会長のすゝめ ~各属主要クワガタ編~ [飼育ファイル]
(2019年10月30日 一部編集 )
昔から無駄にデータや度数で種類を説明すると云う事が大好きだったので、
今回は自己満足型おすすめカブクワデータファイルの紹介です! ! !
個人的に感じる事をまとめてますんで生温かく見守って下さい~
何かあったらツッコんで下さい(怯)
今回も ★5段階表示 です。
年間流通度……野外・飼育品共に年中成虫が入手できるかどうか
(★×1=入手時期が極端に限られる ★×5=年間を通して入手可能)
飼育難易度……成虫飼育のみにおける管理の難しさ
(★×1=カブクワ初心者でも簡単 ★×5=低温環境・豊富な経験が必要)
繁殖難易度……産卵~孵化~羽化~産卵、つまりブリードの難しさ
(★×1=カブクワ初心者でも簡単 ★×5=特殊環境・豊富な経験が必要)
累代コスト………ブリード(産卵~1ペアの羽化が基準)にかかる費用を表したもの
(温度管理品除く)
(★×1=最低限の安物で済む ★×5=高価・多種の道具が必要)
飼育スペース……1♀が一般的に産む数×幼虫1個体あたりに必要な面積
(★×1=本棚の1区画でも間に合うくらい ★×5=4畳半を占拠される程)
管理頻度………チョット言葉がおかしいですが成虫・幼虫の餌・容器交換のペースの速さ
(★×1=多少放置飼育しても問題ない ★×5=頻繁に交換・観察が必要)
Dorcus属① オオクワガタ
○一番市場が大きいクワガタグループですね、
昔から国産は人気があるし、1999年頃?からアンタエウス、
2001年頃?からはホペイが盛り上がりましたね。
血統モノがたくさんあって荒れている様にも感じますが、
クワガタとして最もベーシックな風貌で初心者でも好感が持てます。
丈夫・安価・大きくなる の三拍子揃ったグループなのに
日昆では何故か人気がありません…
こんな方におすすめ
・初めてクワガタを飼ってみたいけどどうやればいいのか分からない人
・飼ってても殺しちゃうんじゃないかと不安な人
・エラフスホソアカクワガタやニジイロクワガタを見て「気持ち悪ッ」と思う人
これがおすすめ
・オオクワガタ(日本産亜種)………流通量が多い・情報が豊富・丈夫
・オオクワガタ(原名亜種)…………情報が豊富・丈夫・成長が速い
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★ アンタエウス・シェンクリンは★★
繁殖難易度… ★
累代コスト…… ★★★
飼育スペース…★★★ 小型種は★★
管理頻度…… ★★
Dorcus属② ヒラタクワガタ
○大型の部類に入るダイオウ・アルキデス・ティタヌスを中心に人気があり、
中・小型種のティティウス・ライヒ・タウルス・インテルメディウス他マイナーな種類も豊富です。
ティタヌス種は産地ごとにラベル分けがされていて大型になる事から
初心者からベテランまで人気が高いです。
テイオウ(フィリピン東部亜種)やヒペリオンは一時期ブームが起きましたね。
ヒラタ同士を戦わせるクワガタ相撲も盛んに行われています。
こんな方におすすめ
・デカい虫が好きな人
・迫力に重点を置いて虫を選ぶ人
・リアルムシ〇ングを子供に見せてやりたい人
・丸々と太った大きな幼虫が見たい人
・「フィリピンの〇〇島産ヒラタだよ」と自慢して「どこ?」と言われてマニアの気分に浸りたい人
これがおすすめ
・オオヒラタクワガタ(スマトラ島産)………安価・情報が豊富・流通量が多い
・オオヒラタクワガタ(パラワン島亜種)…・情報が豊富・流通量が多い
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★★
繁殖難易度… ★★
累代コスト…… ★★★★ 小型種は★ 中型種は★★
飼育スペース…★★★★ 小型種は★★ 中型種は★★★
管理頻度…… ★★★
Dorcus属③ コクワガタ
○小型で赤味があるエレガントゥルス・メリアヌス・プセウダキスや、
大型のネパール・マグダレイン・ドンキエール他なにげに多くの種類がいます。
最近は小型ドルクスも人気が出てきて、このグループも例にもれず
グラウト・クォンはウン万円で、ダビディスに至ってはウン十万で取引されています。
こんな方におすすめ
・大きい種類があまり好きじゃない人
・クワガタに「かわいさ」を求めている人
・飼育スペースに余裕が無い人
これがおすすめ
・コクワガタ………………………採集が容易・丈夫・安価
・エレガントゥルスコクワガタ……流通量が多め・成長が速い
・ビシグナ―トゥスコクワガタ……流通量が多め・安価・成長が速い
年間流通度… ★★★
飼育難易度… ★ ネパール・ドンキエールは★★★
繁殖難易度… ★ ネパール・ドンキエールは★★★
累代コスト…… ★ 大型種は★★★
飼育スペース…★ 大型種は★★★
管理頻度…… ★★★
Prosopocoilus属 ノコギリクワガタ
○国産・外国産共に幅広い層に人気があるグループですね。
色・形・大きさは本当に様々で種類もかなり多いです。
クワガタ中最長のギラファ、模様が特異なファブリース、ヒラタの様な太さのハスタート、
全身黄色いオキピタリス、単為生殖できるトレス、大腮が左右非対称なブッダ等、
他にもそれぞれ深く変わった歴史を持つものがたくさんいます。
こんな方におすすめ
・色虫好きな人
・1つの種類にこだわりたくない人
・金銭的に余裕が無い人
これがおすすめ
・ギラファノコギリクワガタ……………安価・流通量が多い・情報が豊富
・アスタコイデスノコギリクワガタ……安価・流通量が多い
年間流通度… ★★★ ギラファは★★★★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★★ アフリカ産は★★★
累代コスト…… ★ 中型種は★★ 巨大種は★★★
飼育スペース…★ 中型種は★★ 巨大種は★★★
管理頻度……★★★
Hexarthrius属 フタマタクワガタ
○大型種ばかり、大腮が太い種類が多く気性も荒く見ていて飽きないです。
昔から人気があってその上価格も安いマンディブラリス・パリーが有名ですね。
最近は高価で取引されるボーリン・ダビソン・ビタリス・ムニスゼッチ他、
入荷直後から人気の衰えないフォルスターが注目を集めている今ホットなグループです。
こんな方におすすめ
・兎に角「デカい」虫に惹かれる人
・カッケェクワガタが飼いたい人
・お金がある人
・マニア
これがおすすめ
・パリー(セアカ)フタマタクワガタ……安価・流通量が多い・鑑賞向き
・マンディブラリスフタマタクワガタ……流通量が多い・情報量がやや多め・鑑賞向き
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★★
繁殖難易度… ★★★
累代コスト…… ★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★★
Rhaetulus属 他 シカクワガタ
○ここでは数属まとめてシカのグループとします。
大腮に大きな特徴があり、立体的に湾曲した形がたまらなくカッコイイ、
更に色虫的要素もあって非常に気品があります。
活動期ともなればその動きはメチャクチャ速くなります。
強烈なツヤがあるクロツヤ2種や、珍品として有名だったペロッティ、
クワガタ最高峰と呼ぶに相応しいオオシカ他、色濃い個性の持ち主が犇めくグループです。
今後マイやレーマンの入荷に大きな期待がかかっています。
個人的には一番オススメです。
こんな方におすすめ
・標本好きな人
・オオクワガタがあまり動かなくてつまらないと感じている人
・高価な虫を持っている事にステータスを感じる人
・「初入荷」という言葉に弱い人
これがおすすめ
・シカクワガタ(原名亜種)………やや安価・流通量がやや多め
年間流通度… ★★ オオシカ・フキヌキは★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★★ クロツヤは★★★ オオシカは★★★★
累代コスト…… ★★ ディディエール・ペロッティは★★★ オオシカは★★★★
飼育スペース…★★ ディディエール・ペロッティ・オオシカは★★★
管理頻度…… ★★★
Odontolabis属 ツヤクワガタ
○巨大種~小型種まで大きさが様々なクワガタグループです。
インドネシア産は個体数も多く入手も容易な一方で、大陸産は高値で取引されています。
よく動き回るので見ていて飽きませんし、色彩も綺麗なので鑑賞飼育に向いていますね。
飼育はカブトに近く、幼虫期間も長めです。
繁殖は、そこそこ簡単なグループと難攻不落なグループが存在し、
そのためか日昆内では繁殖は敬遠されています。
こんな方におすすめ
・巨大種好きな人
・ブリードの難しいものほど燃える人
・忍耐強い人
・カブトマットを持て余している人
これがおすすめ
・インターメディアツヤクワガタ………安価・比較的採卵が容易・鑑賞向き
年間流通度… ★★★★★ 大陸産は★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★★★ 一部の種類は★★★★★
累代コスト…… ★★★★
飼育スペース…★★★★ 小型種は★★★
管理頻度…… ★★★ 幼虫は★
Cyclommatus属 ホソアカクワガタ
○元来の日本人が持つクワガタのイメージからは程遠いグループですね。
大陸産は似たような種類が多いですが、島に生息するものはどれもがバラエティに富んでいて
コレクション性に長けています。
特にカリマンタン(ボルネオ)島産は昔はよく入荷していましたが今は少なくなっていて
人気が出ています。
繁殖では、大型♂個体の羽化に課題があり、
特にエラフス・チュウ・アラガール等はその傾向から人気があります。
飼育者数はメタリフェルが最も多く、
♀では3~4ヶ月で羽化するなど繁殖のサイクルがとても速いことで有名です。
また成虫・蛹・幼虫のステージは「虚弱体質」と呼ばれるほど死亡率が他属に比べ高く、
恒温で管理するなど温度対策が重要になります。
高い温度でも耐えられると言われているのはカナリクラトゥス、ズベールの他
プルケルス、カウピ等のオオズ系です。
累代する時は成虫から始めるか幼虫なら数血統用意して始めた方が断然いいです。
「幼虫3頭セット」とか「3令幼虫ペア」とかでやると多分痛い目見る…カモ…
こんな方におすすめ
・標本好きな人
・色虫好きな人
・成虫を見るのに1年間我慢できないせっかちな人
・オオクワガタではもう勃たなくなった人
これがおすすめ
・カナリクラトゥスホソアカクワガタ……安価・比較的温度管理が楽・成長が速い
・インペラトールホソアカクワガタ・……比較的丈夫
・メタリフェルホソアカクワガタ………・安価・成長が速い・流通量が多い・情報量が豊富
年間流通度… ★★★ メタリフェルは★★★★★
飼育難易度… ★★★ メタリフェルは★★ 高地性の種類は★★★★
繁殖難易度… ★★
累代コスト…… ★★ ♀は★ 巨大種♂は★★★
飼育スペース…★★ ♀は★ 巨大種♂は★★★
管理頻度…… ★★★★★
Lucanus属 ミヤマクワガタ
○立体的な構造と毛深い体が醸し出す渋い雰囲気はこのグループでしか味わえませんよね。
大陸に多く生息している通り、涼しい環境に生息しています。
大陸とは言っても、ヨーロッパ全土をホームにしているケルブス、
新記載されて間もないドン、繁殖難易度は最高レベルで本属最高峰のカンター、
アメリカの大人気種エラフス等、種類も様々です。
国産種も根強い人気があり、飼育法も年々確立されつつあります。
こんな方におすすめ
・子供の頃からミヤマに憧れていた人(そりゃそうか)
・繁殖が難しいほど燃える人
・涼しい場所に住んでいる人
・ミヤマの「毛」が好きな人
これがおすすめ
・ヨーロッパミヤマクワガタ………比較的温度管理が容易
年間流通度… ★★ ケルブスは★★
飼育難易度… ★★★★ ケルブスは★★
繁殖難易度… ★★★★ ケルブスは★★ カンター・フライ等は★★★★★
累代コスト…… ★★★★
飼育スペース…★★★★ 小中型種は★★★
管理頻度…… ★★★
Aegus属 ネブトクワガタ
○超小型~中型種が多く全クワガタ中最も多くの種類がいるグループです。
かなりマニアックですが種類が多く産卵数も多いため繁殖にまわすと抜け出せなくなります。
本属では特に最大種のクーランが人気ですが飼育が難しいためなかなか盛り上がりません。
近年は様々な種類が初入荷してきて、少し前にウッドフォードで小ブームが起こりました。
こんな方におすすめ
・小型種好きな人
・オオクワガタの形が好きな人
・マットを自作するのが好きな人
・マニア
これがおすすめ
・プラティオドンネブトクワガタ………流通量が多い
年間流通度… ★ プラティオドン・パラレルスは★★★ クーランは★★
飼育難易度… ★★
繁殖難易度… ★★★★
累代コスト…… ★★
飼育スペース…★★ クーラン・プラティオドン等は★★★
管理頻度…… ★
Mesotopus属 オオツヤクワガタ
○強い光沢と丸々とした体形からたくさんのブリーダーが挑戦してきたグループですね。
♂は頭を振動させるという妙技を持っていますね。(初めて触った時は感動しました~)
数年前には一大ブームが起きました。
最近はブームも下火になってきて野外個体の入荷も少なくなっています。
レギウスに至ってはブーム当時1ペア20万円もしていたのに今では数千円程度…
飼育法も解明されたも同然ですが日昆内では未だに上手く産ませられません…
こんな方におすすめ
・クワガタに太さを求める人
・変わり種が好きな人
・光沢フェチな人
これがおすすめ
・タランドゥスオオツヤクワガタ………流通量が多い・情報が豊富・やや安価
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★★★ (経験が必要)
累代コスト…… ★★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★★★
Allotopus属 オウゴンオニクワガタ
○文字通り色彩が最大の特徴のグループです。
クワガタの中では特に体積がある方で、大型個体は重量感があります。
湿度により体色が金色になったり黒くなったりする他、
個体差や産地で銀色っぽいものや黒い個体がいます。
子供から大人まで様々な層に人気があり、ローゼンベルグの様な流通の多い種類から、
フルストルファーの様なレアものまで存在します。
こんな方におすすめ
・色虫好きな人
・金・黄金・GOLDという言葉に弱い現金な人
・一通りクワガタのブリードを極めた人
・クラスの人気者になりたい小学生
これがおすすめ
・モーレンカンプオウゴンオニクワガタ(タイ~マレー産亜種)…鑑賞向き・情報が豊富
年間流通度… ★★★★ フルストルファーは★
飼育難易度… ★ ローゼンベルグは★★
繁殖難易度… ★★★ フルストルファーは★★★★
累代コスト…… ★★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★★★
Lamprima属 キンイロクワガタ
○コガネムシを思わせるようなグループで男女問わず人気があるみたいですね。
パプアは流通量が多く、色彩を固定して血統として様々な個体が出回ってます、
さらに一生のサイクルが速く、幼虫期間も短く初心者にとっては飽きない種類でしょう。
しかしオーストラリア産の種類は羽化してからの休眠期間が長く、この点が悩みどころです。
こんな方におすすめ
・飼育スペースに余裕が無い人
・色虫好きな人
・成虫を見るのに1年間我慢できないせっかちな人
・大きいクワガタが怖くて触れない人
これがおすすめ
・パプアキンイロクワガタ………流通量が多い・情報が豊富・安価・成長が速い・鑑賞向き
年間流通度… ★★★ パプアは★★★★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★ アエネアは★★
累代コスト…… ★
飼育スペース…★
管理頻度…… ★★★★★
Phalacrognathus属 ニジイロクワガタ
○虹色に光るというワケで典型的な色虫ですね。
かつては〇十万円という高額な値が付いた過去をもっているのはもうお馴染みですね。
飼育もオオクワガタ並みに簡単で丈夫だという事も人気の元です。
こんな方におすすめ
・初めてクワガタを飼う人
・初めてクワガタを飼うけどオオクワガタには興味が無い人
・光り物が好きな人
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★
累代コスト…… ★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★
Homoderus属 メンガタクワガタ
○昔から「へんなくわがた」という感じで図鑑でもよく登場するグループですね。
色彩・形状が特殊で、やはり一度自分の目で確認してみるのが一番です。
飼育も簡単で、産卵~羽化までは難なくさせられます。
メリーに関しては、羽化後の休眠時間が長い事で有名ですが、
グラディアトールはその点は心配ないようです。
暑さにも強く、活動期には活発に動き回るので鑑賞飼育にも向いています。
こんな方におすすめ
・色虫好きな人
・変わり種が好きな人
これがおすすめ
・グラディアトールメンガタクワガタ………鑑賞向き・やや安価・比較的休眠期間が短い
年間流通度… ★★★★★ メリーの野外品入荷は11月
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★
累代コスト…… ★★
飼育スペース…★★
管理頻度…… ★★★★
Chiasognathus属 コガシラクワガタ
○南米に生息するグループで、日本人の持つクワガタのイメージから一番遠いでしょう。
金属光沢があり、色彩も美しいです。
現地から入荷するのは冬ですが、日本で飼うにはかなりの設備が必要となります。
繁殖も難しく、産卵させる以前に管理温度を低くするところから始まりますからね。
こんな方におすすめ
・奇虫好きな人
・色虫好きな人
・標本好きな人
・知人を驚かせたい人
・このグループ以外全てをブリードしていて「クワガタは極めた」と思っている人
・神風並みの特攻精神を持っている人
・この虫の存在を知っている人
これがおすすめ
・(グラント)コガシラクワガタ………鑑賞向き・比較的安価
年間流通度… × 現在輸出禁止状態
飼育難易度… ★★★★★
繁殖難易度… ★★★★★
累代コスト…… ★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★★★★
他にはマルバネとかサビがいますが… 知らん ! ! !
最初は面白そうで書き始めたのにこれほどの苦痛だとは…
まあ内容はそこそこ真面目ですから。
昔から無駄にデータや度数で種類を説明すると云う事が大好きだったので、
今回は自己満足型おすすめカブクワデータファイルの紹介です! ! !
個人的に感じる事をまとめてますんで生温かく見守って下さい~
何かあったらツッコんで下さい(怯)
今回も ★5段階表示 です。
年間流通度……野外・飼育品共に年中成虫が入手できるかどうか
(★×1=入手時期が極端に限られる ★×5=年間を通して入手可能)
飼育難易度……成虫飼育のみにおける管理の難しさ
(★×1=カブクワ初心者でも簡単 ★×5=低温環境・豊富な経験が必要)
繁殖難易度……産卵~孵化~羽化~産卵、つまりブリードの難しさ
(★×1=カブクワ初心者でも簡単 ★×5=特殊環境・豊富な経験が必要)
累代コスト………ブリード(産卵~1ペアの羽化が基準)にかかる費用を表したもの
(温度管理品除く)
(★×1=最低限の安物で済む ★×5=高価・多種の道具が必要)
飼育スペース……1♀が一般的に産む数×幼虫1個体あたりに必要な面積
(★×1=本棚の1区画でも間に合うくらい ★×5=4畳半を占拠される程)
管理頻度………チョット言葉がおかしいですが成虫・幼虫の餌・容器交換のペースの速さ
(★×1=多少放置飼育しても問題ない ★×5=頻繁に交換・観察が必要)
Dorcus属① オオクワガタ
○一番市場が大きいクワガタグループですね、
昔から国産は人気があるし、1999年頃?からアンタエウス、
2001年頃?からはホペイが盛り上がりましたね。
血統モノがたくさんあって荒れている様にも感じますが、
クワガタとして最もベーシックな風貌で初心者でも好感が持てます。
丈夫・安価・大きくなる の三拍子揃ったグループなのに
日昆では何故か人気がありません…
こんな方におすすめ
・初めてクワガタを飼ってみたいけどどうやればいいのか分からない人
・飼ってても殺しちゃうんじゃないかと不安な人
・エラフスホソアカクワガタやニジイロクワガタを見て「気持ち悪ッ」と思う人
これがおすすめ
・オオクワガタ(日本産亜種)………流通量が多い・情報が豊富・丈夫
・オオクワガタ(原名亜種)…………情報が豊富・丈夫・成長が速い
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★ アンタエウス・シェンクリンは★★
繁殖難易度… ★
累代コスト…… ★★★
飼育スペース…★★★ 小型種は★★
管理頻度…… ★★
Dorcus属② ヒラタクワガタ
○大型の部類に入るダイオウ・アルキデス・ティタヌスを中心に人気があり、
中・小型種のティティウス・ライヒ・タウルス・インテルメディウス他マイナーな種類も豊富です。
ティタヌス種は産地ごとにラベル分けがされていて大型になる事から
初心者からベテランまで人気が高いです。
テイオウ(フィリピン東部亜種)やヒペリオンは一時期ブームが起きましたね。
ヒラタ同士を戦わせるクワガタ相撲も盛んに行われています。
こんな方におすすめ
・デカい虫が好きな人
・迫力に重点を置いて虫を選ぶ人
・リアルムシ〇ングを子供に見せてやりたい人
・丸々と太った大きな幼虫が見たい人
・「フィリピンの〇〇島産ヒラタだよ」と自慢して「どこ?」と言われてマニアの気分に浸りたい人
これがおすすめ
・オオヒラタクワガタ(スマトラ島産)………安価・情報が豊富・流通量が多い
・オオヒラタクワガタ(パラワン島亜種)…・情報が豊富・流通量が多い
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★★
繁殖難易度… ★★
累代コスト…… ★★★★ 小型種は★ 中型種は★★
飼育スペース…★★★★ 小型種は★★ 中型種は★★★
管理頻度…… ★★★
Dorcus属③ コクワガタ
○小型で赤味があるエレガントゥルス・メリアヌス・プセウダキスや、
大型のネパール・マグダレイン・ドンキエール他なにげに多くの種類がいます。
最近は小型ドルクスも人気が出てきて、このグループも例にもれず
グラウト・クォンはウン万円で、ダビディスに至ってはウン十万で取引されています。
こんな方におすすめ
・大きい種類があまり好きじゃない人
・クワガタに「かわいさ」を求めている人
・飼育スペースに余裕が無い人
これがおすすめ
・コクワガタ………………………採集が容易・丈夫・安価
・エレガントゥルスコクワガタ……流通量が多め・成長が速い
・ビシグナ―トゥスコクワガタ……流通量が多め・安価・成長が速い
年間流通度… ★★★
飼育難易度… ★ ネパール・ドンキエールは★★★
繁殖難易度… ★ ネパール・ドンキエールは★★★
累代コスト…… ★ 大型種は★★★
飼育スペース…★ 大型種は★★★
管理頻度…… ★★★
Prosopocoilus属 ノコギリクワガタ
○国産・外国産共に幅広い層に人気があるグループですね。
色・形・大きさは本当に様々で種類もかなり多いです。
クワガタ中最長のギラファ、模様が特異なファブリース、ヒラタの様な太さのハスタート、
全身黄色いオキピタリス、単為生殖できるトレス、大腮が左右非対称なブッダ等、
他にもそれぞれ深く変わった歴史を持つものがたくさんいます。
こんな方におすすめ
・色虫好きな人
・1つの種類にこだわりたくない人
・金銭的に余裕が無い人
これがおすすめ
・ギラファノコギリクワガタ……………安価・流通量が多い・情報が豊富
・アスタコイデスノコギリクワガタ……安価・流通量が多い
年間流通度… ★★★ ギラファは★★★★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★★ アフリカ産は★★★
累代コスト…… ★ 中型種は★★ 巨大種は★★★
飼育スペース…★ 中型種は★★ 巨大種は★★★
管理頻度……★★★
Hexarthrius属 フタマタクワガタ
○大型種ばかり、大腮が太い種類が多く気性も荒く見ていて飽きないです。
昔から人気があってその上価格も安いマンディブラリス・パリーが有名ですね。
最近は高価で取引されるボーリン・ダビソン・ビタリス・ムニスゼッチ他、
入荷直後から人気の衰えないフォルスターが注目を集めている今ホットなグループです。
こんな方におすすめ
・兎に角「デカい」虫に惹かれる人
・カッケェクワガタが飼いたい人
・お金がある人
・マニア
これがおすすめ
・パリー(セアカ)フタマタクワガタ……安価・流通量が多い・鑑賞向き
・マンディブラリスフタマタクワガタ……流通量が多い・情報量がやや多め・鑑賞向き
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★★
繁殖難易度… ★★★
累代コスト…… ★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★★
Rhaetulus属 他 シカクワガタ
○ここでは数属まとめてシカのグループとします。
大腮に大きな特徴があり、立体的に湾曲した形がたまらなくカッコイイ、
更に色虫的要素もあって非常に気品があります。
活動期ともなればその動きはメチャクチャ速くなります。
強烈なツヤがあるクロツヤ2種や、珍品として有名だったペロッティ、
クワガタ最高峰と呼ぶに相応しいオオシカ他、色濃い個性の持ち主が犇めくグループです。
今後マイやレーマンの入荷に大きな期待がかかっています。
個人的には一番オススメです。
こんな方におすすめ
・標本好きな人
・オオクワガタがあまり動かなくてつまらないと感じている人
・高価な虫を持っている事にステータスを感じる人
・「初入荷」という言葉に弱い人
これがおすすめ
・シカクワガタ(原名亜種)………やや安価・流通量がやや多め
年間流通度… ★★ オオシカ・フキヌキは★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★★ クロツヤは★★★ オオシカは★★★★
累代コスト…… ★★ ディディエール・ペロッティは★★★ オオシカは★★★★
飼育スペース…★★ ディディエール・ペロッティ・オオシカは★★★
管理頻度…… ★★★
Odontolabis属 ツヤクワガタ
○巨大種~小型種まで大きさが様々なクワガタグループです。
インドネシア産は個体数も多く入手も容易な一方で、大陸産は高値で取引されています。
よく動き回るので見ていて飽きませんし、色彩も綺麗なので鑑賞飼育に向いていますね。
飼育はカブトに近く、幼虫期間も長めです。
繁殖は、そこそこ簡単なグループと難攻不落なグループが存在し、
そのためか日昆内では繁殖は敬遠されています。
こんな方におすすめ
・巨大種好きな人
・ブリードの難しいものほど燃える人
・忍耐強い人
・カブトマットを持て余している人
これがおすすめ
・インターメディアツヤクワガタ………安価・比較的採卵が容易・鑑賞向き
年間流通度… ★★★★★ 大陸産は★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★★★ 一部の種類は★★★★★
累代コスト…… ★★★★
飼育スペース…★★★★ 小型種は★★★
管理頻度…… ★★★ 幼虫は★
Cyclommatus属 ホソアカクワガタ
○元来の日本人が持つクワガタのイメージからは程遠いグループですね。
大陸産は似たような種類が多いですが、島に生息するものはどれもがバラエティに富んでいて
コレクション性に長けています。
特にカリマンタン(ボルネオ)島産は昔はよく入荷していましたが今は少なくなっていて
人気が出ています。
繁殖では、大型♂個体の羽化に課題があり、
特にエラフス・チュウ・アラガール等はその傾向から人気があります。
飼育者数はメタリフェルが最も多く、
♀では3~4ヶ月で羽化するなど繁殖のサイクルがとても速いことで有名です。
また成虫・蛹・幼虫のステージは「虚弱体質」と呼ばれるほど死亡率が他属に比べ高く、
恒温で管理するなど温度対策が重要になります。
高い温度でも耐えられると言われているのはカナリクラトゥス、ズベールの他
プルケルス、カウピ等のオオズ系です。
累代する時は成虫から始めるか幼虫なら数血統用意して始めた方が断然いいです。
「幼虫3頭セット」とか「3令幼虫ペア」とかでやると多分痛い目見る…カモ…
こんな方におすすめ
・標本好きな人
・色虫好きな人
・成虫を見るのに1年間我慢できないせっかちな人
・オオクワガタではもう勃たなくなった人
これがおすすめ
・カナリクラトゥスホソアカクワガタ……安価・比較的温度管理が楽・成長が速い
・インペラトールホソアカクワガタ・……比較的丈夫
・メタリフェルホソアカクワガタ………・安価・成長が速い・流通量が多い・情報量が豊富
年間流通度… ★★★ メタリフェルは★★★★★
飼育難易度… ★★★ メタリフェルは★★ 高地性の種類は★★★★
繁殖難易度… ★★
累代コスト…… ★★ ♀は★ 巨大種♂は★★★
飼育スペース…★★ ♀は★ 巨大種♂は★★★
管理頻度…… ★★★★★
Lucanus属 ミヤマクワガタ
○立体的な構造と毛深い体が醸し出す渋い雰囲気はこのグループでしか味わえませんよね。
大陸に多く生息している通り、涼しい環境に生息しています。
大陸とは言っても、ヨーロッパ全土をホームにしているケルブス、
新記載されて間もないドン、繁殖難易度は最高レベルで本属最高峰のカンター、
アメリカの大人気種エラフス等、種類も様々です。
国産種も根強い人気があり、飼育法も年々確立されつつあります。
こんな方におすすめ
・子供の頃からミヤマに憧れていた人(そりゃそうか)
・繁殖が難しいほど燃える人
・涼しい場所に住んでいる人
・ミヤマの「毛」が好きな人
これがおすすめ
・ヨーロッパミヤマクワガタ………比較的温度管理が容易
年間流通度… ★★ ケルブスは★★
飼育難易度… ★★★★ ケルブスは★★
繁殖難易度… ★★★★ ケルブスは★★ カンター・フライ等は★★★★★
累代コスト…… ★★★★
飼育スペース…★★★★ 小中型種は★★★
管理頻度…… ★★★
Aegus属 ネブトクワガタ
○超小型~中型種が多く全クワガタ中最も多くの種類がいるグループです。
かなりマニアックですが種類が多く産卵数も多いため繁殖にまわすと抜け出せなくなります。
本属では特に最大種のクーランが人気ですが飼育が難しいためなかなか盛り上がりません。
近年は様々な種類が初入荷してきて、少し前にウッドフォードで小ブームが起こりました。
こんな方におすすめ
・小型種好きな人
・オオクワガタの形が好きな人
・マットを自作するのが好きな人
・マニア
これがおすすめ
・プラティオドンネブトクワガタ………流通量が多い
年間流通度… ★ プラティオドン・パラレルスは★★★ クーランは★★
飼育難易度… ★★
繁殖難易度… ★★★★
累代コスト…… ★★
飼育スペース…★★ クーラン・プラティオドン等は★★★
管理頻度…… ★
Mesotopus属 オオツヤクワガタ
○強い光沢と丸々とした体形からたくさんのブリーダーが挑戦してきたグループですね。
♂は頭を振動させるという妙技を持っていますね。(初めて触った時は感動しました~)
数年前には一大ブームが起きました。
最近はブームも下火になってきて野外個体の入荷も少なくなっています。
レギウスに至ってはブーム当時1ペア20万円もしていたのに今では数千円程度…
飼育法も解明されたも同然ですが日昆内では未だに上手く産ませられません…
こんな方におすすめ
・クワガタに太さを求める人
・変わり種が好きな人
・光沢フェチな人
これがおすすめ
・タランドゥスオオツヤクワガタ………流通量が多い・情報が豊富・やや安価
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★★★ (経験が必要)
累代コスト…… ★★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★★★
Allotopus属 オウゴンオニクワガタ
○文字通り色彩が最大の特徴のグループです。
クワガタの中では特に体積がある方で、大型個体は重量感があります。
湿度により体色が金色になったり黒くなったりする他、
個体差や産地で銀色っぽいものや黒い個体がいます。
子供から大人まで様々な層に人気があり、ローゼンベルグの様な流通の多い種類から、
フルストルファーの様なレアものまで存在します。
こんな方におすすめ
・色虫好きな人
・金・黄金・GOLDという言葉に弱い現金な人
・一通りクワガタのブリードを極めた人
・クラスの人気者になりたい小学生
これがおすすめ
・モーレンカンプオウゴンオニクワガタ(タイ~マレー産亜種)…鑑賞向き・情報が豊富
年間流通度… ★★★★ フルストルファーは★
飼育難易度… ★ ローゼンベルグは★★
繁殖難易度… ★★★ フルストルファーは★★★★
累代コスト…… ★★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★★★
Lamprima属 キンイロクワガタ
○コガネムシを思わせるようなグループで男女問わず人気があるみたいですね。
パプアは流通量が多く、色彩を固定して血統として様々な個体が出回ってます、
さらに一生のサイクルが速く、幼虫期間も短く初心者にとっては飽きない種類でしょう。
しかしオーストラリア産の種類は羽化してからの休眠期間が長く、この点が悩みどころです。
こんな方におすすめ
・飼育スペースに余裕が無い人
・色虫好きな人
・成虫を見るのに1年間我慢できないせっかちな人
・大きいクワガタが怖くて触れない人
これがおすすめ
・パプアキンイロクワガタ………流通量が多い・情報が豊富・安価・成長が速い・鑑賞向き
年間流通度… ★★★ パプアは★★★★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★ アエネアは★★
累代コスト…… ★
飼育スペース…★
管理頻度…… ★★★★★
Phalacrognathus属 ニジイロクワガタ
○虹色に光るというワケで典型的な色虫ですね。
かつては〇十万円という高額な値が付いた過去をもっているのはもうお馴染みですね。
飼育もオオクワガタ並みに簡単で丈夫だという事も人気の元です。
こんな方におすすめ
・初めてクワガタを飼う人
・初めてクワガタを飼うけどオオクワガタには興味が無い人
・光り物が好きな人
年間流通度… ★★★★★
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★
累代コスト…… ★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★
Homoderus属 メンガタクワガタ
○昔から「へんなくわがた」という感じで図鑑でもよく登場するグループですね。
色彩・形状が特殊で、やはり一度自分の目で確認してみるのが一番です。
飼育も簡単で、産卵~羽化までは難なくさせられます。
メリーに関しては、羽化後の休眠時間が長い事で有名ですが、
グラディアトールはその点は心配ないようです。
暑さにも強く、活動期には活発に動き回るので鑑賞飼育にも向いています。
こんな方におすすめ
・色虫好きな人
・変わり種が好きな人
これがおすすめ
・グラディアトールメンガタクワガタ………鑑賞向き・やや安価・比較的休眠期間が短い
年間流通度… ★★★★★ メリーの野外品入荷は11月
飼育難易度… ★
繁殖難易度… ★
累代コスト…… ★★
飼育スペース…★★
管理頻度…… ★★★★
Chiasognathus属 コガシラクワガタ
○南米に生息するグループで、日本人の持つクワガタのイメージから一番遠いでしょう。
金属光沢があり、色彩も美しいです。
現地から入荷するのは冬ですが、日本で飼うにはかなりの設備が必要となります。
繁殖も難しく、産卵させる以前に管理温度を低くするところから始まりますからね。
こんな方におすすめ
・奇虫好きな人
・色虫好きな人
・標本好きな人
・知人を驚かせたい人
・このグループ以外全てをブリードしていて「クワガタは極めた」と思っている人
・神風並みの特攻精神を持っている人
・この虫の存在を知っている人
これがおすすめ
・(グラント)コガシラクワガタ………鑑賞向き・比較的安価
年間流通度… × 現在輸出禁止状態
飼育難易度… ★★★★★
繁殖難易度… ★★★★★
累代コスト…… ★★★
飼育スペース…★★★
管理頻度…… ★★★★★
他にはマルバネとかサビがいますが… 知らん ! ! !
最初は面白そうで書き始めたのにこれほどの苦痛だとは…
まあ内容はそこそこ真面目ですから。