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金鬼 初セット [〆長崎県産 キンオニクワガタ]

3月20日、我慢できずに八甲田に行ってきました。
青森市からのルートだとまだこの時期酸ヶ湯&小峠までしか車では行けないのですが
その手前まででルリクワガタ探索を行いました。
残念ながらその日は時間が短く新成虫まで出すことは叶いませんでした。
しかし少しずつ探索エリアに広がりが出てきたので段々楽しさが増してきましたね。



さて日はさらに遡り、3月10日キンオニの産卵セットを組んでみました。

久しく産卵セット自体を組んでいなかったことに加え
本種のセットは初挑戦。失敗しないために昔の資料を参考にしながら作りました。
(本を読みつつセッティングするなんて初心に還った気分だ…)
どうやら通常のノコギリ仕様でいいようですが
資料は
くわがたマガジンNo.20
昆虫フィールドNo.55
を参考にしました。
以下セットの作成経過です。(上記2冊からも一部引用)

CA3I1251.JPG

【セット内容】

まずはキンオニの産卵形態ですが、
野外では朽木から幼虫が出てくるとのことなので
基本的には材産みになるんでしょう。
ただしオニなので大腮の力が弱く産む木も柔らかいので
飼育では実質木でできているマットも産卵場所になるわけです。

本やネットで調べてみると、
材とマットでセットしても『材のみ』『マットのみ』『両方』と産卵報告もバラバラなので
兎に角環境が産卵場所として認識されれば多産させることも難しくはないようですね。


使用するマットですが、
産卵用に適したマットとして一番広く知られているのは『無添加発酵マット』
発酵はある程度進んだ方が良いようです。
一応無添加発酵マットに限らず添加発酵マットでも産卵させる事が出来るようですが、
今回初めてという事なので添加発酵マットは避け無添加のマットを使用する事にしました。

と言っても
正直家には『無添加』の『発酵マット』なんてなかったんです。
ところが…

成虫管理用に去年買ったミタニの『無添加未発酵マット』・くぬぎ大王の余り。
これに目が行きました。
袋の中を見てみると、買った当時は白い未発酵だったフレークが
長い月日の内に少しずつ発酵が進んで茶色く発酵して
CA3I1257.JPG
立派な『無添加発酵マット(笑)』が出来上がっていました。
しかも運良く?余計なカビもダニもコバエも繁殖しておらず棚ぼたでした(笑)

これ幸いとばかりに喜んで使う事にしました。
粒子だけは粗くてそのままでは産卵床として使えないので
ミキサーで微粒子化。
CA3I1258.JPG
本種に限らず、微粒子にすると空気がマット内に入らず蒸発が起こりにくくなって
マット内水分量も安定しますよね? (当たり前か)

CA3I1259.JPG
取り敢えず2リットルほど微粒子にしました。(因みにセット後余りました)
微粒子にしたらより茶色味が濃くなった気が…


次にセットに使用するケースです。
資料によると、あまり広いケースを使うと親♀が地上を歩き回る時に体力の消耗が激しく
かえって悪い影響が及ぶと書かれています。
多分広くした分だけ転倒防止材やエサを沢山配置すればいいかも知れないのでしょうが
あまり効率的でない気が…。

と云う事で丁度良さげなデジケースHR-1を選定。

続いて、産卵木。
長らく使ってなかったクヌギ細材を切って吸水→適当に樹皮を剥ぐ。
あまり産卵木でケースの容積を埋めないようにある程度短く切っています。

CA3I1260.JPG
底3cmにマットを敷き詰め、その上に産卵木を横置き。

あとはいつものように産卵木をマットで「ほぼ全埋め」にします。
CA3I1261.JPG
ただ、マットを地上まで固く密に詰めてしまうと
脚力があるわけでもないキンオニにとっては「学校の校庭の土」になってしまうようです。
ケースを叩いて隙間を埋め自重で固めるくらいで良いんでしょう。


さて、主役である親成虫ですが、
セットの事前にペアリングをしておきます。(おくべきでしょう、後述)
CA3I1252.JPG
本種は羽化してから1週間も経てば活動も開始し交尾も可能なようです。
成虫寿命はおよそ2ヶ月でオニ系らしくクワガタの中では短命な方なので、
ペアリングを開始すれば相手をえり好みすることもなく難なく交尾に至ります。

自分は200ccのカップをペアリングに使用し、1週間同居させました。
(実際には2~3日で十分なようです)

CA3I1256.JPG
ペアリング時にはゼリーを入れます。
本土のオニはゼリーを与えたって見向きもしませんが
本種はしっかり後食します。
上の画像はペアリングと同時にゼリーを与え始めて3日目くらいの様子ですが
半分に切った16gのゼリーが完食されています。
よく食うなァ…健康的!

CA3I1262.JPG
ペアリングが済んだら♀個体だけをセットに入れます。

ペアリングを事前にせずにセットを作ってから♂♀を産卵ケースに入れるのも
アリっちゃあアリですが、
ペアリングの容器よりは広い面積の容器なので♂♀が出会うまでには
僅かに時間が長引くかも知れませんし、
マットが柔らかいので♂までマット深く潜ってしまいせっかく産んだ卵を潰されかねません。
また、どこの資料にも書いているんですが…
『必ずしも♀殺しが起きないわけではない』

勿論ゼリーを十分に入れ、
歩き回ってよく転ぶ虫なので転倒防止の樹皮を散らし
フタしてラベルを貼ったらはい完成!!!

適温は25℃周辺らしいので、
取り敢えず我が家の温室で一番暖かい場所に置いておく事に。


電球の直下(苦笑)


数日経って様子を見ましたが、
エサは減りマットに縦横無尽に坑道が掘ってあるのでひとまず安心しています。


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