し押さえて2時間のドライブ開始だ。

現地には暗くなる前に到着したかったのだが、
自身の今日の都合で遅れてしまい当初午後4時に集合⇒出発の予定が
午後5時集合⇒出発になってしまった。

予定より1時間(ジャスト)遅れ焦る俺と、「いつも通りすぎる」と達観するNo.2。

曇天。



No.6は風邪だったが、
No.2も体調万全ではなく右腿が無理出来ないような状態らしい・・・

かく言う俺も採集には問題ないものの、なぜか右の顎の付け根が滅茶苦茶痛い。
これがあの顎関節症というやつか!? 痛くて口を大きく開けない・・・
そしてこれも自業自得だが、昨日徹夜してそのままなので全然寝てない
取り敢えずだるさは無いがテンションの上がり下がりも無い具合で今日一日過ごしている。

誰一人として健康体が居ない。


No.2 「あぁ~~来た事もう後悔したわ~~」

俺 「いやまだ現地にも着いてないだろー・・・」

と云うやり取りを交えつつ、帰宅ラッシュの時間帯に国道をひた走る。
CA3I0112.JPG
現地に近づくにしたがい山の頂を隠すような幻想的なガス(霧)が見えてきた・・・

山に入り砂利道を突き進みようやく現地到着、
車が3台停まっている。その脇には林道の入り口が。
辺りもほとんど闇に包まれかけている中、2人で林道に入りこの日の採集仲間4名と合流。
アカアシを採っていたらしくそのままUターンして車まで戻る事に。

「今日の配置場所に案内する」
として各々が3ヶ所に分かれ、午後7時半過ぎ。 ライトオン
CA3I0113.JPG
我々が使うように割り当てられたものは、灯火総研のHID
場所もこの機材のスペックで引っ張って来れる様な場所を案内された。

自分以外の2ヶ所を担当する者を、S店長N氏とする。

2灯立てで挑むという事で、俺とNo.2で1灯ずつ担当する形で虫の寄ってくる「イイとこ」を探っていく・・・
数分置きに角度や絞りを変えていくが・・・


・・・来ない・・・


・・・・・・来ない・・・


・・・・・・・・・来ない゛・・・・・・


・・・・・・・・・・・・来ねぇ゛よ・・・・・・(焦)



No.2  「!、今(大型の)甲虫っぽいのが(逸れて)違う方向行ったな!」

俺  「え! うそ!」

やはり甘くない・・・つうか見えなかった・・・

と云うか、(後から思ったことだが)No.2は初めてのライトトラップにもかかわらず
クワガタを探すのに視線を路面ではなくずっと山の方に向けていたあたりが、彼の屋外における採集センスの良さのようなものを垣間見たような気がした。

ずりずりと光軸を変えて山と虫と格闘する事暫らく、時刻は既に8時を大きく通り越していた。



そんな慣れない作業に苦戦する中、
俺とNo.2の機材の間に落ちていたミヤマ小♂に気付き、今夜初クワガタ飛来となった。

しかし、・・・確実にクワガタを外している・・・
ほとんどまともな飛来が無い。
ライトの照射でクワガタを寄せて採ったというより、完全に近くを飛んでいたやつがたまたま引っかかったくらいのレベル。
時間も予定の点灯時間を半分使っていてもたいして飛んできてない。
このままでは・・・と思い、一度この2台を引き離して100m離れた近いポイントに1灯置きする戦法を取ってみた。そのポイントへは自分が向かい、No.2には引き続きその場で頑張ってもらう事にした。




セット完了・・・


・・・しかし・・・来ぬ。
どこに光を当ててやっても来ない・・・

山の隣向こうでは別ポイントの照射により山の上がうっすら明るく見える。

ちょくちょくNo.2の方まで様子見に走っていってみる。

俺 「きてる? どんな感じ?」

No.2 「ちょびっとしか来ない、ミヤマ。 あと1匹小さいの来た」

俺 「小さいの・・・? カパッ  おお!オニか!!!」

No.2 「あぁ~やっぱり!?」

彼のライトには自分の方とは比較にならないほどの夥しいガやカワゲラが乱舞している。
彼曰く、「来るとこ見つけたからそこを集中的に当ててる」らしい。
・・・できる(俺が出来なさ過ぎるのか・・・)

俺の方が来ないという話になり、「じゃぁ俺が見に行ってみる」と、
今度はNo.2に向こうへ行ってもらう事になり場所を入れ替わった。




数十分が経過。
相変わらずクワガタの飛来が皆無に近い、
このまま1灯ずつ単体でやると2灯も預けてもらった意味も無いと考え撤収し、最初のポイントで2灯協力でまた再開する事にした。
No.2が試行錯誤してくれたものの結局その100m離れたポイントからは、
ミヤマ1♂(小)のみしか成果は無かった・・・


相変わらず雑虫は一定の集まりがあるがクワガタは極たまにだ・・・

No.2 痛ッて!!!!!!

俺 「どうした!!?」

No.2 「このハチか・・・!? 咬まれたよりは刺されたって感じ、いって・・・!」




飛来した虫の内では専らカミキリに注意がいくNo.2、いくつか飛んできた種類の内シロスジカミキリを服に張り付け、そこで落ち着いた彼女と共にライトの向こうを遠望する。
そんなカミキリに対する処遇とは反対に、カワゲラの対処には慣れなかった。
自分もだが、灯火採集で虫まみれになるのはそれほど慣れていない。No.2に至ってはこのような場に来たのは今回が初めてなようなものだ、そりゃキツい(汗)
バサバサ羽ばたいて払えば逃げるガと違って、カワゲラは体に付いたら動き回って服の中に侵入してくる・・・手でサッと払っただけではしがみ付いて離れないし平たいからどこにでも潜り込んでくる。
慣れないと疲れるな・・・

俺 「なぁ・・・ガスが濃くなってきてねぇ?」

No.2 「あぁ、光が届かなくなってきてるな・・・」

最初の時点では山肌の木が鮮明に見得ていたのに今はもうおぼろげだ・・・
向こうから飛んでくる虫もストップしてきた感じだ。

遂には我々の目の前50mほど先までガスが迫ってきてこもるようになってしまった。
これはもう打ち止めと言うしかない。
お手上げ。 妙に唇に違和感がある・・・



すると向こうの道路から、車のヘッドライトの光が近づいてきた。
撤収となる。

成果を報告しあう、
どこも調子が悪く特にガスの所為で飛来が抑え込まれたとのことだ。
クワガタもいいものは飛んで来なかったようで声のトーンも皆落ち着いている。

N氏 「飛んで来なさ過ぎて眠たくならなかった?」

俺 「こちらは多くの雑虫にまみれ慣れてないので眠気なんて起きなかったですよ・・・」




機材を返却した後、一旦山の麓の広場で反省会しようという事で
下山する事になった。


各自が車に戻る間際、ここぞとばかりに俺は虫でもないのに釘を刺された。

S店長 「あんたが先頭走れよ!!? お前さんに後ろから追突されちゃたまらんからな!!(笑)

俺 「な・・・なめるな!! ・・・(苦笑)




…………………………………………



下山中・・・さっきからずっと上唇の先が妙な感覚がするし意識がいってしまうので
しきりに触っていたが段々それがしこりのようになっているのに気付いた。

・・・これはもしや・・・刺された・・・

どうやら採集の最中、カに唇を奪われていたようだ・・・



………………………………………



山を下りるにしても、
後ろから追われる立場としては焦って事故を起こしそうなところだったが無事下山。
No.2からは「車がかわいそう」と言われる様な運転だったが・・・



麓に到着し帰路に付く前の休息含む反省会、そして体力の温存を知らない我々2人は周囲の外灯回りも始める。
山の天候・飛んできた種類の順序・その他気がついた事など、
各々確認しつつ雑談も混じる。

やはり今日の貧果の原因はガスが特に問題であったとのことだ・・・

自分は取り敢えず近くの外灯で
CA3I0116.JPG
青森県内ではあまり見ない赤カブを見つけた。
(↑↑写真写りがイマイチだが・・・)
カブトムシを標本用に採った事は無かったがちょっとこれは箱に入れておこう。


最後、日付をまたがない内に解散と云う事になったが
我々だけまだ残って外灯回りすることにした。

場所柄カブトムシが多く、シーズンのピークを過ぎていたので♀ばかり落ちている。

CA3I0114.JPG
一瞬、アマミミヤマかと思った・・・

適当にコクワを摘まみ、
帰り道別の場所でも寄り道していっただけあって
その後運転席には本人の知らない睡魔が手を伸ばしてきた。



一瞬意識が飛んだようで、
市街地を避けて通るいつものルートを途中で曲がり損ない
某市の市街地に突入してしまった。
しかも時間帯的に人が一番ウロウロしている歓楽街を車で縦横無尽に行き当たりばったりで走り続ける・・・
取り敢えず轢き逃げせずに無事に国道に出た所でようやくいつものルートに戻った。



ただ・・・・・・そこの時点で俺は電池が切れた。



〉〉 いや…こっからはあんま読まないで 恥ずかしいから・・・


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青森県産コクワガタ市町村巡り 「田舎館村」 [日昆 採集記 【2014年】]

先日の「板柳町」編から続く部分がありますが、
青森県には、現在
aomorisityousonn.gif
津軽
 ・青森市 (あおもりし)
 ・弘前市 (ひろさきし)
 ・黒石市 (くろいしし)
 ・五所川原市 (ごしょがわらし)
 ・平川市 (ひらかわし)
 ・つがる市 (つがるし)
 ・外ヶ浜町 (そとがはままち)
 ・中泊町 (なかどまりまち)
 ・今別町 (いまべつまち)
 ・蓬田村 (よもぎたむら)
 ・平内町 (ひらないまち)
 ・鶴田町 (つるたまち)
 ・板柳町 (いたやなぎまち)
 ・藤崎町 (ふじさきまち)
 ・田舎館村 (いなかだてむら)
 ・大鰐町 (おおわにまち)
 ・鯵ヶ沢町 (あじがさわまち)
 ・西目屋村 (にしめやむら)
 ・深浦町 (ふかうらまち)

南部
 ・八戸市 (はちのへし)
 ・むつ市 (むつし)
 ・十和田市 (とわだし)
 ・三沢市 (みさわし)
 ・大間町 (おおままち)
 ・風間浦村 (かざまうらむら)
 ・佐井村 (さいむら)
 ・東通村 (ひがしどおりむら)
 ・横浜町 (よこはままち)
 ・六ヶ所村 (ろっかしょむら)
 ・野辺地町 (のへじまち)
 ・東北町 (とうほくまち)
 ・七戸町 (しちのへまち)
 ・六戸町 (ろくのへまち)
 ・おいらせ町 (おいらせちょう)
 ・五戸町 (ごのへまち)
 ・新郷村 (しんごうむら)
 ・南部町 (なんぶちょう)
 ・三戸町 (さんのへまち)
 ・階上町 (はしかみちょう)
 ・田子町 (たっこまち)

この40市町村に分けられていて、飛び地になっている市町村も加味すると43になります。
その内個人的にコクワガタが得難い・個体数が少ないと思うのは
・鶴田町
・板柳町
・藤崎町
・田舎館村
・六戸町
・おいらせ町
の6町村と考えられます。

その要因として
1・・・住宅地(居住用区域)として地理活用されている土地が大半を占める
     (つまり森林地帯がほとんど無い)
2・・・住宅地以外の場所は工業地帯・果樹園・水田に利用されている
     (果樹園の場合は幼虫のエサ木として活用されるにはされる)
3・・・平地でほぼ全域で人家が広がっているため身動きがし辛い
     (泥棒に間違われて警察沙汰になる危険が高まる)
4・・・上記を踏まえた上で、各町村それぞれの面積が狭く範囲が限定される

ただしこの内、
津軽地域4町村に比べ南部地域の2町は地理的面積がやや広く、
地図上でも一部地域では民家が少なかったり無かったりと『完全に全域が住宅地』と云うほどの町ではない上『事実採れる』と云う情報もあるので、
あとは自分で捕まえられるかどうかと云った感じなようです。

なので、個人的に確保が難しいのは
田舎館村
板柳町
の2町村となります。
鶴田町については、町の西部・津軽富士見湖周辺以西の環境ならば少なくとも生息はしていると思われるのでここも「あとは自分で採れるかどうか・・・」の問題かと思います。

藤崎町のほうも地図でよく見てみれば
西部には非居住地域があり、自然公園や河川敷の林もあります。
町の広報ではカブトムシやクワガタが居ることも認知されているので、コクワガタの生息には問題はないと言えます。

残る津軽2町村の内板柳町産は既に今月初めに採集成功していましたので
あとの不安要素は「田舎館村」だけです。


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田舎館村は面積22.31平方km(県内一、市町村面積が狭い)
県内有数の米所として知られ、村域の55%が水田である(勿論村全域が平地)。
水田の遺跡も多く見つかるなど稲作の歴史が古い土地でもあり
今や他県にも広まった『田んぼアート』の始祖でもある。
(東奥日報社「新平成の大合併あおもりマップ」より一部引用)



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  10日(火)

この日の行き先は、
青森県一コクワガタ採集が難しいと自分で位置づけている田舎館村

ここだけは正直言って「コクワは居ないかもしれない」と思う土地と言える。
その難しさを感じた要因については後々紹介するとして、
この日
・俺
No.2
No.6
の3人で出撃した。

山を越え、津軽平野に出た我々は国道7号線を南下し目的地を目指していたのは陽もとっぷりと暮れた夜の事。
勿論その手前、集合時間を午後8時に設定していたにもかかわらず実質9時出発になっていた、と云ういつも通り過ぎる展開があったのは言うまでもない。

前述の通り、村の面積の半分以上が田んぼと云うとんでもない(?)ところで、
地図上ではなんとどこにも広葉樹の記号が印刷されていないというだけでこの村のハードルが高いことは判る。
ただ一応リンゴ園も所々に存在するので幼虫が生育するには条件は悪くないと思えるが、問題は成虫の集まる木があるかだ。


実はこの前の日曜(いや土曜だったかも)に一度だけ、
自分一人でこの村の中を車で走って成虫の居そうな場所を探したのだがダメだった。
板柳町の時の記事でも一度書いているが、
こういう土地の場合、探す場所は限られていて
公園(緑地公園)
寺院
河川敷
を探す他にまず見る場所は無い。
人が住んでいる地域のため外灯はどこかしこで点いているので、勿論灯火採集で採るなんてことも絶望的である。
この日時間的な都合で全ての場所を回ることは出来なかったが、
寺院では勿論全て空振り(居たと思えばやはりゴキブリ)だった。

この村には、浅瀬石川と云う川が流れており
自分はこの河川敷が怪しいと睨み川沿いを見ていったのだが、
悲しい事に河川敷は(ほぼ)全てがニセアカシア(ハリエンジュ)一色!!! 他の木が1本も無い・・・これではコクワガタなどかすりもしない。

実は後で調べて分かった事ではあるが、河川敷で増え続けるニセアカシアには村でも手をこまねいていて、不定期的に伐採したり、申請した者に伐採許可を与え無償で材木資源として活用させるなど対策を講じたりしている程、この河川敷の問題は大きいようだ。


村内の河川敷を全域に渡って調べてはいないので確定的な事は言えないが
田舎館では川沿いを調べるのはあまり得策ではないと考え、
地図とにらめっこしながら神社と公園を回っていくことにした。

元々まとまった林が限定されていて余計な木が生えていない地域なので、
採れるか採れないかの結論は早々に出そうだ。

小さな神社を訪れる。

小さな公園を訪れる。

車を停め、早々に懐中電灯を持ち車を出る。
少し前までは、3人の採集の時は車を停めて外に出てルッキングを開始するまでダラダラダラダラ・・・モタモタしていたものであるが変わったものだ。・・・まぁ、色々あったからな・・・。


ヤナギよ・・・在れ・・・!!!!)
サクラよ・・・在れ・・・!!!!)
そう期待しつつ木を見て回る。


神社には、1:マツ、2:サクラ、3:イチョウの順の多さで植えられているが、どの木にも勿論成虫は付いていない、
管理されているので枯れ枝は綺麗に処理されておりその処理された枯木の姿もない。
幹に付いているのは、例の如くゴキブリだけ。
これを何ヶ所と回って繰り返した。


公園は、花見時の見栄えを考慮してサクラを中心として植えられているところが多いが、やはり平地で人の手の入れ易い土地柄であるため、整備がしっかりなされていて枯れ枝は全て綺麗に切られていてクワガタの気配が微塵も感じられない・・・


右往左往しながら次々ポイントを潰していく。

CA3I0004.JPG
夜道ではあるが、ほとんどが水田と云うのが視覚的にもよく分かる。
遠くの道路の外灯が道に沿って並んでいるのが見える。
(ケータイ画像ではよく見えないが・・・)
そして自分らが居るところから見通せる一番奥はもう田舎館村の外なのである。
それだけこの田舎館は狭いのだ。
木も、1本1本が単発で生えているような環境で、
まとまって生えているように見える所と言えば、川沿い、神社、公園、そして人家の庭ぐらいだ。


今度はこんなところはどうか・・・? と地図の中を指差し、
じゃあ今度はそこに行ってみようとまた車を走らせるその途中
「あ、ここにも神社あったか」と未チェックの神社の存在に気付き
民家が立ち並ぶ中その神社の前に車を停めまたチェックを始める。












入り口から順に見ていった2本目だった。











CA3I0001.JPG
★Θ〆〒¢~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!

後から付いてくる2人の元まで踵を返しダッシュで引き返す。

No.6 「うわォッ!!!!! 怖ェェェ~よいきなり(焦)

No.2 「屍人みたいに迫って来るな!
     (『屍人』=テレビゲーム「SIREN」シリーズ参照)

コクワでここまで狂喜したのは俺だって初めてなんだよ・・・

記憶が曖昧だが、たしかイチョウの木だったはず。
枯れてもいなく樹液も出ていない「電柱」のこの木の幹に不自然なほどペタっと張り付いていたのが不思議でならない、移動中に付いたところだった、ということだろうか・・・
CA3I0002.JPG
しかも嬉しい事に大歯型で4cm代半ばくらいある大型個体。
何故か今年は全体を通して大歯ばかりで4cmを下回った個体はまだ見ていない!
(まぁ見た数がまだ多くないだけかもしれないが)

居てほしかった、が望みの薄かった田舎館産を発見し狂喜にはしゃぐ俺を尻目に
「まぁ、居たけどな・・・?」くらいのテンションで他の木を探すNo.2&6・・・

この神社は住宅密集地の中にあり、
隣接するおそらく個人の裏庭の林の中がここのコクワ達の発生源だと思われる。
流石に他人の家の敷地に入りこむことは出来ないので、
周りで何か他に採集の手掛かりはないかとウロウロする。
                           (ヨッ!不審者!)

CA3I0003.JPG
神社内の様子を引き目に撮ってみたがやっぱりほとんど映らない・・・

近くの田んぼから(と云うか住宅地の外はほぼ全て純然たる田んぼ)
地鳴りのようなカエルの鳴き声。

神社の裏手に回って周囲の環境を確かめていると、
No.2が呼んでいる。
奴が声を張るとしたらまさか・・・!!!?








No.2 「見つけたからな」




CA3I0005.JPG
メ!!!!!ス!!!!!

木の壁に張り付く♀個体をNo.2は発見したのだった。

今日1日で1ペア揃ってしまうなんて、
にわかに田舎館産の希少性を疑うほどに展開が出来過ぎている・・・




結局これで標本箱に入れる必要のある分は採れてしまったので、
この時を以って田舎館村のコクワガタ採集は終了した(してしまった)

40市町村回らないといけないので一つの市町村に時間と日数を掛けないのは良い事ではあるから、たった2度の調査で採れたならそれでいいか・・・



田舎館村 コクワ♂.JPG
42mm

測ってみるとまぁ普通に中途半端に大きいサイズである。
体表面をよく見ると、少し普通のコクワにしては艶消しに見えるが、
脚の動きが緩いので去年活動からの越冬個体ではないかとも思える。
体表の艶消しは摩擦によるものには見えないんだがなぁ・・・


田舎館村 コクワ♀.JPG
30mm




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青森県産コクワガタ市町村巡り 「板柳町」 [日昆 採集記 【2014年】]

青森も梅雨入りしました。
ここから梅雨明けまでの暫くの間、クワガタ採集も少し天気に悩まされる事になるでしょう・・・

・・・とか書いて記事をUPしようとチクチクとキーボードを打つこと1週間、
いつの話だそりゃ!  とっくに梅雨入りしとるわ!!!!

まぁ梅雨の時期にはとっくに入っておりますが、今年からは採集方法を外灯巡りから樹液採集にガラッとシフトするので多少の雨なら採集も可能になるでしょうね・・・

さて、今月2日県内でもコクワガタの活動が開始し灯火にも飛んでくるようになったとの情報を得て、樹液でも採れるはずだろうと県産コクワ採集に火がついた自分は、ケータイのメール画面を開きました。


  5日(木)

時刻は夜の8時を迎えようとしていた。


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【From】会長
【To】No.2

【本文】おいNo.2! (原文ママ)

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【From】No.2

【本文】んぁ?

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【From】会長

【本文】いい天気だな!

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(ちなみにこの時俺はトイレに居て外の天気などわかりゃしなかった)



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【From】No.2

【本文】そうか?

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【From】会長

【本文】いい天気だな!(大事な事なので2回言いました)

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こうして(←どうして?)突然No.2を引っ張り出し、ライトとタッパーだけを持って我ら地元のホームポイントに車を向かわせたのです。


  『青森市』

外に出てから分かったが、天気はよく曇っており今の時期にしてはこの時間あまり冷え込んでおらず一応クワガタを採るには悪くない状況に感じた。

去年までは主に外灯回り主体で探していたため、
例年の初採集は6月中~下旬で、初飛来を観察できる場所は決まってあるポイントだった。
(そのポイントは、記事の流れに準じて『ポイントB』とする)

そのため、
まだ確実に何かしらクワガタが採れるとは思わず
「ちょっと近くのコンビニまで・・・」感覚でぬるく探すつもりだったので、
道中の全てのポイントを虱潰しに探すのではなく飛来地として特に濃い数ヶ所のみを探すことに決め、まずは一番近くて濃い『ポイントA』にライトを持って訪れた。


結果は・・・ダメだった。

ガばかりだった。

続いて、いくつかの薄いポイントを飛ばし
例年初めにコクワが観察できる『ポイントB』に到着した。

会長 「俺は木の方を見に行ってみる」

No.2 「俺は明かりの方を見てみる」

二人で散らばって探すことにした。
ここの灯りではカブトムシ・ノコギリクワガタ・ミヤマクワガタ・コクワガタを過去観察していて、木ではコクワガタ・ミヤマクワガタを観察しているがおそらく木に居たミヤマは近くの灯りに寄せられたものが着地したものだろうと推測される。

ここの木は2種類植えられているのだが、内1種類にのみにしかクワガタは付いていることは無い。
クワガタが付く方の種類の木を手前から1本1本見ていく・・・
(最初はコンビニ感覚とか言っちゃってすっかり夢中じゃねぇ~か)



順に見ていき3~4本目の木に来た時だ。

幹にライトを当て、~んここも居ないか~・・・? と
今度は木の裏にまわりまたライトを幹に浴びせたと同時に


ォわああぁッ!!!!!?!!!!!!?!!!



自分の胸の高さの位置で、
幹にはりついた立派な大歯の♂がライトの光に照らし出された。


会長 「No.2~~~! ・・・No.2~~~~!」

人家も近いのでなるべく声を抑えてNo.2を呼ぶ。
灯り周辺を丹念に探していたNo.2を、はやくはやくと手招きする。

(実物を本人に見せるまで「居た!」とか「コクワだ!」とは言わない。客観的に考えて、たぶんどこかに「実物を見てこの事態を理解し感動してほしい」という思惑があるんだろうね俺)


No.2が来たところで、もう一度コクワの居る場所にライトをパッと当てる・・・と・・・


会長 「え・・・!? 居ない・・・!?

まるでさっき見たのが幻だったかのように幹には何もいない!
幹の下や上を舐めるように見回すが、見逃しようが無いあのデカい♂がどこにも付いていない。
一拍置いて、「もしかしてさっきライトを当てたショックで驚いて木から落ちたか?」と急いで下草も混じる木の根元付近を掻き分け(るように)探すと、・・・居た~良かった~




CA3I0027.JPG

自身最速のコクワ採集記録になった。

傷の無い綺麗な♂でなかなかの大きさだ、
しかし若干ヘロヘロ?で脚に力が入ってない・・・
木の上の方を見てみると、この木は上の方に何箇所か産卵するに適しそうな程良い太さの枯れ枝が付いていて、去年の初めに採ったコクワもこの木に付いていたことから、この木は多分発生木なのではないかと考えられた。
羽脱してまだ後食していないと考えるとこの力弱さもうなずける気がする。

CA3I0037.JPG
48mm


なかなかの大きさ。
体は擦れもなくツヤピカで紛れもなく新成虫だ。

結局、ホームグラウンドで採れたのはこの1♂のみだったが、
たとえ1頭でも採ってしまったのでそれだけで十分である。

興奮も冷めやらぬまま時計を見るとまだ時間は夜9時を回ったくらい・・・
平日の夜ではあるが・・・個人的にこのテンションのまま家に帰るにはまだ・・・

会長 「いやぁ~・・・お前まだ晩飯食ってないんだよなぁ・・・?(汗)・・・」

No.2 「解かってるよ、まだ帰るには早いってんだろ~? どこへでも付いて行くさ(苦笑)」

会長 「ありがとう!!!! 悪いな(笑)」




会長 「じゃぁ行くか!!!! 板柳に!!!!!」



〉〉 『板柳町』編


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トンボ×クワガタ×カメムシ×ヘビ [日昆 採集記 【2014年】]

1週間前の5月31日の夜、
合同採集に向かうべく自分とNo.2とNo.6の3人でとある方のお宅を訪れました。
同じ県内の方でありますRe:myon氏のお宅へ。

Re:myon氏とはブログとFHを通じて知り合った同じ虫仲間と云ったところで
度々採集に同行させてもらう事があり今回もその一環でした。

今回マグソクワガタの採集シーズンと云う事と、ムカシトンボの採集を兼ねる為
朝早く出発しなければならないこともあって6月1日の採集日を前に先に合流しておこうとなったわけでした。
彼の部屋にお邪魔させて頂くと、自分の部屋とは違って虫の温度管理設備が充実していて整然としていまして非常に綺麗にされておりました。
こうして客観的に他人の飼育環境を見ると、
自分の部屋がいかにアナーキーな状態かと焦りますね・・・

虫の話やボードゲームでひとしきり深夜まで時間を潰した後就寝。
翌朝午前7時半に起床しました。
8時を過ぎてもう一人の同行者、F氏も到着し計5人でまずトンボを狙いにポイントへ向かいます。高気圧が青森上空を覆い晴天の山には多数の山菜取りに来たであろう車が林道に停まっています。


石や脇道を使って沢を登りトンボを探していきます。
No.2とNo.6はスニーカー(それ以外は長靴)なので極力沢には近づかず脇道を進んでいたのですが、途中で5人は2つのグループに分裂し相手側がどこにいるか分からなくなったので
CA3I0016.JPG
ひたすら沢を登っていくと、No.2とNo.6がなんか騒いでいると思ったら遂に2人とも沢の水に足を突っ込んだらしい・・・
以降2人は沢の中をかまわず進んでいましたが途中で引き返し5人が合流、
ムカシトンボの発生にはまだ早かったと云う話の通り、見る事が出来たのはサナエだけのようでした。

狭い上流の沢を戻り、川幅の広い中流の中州に渡り各々自由に採集を開始。

上空を大型のクロアゲハ(おそらくミヤマカラス)や大型のシロチョウが通り過ぎています。

CA3I0019.JPG
F氏採集:ツマキチョウ


そんな中、大きなカエルが居たとか言って追いかけていたらしいNo.2が中州の土崖をゴソゴソほじくっている。

俺 「(何やってんだ・・・?)」

フラフラしていた俺が暫くしてまたNo.2の方を見ると彼は手に長いものを握って陸に上がってきた。


No.2 「捕まえた」

俺 「ヘビ捕ってたのか! ・・・ん、赤い・・・」

CA3I0017.JPGCA3I0018.JPG
俺 「これヤマカガシじゃねぇぇか!!!!!!」

No.2 「・・・?」

俺 「毒ヘビだぞ」

No.2 「マジで!!?」

Re:myon 「ヤマカガシ」

F氏 「ヤマカガシ」

No.2 「マジで!!?」

勢いよく川に投げ飛ばすNo.2。
よく考えりゃこんな水場で出会うったらヤマカガシくらいしかないですしね。
と云うかNo.2、全く毒ヘビだと知らずに日本3大毒ヘビの内2種類を、毒ヘビだと知らずに捕獲するとはなんて奴なんだ(笑)
彼にはいつか沖縄での活躍を期待したい・・・

結局狙いのものは採れなかったのですが、
もう正午近くなっていて第2部のマグソ採集のピーク時間を過ぎる為ポイントを移動。


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マグソのポイントに着いたのは正午を過ぎた頃。

今年は川の水量も少なく難なく対岸のマグソポイントに渡る事が出来たのですが
やはり陽が西に傾き出している時間なのであまり派手にブンブン飛び回っていない様子。
image.jpg
どこもかしこも♂しか居ない・・・
5人のポットにはただただ♂ばかりが増えていくばかり。
image0001.jpg


他にも色々な生き物を観察していると、
今度はF氏が長いものを握って見せて頂いた。
CA3I0020.JPG
一瞬何を持っているのか最初分からず
「なんか変な怖いもの持ってる」と思いました。
CA3I0022.JPG
カエルの頭を咥えた食事中のヘビ。
皆で面白がって観察しましたが後でFH鈴木店長には「普通じゃん」と一蹴され(苦笑)

No.2とNo.6がなにやら止水部の水中を覗きこんでいます。
大小のヤゴが水中の石の表面にびっしり張り付いてる光景に、ある種のインパクトがあります。
CA3I0023.JPG


image0002.jpg
なんとか終盤に♀を1頭確保してマグソ採集は終了。


続いて林道を散歩しマガタマハンミョウを採集。
林道に時々出てくるマガタマを皆で摘まみながら色々な生物を観察。


採集終了の時間に迫ってきたので最後林道を戻りながら虫を探していると、
後から追い付いてきたNo.2らがなんか変な虫を手にとまらせてきました。
「何それ?」
image0004.jpg
1cmほどのボリュームのある体格の丸い虫。
最初はゴキブリかと思ったんですが、翅芽の付き方がなんか半翅目っぽいのでカメムシか何かだと思いました。
ひとしきり珍しがった後、返して山をおりました。


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その3日後、Re:myon氏から連絡が来ていました。

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【from】Re:myon

【本文】先日のカメムシ、青森では珍しいアカスジキンカメムシの幼虫だったようです。

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まさかそんなたいそうなものだったとはつゆ知らず逃がしてしまったのが悔やまれます(汗)
カメムシなんてよく把握していなかったので画像を検索して「あぁ~コイツだったのか!」と、最後ちょっと知識の無さに歯痒さを覚えながらも今回なかなか面白い採集ができました。



今回の記事内容はだいぶ薄味でした。



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