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〆シカ (ツツイ亜種) ブログトップ
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2019年羽化報告 ラオス産ツツイシカクワガタ [〆シカ (ツツイ亜種)]

今日は、
「11月頃に掘り出して羽化報告を挙げたいと思います
去年の10月末に書き逃げたまま半年が経ってしまっていた、ツツイシカの羽化報告です。

 【掘り出して羽化報告を挙げたいと思います】
   ⇒ 2018-10-31 『ブリーディングディスク自作』


(当時の記事にリンクまで先に置いてた事はすっかり忘れてたけど・・・)
(あとちなみに1♂混ざってた原名アスタコがひっそりと全滅していたの書いてたっけ?)

BE-KUWAの記事を参考にして管理・羽化させた♂達を主として、
今期羽化してきた♂全頭のデータを書いておきます。
・・・この先↓↓読んでもらえると分かりますが、ほぼほぼズッコケました(苦笑)

その前に、基本データです。

【累代】 CBF1

【産地】 ラオス チャンパサック県 パクソン

以前ベトナムのダナン産も飼っていたので、記事読んでて混乱しないように少し産地の説明もしておきます。

ツツイシカクワガタの分布.png
ツツイシカはこれまでに自分の調べられた分でこれだけの産地が入荷してきています。
一番最初は2004年頃ベトナム南部・ダラットからドルクスグッズがWILDを入れていて、当時広告にも載っていたのが懐かしいですね(それ以前の入荷があったかは、もう自分は分かりません・・・)
当時はまだ未記載でシカクワssp.と書かれていましたよね。

その数年後、今度はベトナム中部のコンツム省やダナンからも入荷し、ダラット産よりも大きくなると云う事で一部で人気が出ました(もしかしたらクァンナム省からの入荷もあったかもしれないけどうろ覚えです)

10年代に入り、パイネがラオス南部ボーラヴェン(ボラベン)高原から何種かのミヤマ?と一緒にツツイシカを日本に持ち込んだと記憶しています。

そして2015年チャンパサック県パクソン産やカンボジア・コンポンスプー州産が入荷してきた、という流れで今に至るんですね。
(カンボジアに関しては入荷当時ドルクスグッズのサイトにラタナキリ州の文字もあったように思うのですが記憶が曖昧です)

ちなみに、ラオス産のラベルについてですが、
ボーラヴェン高原
チャンパサック県 パクソン
の2産地が今流通していますが、これは入荷したタイミングその他の問題が関係していると思われますがどちらも産地自体は同じです。
地図上で点を打ってしまったのでややこしいですが、チャンパサック県のパクソン群と云う地域そのものが周辺地域と別つようにして1000mほどの高原地帯になっていて、その地名こそがボーラヴェン高原と云うワケです。



・・・そんなこんなでいつものように産地ネタでクドくなってきたので、さっさと紹介に移ります。



♂-①
ツツイシカ5-2.JPG
ツツイシカ5.JPG
2018年4月30日 割り出し カワラ菌床430ccカップへ
     10月26日 羽化 56mm

この♂は、冒頭のブリーディングディスクと無関係の個体で、壮絶な(?)経緯で羽化してきた個体なんですよ・・・
まず、割り出し時の様子ですが、この時すでに他の個体は同年1月に割り出し終えた後の忘却個体とでも言うべき幼虫で、3ヶ月経った4月末に乾燥しきった材から辛うじて生き延びていた個体です。
さらに、この時回収した幼虫が他にも2頭居たのですが、エサの準備が追い付いてなくて、1個だけ余っていた菌糸カップに3頭まとめて投入したんですねぇ・・・
そんで放置したまま半年後、コイツ1頭がキレイに羽化してたんですねぇ・・・

こうした経緯から考えると、むしろここまでよく大きくなれたなと感心すら覚えます。



♂-②
ツツイシカ4.JPG
2018年1月21日 割り出し 生オガ発酵マットへ (たぶんプリンカップ)
     4月30日 カワラ菌床800cc(BD使用)へ 3令初期 冷やし虫家(20℃程度)
     10月21日 羽化 61mm
2019年1月6日 羽脱確認

ここからブリーディングディスク使用の個体ですが、
まぁ使い始める前から容器もエサもめちゃくちゃなのでほとんど意味無いですね(汗)
サイズも特にデカくないですね、これがカワノイだったら大成功なんですけど。



♂-③
ツツイシカ3.JPG
2018年1月21日 割り出し 生オガ発酵マット(添加有り2種)へ (たぶんプリンカップ)
     4月30日 カワラ菌床800cc(BD使用)へ 3令中期 冷やし虫家(20℃程度)
     9月下旬 羽化 62.5mm
     11月26日 羽脱

さらにここから⑤番までは前半のマット飼育時に添加も施しています。
しかしこの程度のサイズでは、本種としてはまだまだ洗練されている感じがしませんね。



♂-④
ツツイシカ2-2.JPG
ツツイシカ2-1.JPG
2018年1月21日 割り出し 生オガ発酵マット(添加有り2種)へ (たぶんプリンカップ)
     4月30日 カワラ菌床800cc(BD使用)へ 3令中期 冷やし虫家(20℃程度)
     9月21日 羽化 66mm
     11月26日 羽脱

ここまでくると大腮も長くなって見栄えがしてきますよね。



♂-⑤
ツツイシカ1-2.JPG
ツツイシカ1-3.JPG
ツツイシカクワガタ1-1.JPG
2018年1月21日 割り出し 生オガ発酵マット(添加有り2種)へ (たぶんプリンカップ)
     4月30日 カワラ菌床800cc(BD使用)へ 3令中期 冷やし虫家(20℃程度)
     9月25日 羽化確認 66mm
     12月5日 羽脱

これが、残念ながら今期最後の個体です。
66mmか。カッコいいし大きいけど、7cm台の「デ、デカいッ!!」と驚くようなサイズにはなってくれませんでした・・・・・・
片や、の方は結構デカくなってくれたんですが・・・(笑)
そもそも、ディスク仕込んでカワラに投入した時期が成長がもう止まりかけてる3令中期ってトコロからもうダメですよね。
ただ、デカくはなれなかったけど別の見方をすれば、変なタイミングで菌床に入れたにしては暴れて痩せる事も無かったので、「結果的には」成功だったのかもしれません。



CA3I0929.JPG
5頭集めて記念撮影してみましたが、やっぱりシカってイイですね。
また昔の様にシカを何種も揃えたくなってきます。飼育種とスペースに余裕があればスペキオススとディディエールを再開したかったところで、今年の増種予定分はもう別に決めてあるのですが誘惑に負けてしまいそうになる瞬間が度々あります(笑)




・・・と云う事で、実験的な飼育はこれで一旦の結末を迎えたワケですが、
他にも居るアッサムシカや他属のクワガタにも最初から使って何か結果が出せたらと、気分に応じて使い続けてみたいと思います。

現在インラインブリード中の血統からも少数幼虫が採れたので、記事に挙げたCB個体群と共に、次世代はさらにサイズアップが出来るよう「もうちょっと真面目に」飼育します(苦笑)

ツツイシカ2-4.JPG
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ラオス産ツツイシカ 半年後・・・ [〆シカ (ツツイ亜種)]

青森は今、雪と強い風に包まれています。

道路の除雪の稼働も芳しくなく、車線も通常片側2~3車線のところ2車線以下になってほとんどの場所が1車線です。しかも路面は氷でガタガタ、大きな砂利が転がる林道みたいな様相です(車壊れる)


採集のオフシーズンということで、
最近は専らテーブルに向かって標本をチクチク仕上げています。
今期はツヤハダとヒメオオ(どちらも原名亜種)が多くスタンバイしているのですが、ツヤハダは前々からちまちま展足していたので未展足個体も残り1ケタになりました。


 【展足中のツヤハダ】
   ⇒ 2015-5-23 『熱狂!!! 春のツヤハダ祭り』


ツヤハダはこの時採れた個体達。

一生の内にそう何度もお目にかかれない数を採集できたはずだったのですが、ダイエット(羽脱前の個体を〆ずに一定期間放置して腹部のサイズを小さくする)目的で保管してたらいつの間にか乾燥死(身体がバラバラに・・・)してたりなんかして、結果的にきちんと標本に残せている数が結構少ない・・・
標本の修復技術も大して持ち合わせていない自分には空中分解したツヤハダの修復は難しく。

・・・とか色々見てたら、さらに冷蔵庫から別日に採った未展足個体が10頭弱出てきた。
わ――ィ(涙目)


それなりに採れたものの、標本として残せるものはどれも似たようなサイズで、
一度やってみたかったサイズグラデーション(体長順にきれいに標本箱に並べレイアウトする)に使えそうだった14~15mmの僅かな♂個体がバラバラになってしまいました。
酢エチで〆て標本用に無事できそうな♂個体達を測ってみると、
この程度の差しかありませんでした。↓↓↓
↓↓こちらはJavaScriptを有効にしパソコンなどでご覧ください↓↓

ツヤハダメニュー
原名ツヤハダ2015最大♂原名ツヤハダ2015最小♂
正直言えば、大きい方も結構大した事はないと云う・・・(苦笑)
ある程度グラデーションの見栄えを出すには22mmくらいまで欲しいとこなんですが、原名亜種だと流石に難しいんでしょうね。




さて話を終わりますが、
今回はラオス産ツツイシカのその後の経過です。

夏にWILDを仕入れてセッティングをしたまま早半年が経っていました。
セットしてからというもの、実はほとんどの期間を飼育部屋の温室外で常温管理していました。
理由としては、セッティングに使ったのがコバシャの大ケースだったので温室に当時入らなかったからなんですが、幸い(?)夏場は最高29~30℃・冬は最低5~6℃というところまでのセーフ(?)な温度帯で保ってせいかケース側面にも幼虫が若干見えてきていました。

流石に12月以降は寒過ぎてケース側面には出てこなくなってきましたが、ケース底をカリカリ齧る音が時々聴こえていたので、生存しているのは分かっていました。

CA3I1009.JPG
ところで「生存」繋がりで話が脱線しますが、
ケースを放置している状態の秋ごろ・・・暇な時間にふとケースの内部を覗いて驚きました。
↑の画像は割り出し直前に撮ったものなので黒く腐敗していますが、産卵木からシイタケが生えていました。2本(笑) このホダ木は2~3年前に未カットで買った夏菌クヌギ材なんですが、乾燥してこんなに時間が経っていた材でも生えたりするもんなんだ~と感心してしまいました。
再加水したシイタケホダ木がセット中にキノコが生え・・・と云う話はたま~~に聞きますし自分も昔見ましたが、自分のところで見るシイタケは柄が細く長く伸びてただただ気持ち悪い。
これがこの形で実際に原木全体からニュキニュキ伸びてる現場見たら、怖くて泣くと思う。


閑話休題、
流石にセットからだいぶ時間が経ってしまっていたので(ケースの底が齧り痕で真っ白になってきたし)、2週間前に意を決して「腐海」と化したケースを開け、割り出しを敢行しました。
CA3I1010.JPG
表層部が真っ黒な中、幼虫たちが噛み砕いた黄色い木屑が産卵木の所々から噴き出しているのが目立ちますね。
画面右端に写る♀親もホワイトアイです。

新聞紙の上にラップをひいて(新聞紙が湿気るのを防ぐ)、ケースをゆっくりひっくり返す緊張の瞬間。

大きなケースから産卵木ありの中身を出す時、
こぼれ出た幼虫の上に産卵木が勢いよく直撃して潰されないかハラハラします。

CA3I1011.JPG
ケースをひっくり返してまず出てきてくれるとまずホッとしますな。

ほとんどが2令幼虫でしたが、3令幼虫も少なくはなく、
やっぱり今回もいつものパターンですね。
まぁ裏を返せば、半年経ったケースから2令幼虫がたくさん出てくるってのもなかなかヤバいんでしょうけど(セット開始:6月14日→割出し:1月11日


今回の幼虫の為に、以前頂いた貴重なマル秘カワラ菌床ブロックもビンに詰め替え(数は少ないですが)用意しておきました。今回はWILDからの累代ということで、大型もきちんと羽化させたく個人的に気を引き締めるためにも割り出し後幼虫を選び抜き、期待を込めて投入しました。

ちなみに大きく残念な点があるとすれば、
きちんとやるならもっと早く割り出したれ!! という事と、
このカワラ自体も詰め替えたのは頂いてから半年後!! と云う事なんですけどね。



CA3I1012.JPG

       結果

          26頭


とりあえずマット蛹化は確定ですな(笑)
ちなみに、割り出し中に死亡して間もない幼虫が4頭出てきたことも付け加えておきます。原因は見た感じだと、加齢に伴う圧迫空間のストレスで咬まれたものと、温度帯が低すぎるために頭部が発達していなく脱皮不全を起こしたものの2つほどでした。

ギラファもたくさんいる状況ですが、このツツイシカも無事に累代を続けたいものです。



そして、1月の後半と云う事でうちにもBE-KUWA最新号が届きました。

他メディアに取り上げられながらも、コンテスト自体には出すのか出さないのかがちょっと疑われていたカブトムシのギネスはちゃんと載ってましたね。ヘラヘラはもう実寸横写真ではページの間に角が刺さりかけているので、縦方向にノっけちゃった方が見て楽しめるんじゃないかと思うんですけどねぇ・・・しかし、170越えって、数字見るだけでぞくぞくするね・・・。
今回オオクワ採集記が多数載ってるのは意外でしたが、この時期そんな記事をたくさん読ませられるのは非常にアブナイ。心のカレンダーが進んでしまう・・・!
そして今回の特集は気になっていましたが、【世界のカブトムシ[上]南北アメリカ編】をまだ持っていない自分としてはスヴォボダオルムの記載以後の追加情報なんかを楽しみにしていましたが、全く・・・なんですね。プランディー含むギアスの分類関係や原名エレファスの基産地の話もきちんと載ってたのはやはり面白いんですが、今回は詰まるところ「【世界のカブトムシ[上]南北アメリカ編】の導入部(さわり)」と云う感じなんですね。
・・・あぁ読みたい(苦笑)


誰か今年のオリンピックムードに乗じて
南西ブラジルあたりからゴキゲンなカブトムシ持ってこないかなァ~
(他人事)


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つ、つい・・・衝動買い。 [〆シカ (ツツイ亜種)]

今週、青森はすごい現象が続いているようです。

簡単に言うとオオクワガタなんですが、
今週月曜日にお邪魔させていただいた某氏の初ライトトラップにおいて
初挑戦にも関わらず♂が飛んでくる
という驚くべきドラマが起こってしまいました。

その日は最初から色んな事が起こったんですが、
とにかく感動に湧いた夜でした。

さらに今の時点で、
県内全体では♂だけで言っても最低でも5頭既に採集されているという状況。
夏が始まりましたねェ~~!!!!




さて、そんなこんなでマグソクワガタ採集シーズンになって以降
気持ちはほとんど採集にばかり偏っていて飼育方面が悲しいくらいにお座なりになっています(恥)
ギラファやスペクタビリスが羽化していたりルリが産卵していたりするんですが
すっかりネタとしては古くなってしまっています(書くつもりではありますが)
CA3I0618.JPG
トビムシが大発生しているのがお分かりいただけるだろうか?
ノーマットの近くが集中的に死骸が溜まっているのを確認する限り、
トビムシにもノーマットは有効っちゃ有効なんでしょうね。
飼育環境全体で劇的な効果は見込めないみたいだけど・・・




採った虫も溜まってきているのですが、
時間を見つけてちょこちょこと展足するしかできません。

マグソやマダラ、ルリ等の超小型種ばかりなので、
自分のような展足素人は通常の綿上展足だと小型種の付節をカット綿に引っかけて飛ばしてしまうミスを犯してしまうので、
CA3I0595.JPG
ダイソーのポリスチレン製の1cm厚カラーボードを4~5cm四方に切り分け
そこで1頭1頭丁寧に針を打って展足しています。
針打ちする土台としては、発泡スチロールだと柔らかい場合もあり、爪が引っ掛かる危険も無いこれがウチでは一番使いやすいです。
たくさん標本作ってる人からしたらなんてメンドクサイやり方だ!! と思うでしょうかね(笑)

・・・あぁ・・・まだツヤハダ〆てないんだよなぁ・・・(焦)




その他にも、ハッキングを受けてオークションのアカウントを運営側に停止させられたりと恥ずかしい事態に陥っていたりするのですが、それは置いといて・・・


ここ最近、入荷が珍しい国からの生き虫入荷が相次いでいて
自分もあんな虫やこんな虫の入荷情報を目にする度に飼育意欲(と云うか購買意欲?)がかき立てられます。
コスタリカ産エレファス・・・ティモール島ギラファ・・・
ブッダ各亜種・・・ディディエールシカ・・・
スペキオススシカ・・・

最近はちょっと新入荷の虫が売り切れるスピードが早すぎるのも、
売る側としてはそれに越したことはないんでしょうが、一歩引いて見ていると・・・あぁ・・・そういうことなんだねェ・・・(苦笑)とちょっと悲しいような気分になります。

自分もそんな最近の虫の入荷・販売事情に中てられてしまったのか、
定期的に確認している各専門店の入荷情報であるものが入荷していてなおかつ1ペアだけ在庫が残っていたのを見つけてしまい、久しぶりの虫を買ってしまいました・・・





CA3I0615.JPG
なんと高い買い物をしてしまったのだろうと変に嫌な汗が出てきます。
すぐに買わないと売り切れるので、いわゆる衝動買いと言えます(汗)




最近の我が家には基本的にギラファが幅を利かせている状況にあったので、
久しぶりにこういう類のものを見たくなってしまうんですね。
と言っても昔から馴染みのある面子なのですが。








CA3I0616.JPG
シカクワガタ(ツツイ亜種) ラオス チャンパサック県 パクソン



最近飼育ではギラファばっかりだったので、
ちょっと久しぶりに大陸系シカクワガタが見たくなりまして
・・・大枚はたいてラオス産ツツイ買っちまいました。

・・・あはははははっはっはっはっは!!!!!!!!!!!・・・・・・・・・・・・。はぁ・・・・・・・・・


近年、インドシナ半島南部の虫がだんだんと新しく入荷されるようになってきていますが
実際、ベトナム南部をはじめとしてカンボジア、ラオスも色々と新しいラベルで虫が入荷してきています。

本亜種ツツイシカも、2009年に南ベトナムからダラット近郊やバオラクの個体で記載されて以降、それより北方のコンツムやダナンからも入荷され、今ではカンボジア国内やラオス南部からも入荷が見られるまでに調査が進んでいるようでツツイの分布に関しての知見は年を重ねるごとに深まっています。

他の地域(亜種)も包括して、産地ごとに特徴が若干変化していき分類上地域ごとに区切るのが難しかったりするのが本種R. crenatusの面白いところではあるのですが、
かく言う自分も、今回入荷情報を見て産地名をパッと見たときに、
「なんか今まで入荷を聞いたことが無い地名だな・・・面白そう!!!」と思ったのが購入のきっかけになったわけです。

そしてこのパクソン産ツツイ。


購入した後で地図開いて調べてみると・・・


2~3年前に入荷があった、
ラオス南部・ボーラヴェン高原と同じ場所であることが判明。

産地ラベルに踊らされた感があるのは否めない・・・
(でも、そんな確認してる暇無かったからしょーがない)
どっちにしろ、自分はダナン産のWF1からしか飼育したことが無いので、アンナン山脈西側のラオス産でWILDからの飼育は初めてなので既存の入荷産地かどうかなんてどうでもいいか。

ラオス北部~タイ中東部のシカやチベットのシカも気になるのでまだまだシカクワガタの情報からは目が離せないですね。(俺は)





CA3I0617.JPG
久しぶりに産卵木を切ってみる。
マット産みばかりだと、実感がなかなか湧かない部分がありますが、
こうやって木を切ってると
「産卵セット作ってるなァ~!」と云う意味分からん充実感が得られます(笑)


今回は
・砂埋め霊芝材ハーフカット 1本
・夏菌材(柔らか&細め) 2本
・夏菌材(やや堅め) 1本
を使ってセットを組みました。

CA3I0619.JPG

ギラファがこんなにいてまともにシカをブリードできるのだろうか・・・?(焦)




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ツツイ F2最終羽化&F3割り出し [〆シカ (ツツイ亜種)]

予備のパソコン使い辛れぇぇ~~~どうも、会長です。

ネタが難産です。
これといって虫ネタがないのですが
最近またプライベートが切羽詰まってきているので
月替わりあたりからまた更新頻度が変わってくると思います。
虫以外の話ぶち込んでみようかなァその内。

さて、本日はツツイシカの近況です。

この夏組んだセットを先日割り出してみました。
CA3I0497.JPG
一応ケース内に除湿剤を置いて蒸れを防止していました。
地上にいろいろ置いてあったのを全て取り去ってみた画像ですが
まずカビは無いみたいです。

CA3I0499.JPG
ごちゃごちゃ割り出しの実況をする必要もないので文章も短くなりますが、
感じたこととして、
やはり(?)今回も産卵木からの回収が大多数を占め
マットから出てきた幼虫はわずかで
おそらくどれも材に産まれたものがマットに出て来ていたに過ぎないと思えます。

マットの仕込み方が間違っていたのか、
マット自体の選定が合っていなかったのか、
温度帯やケースの大きさなどが違うのか。
いずれにせよシカの産卵では産卵木では20弱が壁なので
それ以上の産卵数を望むには「合う」マットが必要不可欠ということで
大体統計が出てきました。
(勿論これは我が家の環境(自分の腕)での傾向ですが…)



ちなみに今回産卵木を割っている途中……こんなのが出てきました。



CA3I0501.JPG
キャァァァァァァ!!!!!!

3~4cmというデカさです、
クワガタの幼虫の流れでいきなりこれが出てきたので
かなり気色悪かったです[ふらふら]

CA3I0500.JPG
この幼虫の食痕とツツイシカ幼虫の食痕が隣り合って貫通していましたので
この手の虫はよく知らないのですがクワガタに無害であることは確実です。
おそらくクワガタと同じく木を食べるキマワリかなんかだと思われます。
(画像左が例の幼虫、画像中央がツツイシカ幼虫)


さて、そんなこんなで結局今回もいつもの様な数で回収できました。

CA3I0502.JPG

      19頭

9月12日にセットしたのでおよそ2ヵ月半の期間があったのですが
出てきたのは大体1~2令で孵化しなさそうな卵も数個発見しました。

また回収できた幼虫も前述のとおりほとんどが材からでした。


と、あ~だこ~だと言ってますが
個人的に今回は他種のシカセットと比べ違う点があるんです。
それが、『累代飼育品からのブリード』ということ。
どういうことかというと
他のシカ(Rhaetulus属)のブリードでは
自分は飼育品からのブリードはよく失敗・苦戦するんですが
ツツイに関しては今回(F2ペア)と前回(WF1ペア)では
普通に採れているんですね。
なぜにこれだけ難なく産んでいるのかと考えると、
やはり考えられるのは成熟の早さではないかと。

以前失敗したカワノイやディディエールも、今苦戦しているアッサムも
成熟や休眠はかなりクセのある奴らばかりなので
この点が一番の要因であると考えて正解なのでしょうね。


★  ★  ★  ★  ★  ★  ★  ★  ★  ★  ★


さて、セットを割り出して次世代までもう採ってしまっている
今世代(F2)のツツイシカですが
ちょっと前にようやく羽化した個体もおりました。

なぜこんなに羽化が遅れたのか分かりませんが
ちょうど♂♀1頭ずつ晩期羽化(?)しましたので、
今後の予算次第でもう1セット作ろうかと考えてます。

とりあえず羽化した♂個体をUPします。

CA3I0504.JPG
62mm

【飼育経過】
 2010年11月3日割り出し(2令)、マット1400ccクリアボトルへ。
 2011年9月8日蛹化。
 10月1日羽化。

これを除いた最大が59mmだったのでついに6cmオーバーとなりました。
とはいえまだ6cmがやっとか…7cmとか遠すぎるでしょぅ…

あと、これが一番最後って言った割には
まだ割り出しから1年も経ってないんだね~
いかにツツイは成長が早いかを物語ってるような…(ないような…)


CA3I0505.JPG
ついでにスペキオススと2ショット撮ってみました
(2頭とも動きまくるから撮り辛い)

どちらも62mm台ですが完全に横幅はスペキオススの方がありますね。

いつかカワノイ・ボイレアウイ・ツツイ・スペキオスス・アッサム
あたりで同じくらいのサイズの個体を寄せ集めて撮ってみたいわ。

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2011年度羽化報告 ツツイシカクワガタ [〆シカ (ツツイ亜種)]

ちょっと遅くなってしまいましたが、
前々からやるつもりだった羽化報告ネタです。

なんだかこういうのがないと個人的にブログとしてパッとしないんですよ。
だから俺自身この手の記事は大好きなんすわ。


さて、今回はサブタイトルにあるように
ツツイシカクワガタの紹介です。


さて、まず今回の羽化紹介に至るまでの流れなのですが…


① 去年(2010年)11月3日 23頭の幼虫(2令~3令)を割り出し。
   主にくわMatと栄養フレークEXを様々な容器に詰め幼虫を投入。
   2010 11 03_1490.JPG
   この通りです。
   120ccカップから1400ccボトルまで、色々です。

② 幼虫飼育中は、容量の大きいビンやボトルは羽化まで温室管理。
   カップは、居間で常温管理。



そして羽化へ…

全て一本がえしなのですが、ほぼ全ての個体が無事に羽化しました。
(ボトルが1頭だけ自部屋(温室外)の寒さで亡くなりました)
これほどの割合で無事に羽化までいくことは我が家では結構珍しいです。

しかし、まだ1♂1♀がまだまだ幼虫しています。


では、その羽化した♂個体達を紹介していきましょう。
全て紹介は出来ないので大きさで分けて書くことにしますね。



2011 08 16_1991.JPG
♂ 32mm

120ccカップで羽化した個体です。
やはり省スペースで羽化しただけあってシカクワの勇壮さが微塵もありません。
勿論大腮のフタマタも有るはずも無いです。

しかしまァ…ココのブログって画像アップロードすると粗くなるな(怒)



2011 08 16_1992.JPG
♂ 35mm

①の個体よりは大きな200ccカップで羽化させた個体です。
羽化した個体は120ccも200ccもサイズには大差ありませんでした、
全て30~40mm弱ほどです。

①よりたったの2mmしか違いはありませんが
微かに歯型が発達しています。
見栄えが無いのは変わりありませんけど…



2011 08 16_1993.JPG
♂ 46mm

ここから漸くまともな形のクワガタです(汗)
これは860ccカップで常温飼育した末に羽化したもので、
800cc以上の容量で羽化した中で一番小さい個体です。

200cc以下で軒並み30~40mm弱、
800cc以上で45mm以上と云う事はその中間だとどうなってくるのか見たかったですなぁ。
にしてもこのサイズはホントにディディエールのそれと形が酷似していますな。



2011 08 16_1994.JPG
♂ 50mm

このあたりが我が家で出てきたレギュラーサイズです。
覚えていませんが多分800ccボトルで飼育したと思います。

大腮も立派にシカクワですが、
迫力は今一つでツツイらしく長くスッと伸びるレベルまでは行っていません。



2011 08 16_1995.JPG
♂ 56mm

これも③と同じく860ccで羽化した個体です。
ここまで来ると威嚇して大腮を広げる格好が様になってきます。

気になったのが、860ccで常温管理していた3頭の♂が
どれも前胸背にディンプルが目立つように羽化してきた事です。
常温で管理したことで寒さが邪魔した可能性がありますがどうなんだろ?



2011 08 16_1996.JPG
♂ 59mm

今のところ羽化した♂の中で一番大きい個体です。
それでも6cm行かなかったと云うのが悔いが残るところです…

バランスも整ってきて飼育親としては結構嬉しい個体なのですが、
まじまじと観察していると、
親個体よりも大腮が太短くなっているような気がします。
ブログ新設の頃に一度書いたのですが、
やはり、大腮が長いタイプのクワガタは累代するにしたがって
体長・体型に比して大腮が短く(太短く)なっていくような気がします。
血を入れ替える事で改善される事なのか、気になるところです。



さて、♀は大体29~34mmくらいで羽化しました。
ただ、悲しい事に♀の数はだいぶ少ないのです。


さて、羽化したツツイシカですが
せっかく他のシカも居るということで、こんなツーショットを撮ってみました。


ツツイとアッサム.jpg

激しく動き回り飛ぼうとまでするのでこの一枚が限界でした。





ここまでで感じたのは、
やはり他のシカクワガタに比べて格段に成長・成熟が早いという事ですかね。
特に成熟に関しては、
スペキオススやアッサム、カワノイなんかは羽化時期によっては
1年近く寝る上、そうじゃなくても成熟のスピードが読めないのですが
ツツイに関しては今のところ全部の個体が
羽化後1ヶ月強~2ヶ月強で活動開始or蛹室自力脱出してますからホントに。
今のところ個人的に飼育が楽なシカクワガタ第1位です。


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男祭!!! [〆シカ (ツツイ亜種)]

最近ようやくマットが調達できるようになったものの
割り出し作業が出遅れています。

今日は我が家で一番『育っているケース』を割り出す作業が出来ました。

2010 11 03_1489.JPG
さて、これは前回の記事でセッティング方法の記事を載せた時のケースなので
これでボウズだったらこの上なく恥ずかしいもんですが、
ラベルの通り7/23には側面に卵が確認でき、
7/31には孵化していたのでボウズの心配はしなかったのですが…


この後が長かった…

家にあるのがカブト用とか産卵用とかその他特殊系のマットがそこそこの量しかなく
シカ幼虫用のストックが無かったもんで
(と言うかあったんだけど他のクワガタに使ってばかりで)
割り出しも面倒だったんで出来なかったワケです。

おかげ様で皆さん↓↓
2010 11 03_1483.JPG2010 11 03_1484.JPG
分かりにくいでしょうが食痕デカイです。3令突入です。

早速ケースのフタを開けてゼリー殻と♀遺体を取り除きます。
2010 11 03_1485.JPG
8/25に♀は既に亡くなっているので卵割り出しが無いのは唯一嬉しい点でしょうか…
因みに♂の方はもうとっくにお亡くなりです。


ちょっとマット表面を削り除いてみると
2010 11 03_1486.JPG
やっぱ3令だな……

ひっくり返してみると、
2010 11 03_1487.JPG
大量の食痕が縦横無尽に走っています(2Dだとホントに分かり辛いな…)
マットから割り出していきますが時期が時期だけに見落としはもちろんありませんな…
出てくるのもほとんど3令。2令も4頭だけ出てきましたがどいつも太りきっています。
しかも幼虫を見る限り何か嫌な予感が…


マットを探し終えて次は砂埋め霊芝&ベトナム材
2010 11 03_1488.JPG
これは霊芝材の方ですが見てくれ通りボロッボロです。
まあそのおかげで割り易くて良いんですが…

砂埋めはハーフで、VNはLLサイズを丸々1本仕込んでいたんですが、
VNの方は中心部が生木で堅かったにもかかわらず
幼虫の密度はこちら(VN)の方が高かったですね。
(だからと言ってVNの方がツツイ好みとは断定できませんけど)





孵化日(目安)から数えて3ヶ月経っているワケだから淘汰されてしまっていて
そんなに数は残っていないだろうと(15頭前後を予想)高を括っていましたが、
2010 11 03_1490.JPG

    結果23頭。

我が家のほぼ標準成績、しかも
内19頭は3令と云う事で雌雄判別してみたら……




♀4頭しか居ネェェェぇぇぇぇぇぇ!!!!!!

嫌な予感と言うのはこの事でした。
里子にも出せないじゃん………

まぁ♂がたくさんいてくれれば飼育する分にはその方が好都合と言えるけど。

それに問題は、ここまで育っていてあとどのくらい体重を増やしてくれるのか…
ほとんどが3令初期ではあったけど最終的にどのくらいのサイズに落ち着いてくれるんだろう?
70mmとか無理っぽいよな~(嘲笑)

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クワガタの産卵飼育をしてみよう! [〆シカ (ツツイ亜種)]

ハハハ! 凄く分かりやすいというか虫ブログとしては違和感を感じるサブタイトルですね(笑)

ここまでベタだと逆に書いてる方が緊張しますわィ~
今日はちょっとクワガタ飼育入門者向けの内容でセット解説してみたいと思います。
(と言うのもいつもセッティングネタでやってると毎度同じ内容になっちゃうんでね…)



さてさてその前にちょっと気になる言いたい事。
今日の主役はダナン産のツツイですが、
最近ベトナムの『ダナン』ラベルのクワガタが『クァンナム省』ラベルに変わっていますよね?

どうやらダナンはクァンナム省と合併したとの事、めんどくさいですね。
実際の生体はダナンの外からダナンに集積して
一括で『ダナン産』で流通していたのかも知れませんが、
これまで日本で出回ったダナンラベルの表記は
『ベトナム・ダナン』もしくは『ベトナム・クァンナム省・ダナン』でOKなんでしょうかね。
だってよォ、ダナンって『市』ですよね?
ダナンって名前有効だとおもうんですよ。
例えば、青森市産のコクワが居たとして青森県が岩手県に吸収されても
そのコクワは「岩手県・青森市」産になるのと意味は変わらないんじゃないかと。

情報がよく入ってないので諸先輩方にとっては突っ込みどころ満載なんでしょうが、
最近すごく気になってたもんですから~。




ささっ、話は戻しましてセッティングのお話に。

いつもセットを組む際こうして記事にするんです…が~、
同じような感じの流れと内容でセットを組むだけの記事だと
諸先輩方からすりゃ「つまんね~記事[バッド(下向き矢印)]と感じ
初心者方からすりゃ「…よく分かんない[眠い(睡眠)]と思われるでしょう。

なんの世界にしてもプロと初心者(&素人)の間では感覚も知識も違いますから
どっちにもウケが良い内容の文なんて書けるワケが無いんですよ。
自分はプロでも初心者でもありませんから。 (また問題発言を…)



で、なんで今回こんな初心者講座みたいな記事を書こうかと思ったのは、
クワガタの累代飼育(いわゆるブリーディング)って凄く難しいんですよ!?

いやいや、アンタめっちゃクワガタやっとるやんけ とな?

だからこそ言わせて頂きたい。
それこそ昔は基本的には
オオクワ・コクワ・ノコギリ・ミヤマ・ヒラタ・カブトムシくらいしか有りませんでしたよ。
累代飼育も昔は一般普及してなかったし。

しかし今は状況は違います、
何百種類というクワガタ・カブトムシが生き虫で億単位で流通している世の中。
飼い方なんて基本を覚えてたって苦戦はします。

常温で飼っていると
孵化までの期間・蛹化成功率・羽化成功率・成熟期間・休眠期間・産卵 と
色々な場面でマニュアル通りにいったりいかなかったりします。

それに加え娯楽の種類が昔の何倍にも増えてきて
子供達は自然離れが進み生き物とは触れ合う場が激減し、
その結果生き物の扱いも慣れない人間がだんだんと増えていってる気もします。
だからこそクワガタやカブトムシを含め昆虫は皆生きているという事を
飼いながらでもいいから考え、感じてほしいワケです。

別に生き虫を目の前で見て「本物のヘラクレスオオカブトが生きてここにいる~!」
みたいな昔の昆虫少年みたいな反応はしなくても
「スゲっ、マジカッコいい~!」とか「ぉぉ~…………(無言でガン見)」とかでも全然イイんすよ。

言ってほしくないのが「ドンッ(ケースを叩く)  これ全然動かないじゃん。」とか言うパターン。
小3の頃コレを間近で見た時ははらわた煮えくりかえりましたね[むかっ(怒り)]


ま、そんな事をいつも胸に秘めているワケではありませんけどね~…
相手は生き物ですからどうしたって同じ結果に辿り着くワケが無いんですよ。
どんなに生き物を勉強したって1度や2度は飼育で大失敗こいていくんですよ。
マニュアル通り飼えば100%成功するなんてありえません、
飼育者のよく言う「簡単」なんてのは単なる確率論ですから
虫の累代に失敗したって次また頑張ればいいのですよ~




さっ、なんかホントに言いたい事がスポーンと忘れちまったので (忘れたのかい!)
早々にセット法に参りましょうか。

ま、おそらく手とり足とり説明します。
てゆ~か今回のセット法がシカクワガタ用なのでアレですが。
というかホントに初心者がこの記事見てるのか疑問ですが。


今回使用するのは
・コバエシャッター大
 飼育容器(虫かご)ですがコバエの侵入できないものを基本として使います。

・ハイパーくぬぎフレーク
 いわゆるマットです。ハッキリ言って「土」じゃないんで、ここ試験に出ます。

・プロゼリー
 言うまでもなく昆虫用ゼリーです。
 ゼリーなら何でもいいワケでもなく、食べないゼリーも存在するので注意ね。

・砂埋め霊芝材、ベトナム材
 産卵木です、種類もグレードも色々ですからよく勉強しましょう。




下処理として産卵木を水に浸けておきます。
大抵の場合木を寝かせて重しを乗せると思います。
細かい話になりますが、
木を立てて重しを乗せた方が繊維に沿ってキチンと水を均等に吸ってくれる気がしますが、
ここは大差ないでしょう(じゃ言うな!)

この後の処理は人それぞれですが、
自分は新聞紙で包んで余水をきります。
そのため自分は何時間浸けるとかの基準は無く、
重しをのけて水面から出ている部分がほとんど無いくらいまで沈んでいれば水から出します。

樹皮は剥きますが、剥くタイミングは水に浸けたあとに剥く方が簡単です。

水から出したあとは余水を飛ばすのですが、
一般的な児童書やムック本には
『1~2日ほど日陰に置いて余計な水分を飛ばします。』とか書いているんですが
俺はそんなめんどくさい事したことありませんな!
そりゃ~そんくらい干してたら水分量は丁度よくなるだろうけど
干してる間に雑菌ついたり雑虫ついたりするだろうし結局納得いかないと思うな…
で、俺はどうすんのかと言うと、新聞紙で巻いてちょっと放置するだけヨ~
新聞紙がビチョビチョになったら新しいのに替えてと云う事をやっとります。


下準備はこれでOK、さてこの間にマットの加水処理をしておきましょ~
初心者の皆さんはまず『土』ではなく『マット』と呼ぶように心掛けましょ~

まずマットに水を加えます
2010 06 28_1228.JPG
写真ではケース内で作業していますが、
終始ケース内で加水すると後々後悔するので別容器(バケツなど)で行う方が良いでしょう。

さて気になる水分量ですが、

これはハイパーくぬぎフレークに限った場合ですが
自分は一袋5ℓに対して800~900cc加えています
そして、メーカー説明や諸専門書には
『手に取って握ったときに水が浸み出てこない程度』と書いています。
ですが実際どのくらいかは分かり難いですよね、
実際に画像で見たいものですが探してみるとこれがまた見つからないんですよね(汗)

そんなワケで自分で撮ってみました! ↓↓

悪い例.jpg
いや~1次発酵マットなのでちょっと分かり辛いですね~(汗)
手で握ってと云うのがどのくらいの強さかと言うと、ギュッとかたく握る位までです。

水が多すぎると早々に劣化していくのでこれはとても重要です。
でもこのマットであればこのくらい加水しても意外と大丈夫なんですよネ…

ではどのくらいがベストなのか?  それはこちらをご覧下さい ↓↓

理想の水分量.JPG
握ったあと手を開いてみて、出来た塊を左右に揺らしてみて下さい。
それで形が崩れなければ丁度いい感じ♪
ただ、上記の場合は2次発酵マット(黒っぽいヤツ)などの粘り気があるヤツのパターンで
今回のマットは1次発酵でしかも無添加なので、
粘り気がゼロのため思いっきり握っても塊にはならず画像のように2つに割れてしまいます。



ではではお次はいよいよケースにマットと材(木)を入れていきます。

ベトナム材.JPG
ベトナム材、サイズはLLです。


霊芝ハーフ.JPG
砂埋め霊芝材です、縦割りのハーフです。


他のブリーダーさんはどうやってんのか分かりませんが
ウチの場合↓↓の画像のように大きく3段階に分けて入れます。

セッティング図.jpg


① 下地のマットを堅く詰める

 一番下に入れるワケですが、ここでのポイントはギッチリと堅詰めすることです。
 入れる深さですが、マット産みの傾向が強いのであれば深くしますし、
 産卵木をこの後入れても支障ない程度にしてくださいな。

② 材を固定できる程度のマットと材を入れる

 マットをそこそこ入れてその次に材(木)を入れます。
 ここでマットを沢山入れてもいいんでしょうが、
 次に材を入れて埋めこんでる時にケースからマットがこぼれると嫌なので。
 先に材を入れてしまうと、ケースの大きさによりますが
 キチンとマットが隅まで詰め込めず赤枠の部分がスカスカになります。
 このような空間があると、カビが生え易くなってしまうので気を付けましょ~
 木を入れた後はモチロンしっかりとマットを詰めこんでくだせぇ。
2010 06 28_1233.JPG
 こんな感じになります。

③ マットを全て足す

 後は全部注ぎこめ! そして固めろ!
 一番上の表層部1~2cmくらいは堅詰めしてもしなくてもいいんですがね。
2010 06 28_1234.JPG

さて、あとは食べるかどうか分かりませんがゼリーを入れます。
ここでちょっと細か過ぎてどうでもいい話…
ゼリー.JPG
ゼリーのフタを取ってそのまま地面に置くのと半分に切って置くのとでは
ゼリーの表面積と構造面が変わります。
半分に切った方が歩いている♀も気付きやすいかも知れませんし
どの方向からでも食べる事が出来ます。

そこまで神経質に考えなくてもいいですけどね…






そして、産卵セットとは別にペアリングケースもついでに紹介します。

産ませる前には大事な交尾をさせなければいけませんね。
野外品なら交尾済みでしょうが、どちらにしろ交尾させるなら慎重にいきましょう。
♂が穏やかな種類は♂♀一緒にするだけで即ヤリなんですが、
♂が凶暴だったりパニクりやすい種類は
一つ間違えば♀にハサミギロチン(by ポケモン)かましますからねぇ~
モチロン、『いちげき ひっさつ!』なんてオチになりますし、
殺されはしなくても怯えて逃げられてしまうので面倒です。

中には「産卵セットに♂♀入れちゃえばオッケ~じゃないの?」と言う方もいるでしょう。
それでもいいんですが、産卵セットはマットも深く入れるでしょうし面積も広くとります。
互いに出会う確率も低くなりますし、マットに潜っていってしまっては元も子もないですよね。

と云うワケでペアリング用にケースを作ります。
使う容器は虫が動きやすい程度には広く、尚且つ広過ぎないくらいの容器を選びます。
あと、♂のアゴが長い種類だと♀が飼育ケースの四隅に居る時
アゴが邪魔になって♀に迫れなくなる事がありますので、
そういった事が考えられる場合、筒状の容器(ボトルなど)を使うのもアリです。

マットは強い臭いがしないものなら何でもいいでしょうね。
ミズゴケとか針葉樹マットはよくなさそうな気がします、気がするだけです。
入れる量は、1~2cmくらいで。

マットの上には足場として木片を散りばめます。
実際木片は入れる必要無いかな~? なんて思ってましたが、
♂が♀を抱え込む時、脚が何も掴むことが出来ず空回りして
横倒れして体位がグチャグチャになれば厄介なことになるのでやはり必要なようです。
木片やマットの代わりに湿らせたティッシュを敷いても足場として機能しそうです。
                                 交尾だけに… (最悪な下ネタだな…)

さてさて一番大事な、交尾の足掛かりとなる場所として
ゼリーを置きます。
これが重要で、縦にカットしたものを1個だけ、壁の近くを避けて置いて下さい。
このような置き方をするのはお察しの通り、♂がえさ場を軸に動きやすくするためです。


セッティングが完了したら次はいよいよクワガタを入れるのですが、
もちろんここは全部が上手くいくワケじゃないので気を付けて観察しましょう。

まず先にをゼリー近くに投入します(又は口をゼリーに付けます)。
空腹状態であればエサに口が付いた途端警戒心を解いて夢中でかぶりつきます。

次にいよいよ問題のを投入します。
♀殺しは結構いろいろな種類でありますが
まぁ代表的なヤツを挙げるならヒラタ・フタマタですかね、
シカも結構♀を殺すと言われていますが成熟していればあとは扱いようだと思います。

♂を掴むとまずこんな感じで戦闘態勢に入ると思います↓↓
2010 06 29_1239.JPG
アゴも脚もガッパと開いてます。
この状態のまま♀の近くに置くと、♀に触れた瞬間事件が起きます
                           (いやそ~ゆ~意味じゃなくて…)
殺されますね、瞬殺です。
なので、入れるときどこに置くかと云うとゼリーをはさんで♀の反対側です。
反対側と言ってもゼリーに直に近づけたりはせずゼリーから少し離れた場所に、
ゼリーの方に頭が向いた方向で置きます。

後は刺激しないように明るさを調節してもいいですね。
ケースに触るのはもちろんご法度です!
♂はその内警戒心を解いて頭を下げ触角を動かし移動し始めます、
すぐにゼリーにありつき触角又は口ひげがゼリーに触れますね~
この時また興奮して攻撃態勢に入っても直接♀が致命傷を受ける事は回避できます。

♂も無事エサを食べ始めれば次のステップに入ります。
この後少しずつ♂♀が食べるポジションを変えその内♂が♀に気付きます。
♂はこの瞬間ビクッ!と反応したりします。
上手くいけばそのまま近づき口ひげで♀に触れる行動に入ります、グルーミングってヤツです。

後はもう♀が拒否しなければ交尾体制にはいります。
ここで爪がどこか足場に掛かっていないと転がってグチャグチャになります。
つまりふりだしに戻ります…

交尾が無事成功したらそれでもうOKですが、
♂が♀に寄り添う行動(メイトガードと言います)をするクワガタなら
そのまま一晩~2日くらい一緒にさせておきます。シカクワとかホソアカとか。
この間にさらに何度か交尾を繰り返してくれるので種付けは確実なものになります。

ペアリング中.JPG
これがペアリング中の風景、と言うか今まさに交尾中の状況です。
このペアはキッチリ成熟しているだけあって
1日経ったらゼリーが丸々無くなっていました。


ペアリングが済んだらようやく産卵セットに投入します。
交尾した事をちゃんと自覚している♀は
体力をつけ栄養分を補充するためにかなり食べます。
エサを十分に摂らないと潜らなかったりするので
そこは気をつけましょう。
♀投入.JPG
後はフタをして完了ですが地上で転倒してひっくり返ったまま死ぬことが無いように
転倒防止材をいれておくと良いでしょうな。
今回のツツイシカの場合はすぐ潜っていってくれるだろうと思ったので
何も入れませんでしたが予想通り地上を歩きまわる事なく
思う存分食った後すぐ潜っていきました。


ラベルは書こう!.JPG
ここで初心者の方は忘れがちなのですが、
データラベルは必ず書いてケースに貼っておきましょう。
書いておくべき内容ですが、
1、種類名
2、産地
3、累代数
4、セットの日付
この4つは最低限書いときましょうか。


さて、セットに関してはもう大丈夫でしょう!
あとはその後の管理次第、
ただし相手は生き物です。
数学じゃないという事を理解して下さいね~




              はァ…疲れた…こういう記事そうそう簡単に書けるもんじゃないッスよ…

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