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『 T 』 [日昆 諸記]

どんな分野においても、
同じ趣味・志を共にする人が集まりだすと何らかの共通のアイコンを持ちたいと考えグループが出来上がるようになります。

それが発展していくと、続いて様々なアイテムを作りたくなってくるものです。
ステッカー、ストラップ、ボールペン、カレンダー等々・・・
昆虫関係に関してだと、樹液採集用の掻き出し棒やエサ皿、他にはなんかあったっけ・・・
限定的な量しか生産できず仲間内だけが使える菌床やマットなんてのもあるでしょう。

ブログを開設して間もない頃、日昆のこのロゴデザインを気に入ってくれた方からマグネットシールを頂いた事をきっかけに(?)、その後
メンバーズカード(2011年)
名刺(2013年)
ステッカー(2013年)
などなど自分達でも色々と作りはじめました。

今はパソコンとプリンターで基本的に何でも作れてしまう時代なのでここまでは家で簡単に作れていたのですが、
あと一つだけ作りたかった物があるのですがこれは少し勝手が違い手こずりました。

それに初めて着手したのは2014年の事です。
当時はまだ考え足らずとノリで突っ走ってしまい見事に失敗に終わったのです。




あの失敗から4年が経ち・・・














日昆Tシャツ.png
この夏必着のアイテム、
採集用ユニフォーム・日昆Tシャツ
遂に完成!!!!!



暑い夏を、クールに着こなせ!
山に!海に!街に!あらゆるシーンでパフォーマンスを発揮するオールラウンドウェア。
着る場所を選ばないスマートでシンプルなデザイン。


解説
 クールに着こなせ!・・・ってこのままノンストップで最後まで突き抜けてやろうかとも思いましたが、クールに記事を読んでいる人からこれ以上痛がられてしまうのは耐え難く、自分でもこんな柄にもない字面に耐えられなくなってきましたので解説を挿んでいく事にしました(笑)
 サークルやグループ活動で「作りたい物No.1」に挙がるのがそう、Tシャツです(自分調べ)。これまでくわがたマガジンやらなにやらで連載者がTシャツ作ってワイワイやってるのを読んできた世代でしたから、以前からずっと「俺たちも日昆Tシャツなんか作ってワイワイやりたい!」と思っていたんですね。ただ、Tシャツはシールや名刺と違って、ただ紙にプリントして終わりではありませんからね。最初に企画した2014年は、高く付きそうだからという理由でプリントTシャツ業者に見積もりを依頼できず、電気店で買った転写紙でアイロンプリントして、苦労しながらも結構楽しく作っていたのです。しかし、初めての事で入れたいデザインを詰め込めるだけ詰め込んで夢中になってゴシゴシ転写したその完成品を見て暫らくして皆絶望しました。思いついたデザインを全部貼ってしまった所為で「人前で着られないほど酷いデザインのTシャツ」ができ上がっていたのです!所詮アイロンプリント転写紙、Tシャツの柄って言うより、Tシャツにただシールをペタペタ貼ったようなカンジに仕上がり使い物にならなかったと云う、そんな2014年のほろ苦い思い出。
 あれから4年、ボクらは成長しました。今回はそれなりの資金を準備し、きちんと業者に作ってもらいました。デザイン会議も今年の晩冬から始め、シーズン本格化前の5月後半に完成しました。Tシャツが出来たら絶対やってやろうと思っていたポスター風画像もこの通り↑↑ ちなみにモデルの男性は自分ではなくNo.6です、他人の画像だと嬉々として悪ふざけしてしまうあたりが悪いクセですね。「魂の勝負服。」←の『 。』がまたイイ感じにイラっとしますね(笑) 本当はスポーツウェア風に颯爽とランニングする感じの写真を撮りたかったのですが、モデルがジーンズを穿いてきやがりましたので諦めざるを得ませんでした。そんな事より、ネーミングの綴りがこれまた赤面的恥ずかしさで気持ち悪いですね。なんだよ「Nikk-On」(⇒Nikkon)て、調子にのるな!






Tシャツ3.450px.png
堂々たるその一紋。
トレードマークのロゴは、地色に馴染む黒抜きデザイン。


背面デザインの解説
 デザインですが、4年前に作った時は各人が思いつくままの言葉や絵柄を散りばめ、それはもう目も当てられないほどカオスな出来上がりだったものです。今回はそこから反省し、有象無象な柄を一切省いて日昆として認識が統一された最小限のデザインとすることで、記念品扱いではなくきちんと着られるものを作ろうという事で再考しました。業者依頼となるとあまりいろんな事をすると値段も嵩むので、コレだ!と云うものをシンプルに中央に据えるのが良いかなと。
 しかし、ここで安易にカブトムシのイラストとかクワガタの写真みたいなチャイルディッシュな素材は使いません!そんなシャツをわざわざ作って20代の男達は着られるのでしょうか? 想像してみてください、そんな男達が2~3人かたまってるのを見たら絶対カメラで撮ってツイッターに載せるべ? ここはやはりグループのアイコンとしてロゴを入れるという事で異論はほとんど出ませんでした。ただ実は、2014年にも一度同じ構想で自分はロゴを原型デザインのまま入れたのですが、これを着てファーブルハウスに入店したところ店長から「亀仙人の道着みたいだな」と笑われたのがショックだったのでアレンジしました。元々文字自体は白で、外輪と中空部分が赤抜きになっていたのですが、黒い布地にその配色だと確かに柄が浮いてしまうと思ったので、輪郭線のみを残して文字も中空部分も全部黒抜きにしてしまいました。文字だけは白く残してもよかったんじゃないと思う人も居るかもしれませんが、我々としてはそれなりに目立ちたくなかったのでこのぐらいがちょうどイイのです!
 ちなみに、このロゴを正面側に配置しようか一瞬悩んだのですが、皆でブログ用の集合写真を撮る時は後ろ向きになると云う事と、前にするとなんだか的みたいになってしまうので止めました。ブログのTOP画像とは反対ですね。






Tシャツ2.520px.png
そして正面にはワンポイントで
シンプルなフォントロゴ
「O」の文字にはまった虫が一体何なのか、
虫屋ならついつい注目してしまう!?


正面デザインの解説
 背中にロゴは入りましたが、これだけではまだ寂しすぎると云う事で他の部分にも1個デザインを入れようと云う事になりました。ロゴはもう背中に入れちゃったので同じマークを使うのは流石にカッコ悪いし、他にメンバー全員が納得するマークなんてのももうありません。試しに丸くイメージした虫から足を左右で上下に曲げ違えて「N」の字にしたマーク(Nikkonの頭文字のNね)を提案したのですがソッコーで「ダッセェ!」とボツを食らいました。おふざけパロディ物とかは着る側としては許せないし、デザインの勉強もしたことが無い自分らではこれ以上は無理だと諦め、有りがちだけどまァ文字を入れるかという事になったワケです。文字と云っても、中学高校の運動部が来ているような「陸上魂」とか「限界突破」的な全力系キャッチフレーズを筆文字で入れたら「あァ・・・もう10代の頃って〇〇年も前になるんだな・・・」って思い出して切なくなっちゃうし、逆に「雨男」とか「深夜徘徊」とか自虐的ワードでは気合が入らない・・・と云うかそもそも漢字デザインが全員一致でアウトでした。
 そんなこんなで「日昆」をアルファベットに直して「Nikkon」となったのですが、普通に文字だけだとデザインとして虫屋らしさが皆無なので「O」の字を昆虫っぽくアレンジしてみました。どこかで見たアイデアだとか思ったそこのあなた、そういうのよくないよ! 関係無いけど、PumaのパロディでBeetleってデザインのTシャツあったけどそれちょっとオサレよね♪♪ 甲虫っぽさを出す分には頭・前胸・上翅だけで十分なんですが、知らない人が見て「それ郵便局関係のやつですか?」(〒)とか言われたら放心しそうなので触覚を足すことにしました。この触覚も難しくて、チョンチョンっと短い線だけ入れたらNo.6から不評だし、線を長くするとゴキブリっぽくなって納得いかないしで、なんとか今のデザインでゴーサインが出ました。さて、この甲虫一体何に見えます? それは見てくれた方それぞれの自由な解釈にお任せしますが、自分はミズスマシの身体にコガネムシの触覚を付けるイメージでした。完成品を見せたNo.7の目にはこれがキノコムシに見えたそうです。
 そして更に拘り悩んだのが配置です。通常は左胸あたりに置いとくのが無難なのでしょうが、ここまでシンプルなデザインに抑えておきながら配置も普通では面白くないと思い、他の位置を模索しました。首回り→ダサい。胸中央→恥ずかしい。袖→なんか「ヤカラ」っぽい、コンビニ入った時に複数人の男の袖にこんなのが付いてたらザワザワしない? ・・・という事で裾に決まりました。消去法っぽい感じで決まったワケだけどなかなかオサレよね♪♪ これでも恥ずかしいなんて言うヤツは、もう黙ってその裾をズボンの中にINしろ! さぁどっちの方が恥ずかしいかな?






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水に濡れても汗をかいても問題ナシ!!
速乾性に優れたドライ生地を採用する事により全天候に対応。さらに、一般的な化繊系によくあるザラザラチクチクとした感触が苦手な方でも全然気にならない!滑らかな質感で採集中でも集中力を切らしません。

紫外線を恐れるな!!
カラーは安定のドルクスブラック
基本カラーはライトトラップでUV反射が最も少なく雑虫が纏わりつかないドルクスブラック。
その他のカラーバリエーションも充実!
ルカヌスブラウン
アスタコイデスレッド
ロザリアブルー
クリソリナブルー
ダニカグリーン
カロンダパープル
カトカライエロー


Tシャツ本体の解説
 そして、デザインと並んで実際着用するにあたり特に重要なのがTシャツ自体のスペック。勝負服と称する(後付けだけど)からには実用的な服でなければなりません。そこでまず決まったのが繊維の素材。デザインばかりに意識が偏り過ぎて、「素材は普通の綿でいいや」ってなると後で辛いのです。なぜなら、昆虫採集とは山や川に入ったりしてしかもそれは時として暑い炎天下だったり土砂降りの雨の中で行うものだったりするからです。汗や泥でグジョグジョになる事も多いのに綿100%では不快で重たくなるし乾きも遅くなります。と云うワケで選んだのはポリエステル100%で、チクチクしてこない肌に優しいタイプの物にしました。虫も情報も足で稼げず、ドライブのついでみたいな感覚で採集していく「採集場所は人に聞けば分かるや♪」みたいな昨今の楽勝気取りの虫屋もどきには過ぎた代物です。道が無くなっても諦めない、辿り着くまで粘り続ける、俺達は20代だ!ドロドロにくたびれるまでとことん追い続けてやるさ、そんな若手虫屋をそっと包み込むようなTシャツであればいいなと思ったのです(ハードルが上がっていく・・・)
 色は、やはり夏場のライトトラップ現場の事を考えたら黒が最も適しているのは言わずもがなでしょう。カッコつけてドルクスブラックとかなんちゃら言ってますが要するにただの黒です。当初は黒一色だけで済ますはずでしたが、だんだん遊び心が出てきちゃって、メンバーそれぞれ1色ずつ別の色も頼んじゃいました(笑) それによく考えたら、昼の採集で黒いの着てると殊更暑いしスズメバチにも狙われやすいから黒だけじゃない方がいいのかも知れません。ちなみに各メンバーそれぞれ選んだ色は、自分はレッド、No.2はネイビー、No.6はグリーン、No.7はアクアブルーになりました。戦隊ヒーローか(笑)









そして最後に、
完成品を手にした際のメンバー各氏の反応が以下の通りです。





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あ~やっちまったな~~!(笑)
Tシャツの素材とか会長の好きそうな感じのヤツだな、部屋着とかにちょうどいいかも。





コメント7.70px.png
思ってた以上に良く出来てますね!素材とかもこれ結構良いヤツじゃないですか?
あんまり服装とか気にしてなかったからこういうのがあると気分が上がります。裾のフォントロゴもイイカンジで、彼女も「虫はよく分からないけどこれは良いね」と言ってくれました(笑)





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えぇ~・・・別にいいって(拒)
上にパーカー羽織るから。







以上!

2018年は日昆Tシャツを着て、
虫暑い夏を採りまくれ!!!!!


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