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風の十和田採集 [日昆 採集記 【2015年】]

これまでずっと寒い夜だった青森も今週から暑苦しくなりだし、
いよいよ毎晩毎晩がじっとしていられなくなってきました。

平日・休日お構いなしに「思い立ったらその晩に」どこへなりとライト機材を持って山へ出かけている今日この頃ですが、
先週より、FH鈴木さん[勝負の県内某所]を攻めに行こうと予定を立てていました。

その前夜にNo.2と共に、県内採集者が当日犇めく十和田のオオクワ銀座から離れた新規開拓ポイントでやや無謀な挑戦をして
ミヤマ♂:2&♀:1、ノコギリ♂:1、コクワ♂:1
(わりと好条件だったが)辛い結果に終わっていたのは大体いつものことでしたが、
次はわからんぞ・・・! と熱は冷めず、この[勝負の県内某所]も楽しみで夜も眠れなかった(笑)のですが・・・(ギャンブル体質か!)


   14日(火)

県内に強風注意報が出るほどの強い西風が吹きまくっていた。

朝からずっと風が吹きっぱなしである。
「あれぇ・・・・・・・・・? 大丈夫・・・・・・??(汗)」
なんて心配していたが、出発する1~2時間前になってメールが届く。



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【From】FH鈴木

【本文】残念ながら本日中止。風さえなかったら・・・

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強風のために鈴木さんから中止宣言が来た。
仕方ないと考えるのが普通である。

こんな風でも上手くライトを使えるような場所は無いかと返すが、「これじゃ難しい」と返ってくる、「玉砕覚悟でまだなんとかなるかもしれないあそこのポイントもあるがどうする?」
と云うコメントも付けて・・・

「どっちにしても自分はどっか行ってライト焚きますよ!!」と鈴木さんへ返すと、
最終的によし行ってみようやってみようという結論で強風の吹き荒れる山へ行くことが決定した。




夕方5時半、黒づくめの男2人で目的のエリアへ向かった。

ところが、現地に入ると想定外の道路封鎖
2人キョトンとする。門前払いとはまさにこの事(泣)

[勝負の県内某所]のエリア内で今日唯一希望が持てそうな場所だったために、
完全にエリア全土がダメになってしまった。




次の候補地へ行こうということでプランB
他にも、この強風の中挑戦する場所の候補を考えていたようで急いで向かう。
移動で時間がかかってしまうのでゴールデンタイムを気にしつつ山を平野をひた走る。


・・・・・・が、

・・・やはり時間が無くなってしまったため、同じくプランBを断念。


更に予定変更(焦) プランC、着いた場所は・・・。



十和田。 結局。

ずっと長いドライブでライトも点けずに帰るわけにはいかない二人。

風の影響があっても少しでも確率が上がるポイントへ急行。
夜9時を余裕で過ぎた時間になんとかライトを点灯!!


設置した2灯のライトを巧みに動かしパチパチとクワガタを落とす。
鈴木さんのライトの使い方を勉強しながら、
「これが俺一人でやってたらどんな悲しい状況になっていたんだろう」とか思う。


そして鈴木さんと自分のクワガタを追う目の良し悪しが如実に表れた。

鈴木 「ほら来た!見えるか!?」

自分 「え!? 見えません!」

鈴木 「何ィ~!?(呆)」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鈴木 「ほら!来てる!見えるか!?」

自分 「見えません!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鈴木 「(地面に)落ちた!」

自分 「どこですか!見えません!」

鈴木 「お前ナ・・・!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鈴木 「今(落ちた)のは見えたよな?」

自分 「いえ、見えません・・・!」

鈴木 「・・・正直でよろしい(哀)」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鈴木 「ほらそこに落ちてる」

自分 「え、どこですか・・・?」

鈴木 「そこにいるベナ・・・! おい(クワガタ)踏むなよ!!?(焦)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

狭い場所なのだが落ちたのにも気づかない(恥)
鈴木さんのおかげで次々とクワガタが飛んでくる。

良いサイズのミヤマも来れば、大腮が奇形のミヤマ♂も飛来。
いよいよコクワの♀も飛んでくるようになり、今夜はいけそうな気が・・・

鈴木さんのレクチャーを受けつつ、そうしてる間にまた気づかぬ内にどこかしらにクワガタが落ちているのを指摘される。


鈴木 「ほらまた気付かない、あそこ」

自分 「あ(焦)

鈴木 「2匹いるぞ気をつけろ?」



2頭の内、鈴木さんがまず照らした片方に歩み寄って回収に向かう。

















CA3I0707.JPG















CA3I0708.JPG

・・・・・・・・・。(固まる)

(アゴ・・・マルイ・・・!!!)











CA3I0709.JPG
あ゛っ!!!!!!!

現実感が遠退くような虫が居る!? 思わず叫んでしまった。
ちょうど一ヶ月ぶりに腹から大声を出した瞬間。


鈴木 「とりたまえ!」

自分 撮ります!



CA3I0710.JPG
オオクワガタ♂飛来。 中歯でピカピカの新成虫だ。

我が家では見慣れた大きさだが、外で見るのはまったく違う感覚がある。
なんだろう、たぶん充実感なんだろうか・・・?

その後も色々と試し続け、大きめのコクワ♂などが飛んでくるものの飛来数は落ち、
風の強い中近くのクワガタで飛ぶ気のある個体はほとんど来尽くしたとみられる。

11時を過ぎ、飛来も止まったところで撤収の号令がかかる。

鈴木  「これで♀でも来ると、あと20分・・・30分・・・って粘ってしまうんだよな(笑)」

CA3I0711.JPGCA3I0712.JPG

    結果

         28頭

種類はミヤマ、ノコギリ、コクワ、オオクワの4種類。




機材を積み終わり、最後に外灯を回っていくことに。

各ポイントを回る中、地元の採集者は誰一人としてすれ違う事は無かった。
さっきは1頭も飛んでこなかったアカアシ♀がさまざまな場所に留まっていて、その内一番大きい♀をキープ(後で測ったらすげぇ普通だった)


採集するには無駄とも言えそうな日にする事も多かったからかもしれないが、誰も来なかったこうした日にきちんとオオクワの♂を抜いてしまったのだから、帰り道の爽快感ときたら並大抵ではなかった。



++++++++++++++++++++++++++++++++++++++



持ち帰ったのはアカアシの♀1頭を除き以下の5頭。

CA3I0715.JPG
ミヤマクワガタ♂での最小個体。
流石に青森でもこんな小さい♂って来ないでしょ。
36mmあるかと思ったら37mmもあった。奇麗だし標本へ。


CA3I0714.JPG
ミヤマクワガタ♂での最大個体。
68mmくらいではあるが、こんな風にコンスタントに大きめのミヤマが採れるようになったのは何を隠そうライト機材を自分で持つようになったからに他ならないですね。
これが使えるようになったことで、格段にミヤマ・オニ・オオクワの3種の成虫採集数が上がったわけだしね。標本!!
(ミヤマ以外はまだ採ってもいないのにあたかも経験してるかのような口ぶりで・・・)


CA3I0713.JPG
こちらもミヤマクワガタ♂。左大腮奇形。
厳つい頭をしています。まぁまぁの大きさだし、これも残そう。標本!!


CA3I0716.JPG
鈴木さんが見つけた直後に唸りを上げた(?)コクワガタ♂での最大個体。
5cmの大台には届かなかった48mmくらいではありますが、新成虫で超ピカピカ。
有無を言わさず標本!!


CA3I0717.JPG
そして今夜のハイライト、オオクワガタ♂。
52mmと云う個人的にめちゃくちゃおなじみのサイズですが、
自分の機材でもやりようによっちゃ悪条件でもきちんとオオクワガタが採れるんだ、と云う良い指標になった個体です。
標本向きの奇麗な個体です(擦れや喧嘩傷がある方がWILD個体っぽさはあるけど)、あんまり生きたままにしとくと愛着がわいてしまいそうだし飼育擦れも付いてしまうし他の飼育個体と混ざるかもしれないので早めに標本へ!!
産地ラベル自体はそんなに珍しくもないし。(←自力で採ってねぇのに偉そーに)


展足しなきゃいけない個体が溜まってはきましたが、
それでも今年のシーズンはこれまで以上に山に行きたくなってしまいました。
前の日までは、一晩で採ってた数なんて外灯回りするより少ない感じでしたしねぇ(笑)
それが一転、風が吹いている中でも約30頭。
特に、オオクワを見つけた瞬間の
自分の体が固まってしまう反面、力が一瞬で抜けたような無感覚になるあの感じが家に帰った今も体に残っています。

今回は使った道具は自分の物ではあるのですが、
ライトの当て方、使い方は全部鈴木さんの手腕、見つけたのも鈴木さんが先で自分はただ摘まんだだけですから、次は是非とも自分(自分達)の独力で採りたいものです。


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