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「産地名」の話 [飼育ファイル]

クワガタやカブトムシを飼育するにあたって
個人的に前々から気にして見ている部分があるんです。


それは『産地名』


「はァ? そんなもん大抵の人は飼う時に気にしてるだろうよ」
と云う反応はごもっともです。

自分が気にしているのは、
生体を仕入れる時に産地ラベルがついているか? とか
大きくなる産地がどこだ? とかそういった事ではなく
産地名その物についてです。

流通している虫の産地ラベルを見ていると、
あり得ない地名と言うわけではないものの表記が混乱しているとか
耳で聞いて覚えた単語を伝言ゲームの如く伝えていったら変な単語になっていたとか
よく聞くけど地図ではどこら辺か? という地名を見かけることがあります。

自分自身勿論全てについて的確に考えられる頭を持ってないので
一部自分が気にしている部分のみ挙げてみます。



① サンギール

【サンギール】というと、メタリフェルホソアカギラファノコギリの産地名で
聞いた事がある方もいると思いますが、スラウェシ島の北にある離島のことです。
流通上でこの辺が曖昧になっていていくつかのパターンがみられますが
果たしてどれが合っていて合っていないのでしょうか?

流通しているうちでは、
・サンギール諸島
・サンギヘ諸島
・サンギール島
・サンギヘ島
等かな…

アルファベットのスペルではSangiheと表示するのですが、
通常日本人がこれを読むと「サンギヘ」となるのが普通ですね。

それでサンギールと読むのはこの発音は現地語だからです。

この単語については「h」を「r」と発音するのですが
必ずしも「h→r」になるわけではないようです。
あくまで現地での発音なのでサンギールと呼ぼうがサンギヘと呼ぼうが
日本人にとっては間違いではないのかもしれません(この点がよく分からん)

次に、「諸島」と「島」の表記ズレについてですが、サンギール諸島は
サンギヘ島・タフランダン島・シアウ島・ビアロー島などで構成されているのですが
入荷しているのはサンギール島産なので
虫につけるラベルは「サンギール島」で問題なく丸く収まりますが、
ここでさらに細かい地名が出てきます。

それが【タフナ】です。
タフナはサンギヘ島にある町なのですが、昔某誌の図鑑で「タフナ」と表記されており
それにあやかっているからなのか現在も
「サンギール諸島タフナ島」と呼ばれている事があります。
また、先の話であった「h→r」の発音もこれに当てはまるので、
綴りのTahunaも実際は「タルナ」と現地で発音します。

これを踏まえると
今流通しているタルナ産は「諸島表記」からラベルすると
・サンギール諸島 サンギール島 タルナ
・サンギヘ諸島 サンギヘ島 タフナ
となるみたいです。




② ニューギニア島

とは言っても島の東側・パプアニューギニア独立国領ではなく
西側のインドネシア共和国領の部分についてです。

イリアン島とも呼ばれるこの島のインドネシア領には2つの州があります。
パプア州
西パプア州

マオケ山脈が連なる東側のパプア州と、
島の西側ドベライ半島を含む西パプア州は、
そう呼ばれるようになったのは数年前とごく最近です。

それまでは島のインドネシア領は一括して【イリアンジャヤ】と呼称していました。
2002年にそれが【パプア州】と変わり、
その1年後2003年にはその西部が【西イリアン(ジャヤ)州】として分離、
そして2007年に西イリアン州は【西パプア州】と変わったということです。

ちなみに、双方の州から得られるカブクワでよく目にするラベルでは、

パプア州・・・ワメナ ナビレ ティミカ イラガ テンバガプラ マポンドゥマ

西パプア州・・アルファク ファクファク ソロン



③ ニルギリ高原

ギラファノコギリブルマイスターツヤなどで有名な地名です。
しかし、生体が流通する際は一貫して「南インド・ニルギリ高原」と明記されていますが
それが具体的に地図上ではドコらへんなのかが気になっていました。
普通に市販されている地図帳では「高原」と名のつく場所はデカン高原しかありません(汗)

まず州区域からするとタミル・ナドゥ州に属します。
タミル・ナドゥ州といってもかなり広いのですが、
ニルギリ高原と言われる地域は、ドダベタ山付近を中心とするエリアで
隣接するカルナータカ州ケララ州と接しています。
地図上では州の西端の尖っている部分です。
標高は2000mを超える高山から300mほどの低標高地まで大きな差があり、
この一帯でも環境は各地で全然違うみたいです。

自分とこで飼育している種類でもあるギラファノコギリの採集地は、
ニルギリ高原と言われる地域でもより西に位置するエリアだとの事。
(因みにグーグルマップでもニルギリという地名が出てきます)

…産地を表記する時に、
『インド タミル・ナドゥ州 ニルギリ高原』とするのは有りなのかな……



さて、以上3つ書き上げました、ホントはもっと細かいのがあるんですけどね。
分かっているけど大してそこキチッとしなくても支障ない話だと言われればそれまでですが、
今回敢えて取り上げてみました。

けど書いた内容間違ってそうでコワいよ[あせあせ(飛び散る汗)]

タグ:紹介
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自家用マット製造機 [飼育ファイル]

 ◆ いまさら ◆

クワガタ・カブト飼育で醍醐味と言えるのが幼虫を育て羽化させること。
そして単に羽化させるだけではなく更なる大きさを目指す!と云うのが
飼育のモチベーションを支える大きな要因である、と云うのは
今改めて言う必要もないじゃないですか。
(今は色彩変異とか極太だとか美形とか色々ありますが)

となると、幼虫飼育でいかに太らせ大きくするかを試行錯誤するワケですが、
その試行錯誤する主な点を挙げると、
1、温度
2、容量
3、水分量
4、飼料の選定・改良

特に発酵マットによる飼育における一番の面白みと言えば、
【自作マット】、これに尽きると思います。ってかこれに尽きます。

自家製マットなら、既成の発酵マットでは越えない一線(添加過多による事故死の危険)を
楽々突っ切ることも可能ですし、
自分の気になった添加物を配合したものでいかに大きくなるか、
何より、自分で作った飼料で飼育した幼虫が羽化した時は、
既成発酵マットの其れとは比べものになりません。
特大サイズが出てくれば尚の事。


自分も一応ねェェ…そこらへんやってみたいんですよォ……

でもねェ…なんか、何ヶ月も定期的に掻き混ぜるとかニオイとかァ~
ぶっちゃけ勇気無いんですよねェ~~[いい気分(温泉)]



↑↑てめぇに虫を
        飼育する資格は無ェ!!!



まぁこんな本音をぶっちゃけてしまってアレですが。

なぜ今回こんな話にまたなっちゃってるんだろうこのメンドクサイ馬鹿野郎は!?
と言いますとですね…


前々から書こうと思ってとっておいたモノがあったからなんですね。
(と言っても別にとっておいた分内容が深くなるワケじゃないのが悲しい点ですが…)


タイトル見れば一目瞭然ですが、まずはブツの紹介にいきますか。



2011 11 07_2380.JPG2011 11 07_2378.JPG
バイオ式生ゴミ処理機

微生物の働きを活発化させるためにヒーターが搭載されており、
強制的に温度を上昇させるため
外気温が低い冬場でさえ2~4週間で発酵マットを製造できたり
発酵させにくい(時間がかかる)無添加発酵マットも楽々作成できます。

素人には難しい「毎回同じ出来」にすることも簡単なそうです。
(従来の作り方だと毎回同じロットで作る事は慣れないと難しいようですからね)

あ、そうそう機械の中で作るマットだからコバエも侵入できないし
ダニやトビムシも殲滅できますよね。

所謂「お手軽簡単発酵マット製造機」と言えます。
(まぁ普通に自然発酵させて作るヤツとどこかしら違いが出てくる可能性が無くも無いけど)

脱臭機能も付いているのでニオイも抑えられます。

取り敢えず一回自作マット作ってから記事にするかなァァ…と思っていたので
購入から随分時間が経っています。
ちなみに購入したのは今からおよそ5ヶ月以上前です。

その時は小金を持っていたので購入に踏み切れたのですが(当時はね…)
新品なのにまさかのウン千円で買えました(と言うかまあ落札ですが)[ぴかぴか(新しい)]
今時は別途でチップが必要なバイオ式よりも、
匂いも少なくて手間いらずな乾燥式・ハイブリッド式の方が人気あるから安値で落札出来るんでしょうね。



それじゃぁ・・・
新品と云う事で・・・・・・




新品家電にのみ行える儀式をはじめる!


↓↓↓















さぁ!これでお前は俺のものだ!  みたいな。

そう、それはある種の、〇〇を頂いたのとも似た満足感(優越感?)とも似ているのですが
諸兄におかれてはこの気持ちもお分かり頂けるのではないでしょうか?
 (〇〇は一応伏せときます[猫]


さて、先に述べたように自作マットはもう作ってはみたんですが
(つうか5か月も前に買っておいて最近漸くマットが初完成したのも遅すぎるんだけど)
なにしろ添加が目分量なもんだからデータリングも参考出来ないんだよなァ…
毎度毎度添加に関しては特にテキト~なんだなァ俺って。

思っていたよりも一般的な添加発酵マットって添加物の容量が多いみたいで、
それに比べたら俺の作ったマットは低添加だと思う。

2011 11 07_2379.JPG
↑↑作成前

2011 11 07_2376.JPG
↑↑作成後

ある程度色は濃くなっている・・・というより、
黄色みがある程度焦げ茶っぽくなってるので一応出来てる、と云うのが分かるハズ(笑)
(ライト当てたから白っぽくなっちゃってるな…)


2011 11 07_2377.JPG
コレが完成したマットで色も実物に一番近い状態の画像です。
まず1次発酵の色ではないですよね(笑)

作ってみると、
強制温度上昇させるせいでバクテリアの繁殖・分解活動が継続的に行われ、
水分消費(と乾燥)が激しく頻繁に加水して掻き混ぜないといけないのが大変でした。

この処理機一台で20リットルくらいが一度に作れるので、
と考えれば『一家に一台』では全然足りませんよねぇ(笑)
逆をとれば、本来自作マットを作る場合
量が少ない程失敗し易くレシピ開発の段階でも大量作成しなければいけないので、
自分なりに極めるまでは生ごみ処理機で思考錯誤を繰り返して
レシピが決まったら普通に(処理機抜きで)作るってやり方もありですよね。


ひとまず、便利な家電も手に入って、
これからレシピを試行錯誤して、最強のシカマットを!!

・タイワンシカ     59mmup
・チュウゴクシカ    57mmup
・カワノイシカ     61mmup
・ツツイシカ      74mmup
・スペキオススシカ  69mmup
・アッサムシカ    68mmup
・マイシカ       70mmup
・ディディエールシカ 82mmup



・・・・・・・・。

まぁ…

いいじゃないの。・・・理想値だし[たらーっ(汗)]
(夢ノートって書いてる本人だけ楽しいもんだよねぇ[たらーっ(汗)]


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サーモスタット おま~(笑) [飼育ファイル]

俺世代の卒業式は『旅立ちの日に』ですな。
                            嗚呼、小5に戻りたい…

どうもこんばんは、日本昆虫研究社代表取締役会長 略して日昆会長です。

最近日毎に気温が大きく上下しますよね。
先日実用レベルにまでなんとか漕ぎ着けた第3簡易冷温室ですが、
このところの気温の上下によって僅かですが室内温度も「揺れ」始めました。




これからの時期やっぱアレを使わざるを得なくなりますね。
(いや勿論無い方がオカシイわけなんですけれども…)


と云う事で早速本題に突撃してみましょう。



2011 03 01_1716.JPG

サーモ、購入(嬉)



まあ、今回サーモスタットを購入するにあたって
自分で調べられる分だけ色々と見てみました。

皆さまご存じの通り(ゑっ!? ご存じでない、失礼しました)、
自分は精密機器には疎いんですね
なのでコレ↑↑が得策だったのか失敗だったのかは皆さまには分かっても俺は知らない
と云う事で。

サーモスタットをいくつか(言わせてもらうなら「いくつも」)調べた限り、
まず一番最初に「ん~これが魅力的だな~」と思うのが、熱帯魚用
何が良いって言えば、まずどこででも売ってて入手し易いと云う事。
そしてその魅力的な価格帯
自身昔からいつもペットショップで売っているのを見ているので、
サーモスタットと言えばコレだ!!! みたいなイメージは持ってます。

しかし、一つ素人ながら疑問に思ったのが、
「でもこれって基本『水中用』だよな??」と云う点。
一部のサーモには「水中から出すと動作を停止する」なんてお節介な機能まで付いてるし…
勿論空中でも使える物もあるだろうし、この手のサーモを使っている
と云う写真まで載っているカブクワ関係のホームページもちらほらと見かけます。
ただ、考えてみれば空中と水中では感知する温度も違ったりしますよね(あれ、違う?)
だとすれば、たとえ空中で使用したとしても温度設定と管理温度がずれて
きちんと使うにもコツが必要になるんではないかと要らぬ不安が過ぎりまして……

スルー


次に目を付けたのが観葉植物・園芸用
まぁこの業界でも比較的メジャーでよく使われていますよ。
熱帯魚用とは違って普通に空中用ですし。
説明では植物用の他、爬虫類・昆虫類にも使えると明記されていますし。
なによりファーブルハウス店内で使ってますし。

ただ……高い
まぁそうなんですわ、一番足を引っ張るのは結局は懐事情なんですわ。

はい、これも
スルー

因みに1台目・2台目に使ってるサーモは、熱源の配電コードを切って繋げる簡素タイプ。
構造上使い辛いし今回の熱源は電球じゃなくてコタツ。
普通にコンセントに繋げるタイプの方が断然イイ。

で、熱帯魚用も観葉植物・園芸用も敬遠したら後は何が残るの!!?
と云う心細さに頭を抱える中
(いや、他にもなんか色々あるかも知れないけどそんなの知らんからね俺!! )、
これは…?? と食いついたのが、今回購入した爬虫類用

この長所は空中での使用を前提としている事
そして長所かどうかは知らないけどデジタル制御
アナログなダイヤル式より感じが良い。個人的印象ですけどね(嘲笑)
そして面白いのが時間設定して昼夜2パターンの温度設定が可能な事。
設定可能温度帯も15~35℃(精度±1℃)、ジャストミ――――ト!!
好きに温度が切り替わる時間帯を設定出来るし遊び心満天なツールです。
他にもデジタル式ならではのオ得な機能が備わってます
(まぁ警報機能とか要らないヤツもありますが)。

ただ一つ心配な点があるとしたら、
このサーモ400wまでしか対応してないんですよね
使う足置きコタツの火力(?)がギリパンの400w。 まぢで崖っぷち。

そんなワケでも・し・か・し・た・ら、
♪♪スイッチひとつで~まっ赤~に燃えあがるゥ~♪♪
なんて事故が起こるかも知れませんケド(意味不明)



まぁ買ってしまったもんはしょうがないので、

2011 03 01_1713.JPG
まぁまだ試用段階である事はしゃあないんですが、


2011 03 01_1714.JPG
取り敢えず24時間一貫して23℃に設定してみました。


2011 03 01_1715.JPG
一晩置いてみましたがランプもきちんと点いたり消えたりして作動はしているようです。
温度計の数値も意外と設定と合っていて、
ちょくちょくチェックしますが室内温度は一定していて
思いの外精度が高いです、よく頑張った、感動した!
(↑↑えっ? 爪? ちょびっと剥がしてしまいましてねぇ…)


そんなこんなで、これからはこの爬虫類サーモが飼育の手助けをしてくれる事になります。













【おまけ】
ちょっと気になった事。
2011 03 01_1712.JPG
市内ガソリンスタンドのこの看板を見て思ったんですが。

出光人の方はまだCMとかで認知されてる方だとは思うんだけど
写真のこちらの方↑↑、今はもうめっきりメディアに登場しなくなったのに
まだこうして放置されています。 14年前ですよ!?

いやまァ、こうして残っている事は俺としてはちょっと嬉しいんですが
そこはかとなく寂しさも感じます。

今の小中学生にとっては、
これを見てもこれが具体的に何と云う名前なのかも分からないと思います。
(いや、同年代以上の人でも覚えている方はほとんど居なさそうだな…)

この記事を読まれた方にお尋ねします、
彼の名前を覚えていますか?

見栄張って調べてからコメントとかするなヨ! 知らないなら知らないと言え!!!!!!!
え? 俺すか? まぁ常識として認知しておりますね…


なんか久し振りに意味不明に攻撃的な記事を書いたなァ~




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スタイロフォーム製 簡易冷温室作成 [飼育ファイル]

この時期北日本で格段に厳しいのが、言わずもがなの寒さで御座います。

我が家の虫達も、常温管理で飼育されてしまう者達は
毎年危機にさらされています。
国産のオオクワ・ルリクワ・マダラ辺りは問題ないですが
スペースの都合上ティモーレンシスギラファは極寒の自部屋(2~8℃)に、
半数近くの者達はなるだけ寒さをしのげるように居間にて管理しています。
その他は今なけなしの狭い簡易温室2台でギュウギュウ詰めになっています。
この2台では見た感じせいぜい10種くらいの在庫維持がいいトコで、
他にも温度管理が必要な外国産が大勢居ますから、目に見えて(温室が)足りません…


保温するための策ですが
部屋の構造上暖房を効かせるのは非常に難儀だし色々不味いんです。
冷やし虫家は高い割りに容量がタイト(約100リットル)だし
ワインセラーは安く出品してる物は狭過ぎて大きなケースは入らないし、
十分な容量がある物はどれも馬鹿高い。
植物用のガラス温室じゃ断熱性能も劣る。
屋外に専用の小屋を建てる場所も技術もあるワゲ無ェわけない

金も無ェ、技量も無ェ、けどどうにかしないとイケナイ。

作るしかない、簡易冷温室作るしかもうないですよネ。




と云うワケで、数ヶ月前から検討していた

       【 第三冷温室製造計画 】に着手する運びとなったのです。


材料はモチロン皆さんにもお馴染みのスタイロフォーム byダウ加工
ェ!? 馴染みでない? ホームセンターに行ってみなされ。

スタイロフォームを使った飼育庫・飼育室の提案は
WEBサイトや昆虫専門各誌に紹介されていますが、私が参考にしているのが何か
昔の記事を読んで頂けた方にはご存じになられているかと思います。

スタイロフォームの寸法は長辺1820mm、短辺910mmですが、
厚さは種類があり、15mm・・・20mm・・・25mm・・・・・・50mm・・・と
どれがベストかと言いますと、強度&作業効率の点で30mmがベストです。
それ以上厚くなると裁断する際に手こずったり重くなったり、
薄くなると強度が弱く箱を作っても弛んだり保温性能が弱まる危険が出てきます。






さて、作成するにあたってまず図面を書くことになりましたが、
                  (↑とは言ってもそんな専門的な質なわけも無く)
ここが最初の悩み所。

3つありますがまず一つ目。
置き場所からなる温室の寸法
 ・出来たばかりなのにもう残り少なくなった自部屋のスペースを
  一番納得のいく寸法で作成するにはどのくらいの大きさが相応しいのか?
 ・作成作業するためのスペースに無理が生じないためにはどの程度が限界か?
  (シャンデリアとかあるからなぁ……)
 ・部屋から出せなくなるなんて間抜けなミスをしないために、
  ドアの幅にちゃんと収まるようにするにはどう寸法をとるか?

そして二つ目のこれが意外と重要なんですが、
温室の扉の様式(作り方によっては『フタ』ですね)。
ハッキリ言ってこの点に関しては種類により技術も手間も大きく変わるので
結構悩みます、いや、色々悩みます。
考えたパターンとしては、
 ・開き戸式(片開き1ドア・片開き2ドア・観音開き)
    …蝶番で扉板の片方を固定し、固定してない方を弧を描くように開閉させる。
 ・シャッター式(縦スライド式・横スライド式)
    …温室のスライド部分に溝を作り独立した扉板を扉に対して水平に動かし開閉させる。
 ・引き戸式(横スライド2ドア式)
    …温室に設置したレールに扉板をはめ込みレール上をスライドさせて扉を開閉させる。
 ・はめ込み式(1枚)
    …独立した扉板を、温室の枠にピッタリはめるフタとして開閉させる。

そして最後の三つ目が、
上記の2つを考慮した上で無駄な端材が残らない様に裁断する寸法を考える。

そこへさらに金銭的なハンデがのしかかって来ます。

と考えていくと、

横スペースが狭くなってしまったので空間を上手く活用するには
従来(1台目・2台目)の横長タイプはNG、縦長タイプにする他無い。

部屋のスペース上大き過ぎる物は作成場所も無くなってしまうので、
部屋のスペース内で作れるサイズ=(この自部屋の場合)長い形には作れない。

部屋のドアの幅はほぼ70cmなので
それ以内で収まる寸法をどこかに当てなければならない。

扉については、
開き戸式はメジャーな構造なのでやっておられる方も多いが構造上隙間が空いてしまい
保温・保冷の点から見て難有り。構造上、変に力が加わると変形・破損の危険も有り。
引き戸式だと構造的に横長タイプに限定される。縦長で採用するには工夫も要るし効率悪そう。
はめ込み式は作るのがこの中で一番簡単なので
開き戸式と並んで採用している方も多いしウチの1台目とNo.6もこの様式だが、
逆にとらえれば、構造上一番外れやすいようになっているとも言える。密閉性もピンキリ。
という事で、少々使い勝手が悪いが密閉性・固定度の点でシャッター式を採用。

あとは、残った要素を足していかに広く大きく出来るか。




色々考えあぐねて、図面は完成しました。(この時点で結構やり切った感がします…)

因みに、スタイロフォーム5枚使えば
箱を作るだけなら難無く1個のある程度の余裕がある温室が出来上がると思います。
1枚だけ半分に切って天板と底板にすればOKです。
しかし、シャッター式にするとなると
上にスライドさせて外すシャッター式は高さ182cmの温室には不便ですし
身の丈に…合わないんだよな…ぁハハ…

それに正直、いくら1820mm×910mmの大きさの板と言えど
あまり大量にストックしておける程広い部屋じゃありませんから…

出来るだけ材料自体に傷を付けないように置いておくには
ギュウギュウになるちょっと手前くらいで止めとかないとな…

今回は、4枚と云うかなり難度の高い枚数で初めて作成してみる事に。
(実はあともう1枚ストックがあるのですがかなり湾曲していて使えません)







図面がようやく出来上がったらいよいよ裁断です。


setudan.JPGこの時重要なのは、直線的に切ることと、


tyokkakusetudan.JPG
垂直に切ること。

ただ単に切って組み立てて箱を作るのなら想像するに難しくはないですよね。
しかしいざカッターを手に持ち刃を入れてみると。


まぁ傾きますね。 垂直に切れないですね。

ちゃんと専用に道具を工夫する必要があります。
「別にちょっとくらい曲がってしまっても構わねえや!」と勢いで箱を作ったとしても、
隙間だらけで熱or冷気が外に抜けていきますよ結構、
まだ発泡スチロール箱の方が使える、とまではいかないかも知れませんが。

扉が上手く閉まらなくなるのが一番危険ですね。

因みに電ノコとか有りみたいですが……

zairyou.JPG
図面通りに作成した材料。(変なの入ってますがこれは後述、一番大きい板は無関係です)

しかし、この画像の材料はホントに最低限の必要部品で、
これ以外にもいくらか必要な物があります。

因みに、スタイロフォームで作る温室は、人によっては
ベニヤ板やコンパネや角材等の木材も組み合わせてよく使いますが(コンパネって使うかな?)
自分はいつも簡素・低予算・精密・高性能(爆)をポリシーとして
作っているので木材まで使っちゃったら手間がマジパねぇ事になります。
(完成した今になってソレを考えるとゾッとしますよ)

自分だったらさらに2倍くらいの時間を要する事になるかも知れません。


setugou.JPG
緊張の裁断が終わったら今度はさらに緊張する接合作業です。



ategi.JPG
とここで早くも前言撤回か!!?  明らかに木材の類ですけど…
これはシャッターの稼動補助材(ガイド)みたいな物です。
シャッターをスライドさせるために温室にとりつけるのですが、
いちいち細くスタイロフォームを切るのも面倒なので、手っ取り早く買ってしまいました(汗)
まぁ~この方が堅いし接合する時も歪みにくいし。


onsitukansei.JPG
箱はこの通りほぼ完成しました。



次は肝心のです。

扉は流石に長いままだと扱い辛いので、上下に2つ切り分けました。

扉にあっては困るのは、歪みが起こる事
スタイロフォームの購入段階で意外と気が付かないところですが、
歪んで湾曲している物があったりして
せっかく正確に裁断出来ても組み立てる時にずれたり傾いたりして
完成したのに隙間が出来てしまうと非常に歯痒い気分にさせられます。
なので、購入段階でしっかり品定めをしておく必要があります。

で、この扉も裁断前は歪んでいなかったのですが
切った後に見てみると残念な事に僅かに変形していたので、
metarukooto.JPG
↑↑Lアングルで歪みを矯正し固定します。


gamuteepukooto.JPG
さらに、スライドする摩擦部分の左右2辺をガムテープで保護します。

それと、扉に取手をとり付けるのも忘れる事は許されません。


  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


箱が出来上がりました、次は温度管理用の道具の調達です。
inoutsaamo.JPG
非常に使い勝手の良いお馴染みの内外温度計
今の自分にとっては非常にお手頃な値段で助かるのですが、
前まで買っていたホームセンター某SDに行ってみると
悲しい事に販売の形跡が跡形も無くなっていました。

市内にある5種類のホームセンター(某SD・某SW・某HM・某YG・某KM)を巡り
ようやく販売している所に辿り着けました(汗)



そしていよいよ肝心の熱源ですが、
どんな物があってどこに安くて良さそうなものがあるのか色々見てみました。

最初の内は、よくある『プレートヒーター』か『パネルヒーター』かな~…
と考えて調べていましたが、お高くついてまして…無理っぽいです。

また、ネットで見ていると、『ピタリ適温』『マルチパネルヒーター』などの
シート状の加温器具を探される方がおられますが、
これはまず使い辛い割りに値段も張るのでまずやめた方がよろしいかと思います。
温度自動調節機能なども、空間を暖めるにはもはや余計な機能でしかありません。
ワット数を上げれば多少は加温能力が高まると思いますが、
前述の自動温度調節機能をはじめシート面積自体も広くなり値段も高額なので
保温電球を買った方が設置スペース・温度上昇効率・価格の面で楽です。
 ウチに8wのマルチパネルヒーターがありますが、
 フル加温でも約100リットルの容量では2℃上げるので精一杯です。

ならばと、家電で調べるしかない(もう電球じゃ無理!!)と云う事で
色々ホームセンターで見て回ったりネットを使い探してみました。

と、急にこんな物を発見!
asiokikotatu.JPG
足置きこたつ、これに決定ェェェ!!!!!
形、使用法がプレートヒーターにかなり近いんじゃないかと…
ワット数も十分過ぎる数値であり安心できそう。

これを温室に入れていると言った話を聞かないので
この選択が合っていたのか分かりませんが、こういった製品があると知らなかったので
正直興奮しました。



senncut.JPG
こたつのコードを通すための穴を作ります。
ただ穴を開けたら普通にダメなのですが、この点はこの場では省略。


さて、温度計・熱源ときたら次は勿論サーモスタットが必要なのですが、
色々調べてみた結果、これに決めた!と云う物は見つかりましたがまだ買っていません…

金銭的な問題で…とりあえず今待機中です。


そして今度は温室の中に入れる重要な物、
ラック(棚)です。

実は今一番悩んでいるのがこれで、
既成の製品でなかなかベストマッチな寸法の棚が無いんですね。
ただ、ほんの少し妥協すれば大丈夫と言えば大丈夫なんですが…
ラック作るのも先立つモノがなければアレなんで…

取り敢えず今は家にある小さめのメタルラックで我慢する事に。

seted.JPG
取り敢えずテキトーにセットしてみるとこんな感じになりました。
メタルラックを縦に配置してみるとこれがジャストフィット。


futatuki.JPG
扉を閉めるとこうなります。

正直、まだこの時点では
温室の四隅を固める補強板は付いてませんし、
大きい所為で箱の板がたゆんでしまい補強する必要もあるので
箱自体の完成度はまだ90%くらいですかね。

しかし、ぶっちゃけ密閉度はかなり高いですよ。
シャッター式の利点は、本体と扉に出来る隙間がほとんど無く扉の密閉度が高いと云う点につきます。







現在あるこの3つの温室の容量を計算してみました。

1号(スタイロフォームIB 1.5枚使用)
…例の作成情報を元に初めて作った温室。
 初めての作業のため若干失敗気味で隙間がある。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・156.330ℓ

2号(スタイロフォームIB 1枚使用)
…大幅に改良を重ね作成した温室。
 スタイロフォーム1枚で作成したため冷やし虫家と容量がほぼ同じ。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・96.876ℓ

3号(スタイロフォームIB 4枚使用)
…今回制作した自身初の縦長型の温室。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・799.344ℓ







出来上がったらまず生体を入れる前に稼働テスト

まあまだサーモを付けてないのですが、
取り敢えずこたつ単体でどこまでやれんのかを見てみました。
こたつには強・中・弱の3段階あるのですが、それぞれで試してみました。

室温:3~8℃

短時間(20~30分経過後)・・・・・・・・・⇒結果

短時間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・⇒結果

短時間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・⇒結果

長時間(数時間経過後)・・・・・・・・・・・・⇒結果

長時間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・⇒結果


まぁ兎にも角にも、飼育に使えるところまで出来上がったので、
前までの状態よりずっと安定的にブリード出来るようになりました。


今回の記事の内容は、冷温室作成の経過詳細全ての内5割程のみを書き記しました。
残る5割の内3~4割程を合わせて、2011年の挑戦・計画⑤にて紹介しようかと思います。
(まぁ、普通に誰もこんなポンコツの温室紹介されても困るワケだけども…)



 ※追記  ↓↓参考記事一覧↓↓

   【簡易冷温庫作成記事 その2 (自作する場合こちらも参考にしてみてください)
   ⇒ 2014-1-3 『スタイロフォーム製 簡易冷温室作成 2』

   【熱源と併用するサーモスタットについて】
   ⇒ 2011-3-2 『サーモスタット おま~(笑)』

   【空気循環機材】
   ⇒ 2012-2-26 『安定した温度管理をするために ~ファン設置~』

   【棚・熱源・空調について】
   ⇒ 2015-2-23 『温室本格稼働! ~棚と熱源と空調~』



タグ:紹介 温室
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衝動買い? [飼育ファイル]

昨日(土曜日)、数人で酸ヶ湯に遊びに行きました。
が、甘い見通しで行ってしまったために酷い寒さ冷たさに参ってしまいました。
長靴履いて来りゃ良かった…雪もちょっと固かった……

さて、今飼育作業の進行を妨げている温室作りですがようやく形成完了しました!!

今現在熱源を搬入して加温テストしています。
つまり実質まだ使用出来ません。
まだサーモを付けてないので使いどころが難しいんだろうけど。


さて、ちょっと前から色々とサイトを探して回り、
マイナーなサイトなども含め発酵マットを物色していました。

産卵用、幼虫用、〇〇クワガタ用、カブト用、〇次発酵、生オガ、廃オガ、
菌床発酵、赤枯れ、〇〇チップ使用、粗め、微粒子、強添加、無添加…
安価、高価、少量、大量、ガス抜きあり・無し…

いずれにしろ、金銭的な足枷が非常に歯痒いです。


しかし、最近何かマットの常備在庫に物足りない気がしていたので
取り敢えず今まで使った事が無いメーカーから購入してみました。



2011 02 06_1655.JPG


と云うワケで安かった事を理由にNo.6と一緒に新マットを仕入れてみました。
容量105リットル(15袋)、送料・代引き手数料込でも
1袋あたり222円、非常に魅力的な数字ですなぁ。

販売元に詳しい説明・羽化成績を聞いたところ、
ご丁寧に文書にて説明書きを添えて下さいました。

簡単に言うと、産卵用と云うより幼虫飼育向きのクワガタ用マット(ギネス報告多数)だが
寝かせることで産卵用としても好成績が期待できるみたい。
対象は特に国産&ヨーロッパ産ミヤマで羽化成績が良いみたい。
今年良いサイズのが採れたらちょっとやってみようかな…
今更こんな場所でアレだけど、有難う御座いました~

ところで、今回仕入れてみたマットはかなりお手軽価格だったわけですが
飼育者が考える金額と質の関係については人それぞれ見解が分かれているかと思います。

自分は、別に安くても大型サイズは全然羽化出来ると考えています。
【安い=質が悪い】と云う単純な考え方は、飼育ブームが到来した頃の話。
今では種類・メーカーが多種多様で昔の何十倍にもマットの種類が豊富になり、
価格的な魅力も兼ね備えなくてはならなくなっているのは仕方がない。
飼育文化も定着するほどにまで年数は重なっているので品質の改良も進んでいるでしょう。
(オオクワなんかが分かりやすいでしょうかね、
 昔に比べて最大サイズがずっと上がってきていますから)

使用する側も用法を試行錯誤して使い慣れれば
どんな安いマットでもギネスはともかく特大サイズは生まれるでしょうし。

まぁこの業界ですからたまに凄く怪しい物も見ますが…

ギネス作出系のマットだって、使い方がテキトーだったら
さして他のマットと変わらない結果で終わるでしょう?
要は使い様なんでしょうね。

こういうことを書くと、
「単に金が無いヤツらが言い訳してるだけ」と思われるんでしょうけど。

使用を敬遠するのはその質に納得がいかない(質が悪い)からですが、
敬遠する理由として思い浮かぶのは
品質にムラがある(発酵度合い・水分含有量・粒子)
ハエ・ダニ・線虫がよく発生する(最初から混入している等)
劣化が早い(廃菌床発酵系によくある)
死亡率が高い
羽化サイズ成績が芳しくない
産卵数が伸びない
ゴミが混入している(砂利やビニール屑等)
カビつき易い
こんな感じ??

自然の物を使うだけに、工業製品のような安定した品質は維持できないのも分かりますが
せめて、品質のムラと雑虫混入だけは勘弁してほしいです。
というか・・・・・・・・・







                      ……書いてる内に何が言いたいのか忘れちったよ(汗)


タグ:紹介 マット
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ホダ木チェック [飼育ファイル]

あ~…なんか明日東北新幹線新青森駅が開業するとか…
お…TVに青森が出とるな…

当たり前っちゃぁ当たり前だけど、
関東の人達ってこっち(青森)の言葉ホンっトに何言ってんのか分からないんだね。
TV見てて思ったよ、あれでもTV用の訛りなのにねぇ


そんなことより、
予てから非常に興味のあったブツが昨日ようやく入手できました。

では早々に登場してもらいましょう、これです↓↓




クヌギホダ木.JPG
今回初めて仕入れる事になります、未カットの産卵・飼育用ホダ木です。
                                       (樹種はクヌギ)

前々から未カット材は目を付けていたんですが、
これがまたなかなか売ってるトコ少ない。
どこもかしこも14cmカットが1本単価とか1ケースとかですね、
たまに20cmカットとか45cmカットとかありますが高かったりとか規格外とか…

そんな中、ちょっと前に産卵木販売店・業者を多数調べていた折に見つけた
『某分岐点』の材が非常に気になりました。

自分もかれこれ8年くらいブリードしていますので、
さすがに・・・・現物を触ってその虫にあった堅さかどうかは判断できますし
          (とは言え水分量ミスったらダメだわな)
断面の近写があれば画像でも判断できます。

今まで使ってきた某地方の老舗(数ヶ所アリ)で扱っている材は
ど れ も 堅かった…
勿論最高規格(特A又は超特Aとか色々)は芯は無く(←ところにより「ほとんど無く」)
必然的に軟らかめも比較的多くなってくるがそれでも全てではないし、
それ以下の規格では勿論柔らかいものは滅多に手に入らなかったですね。

こういった用品を揃えている大型メーカーは、
大量の注文に応えるために当然ホダ木も大量に仕入れておく必要があるワケです。
大量のホダ木を仕入れるとなれば、
それ相応の規模のシイタケ農家が要るのでしょう(多分そうじゃない?)
しかしそれほどの規模の供給を満たすには、
大量に栽培されている冬菌のホダ木が利用され、
夏菌のホダ木は供給に追い付かない等の理由で少ないようです。

冬菌を使った原木栽培はシイタケ栽培では最も一般的で、
用品メーカーが扱ってるクヌギ・コナラ産卵材として売られてるホダ木はほぼ全部これです。
冬菌で出来る産卵材は結構堅い物が多く、
そうだとしたらコナラより堅めが多いクヌギは購入の検討範囲外です。

一方夏菌を使った原木栽培は、収穫時期がキノコに厳しい夏季なので
冬菌での栽培より施設や手間が要り、
さらにこの時期は大量生産できる菌床栽培品が安く出回ってしまうので
この夏菌を使う農家は少ないそうです。
夏菌で出来る産卵材は冬菌のそれと比べても軟らかい質の物が多く、
クワガタ専門店や用品メーカーでは、通常の産卵木(冬菌)と区別して
「夏菌材」として販売しているのを見たり聞いたりする事があります。
冬菌か夏菌かってだけでそう違いがあるのか?と疑問にもつ事もありましたが
前述の売り方は裏を返せば「違いがあるから区別して販売している」と云う事になりますな。

因みに産卵木を販売するにあたって
クワガタ専門店も昆虫用品メーカーも産卵木販売店も
扱ってる材が夏菌材であれば、ほぼ必ず夏菌材である事を公表しているはずです。
「良い物売ってるんです」と云うアピールはしたいでしょうからね。
そして爆産すれば後は菌床やマットが売れていく事になりますからね。


さて、キノコ屋でもないのにペラペラとこんな事を書いてしまって
内容が合ってるのかどうか責任持てないので話を戻しますが、
今回買ったココの材はまぁ、夏菌材の部類になるワケです。
また普通のホダ木は、種菌を植えて3~4年以上経過し
材の寿命が来るまでシイタケを絞り獲れるだけ絞り獲った栄養が抜けた廃材であるのに対し、
ココの材は2年も使わないで販売に回すので材の栄養価が大分残っていて、
管理の仕方によってはシイタケがまだ採れるとの事。
(キノコ嫌いなんでそれはいいけど要はまだホダ木としての寿命は来てないと云う事)
とは言え、ハウス管理できちんと菌を回しているためちゃんと軟らかくなっているらしい。
と云う事は
よく出回る冬菌のホダ木が、長期間乾燥してシイタケ菌が死んでいるのに対し、
ココのホダ木は菌が生きていると云う事になります。
(加水してしばらく置いたままにしておくと断面が白くなる事があるらしい)
まぁウチに届いたホダ木は所々樹皮が剥がれているんですが
                    (=その場所はシイタケ菌が死んでいる)

ここまで書くと流石に、利用してる方やココを知っている方にはモロバレですね~。




さて、説明はここで一旦終わりまして切ってみました。



2010 12 02_1561.JPG
室内で切る用にガーデンブロックを購入~


2010 12 02_1564.JPG
いやまぁこのブロックは切る時の台座なんですけどね。

因みに、この材は原木のままカットしていないので
長さはそのまま約90cm
14cm以上好きな長さに切れる…くぅ~これだよこれ。


2010 12 02_1562.JPG
切った感覚はやはり……、これまでのクヌギより断然軟らかい!!
コナラであればここまでの軟らかさに近いのも僅かにあったのですが、
クヌギでは無かったですよ今まで。


さてちょっと断面を見てみますと、
未カット材なので芯や堅さ、雑菌については博打要素があったのですが
非っ常~に素晴らしい!よく頑張った、感動した!

産卵木の堅さチェック

↑↑…………なんかイマイチ感触が伝わってないな…
「軟らかい」と言っても安い土埋め霊芝材みたいに肉がスカスカになっているワケではなく
肉が詰まっているが全然堅くないと云う感じです。
いうなれば、超ハイグレードな砂埋め霊芝材を圧縮した感じとでも言ったところでしょうか。
なので、爪で引っ掻いても表面はそれほど崩れません。(否当たり前か?、切った直後な上にちょっと水含んでたんだから)
突き刺してみようとキリを探したんですが見つからなかったので
マイナスドライバーを使ってみたんですが、非常に良く突き刺さります。

また、材はしっとり?と湿気を含んでいて、
菌が生きてるんじゃないか?と期待を隠せません。



因みにウチにまだ使ってないクヌギ材が眠っていたので
ちょっと比較。(水分量とか違うんで参考にならないけど)


A.JPG
よくあるクヌギ材(冬菌)・直径15cm
マイナスドライバーの突きしろは76mmです。

8mmくらい突き刺さってはいますが、
これ結構力入れてますからね、爪なんて絶対入って行きません!


B.JPG
よくあるクヌギ材(冬菌)・直径7cm
やはり太い材より菌が回り易いので、突きささる深さもそれなりに見えますが
約2cmではまだ堅いと言わざるを得ないですな。
(因みにどの材も一番軟らかい所を突いています)

冬菌の材は全般的に繊維が堅いまま残っている物が多いですねなんか。


C.JPG
今回の材(夏菌)・直径11cm
水分を少々含んでいるってのもありますが、
ま こうなります。

因みに「良い」砂埋め霊芝材だと同じように完全にドライバーが埋まります。


因みにこのあともう1本カットしてみましたがこっちは、
雑菌・芯・シミ(俗にシミと言うのはクロコブダケを指します)が皆無で
肉質もかなり良い。こちらは最高レベル、こんなの今まで見たこと無い!




さて…「某分岐点」さんをほめちぎり、材を切った後は勿論…  使います。

次回に続く



タグ:FC2動画 紹介
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ミキサー導入 [飼育ファイル]

(今日はメチャ調子悪いので非常に抑揚の無い記事となります

さて、今回も採集へ…(採集の部分は画像も無いのでサラッと流します)

19日(金)、No.2と2人でツヤハダを探しに山ヘ行ってきました。
No.2は今回が材割り採集初挑戦です。

いい材がありそうな場所を目指して車を停め、林に入っていきます。
この時期ともなると山には雪も積もっており、
少々歩き辛くなっていました。

まだまだ赤枯れの見極めも経験が少なく、
最初のポイントではマダラ材のみの収穫に終わりました。

その後何ヶ所か踏み込んでみるもののいい材も無く時間だけが過ぎていきました。

最後に着いたポイントは雪がまだ積もっておらず歩きやすい場所でした。
材もかなり転がっており浮足立ちます。

散策中ニホンカモシカに遭遇しました。
逃げるとは分かっていても近付いて見たくなるのが年頃と言いますか、
ジリジリ間合いを詰める俺達と後退りしていくカモシカ。

もちろん最終的にカモシカは置いてかれましたが、
周辺の散策を再開してみると古びたルリ材を発見。
だいぶリユースされている材で、ボロボロのガタガタ。
結局そこからはルリ幼虫少数とルリ材片を収穫。

その後軽く遭難し、暗くなってきたので終了する事に。

結局ツヤハダをほとんど探してなかった事に気づくも、
取り敢えず今回は収穫ゼロではなかったので良しと云う事で納得。





翌日20日(土)、前日の収穫材を割るためまたNo.2と集会。

材を割る作業を続けながら、
材から出たルリ幼虫に与えるエサについて考えていました。
普通は浅く発酵したマットでいいものですが、
目の前に材があるのにそれを使わない手はありません。

そう考えたものの、材飼育はスペース上キツイので
マット飼育と云う事に…

しかし材をフレーク状に加工する道具を持ち合わせていません。
すり鉢なんて無いし、手で細かく千切るなんて効率が悪すぎますね…

俺 「……よし……ミキサー買いに行くカァ~」

No.2 「え!?……それマジで言ってんの?」

赤枯れフレークやカブフンマット作るためでもあるので多少の出費を覚悟し一念発起。
久し振りに自転車で買い出しへ…
近くのホームセンター等を回りつつ、FH鈴木さんへ意見を伺ったりで、
結局ドンキで安~いミキサー(ミル無し)を購入。

ジュースミキサー.JPG
買っちゃった~[るんるん]  (←誰やオメェ)

まずは余計な異物を取り除きながら2人の手で細かく砕いていきます。
でミキサーの中に入れていきますが、
入れる丁度良い容量は経験を積んでいくしかないですね。(少なくても多くてもダメですから)
因みに、乾燥させた方が本来は良いんですが
今回は湿ったままでミキサーにかける事にしました
(「乾燥させた方がいいよ、なぜなら…」とか言ったツッコミは必要御座いませんので…)

2010 11 20_1537.JPG
スイッチを押したらどうなるんだろう~? と云う、こう…なんかワクワク感みたいなモンがあります。

で、スイッチを押すと…



(中略)



2010 11 20_1538.JPG
楽しィ~~これ楽しィ~~



ルリマット.JPG
出来上がった試作ルリマット
微粒子~粗め混合で、なんか出来栄えを見てしみじみしてしまう…


ビフォア.JPGアフター_edited-1.jpg
人の手でここまでするとどんだけの手間と時間が掛かったんだろう…
そう思うといい買い物したと思いますな~


2010 11 20_1540.JPG
超小型種用に60ccのカップも買おうかね…
今年の春に採って今も幼虫のままの個体もこの際このマットに入れてみました。


と、云うワケで我が家もミキサー導入!
これでマダラもツヤハダも心置きなくやれますな、
お、それとツヤとかネブトもかな~

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