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青森市のクロアゲハ [青森の昆虫事情]

最近全然ブログをいじれてませんでした(汗)
ロングスリーパーにとって数十分~数時間を要する記事作成はかなり気力が要る作業です。
なかなかネタもまとまらないですしねぇ…

現在の飼育の概況も、ギラファばっかりなので記事がギラファ続きになるのも変わり映えしませんしもうちょっと内容が煮詰まってからの方がいいと云う事で、
今回はちょっと別ものの内容です。


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2013年の青森市内はとにかく街中でアゲハを見かける回数が例年より格段に多かったです。

No.2もその事に気づいていたことからその数の多さは、

注視しなくても次々目に入ってくるほどのものでした。



そんな去年の秋…10月頃だったと思いますが、
市内のとある家を訪ねた時の事です。


外玄関に置いてあるキンカンの鉢に何気なく目線がいくと、
葉や枝に1cm程のアゲハの幼虫が10頭弱静止している事に気が付きました。

足元の小さな鉢に発生したアゲハの幼虫をこうも多数で間近で観察する機会もそうそうなかったこともあり、その後もその家を訪れる度にさりげなく観察を続けていました。
この時、幼虫の色が若干濁っていた事について、少しの疑問だけは抱いていたんですが直ぐに気にもならなくなりました。


その数週間後、またその家にやって来た時ふと鉢に目をやると、
鳥の糞そのものだった幼虫が皆終令幼虫になっていました。
この時数えた分では、7頭の個体がいました。

ここ数年クワガタばかり見ていた自分は
この色鮮やかなアゲハの幼虫など滅多に見なかった事もあり、
物珍しさからなのかよく覚えていませんが、なんとなく触ってみたくなったのです。






指を近付け、胴体をそっと突つく……



身の危険を感じた幼虫は、
頭部からにゅっと臭角を伸ばし急に体を反らせる…が、





(臭角が)赤い!!!!!
こいつクロアゲハだ!!!!!!!!




クロアゲハは、
元々青森県には生息しておらず十数年前から秋田県から北上してきたと思われる個体が深浦町をはじめとして津軽地方南部に定着し始め、
2000年代に入り数年経つ頃には同地域内での目撃例も増え
2010年代頃には津軽半島や青森市内でも目撃、採集され始め着実に分布を拡大しているようです。
あまりチョウについての情報は自分自身持ちあわせていないのですが、
青森市内での本種の観察例はいずれも山の麓と言ってもいいような郊外でのものが多く、住宅地内での観察例はそれに比べると少ないようです。
(あるにはあるんですけどね)

住宅地内での繁殖となると、人家の庭に植わっているミカン科の木が拠り所となるわけですが、
今回幼虫を発見したのは青森市松森
思いっきり市街地です。
おそらく数年前から市内に侵入してきた本種が柑橘系の庭木を渡りついで
こんな小さな鉢植えに卵を残していったのでしょう。
このキンカンは、直径20cmほどの鉢に植えてあるまだ高さ30~40cmほどの苗で
葉もまだ数えるほどしか付いていません。




驚きと感動が混じるまま、その家の人Xさんとします)にこの幼虫の事を聞いてみると、本人もこの幼虫がクロアゲハであると云う事を知っていたそうです。
夏の終わりごろ、家の周りで黒くて大きなチョウを度々見る事があったそうで
そのチョウがキンカンにとまっているのも目撃していたと云う事でした。
因みにXさん本人はあまり昆虫についての見識は持ち合わせてはいない普通の老婦人です。
しかし、Xさん自身もこの幼虫の成長を楽しみにしていると云う話を聞き
その後もXさん共々無事成虫になる事を心待ちにしつつ、幼虫を見守る事にしました。

家に帰り調べてみると、
やはり幼虫の模様の特徴や他に低地性の黒いアゲハはいないことからクロアゲハと断定。



ところがその翌週(か翌々週)、
Xさんの家に行ってキンカンの鉢を覗いてみると
7頭もいた終令幼虫の姿が3~4頭に減っています。
そして、小さなキンカンの苗には葉が一枚も残っていません。

さらにその次の週になると、
なんと鉢のキンカンには1頭の幼虫も居なくなってしまったのです。

まさかXさんの主人が害虫とみなして全部駆除してしまったのか!? と聞いてみても
そんなことはしていないと言う。
キンカンの鉢自体も結構目立つ所に在るので、
鳥獣によって捕食されてしまったのかと思ったのですが、
Xさんによるとそのような様子も見られなかったと言う。

そうなると、考えられる事は
キンカンに葉が無くなってしまった所為でその鉢を離れ別のエサを探して散り散りになってしまったのではないかという事だけ。



このまま貴重なクロアゲハの姿はもう見られなくなってしまうのか…と
半ば諦めていたその数週間後。
Xさんから1頭の幼虫を見つけたと玄関先で知らされ、
その1頭を見せてもらうと、キンカンの鉢の反対側にある別の鉢の枝先に静止していました。
その鉢はエサとしては不適な全く別ものの種類の植物が植えてありました。

このままでは死んでしまうと焦った我々は、
苦肉の策で自分が幼虫を持ちかえることしか方法がありませんでした。
エサもその場しのぎで近所から頂いたサンショウの枝をカップに入れ、
エサ木を入手するまでそのカップで保管する事にしました。

しかし、青森市内を回ってもミカン科の苗木が見つからず(あるのはリンゴやモモ)、
ついに通販での調達を考えていた矢先、その生き残りの幼虫が息絶えてしまいました。




Xさんに幼虫が亡くなった事の報告とお詫びをし、
また何週間か経った頃、Xさんからまた報告がありました。

Xさんは幼虫を自分に渡した後も念入りに自宅周辺を捜しまわり、
幼虫がいないかどうか見ていたそうです。
そんな中、外に置いていた木の踏み台に変なゴミのようなものが付いている事に気が付いたのです。
取り払おうとしたのですが、よく見ると

それは紛れもなくクロアゲハと見られるチョウの蛹だったのです。

日に当たって色褪せ灰色になった木の踏み台が保護色になり、
尚且つ踏み台の裏側に付いていた事もあり非常に見つかり辛い場所にいました。

無事に蛹になっていたんだと2人でこの事を喜び、
これから来る冬に備え雪が直接蛹に積もらないように対策をして
春まで待つ事になりました。

どこかで他の個体も生きて春を待っている事を願いたいですね。


CA3I1539.JPG


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ふんだらけ [〆ヨルゲンセンヒメゾウ (ペーニャ亜種)]

なんだかんだ言って結局4月目前だと云うのに今月まだ2記事しかあがってなかったな…

さて、今日はペーニャの近況です。
1月に行った6頭のエサ交換以来、
他のペーニャのカップに手を付けていませんでした。

(前回は、15頭居る内の6頭を3頭ずつ2つのタッパーに交換していました)

実は全部交換しようにもカブトマットがその6頭分で切れていたんですよ…
幼虫達は勿論そんな事には関係なく順調に成長し続け
割り出し後投入した120ccカップのままだった9頭の幼虫の様子を見ると…











マットが全てチョコベビ〇に替わってる(汗)






カップの中が全て幼虫の糞だらけになっていました。



これはちょっとカブトマット仕入れる前に別の新しいエサに避難させた方がいいか…
よく見りゃどのカップも素早いタイプのトビムシも徘徊している。

という事で先程9頭を新しく200ccカップに移動させる事にしました。
後日カブトマットでタッパー移動する事にすると云う事で
ギラファ&マイ用にガス抜きしていたくわMatを代用しました。
カブトもクワガタに比べれば悪食なのでこれでも全然問題ないんでしょうけどね(苦笑)



どの幼虫も3令になっていると云う事で、
前々から気にしていた雌雄判別を少ししてみました。

(実は1年近く前までゾウカブトの雌雄判別のやり方が分かりませんでした…
 ヘラクレスと同様のやり方でOKだったなんて……)



ヒメゾウは♂と♀の体格が成虫でも同じなので頭幅や体型では分かりません。

やり方は幼虫の腹部内側の表面をみて、
腹端から数えて3つ目の節の中央部に小さな窪んだ点があるかどうかを見ます。
点があれば♂・点が無ければ♀です。(←…下らない冗談は思いつくもんだな…え、いや何でもない)

CA3I1640.JPGCA3I1641.JPG
♂斑なのか微妙で分からないですが光に当てると窪んでいるか分かります。
そしてその窪みから左右斜めに2本線がはしりいわゆるV字模様になっているのが分かります。


ヘラクレスの雌雄判別をしていた時も思ったのですが、
よくまァこんなの見つけたよなぁ発見者は…と逐一感心します(笑)


ただ、腹部の内側と云うのはほとんど丸まったカブトムシ幼虫の中では
あまり観察しやすい場所ではなく、
やさしくつかんで体勢をずらしたり床に置いて幼虫が自分で体を伸ばすのを待って
雌雄判別をしていたため、体を伸ばさないまま判別に持ち込めず
ある程度スルーした個体もいました。

が、取り敢えずヒメゾウでも判別可能だと実際観察して分かって安心しました。



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